桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2007・1・24

2007年01月25日 | Weblog
去年のドキュメンタリージャパン創立25周年パーティに来たチョイ年配の女性が「私、誰だか分かります?」と俺に笑顔を向けた。客商売だし、分からなくても普段そう聞かれた時は「ああっ、久しぶり」とか云って誤魔化すのだけど、その時は全く心当たりがなく、思わず「いえ、どなたでしたっけ?」と聞いてしまっていた。「DテレビにいたNですよ」と名乗られて、記憶が一気に23、4歳の頃に遡る。俺が脚本家になるかならないかの頃、企画書を持ち込んでいたのか、何かの手伝いをしていたのか、そのDと云う制作会社に半年程出入りしていたのだが、Nさんはその会社のデスクをしていて、色々面倒を見てくれた人だった。今は番組制作会社団体(ATP)に勤めていて、ドキュメンタリージャパンのパーティが俺の店で開かれると知り、懐かしくなって来てくれたとのことだった。その時はゆっくり話せなかったので、近い内にと別れたのだけど、今日Nさんは当時俺とつるんでいたSを連れて店に来てくれた。彼とも30数年ぶりの再会だ。紅顔の美青年だったSもすっかり老けて、Nさんと一緒じゃなかったら同一人物だと分からなかったに違いない。Sは体の調子がよくないらしく、お酒をあまり飲まない。俺もアルコールを飲むと、この間の事件以来、頭が痛くなるので、「いや、俺もさ」と30数年ぶりなのについ病気自慢に入りそうになってしまう。そうだよ、もう俺たちは60なんだよな。彼女自慢より病気自慢が似合う年なんだよな。でも、俺は痛風の発作に耐えながら、頭痛の恐怖?に怯えながら、女の子のお尻を追っていたい。今日来店してくれたJ子ちゃん、Mさん、近所の美人姉妹のAさんNさんたち女性客たちに、商売を忘れて個人的関係を持ちたい。過去より現在が断然大事。