がん診療連携拠点病院の新規要件の追加などのことで
緩和ケアチームは、全国でさまざまな対応を求められていることと思います。
どこのチームの話を聞いても、
翻弄されているなあと
私達のチームも含めて感じることがあり、
この取り組みの一番の目的が、
拠点病院の要件ではなく、
患者さんにとってのメリットとなるように
機能していかねばと思っています。
今月から、通常の回診に加えた
病棟ラウンドを追加しました。
緩和ケアチームに依頼がない患者さんについて
困ったことがないかどうか、
ナースステーションでヒアリングをしています。
毎週木曜日、第1週は〇階~〇階というように
御用聞きのように階を回っています。
また、医療安全の部門とも連携し、
オピオイドの使用等が
より安全に実施できるよう
支援体制を作っています。
各病棟におくリンクナースのことは
認定看護師さんに任せていますが、
ここもリンクさせていくことになります。
パスも、マニュアルも、服薬手帳も、症状スクリーニングも、
看護師さん達の研修会も、心理支援体制も、
そして、緩和ケア研修会は
拠点病院の卒後2~5年までの医師全員が必須とできる体制をとるようにと・・
全国の緩和ケアチームが
バーンアウトしなければいいのだけれどと
少し心配しています。
緩和ケアチームの皆様で、
こんな風に実施している・・などのヒントがありましたら、
是非とも、ご教示頂けるとありがたいなあと思います。
拠点病院のことを書きながら、
思い出したことがありました。
このところ、認定看護師さんの給与が
話題となったことがあります。
全国的に、認定看護師や専門看護師に
何らかのプライオリティー(能力給などのようなものなど)が
ついているところはとても少ないのだそうです。
一方で、緩和ケアチームなどでは
日勤が大半になってくるため、
むしろ、収入としては下がるのだそうです。
ですから、救急の夜勤などを入れながら、
勤務体制をとっている方が多いようです。
出張先でお目にかかった方で、
お子さんがいらっしゃって夜勤が難しく、
年収にすると60万位減収となったと
お話し下さいました。
緩和ケア領域の認定看護師さんやがん専門看護師さんは
本当に、優秀な方が多く、ただ診療にあたるだけではなく、
院内のマネジメント力が高く、
専門分野間を本当に上手く結びつけるなあと
いつも、感心します。
こうした専門職の看護師さんへの待遇は、
学会参加や研修助成、時間の考慮など
それぞれの病院で、工夫はされているように思いますし、
私が所属する病院でも看護部長さんは、
色々考えてくださっています。
ただ、拠点病院の要件として、
認定看護師またはがん専門看護師さんを
必須要件として求めるなら、
全国的にもう少し何とかならないものなのかなあと思うのです。
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認定看護師のことを考えてくださりありがとうございます。
少しでも患者や家族が楽になれるよう知識・技術をみにつけるために、土日の休みは研修で、それにかかる費用も実費のためかなりの出費となってしまいます。上司の理解がなければ、学んだ事を還元できる場もなく、研修費もでないという厳しい現状があるなか、少しでも理解頂ける先生がいると本当に嬉しいです。ありがとうございます。これからもなんとか周囲に認めてもらえるよう頑張り続けたいと思っています。
研修は、すべて自己負担なのですか?
更新のために単位を得なくてはいけないので、大変ですね。少なくとも、そのことが生かせればよいと思うのですが、配属は、認定を受けた領域を生かせる部署ではないのでしょうか。
モチベーションを維持していかなければいけないでしょうし、その努力に本当に頭が下がります。
これからも、応援していきますので、宜しくお願いいたします。
認定看護師は、本当に苦労しています。私も桜さんに近い状況です。けして、大袈裟ではありません。更新するためにも大変です。これも、現実です。
地方は、看護師のみならず、医療者全体が減少しています。私の勤務先でも、先生が退職してしまい、内科の病棟が閉鎖になりました。系列の病院には、認定看護師さんがいますが、数も少なく、なかなか相談する時間がもてません。認定看護師さんからも、在宅と、もっと連携をとりたい、といわれてますが、お互いに時間がありません。地方は、処遇や、お給料の面でも都会より劣るため、なかなか人材が集まりませんね。少ない人材でも、在宅緩和を患者さんに提供出きるように、ますます頑張らないと…
私も、認定看護師目指せばいいのですが、もう頭がついていきません。
本当に、頭が下がります。
そうした努力に支えられていることに、感謝しなくてはと思います。
そして、連携をとっていらっしゃる立場からも、そのご苦労を知ることがでました。地方と都会という差もあるのでしょうか。医師の場合は、地方の方が足りない分、配慮されているように思いますが、看護師さんは逆なのですか・・。在宅は特に、関東では2035年問題という言葉もあるくらい、さらに患者さんは増えていくでしょうから、大変です。
また、看護師さん達の大変さについて、色々教えてください。宜しくお願いします。
いつも拝見させていただいております。
タイトル通り、田舎町で緩和認定NSとして働いてます。
チーム設立も叶わず、そして活動もままならず、毎日モチベーションが下がる一方です。
そんな中で、先生のこのブログに涙が出ました。
自分の身を削っているのが、現状です。時間もお金も。覚悟はしてましたが、がんばっても報われず、必要ともされなければ、頑張る意味がないと感じ始めてます。
もう少し頑張りを認めてほしいなぁと、実感してます。それは自分たちのアピール次第…と言われてしまう…。
涙しかでません。
自分の思いばかり書き連ねてしまいましたが…。思いを伝えたく、コメントしました。
前回の学会の理事会でも、ELNECのコアの方に、指導者育成だけではなく、責任者である看護部長さん達のための研修会のようなものはできないか意見を述べさせていただきましたが・・・
花をさかせるよう環境を変えることも大切かもしれませんが、変わらないものは変わりません。どこかで、花をさかせられるところに変わることも選択の一つではないでしょうか。がん拠点病院はどこも認定看護師さんを探しています。ご家族のことなどがあれば、難しいこともあるでしょうが、適材適所、マッチング・・という考えも頭の片隅に置いてみてください。
コメント、本当にありがとうございました。