桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2009・10・21

2009年10月22日 | Weblog
からまない、登場人物たちがからまない。一度出てきた登場人物たちがドラマを織りなさない。登場人物は主人公の安藤サクラを除いて使い捨てだ。いや、正確にいえば桜井りかこや安藤玉恵たちは後になっても登場することはするが、前のシーンを無理やりぶっ千切って編集で後に回した感じで、からんでないことには違いない。使い捨てであることには違いない……今日からウチのスペースで始まったスパンクページのプロモーション映画『僕らは歩く、ただそれだけ』(廣木隆一監督)を見て一番感じたことだ。言わば玉突き的映画。主人公の安藤サクラが写真を撮りながらただただ歩いてぶつかっていくだけの映画。普通の映画だったら絡む。主人公が出会った人物、出来事が主人公に何らかの心情変化やドラマをもたらす。でも、この映画では過去の男も現在の男もこれから彼になるかもしれない男も風景の様にただ通りすぎていく。その意味から言うと『僕らは……』ではなく『安藤サクラは歩く、ただそれだけ』と云う映画。スパンクページのプロモーション映画と云うより安藤サクラのプロモーション映画。こんな風に書いていくといかにもこの映画を貶しているようだけど、その反対。こんな冒険的な映画は見たことがない。まるで自主映画のような、とても大ヒット作品『余命一カ月の花嫁』を撮り終わった後に撮ったとは思えない冒険的映画だ。監督の廣木隆一に脱帽。この若々しさはとにかく凄いの一言だ。31日までの六日間、飛び飛びの日程でウチのスペースで上映してます。是非ごらんください。
★特報
上映&トークライブ、スパンクページ×廣木隆一『僕らは歩く、ただそれだけ』のゲストが決定!10/21(水・辻香織×廣木隆一)、22(木・安藤サクラ×櫻井りかこ×廣木隆一)、23(金・スパンクページ×廣木隆一)、25(日・高良健吾×安藤玉恵×廣木隆一)、26(月・菜葉菜×櫻井りかこ×安斉将×廣木隆一)、28(水・miyauchiyuri×廣木隆一)、31(土・安藤サクラ×高良健吾×原田奈々×廣木隆一)、開場18時半開演19時半、料金/上映+ライブ日、3000円・上映+トーク日、2000円 共にワンドリンク付
★『独房、若しくは雑踏』(改訂版)
 八月に催した『コレド演劇フェスティバル』でたった一日だけ公演し、好評を博 した芝居を一部改訂し、水谷治夫さんに代わって桃井章が出演するバージョンと して再演いたします。
 作演出・桃井章、出演・吉野翼、桃井章、みきてぃ
 日時・11/12(木)、13(金)、14(土)全日19時30分開演(土曜のみ15時のマ チネあり)、料金3000円
    ~予約お問い合わせはコレドシアター(3470ー2252)まで~
コレドのホームページのアドレスイベントスケジュールなどご参照ください。