プロメテウスの政治経済コラム

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なかなか辞任しない首相 官邸に巣くう「チーム安倍」の執念

2018-04-13 17:51:56 | 政治経済

安倍晋三という凡庸で、可もなく不可もなく、何の変哲もない普通のお坊ちゃまが、選挙制度や世襲の問題、社会に広がる排他や不寛容のムードに助けられ、長期政権を維持してきた。安倍個人は、「凡庸な人物」にすぎず、知力、体力、胆力いずれをとってみても、傑出したところが何もない。しかし、この凡庸さは、権力をもてあそぶ「チーム安倍」にとっては都合がよい。「凡庸な人物」はおのれは一体、何をしたいのか正直よくわかっていないので取り巻きの言うがままである。

11日の衆院予算委員会集中審議を見ていると、安倍首相は昨年来の国会での答弁を徹底的に踏襲し、考えにぶれがない。その後の状況の変化や新たな情報が出てきても前年の発言を繰り返し、振付け通りに動く。真実かどうかというよりも、この環境を何が何でも乗り切りたいという「チーム安倍」の思いがそうさせているのだろう。そうすると、当時の秘書官だろうが、今の秘書官だろうが、首相を守るため、整合性のない説明を繰り返したり、首相の答弁の後ろからヤジを叫び続けるなど、なりふり構わぬ権力を守るためなら何でもする政権の毒がもろに出てくる。

官邸と安倍首相の周りに巣食う「チーム安倍」は、安倍が首相であることを目的化したプロ集団であり、自分たちが、権力をもてあそぶことにだけに関心を持つ。彼らは、政治をしようとは思ってはいない。安倍晋三が、官邸の主で居られる為なら、何でもしましょう、と云う請負プロ集団だ。菅官房長官、今井尚哉秘書官、杉田和博、横畑裕介、和泉洋人、長谷川榮一、北村滋、中村格、黒田日銀総裁やあらゆる経済問題に絡む竹中平蔵等々の面々だ。組織で言うと、経産省、内閣情報調査室と警視庁公安部、経済財政諮問会議、国家戦略特区諮問会議等々だ。

官邸と「チーム安倍」は、現在の窮地に正面突破を選んだ。党中枢も、官邸がしのぎ切れば政権維持を支えるとみているようだ。市民と野党の共闘がどこまで追い詰めることができるか。野党は「内閣総辞職せよ」までは言うものの「解散して信を問え」とは言っていない。ここが正念場だ。


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