平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒19 「匿名」~孤独で退屈なネット民を描いた、なかなかの佳作!

2020年12月11日 | 推理・サスペンスドラマ
 ネットで繋がり、性被害に苦しむ女性たちを助ける人たちがいる。
 ネットで繋がり、性被害に苦しむ女性たちを強請ってカネにするやつらがいる。

 ネットの使い方は人次第。
 こういうお話だった。

 今回、面白いのは登場人物たちの二面性だ。
・一見、平凡な主婦。
 しかしパソコンを使いこなし、SNSから個人を特定する能力に長けている。
・一見、有能な弁護士。
 しかし弱さをかかえ、自分は弁護士に向かないと悩んでいる。
・一見、性被害に苦しむ女性。
 実は強請屋。
・一見、横暴な女性の敵。
 実は強請屋の女に良いようにされている。

 オモテの仮面が剥がれて、裏の顔が明らかになっていく過程は、なかなか面白かった。
 ネットの裏表も含めて、ドラマはすべて『二面性』で語られていて、作劇はお洒落。

 事件の鍵を握る主婦は、孤独なネット民そのもの。
・日常生活が孤独で単調でネットに逃げ込む。
・ネットの中に生きがいや居場所や正義を見出す。
・肥大していく自我。
「あたしとあなたが組めば何でもできるわよ」

 極めて現代的なテーマのエピソードだった。

コメント
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