Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

ARDSの診断についてのRCT

2018年05月19日 | 呼吸
Goddard SL, Rubenfeld GD, Manoharan V, et al.
The Randomized Educational Acute Respiratory Distress Syndrome Diagnosis Study: A Trial to Improve the Radiographic Diagnosis of Acute Respiratory Distress Syndrome.
Crit Care Med. 2018 May;46(5):743-748. PMID: 29438110.


ARDSの診断の最大の問題点はレントゲンの所見。教育によりその問題点は減らせるか、ということをテーマにした研究。
オンラインで勉強してからテストを受けるか、テストを受けてからオンラインで勉強するかを無作為に割り付けた。つまりはテストの前に勉強すると点数が良くなるかを調べてみて、その結果は、58点と56点で有意差なし。

先日もこんな文献を紹介したけど、この問題を解決する方法ってあるんだろうか。もしないのなら、それを診断基準に含めるのは無理じゃないだろうか。もっと根本的な問題として、ARDSって名前をつけないといけないんだろうか。重症呼吸不全、ただしPEや気胸とかは除く、みたいな感じじゃダメだろうか。

敗血症もね、ちょっと似てる。重症の感染症じゃダメ?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする