緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

モチベーション(4)

2007年12月29日 | つれづれ

自分の所為で弟が死んでしまった・・
だから、孫の面倒も、預かった以上責任があるのよ。
そう、A先生はおっしゃいました。

4歳の時の記憶。
普通の方なら、断片的な程度でしょう。
そこまで鮮明な、そして、心の動揺も消えることはないという
なんと、残酷なものなのだろうかと
何気なく話をされ始め
心に準備がなかった私にとって
体が絞られるようでした。

その後、多くを語られませんでしたが
医師になられたことや
若い医師の育成に力を注いでいらっしゃる様子は
そうした出来事に裏打ちされているのかもしれないと
推測しました。

緩和ケアに従事しているものは
何かに突き動かされているような
強さがあるなあとかねがね印象を持っていました。
でも、これはもちろん緩和ケアに限ったことではありません。
このA先生にも同じものを感じていました。
ご自宅のことも、病院の診療も
本当に熱心に力を注がれていました。

このような背景をお持ちだったんだ・・
納得しました。
普通に過ごしているようで
人はそれぞれに色々なものを背負っています。

ふと、新見南吉の
でんでんむしの詩を思い出したのでした。
明日この詩をアップできればと思っています。

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2 コメント

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こんばんは (yamachann365)
2007-12-30 21:02:26
ランダムから着ました。
悲しい話ですが、素敵なブログですね。
また、訪問させていただきます。
返信する
ありがとうございます。 (aruga)
2007-12-30 22:37:53
今や92万以上のgooブログとなりました。ランダムで来て下さるなんて1/92万の確率・・コメント残してくださってありがとうございました。訪問させていただきました。これからも、よろしくお願いします。
返信する

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