プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

暴利を貪るサラ金  裏で支える大手銀

2006-03-16 17:41:44 | 政治経済
量的緩和による余剰資金を大手銀行が系列サラ金に低利で貸付け、サラ金会社が高金利で莫大な利益をあげる構図が、15日の参院予算委員会であきらかになりました。その背景には、政治献金を通じた貸金業界団体と国会議員との癒着があります。 日本共産党の大門実紀史議員は15日、参院予算委員会で、法の“抜け道”を悪用し暴利をむさぼる仕組みを追及し、「グレーゾーン」(灰色金利)撤廃を求めました。、「グレーゾーン」金 . . . 本文を読む

「偽メール」民主を気遣う財界・自民のこころ

2006-03-15 18:22:38 | 政治経済
民主党代表に前原誠司氏が就任してから17日で半年になります。「外交・安全保障で自民党と立ち位置は同じでいい。違いを出すのは内政だ」(前原氏)といって、与党と「改革競争」をしてきた前原民主党。「偽メール問題」で窮地に陥った民主党を一番心配しているのは、財界であり、自民党かも知れません。 混迷の民主党をまえにして、国民の中からこんな声が聞こえてきます。「メール問題という以前に、自民党に『手加減』され . . . 本文を読む

耐震偽装―大臣認定プログラムの落とし穴

2006-03-14 18:35:12 | 政治経済
耐震強度偽装を受けた国土交通省の構造計算書偽装問題緊急調査委員会(座長=巽和夫京都大学名誉教授)は3月13日、自治体や民間の検査機関が構造計算書の偽造を建築確認審査で見逃した原因に、国交相が認定した構造計算プログラムの出力結果を過信したことにあったとする認識で一致しました。構造計算書を作成するための大臣認定プログラムは100種類以上あり、市販されている60種類近いプログラムには、計算過程を改ざんさ . . . 本文を読む

岩国市民の声は「地域エゴ」でない―住民投票結果

2006-03-13 20:37:45 | 政治経済
米軍再編をめぐる住民投票として全国で初めの山口県岩国市の住民投票は3月12日、投開票され、再編計画反対が圧倒的多数となりました。投票率58.68%、「反対」に賛成43,433票反対5,369票でした。全国の大きな注目のなかでおこなわれた住民投票の結果は、全国各地で米軍基地再編・強化に反対するたたかいにとって重要な意義をもつものとなるでしょう。同時に戦後60年以上たって、いまなお事実上の占領をつづけ . . . 本文を読む

BSE問題―信用できない日米政府の態度

2006-03-12 20:10:49 | 政治経済
昨年12月に(1)20カ月齢以下の牛(2)特定危険部位の除去という条件で、米国産牛肉の輸入を再開してからわずか1カ月――誰の目にも明らかなかたちで特定危険部位の脊柱(せきちゅう)が混入していました。当然に輸入は再停止となりました。問題の牛肉の対日輸出を許可した米農務省の検査担当者2人は、一度も食肉輸出に関する研修を受けず、輸出条件さえも何も知りませんでした。輸入再開後に米国に派遣した日本政府の査察 . . . 本文を読む

日銀 量的緩和5年ぶり解除―誰が得をした?

2006-03-11 19:02:39 | 政治経済
日本銀行は9日、政策委員会・金融政策決定会合を開き、約5年間続けた金融の量的緩和策を解除することを決めました。1990年代の長期不況の中、日銀は資金面で一般企業の経済活動を支えるためとして、公定歩合を連続的に引き下げ、2001年には0・1%にまで下げました。しかし、景気はよくならず、金融政策も行き詰まる中で出てきた量的緩和政策。誰が得をし、誰が損をしたのでしょうか。 金利を下げてもいっこうに景気 . . . 本文を読む

えひめ丸事件5年―その隠された真実

2006-03-10 19:03:23 | 政治経済
2001年(平成13年)2月10日(日本時間)、アメリカハワイ州のオアフ島沖で、愛媛県立宇和島水産高等学校の練習船が急浮上してきたアメリカ海軍の原子力潜水艦「グリーンビル」に一方的に衝突され、水深600mの海底に沈没した「えひめ丸」事件から五年。乗っていた35人のうち、教員5人、生徒4人の9人が死亡しました。この事件がその後話題に上らなくなったのは、問題がすべて解決したからではありません。軍法会議 . . . 本文を読む

民主議員―「ガセネタ」もとに今度は思想差別

2006-03-09 18:06:21 | 政治経済
堀江「送金指示」メール問題で「ガセネタ」をもとに他人を批判する責任を問われた民主党。またしても「ガセネタ」もとに今度は皇室典範に関する有識者会議メンバーの3人の実名まであげて思想差別発言をおこないました。 昨日(8日)の参院予算委員会で民主党の山根隆治議員は、女性・女系天皇容認を答申した有識者会議メンバー10名のうち3名の実名をあげ、根拠の定かでない情報をもとに、その思想・信条を問題にする質問を . . . 本文を読む

岩国基地を巡るウソ―市民を欺いてはならない

2006-03-08 17:41:02 | 政治経済
岩国基地では現在、沖合移設(拡張)工事が進行しています。政府は、工事の目的を「騒音や安全性の問題を改善・除去するため」であり、「基地機能強化を意図したものではない」と説明してきました。これがウソであることを小泉首相が7日の参院予算委員会で認めました。夜間離着陸訓練(NPL)は低騒音の早期警戒機E2Cだけであり、基地周辺の生活環境が現状より悪化することはないというのもウソであることを北原巌男防衛施設 . . . 本文を読む

イラク宗派間対立の激化は米国の策略か

2006-03-07 20:08:30 | 政治経済
イラク中部サマラで2月22日に何者かが同国のイスラム教シーア派の四大聖廟の一つ「アスカリ聖廟」を爆破して以降、全土でこれへの報復を含む攻撃が多発し、宗派間の対立が激化しています。誰が何の目的で爆破を仕掛けたのか。「内戦の危機」とか「地獄の扉をあけた」という報道はあっても、犯人像についての情報は余り伝わってきません。フリーの国際情勢解説者・田中 宇さんは、最近のイラク情勢を分析した結果「イラク軍と米 . . . 本文を読む

「思いやり予算」特別協定延長―世界一の気前よさ

2006-03-06 18:44:39 | 政治経済
政府・与党は、在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)に関する日米特別協定を二年間延長する新協定について、国会での早期承認を狙っています。定率減税廃止や医療改悪など国民に負担増を押し付ける一方、米軍には至れり尽くせりの「思いやり」を続けようとしているのです(06年3月6日「しんぶん赤旗」)。1978年62億円で出発した思いやり予算は、いまや2326億円に達しています。日本の米軍駐留経費負担は米 . . . 本文を読む

中古家電販売規制―規制の法的根拠に疑問

2006-03-05 18:17:44 | 政治経済
「もともと中古品は、電気用品安全法の販売規制の対象外。中古品が対象になることは、法令集のどこにも書いてない。だれが、いつ、どこで決めたのか」――日本共産党の塩川鉄也衆院議員が3月1日、予算委員会分科会で、4月1日から新表示・「PSE」マークのない中古家電製品が販売できなくなる問題について質問しました。経済産業省の迎陽一商務流通審議官は、「改定前の電気用品取締法以来、中古品は排除されていないと解釈し . . . 本文を読む

岩国住民投票―市民の思いを示す絶好の機会

2006-03-04 18:28:55 | 政治経済
米空母艦載機部隊の岩国基地移駐の賛否を問う岩国市の住民投票が5日告示されます(12日投票)。住民の声を聞きたくない勢力がさまざまに住民投票の意義を否定するなか、保守系の岩国市議が住民投票を成功させようとビラを配り始めたり、別の市議も住民投票学習会を予定、参加を呼びかけるなどの変化が出てきています。住民投票は、市民の思いを日米両政府にはっきり示す絶好の機会です。 政府は、岩国基地に厚木基地(神奈川 . . . 本文を読む

2006年度予算案衆院通過―家計への大幅負担増

2006-03-03 18:05:47 | 政治経済
2006年度政府予算案は2日夕の衆院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決され、参院に送付されました。民主党が永田寿康衆院議員の「偽メール」問題で全面謝罪に追い込まれたことで、「ピンチに陥ると福の神が支えてくれる」(2月24日)とご機嫌の小泉首相。憲法の規定で、予算案は送付後30日以内に参院が議決しなければ自然成立するため、予算の年度内成立が確実になりました。しかし、米国産牛肉輸入再禁止、耐 . . . 本文を読む

日の丸・君が代―懲罰で強制する国旗・国歌とは何か

2006-03-02 19:21:59 | 政治経済
卒業式の季節になりました。子どもたちの成長と前途を祝う心温まる式にしたいと誰もが願います。しかし、毎年関係者を嫌な気持ちにさせている問題があります。国旗・国歌の強制です。 国旗・国歌のもともとの役割は、国が公の場で、国をあらわすシンボルとして使うことです。それを国民に義務づけたり、学校行事などに押しつけたりする国は、日本以外にはないのではないでしょうか。日本では、卒業式や入学式のたびに、日の丸・ . . . 本文を読む