荒井善則展覧会情報

旭川と長野を中心に、作品活動をしています。その中で、展覧会情報をお送りします。

唐十郎:海星

2012年05月29日 | 日記
鬼子母神の野外劇、唐十郎による「海星」(ひとで)。

久々のテント観劇は、観客と役者の熱気の中で、互いの呼吸が激しく動く。

役者の汗、つば、せりふは、大道具、小道具を味方に、狭いテント内を浮遊する。

観客は、一体となって、浮遊したそれらを追う。

何時の時代も、役者魂は小気味良い。

台詞の向こうにある想像のテンポは早く、普段のテレビ画面に慣らされた我が身には、一連に描くことが辛い。

辛うじて椅子席を確保したものの、動かずに座することも忍耐のひととき。

ラストシーンは、舞台の奥のテントが上がる。

もう一つの場面、暗闇の木々や街灯に消え行く役者を追う。

一気に、放り投げられた普段の自分を取り戻す。

至福のひとときは、こんな神社の空間から生まれた。

主役の唐十郎、今日は拠ん所ない事情で、お目道理は叶わなかった。

この会場に限り、再観劇のプレゼントの配慮が憎い。






















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