桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2009・5・11

2009年05月12日 | Weblog
7時に目覚めてトイレに行った時、二度寝して午後起きになるのを恐れて、そのまま起きてしまったので、時間がたっぷりあった。日記も書いて、お金の計算をして銀行にも行って、郵便局で振込もして、買い物をして帰ってきても食事の時間にはまだ余裕があったので、ふと本棚にあった『ペソアと歩くリスポン』という本を手にとってみる。数年前に買ったものの、ザッと目を通しただけで、リスボンに行く時に持っていこうと思っていたのに忘れてしまった本だ。珈琲を飲みながらパラパラとページをめくってみると、一枚のモノクロ写真が目に入ってくる。俺たちが泊まったホテルの近所にあったコメルシオ広場の写真だ。まだ一週間もたたないのに懐かしさを覚える。でも、その内、妙な気持ちになる。この本にある写真は百年近く前に撮影したものだ。それなのに俺が一週間前に見た広場と殆ど変わってないのだ。他の写真も見てみる。サンタジェスタのエレベーターもロシオ駅もそのままだ。凄いと思った。日本じゃありえない。全く違う街に変身している筈だ。それが百年経ってもそのままなんて、しばし珈琲を飲む手を止めて写真に見入ってしまった。それにしても旅行から帰って観光案内を見るのって面白い。観光案内を見てから旅行するより絶対面白い。