桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2009・6・19

2009年06月20日 | Weblog
俺の舌は短い、と思っていた。舌を出すと鼻まで届く人もいると云うのに、どんなに一生懸命舌を突き出しても、唇から僅か(1㎝未満)しか出すことが出来ない。日常生活で困ることは今までなかったが、★★する時とか※※する時とか、ちょっと不都合だ。まぁ、それはそれとして、口の中の構造が睡眠時無呼吸症候群と関係していることもあると聞いて、今日定期検診で出向いた歯科クリニックでT先生に舌の長さと無呼吸症候群が関係するかどうか訊ねてみると、T先生は笑いながらモモさん(彼女はそう俺を呼ぶ)の舌は短くなんかないわ、普通よと否定する。反論する俺に、T先生は歯科衛生士のAさん(彼女の名前は分からない)にまで普通よね?と同意を求めると、Aさんも笑いながら普通ですよ、短くなんかありませんよと笑う。俺の口の中を月に一度もう七年以上も見ている彼女たちが見間違う筈はない。実際、Tさんに言われた通り舌を顎の方に出してみると、かなり長く突き出せた。だとしたらどうして真っ直ぐ出そうとすると、1㎝も突き出せないのか?妙齢の女性二人が俺の顔の前で俺の舌について見解を述べ合う不思議な昼下がり。そして出た結論は、俺の唇の筋肉が固くなっていて自由に動かないのではないかということ。確かに歯を診療して貰う時も口を大きく開けてと始終先生に注意される。大きく開けるのが苦しいのだ。それに俺はすぐおちょぼ口で喋ったり笑ったりすると他人から言われる。きっと幼い時から歯列にコンプレックスがあって、歯を出来るだけ見せないようにする癖がついているんじゃないかというのがT先生の見解。そういえば、子供の頃、上の歯と下の歯の噛み合わせが逆になっていて、母は大人になって女性にもてないと可哀相だからと当時としては高額な矯正治療を受けたことがある。その頃から口の中を見せるのが恥ずかしくてオチョボ口になる癖がつき、唇の周りの筋肉が固まってしまったみたいなのだ。子供の頃ついた肉体的な癖を半世紀も経って指摘されるなんて、人間って長くやってると色々面白いことがあるものだ。