桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2013・11・26

2013年11月27日 | Weblog
実は今、俺の頭の中は今月中に仕上げると制作のIに大見得を切ったある台本のことで占められていて、今日は火曜日で末弟が来てくれるので母の処にも行かずに部屋で「作家」をやろうとしていた処に、俺の後でコレドのスペースを借りることになっていたダンシングディレクターのKさんからの電話で、気が変わって借りないことにしたと言われる。こっちとしては「あ、そう」と云うしかないのだけど、居抜きで借りたいと言われたから引っ越し片づけ作業もそのつもりで進めていたのに、これからどうしたらいいか不動産会社、大家、管理会社共に正解が見つからない。そして、その一件と「作家」として取り組もうとしていた台本は密接に関係があったもんだから、こっちも途方にくれて、モヤモヤ気分が充満する。そんな時に部屋にいると猥褻な妄想しかしないので散歩に出る‥‥というかもう足は品川プリンスシネマに向っていて「そして父になる」(是枝裕和監督)を見る。赤ん坊の取り違いと云うワイドショー的週刊誌的事件なのに、この「声高」ではなく「声低」感はどうだ?主人公が何かを叫ぶ訳ではなく、二組の夫婦の淡々とした日常生活を描いていくこの映画は、それ故に胸に迫って来る。そしてここでもまたリリーフランキーだ。「凶悪」の時もそうだったけど、完全に主役を喰ってしまっている。主役クラスの俳優には彼が敵に見えるに違いない。そんなこんなの映画話を誰かとしたくて映画通のJ子さんに電話してみるが、今日は都合が悪いとあっさり断られて(故郷に帰京中だから当然といえば当然)、大人しく部屋に帰って麻婆豆腐を作る。でも、作っている内に、今日は行くつもりがなかったけと、やっぱり母にも食べて貰おうと出来上がったばかりの麻婆豆腐と白菜スープを持って母の処へいくが、たった今おにぎりを食べたばかりだと言われる。ええっ、電話で今から麻婆豆腐を持っていくって云ったじゃない?と文句をいうけど、この辺りの経緯についてはお互い「老人的」なので頭の中が魑魅魍魎。そしてモヤモヤ気分が最高潮に達して!