わずかづつ 街並みが更新されていく。モノの劣化も自然災害も避けられないし 技術の進展も目覚ましいので 日々更新も当然のことでしょう。見慣れたバブル期建造のデカいビルも 瞬く間に現代の巨大な機械力によって 順次崩され 姿を消してゆく。
何度か頭を過るのだが 「平成」の30年間もあっという間に過ぎてしまい も少しで元号改正される…というのに こういう風景に遭遇すると いま自分がこうして覚醒して生きていることが なんとも不思議な感じは する。
さすれば 時間のベクトルは…やはり過去向きはないか。少なくとも 心の風景の世界に流れる時間は そうだと感じる。
風景とはあまり関係性を認めがたい 人工的な大イベント計画の時期に合わせて なにもかも ガラリ変えてしまおうと 先々だけを見ている昨今の風潮は あまりに寂しすぎる。社会は確実に進歩した と自信過剰になるのは 傲慢過ぎはしまいか。
大事なことは 今立っている足もとについて 感謝を込めて大切に考えることではないか・・・と思うのでした。
「数へ日の町に伸びゐる山の影:伊藤通明」