定年になったおり、自分へのご褒美にと、ある椅子を買う事を決めていた。
大学の同僚で、椅子研究に掛けては世界に名を馳せているO教授にその事を話した。
その椅子、フィン・ユールのティーフティンチェアー。
彫刻的な美しさを持ち、私とこの椅子のデザインが1949年の生まれから、何より自分への励ましとして選んだ。
忘れていた頃、あの椅子をデンマークに発注した、と教授から云われた。
数ヶ月の年末には、椅子が旭川に着くらしいので料金の準備を、と。
さて、困った。
退職金を当てにしていたのに、どうしよう。
以来、あの椅子は、狭い我が家の特等席に、今日も鎮座している。
大学の同僚で、椅子研究に掛けては世界に名を馳せているO教授にその事を話した。
その椅子、フィン・ユールのティーフティンチェアー。
彫刻的な美しさを持ち、私とこの椅子のデザインが1949年の生まれから、何より自分への励ましとして選んだ。
忘れていた頃、あの椅子をデンマークに発注した、と教授から云われた。
数ヶ月の年末には、椅子が旭川に着くらしいので料金の準備を、と。
さて、困った。
退職金を当てにしていたのに、どうしよう。
以来、あの椅子は、狭い我が家の特等席に、今日も鎮座している。