桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2007・8・26

2007年08月27日 | Weblog
朝8時に目覚ましを掛けておいたのに、同居人が止めてしまって、俺が飛び起きたのは9時半。何も食べずに慌てて飛び出す。店ではもう俺が企画した藤尾京子監督の新作『神ナイト』の撮影準備が始まっている。この企画、撮影場所はウチのスペースだけで、且つ日数はたった一日だけで、お客さんにちゃんと見せられる映画が出来ないかと彼女に持ちかけて実現したものだ。お金の責任は俺が持つ、と云っても俺にもお金はないから予算は入場料収入だけ。従って予算はないに等しいからて役者もスタッフもノーギャラ。それでもやってくれる人を探し出して、とにかく一日で撮れるシナリオが書けたと監督が云うもんだからGOサインを出して今日になった。本当は俺も重要な役で出演する筈だったのけど、短時間で撮影する為には通常の映画撮影みたいにカットを割っていくことは無理で、殆ど演劇的手法を取らなくてはならず、念入りなリハもなく素人の俺がやることは出来ないと判断して役を降りて、今日は飯炊きオジサンに徹することになったのだけど、12時になっても1時になっても撮影が始まらない。カメラマンとの意思疎通が出来てなかったみたいで、こりゃとんでもないことになるぞとの危惧を抱いた時には既に遅く、撮影が漸く始まって6時段階でまだ四分の一しか撮れてない。最終列車の時間が迫っても半分しか撮れてない。俺は現場にいてもやることがなかったので、部屋との間を行ったり来たりして適当に休んでいたから平気だったけど、役者やスタッフはもう半日以上地下室に閉じ込められたままだから流石に疲労と苛立ちの色。4時近くになって監督がまだかかりそうと云って来る。その途端、キレル。一日で撮れる映画を撮れないんだったら今すぐ撮影を中止しろ!とにかく完成したかったら何がなんでも4時半までには終了しろ!そして本当に4時半になった段階で、撮影現場に乗り込んで終了を宣言する。そんなことはしたくなかったけど、一日で撮り終わることがこの企画のポイントなんだから仕方ない。10分延長してとにかく撮り終わったことは撮り終わったみたいだ。後は編集。公開は10月の1、2、3日の三日間。どんな映画になるか楽しみだ。