プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

米国は対朝鮮制裁緩和や平和体制の相互措置をとるべきだ

2018-07-15 18:07:19 | 政治経済

米朝首脳会談で採択、発表された共同声明を履行するための初の米朝高位級会談が7月6-7日、平壌で行われた。しかし、ポンペイオ国務長官を団長とするアメリカ代表団は、北朝鮮当局者を怒らせたようである。

「われわれは、米国側が朝米首脳の対面と会談の精神に即して信頼の構築に役立つ建設的な方案を持ってくるだろうと期待し、それ相応の何かをする考えもしていた。しかし、6、7の両日に行われた初の朝米高位級会談で現れた米国側の態度と立場は実に残念極まりないものであった。わが方は、朝米首脳の対面と会談の精神と合意事項を誠実に履行する変わらない意志から、今回の会談で共同声明の全ての条項のバランスの取れた履行のための建設的な方途を提起した。」(朝鮮外務省スポークスマン談話)

ジョン・メリル前米国務省情報調査局北東アジア局長は、自由アジア放送(RFA)とのインタビューで「米国は朝鮮に非核化スケジュールを要求したのだから、対朝鮮制裁の緩和や平和体制の時刻表を提示する相互措置を取らなければならない」と語った
人々は非核化だけに集中して他の約束を忘れている」と指摘したhttp://www.koryojournal.news/?p=957)。

また、米国が朝鮮に無条件非核化を要求すればそこから得られるものはなく、米国は朝鮮に対し、より柔軟な行動を取らなければならないと指摘、「米国は何故に対北制裁を解除または緩和しないのか。 朝鮮が非核化の一部象徴的な措置を取ったことは正しい。 アメリカもそれに相応する行動を示せば、双方が次のステップに進むことができる。 交渉とは互いに取り交わす問題であり、ただ一方的に貰うだけというのはないし、そのようにもならない。」

メリル氏は、朝鮮の非核化に関しても「非核化の定義をどのように行うべきかは分からない 」と前提した後、「朝鮮の核科学者たちはどうする? みな処刑すべきか? すべての核関連資料を廃棄し記録もことごとく焼却するのか? 核兵器を製造する知識や情報はすでに、朝鮮だけでなく他のところにも広範囲に広がっている。 朝鮮だけの問題ではない。 我々はなぜ、イスラエルの核兵器プログラムや、核兵器開発を目前にした他国については言及しないのか?」と、朝鮮にのみ非核化を要求する問題について批判的な見解を示した。

「米国は朝鮮に非核化の時刻表を要求しているが、制裁解除の時刻表はどうなるのか? 平和体制構築の時刻表は? 」

6月のシンガポール首脳会談では、第一に非核化も重要な議題だったが、第二に新たな米朝関係、第三に米朝関係の改善も話し合われた。「人々は非核化だけに集中して他の約束を忘れている」のではないか。大国が小国に一方的に指示する態度は、とりわけ対北朝鮮には通用しない。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。