緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

思い出を越えて、記憶の中で生きるということ

2019年09月29日 | つれづれ
(写真は、夏、佐賀県武雄市の光のモニュメント
 チームラボ かみさまがすまう森 11月4日まで開催しているそうです)

今日は、東京保険医協会の講演でした。

20年ぶり、15年ぶりに再会した方が
いらっしゃってくださっていて、
本当に懐かしく、
当時、夢を語り合ったことや
患者さんをともに拝見したこと、
多くの記憶がよみがえりました。

記憶というのは、
瞬間的に、時を飛び越えるものだなあと思います。



美空ひばりさんを
AIでよみがえらせる・・・
という番組をNHKでやっていました。

記憶と余韻は
思わず涙を誘い
タイムスリップさせてくれます。
好きな曲、メロディも
それを後押ししてくれます。




とはいえ、年齢を重ねていけばいくほど、
記憶はあいまいになっていくことでしょう。

私にとって、最終段階を生きるとき、
はたして、どのような記憶が残っていくのか、
不思議な気持ちになります。

生きるための緩和ケアという言葉を使い始めて20年・・
多くの人たちが
「人生を生きぬくことの支援」などと
言うようになってきました。

そういいつつ、
生きぬく・・・
生ききる・・・
と、表現しながら
まだ、その時期を生きていない私たちは、
今、思っている以上に
知りえないこと、
わかっていないことが
沢山あるのだろうと思います。

記憶の中で生きる・・・
それが、今以上のどのようなことを意味しているのか、
その経験との出会いが
少し楽しみになってきたように感じています。

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