緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

A先生、4歳の時の出来事(3)

2007年12月28日 | つれづれ
日頃、あまり多くのことを語らない先輩医師・・
訥々と語り始められました。

4歳のときの出来事だったそうです。

今でいうヘルパーさんのような方が
病弱なお母様の手伝いをされていたそうです。
弟さんが1歳か2歳。
ある日、ヘルパーさんが4歳のA先生に
弟さんを見ていてと声を掛けたのだそうです。
最初は面倒をみていたのだそうですが
お友達が誘いに来て
家を離れたのだそうです。

そして、帰宅したとき
弟さんは川に落ち、帰らぬ人となっていたと・・・

ヘルパーさんはA先生を見て、まっさきに
「見ていてといったじゃない」
そう言ったのだそうです。
責められたのでしょう。

その時の亡くなった弟さんの顔も
ヘルパーさんの言葉も
ご両親の様子も
今も忘れることはないとおっしゃいました。
(つづきます)

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