荒井善則展覧会情報

旭川と長野を中心に、作品活動をしています。その中で、展覧会情報をお送りします。

白磁

2015年02月25日 | 日記


札幌・ギャラリーレタラでの打ち合わせを終え、サピカの展示を見るために階段を降りた。

棚に置かれた白磁の器に魅せられた。

白磁は時代と共に変化し、シンプルな中に独特の形の存在感を示している。

李朝の白磁を彷彿させるような色とフォルム、儒教の教えから禁欲的と云われていた器の伝統から、

韓国作家の磁器だと解った。

丸底の10辺はゆっくりと王冠現象のように、上へと広がって行く。

青みがかった白磁の器は大地から誕生し、両手を広げるように力強い。

当時の石鍋の形からの影響と見たが、伝統の内に秘めた究極の主張に裏打ちされた技術を併せ持ち、

堂々としている姿が美しい。

この作家、李起助(Lee Gee Jo)は1959年済州島生まれ、韓国の安城に釜を持つ。

作陶の環境は自然豊かな古窯跡が点在する中で、野菜を作りキムチを漬けて暮らすという。

永々と陶人たちが暮らして来た中に、タイムスリップするかのように、ゆったりとした空間に入り込む、

そんな想いを器から感じ取る。

リーズナブルな値段にも惹かれ、宅急便で送ってもらった。

さて、何を盛るか、何を入れるか、それを思うだけで楽しくなって来る。

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