桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2013・5・27

2013年05月28日 | Weblog
バスの中でメールの受信音がしたもんだから携帯を見てみるとイラスト付きの画面に「おめでとうございます。何と現金300万円当選されました!!」の文字。続いて「このメールはドリームモバイル懸賞に当選された方にのみ配信させていただいております」との説明があって、でも「受取期限が本日中になっております。受取りの意思確認が必須となっているため『受取希望』とご返信くださいませ」とメールアドレスが書いてある‥‥このメール、懸賞賞金が一千万とか五千万じゃない処がミソ。300万円も大金だけど、ひょっとしたら何かで当たっていても変じゃないと思わせてしまう額だ。と云うか、会社の預金通帳が30万円を切りかけている俺はそう思ってしまった。今300万円あればとりあえず夏までは店を保つことが出来るのだ。とは言ってみても、この「ドリームモバイル」にも心当たりはないし、ひょっとしてメールを使ってのフィッシングではないかとの疑いも一応持つ。でも、ひょっとして?の期待もどんどん膨らんではいたが、七時前に来店してくれた、まだ24歳なのに70年代のムードをふりまくRさんにこのメールを見せた途端、「駄目ですよ。騙されちゃ」と色っぽい目で答える。やはりこれはフィッシング詐欺で、クリックするとどんどん要求が膨らんできて途方もない金額を請求されることがあるとのこと。よかったよ、君が現れなかったら「受取希望」と返信する処だった。「ふふふ,桃井さんって見かけによらず騙されやすいタイプなんですね」ええ、二年前には出入り業者に50万円詐欺られました。「あらら大変」と全然大変そうじゃなく受けて「色っぽい騙され方をしたことはないんですか」と聞いてくる君がとても色っぽく,騙されてしまいたくなるけど、お金のない65歳の俺を24歳の君が騙す価値はないと思うとちょっぴり寂しくなってくる。でも、それにもめげず24歳の君には絶対分からない65歳の悩みを綿々と訴え続けて、少しでも彼女の同情を引こうとする姑息な手段を取ったものの、そんなことに引っかかる君ではないことば勿論分かっているのだけど、それ位しか魚を吊る餌を持ち合わせていないとなると、それはどうにも無駄な時間だとは分かっていても、小舟の中で二時間以上も独りきりで釣り糸を垂れているそんな時間こそが色っぽく思えてきてしまう不思議。「おめでとうございます。何とRは今度の日曜日に桃井さんとデイトすることになりました!!」なんてメールが入らないだろうか?★尚、5/28(火曜)は都合により21時から営業いたします。