桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2014・2・22

2014年02月22日 | Weblog

自分に自信がないからか、やたらと年下の小説家や評論家の作品が体の中に染み込んで来る。去年の秋から虜になっている小説家の中村文則は30才も年下だし、昨日は27才年下の劇作家兼演出家の三浦大輔の舞台に全神経が収束させられた。そして今日は評論家の佐藤優。俺より一廻り以上も年下の論客である彼についてはこれまでにもこの日記で「知の巨人」ぶりを称賛してきたけど、今日読み出した「日米開戦の真実・大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く」には頭をハンマーで殴られたようなショックを受けた。、母との老老ランチ(すき焼き丼にじゃがいもとミニトマトのサラダ)を終えて、デザイナーのKさんと今度の店の案内状を印刷に出す前の最終打ち合わせをする為に池袋に向かう途中の電車の中で読んでいたら池袋についてもやめられなくなって、幸い約束の時間までに余裕があったのでそのまま山手線を一周してしまった。無知って怖い。無学って辛い。あの大川周明がこんなに凄い人だったとは!今日の今日まで大川周明と云うと、あの極東軍事裁判で前の席にいる東条英樹の頭を殴った精神的に問題のある右翼学者と云う認識しか持っていなかったのに、これほどまでに知的な思慮深い人だったとは!こう云う本を読むと、女の人を追い求めて時間を徒に浪費してきた自分の人生が哀しくなって来る。駄目だ。こう云う後悔をするのが人生に一番禁物なのだと分かっているのに後悔の泥沼にズブズブと沈んで行ってしまう。どうしたらいいんだ?俺は色々なことを知らないまま、若しくは事実を間違って認識したまま死んでしまうのか?と一応焦ってはみるけど、母の処に歩いていく間にポルトガル語で「友達どうしの二組の夫婦は麻布十番にあるレストランの入り口で12時半に待ち合わせると約束しました」と云う文章を暗記できたのに喝采し、今日見た2011年制作のWOWOWドラマ「遠い日のゆくえ」(脚本・福島敏朗)にまだ無名時代の剛力彩芽が出演しているのを発見して喜んだり、夕食にソース焼きそばを二人前頬張って気持悪くなっているんだから、多分俺の人生はこのままでだ。