大空に 南下する白鳥の編隊飛行が目立つようになった。郊外の田園は 稲刈りがほぼ終わって 鳥たちの食料調達地になっている。白鳥たちが その日の安全な宿泊地を求め 市内の大きめの池へ 夕刻になるとたくさんやってきている。
やっぱりそちらの世界でも…親分とその一族が集団をつくり 絶好の泊地を獲得すべく やがてぶつかりあいが始まり…こちらの世界同様 大きくて強いヤツが勝っているようだ。
明日の餌の保障をより確実にするため 一切の妥協のないリアルな闘いの場を見てしまい 甘いトンチキは 冷水をかけられた気分になってしまった…のです。いまさら…ですが。
「白鳥の胸を濡らさず争へり:吉田鴻司」