今日、ウチの店が雑誌『映画芸術』と共同主催している『映芸マンスリー』で、富田克也監督の『国道20号線』と云う映画を見た。どんな映画を見ても、こんな人間いるよなと思えてしまうのに、いや、こんな人間いるよなと思えてしまうことで、その作品に共感することが多いんだけど、この映画の登場人物って、こんな人間、この現代日本にいるの?って思えてしまうような人間なのだ。特別な世界の人間じゃない。何処にでもある地方都市にいるだろう暴走族上がりの男女だ。この二人の向上心のなさ、堕落ぶりに俺は見ている内に目を覆いたくなっていた。恐くさえなっていた。もう一度見ろと言われても見たくない、そんな映画だ。そして、それが映画だ。そんな映画を上映する機会を持てただけでも、この企画を続けた意義があったと思う。おまけにと言ったらこの映画に失礼だけど、観客数も五十人を越して最高の入り。ドリンクの売り上げもまあまあで、他に一般のお客さんもいなかったもんだから、『国道20号線』様様の1日だった