Lumlertgul N, Peerapornratana S, Trakarnvanich T, et al.; FST Study Group.
Early versus standard initiation of renal replacement therapy in furosemide stress test non-responsive acute kidney injury patients (the FST trial).
Crit Care. 2018 Apr 19;22(1):101. PMID: 29673370.
AKI患者におけるRRTのタイミングの難しさの一つは、早期に導入すると実際は不要なRRTをしてしまう可能性があること。RRTの必要性を予測できればいいけど、なかなか容易ではない。この研究は、フロセミドに対する反応性がRRTを予測できないか、それを使ってRRTのタイミングについてのRCTをできないか、を目的としたpilot RCT。
結果は読んでください。
それよりも、この研究がタイで行われていることに注目したい。
研究の目的もデザインもちゃんとしているし、対象症例は100以上だし、その数を5施設で17ヶ月で集めているし、脱落例も少ないし、しかもこれをpilot研究と呼んでいる。とにかくちゃんとしている。
先日、ある若者が、
RCTだと実臨床と患者群が異なってしまうので、最近は観察研究が重要となってきているんじゃないか、RCTをやらなくてもいいんじゃないか、
と真顔で言っていて、ちょっとビックリした。
観察研究と介入研究はそれぞれ長所短所があり、相補的なもの。
観察研究で仮説が作られ、介入研究で検証し、大きな観察研究で発生頻度の低い合併症の検討などを行う。さらに新たな仮説が立てられ、次の介入研究につながる。こんな感じでグルグル回り、だんだんに真実に近づいていく。
でも、観察研究にはバイアスという巨人がいるので、どんなに大きなデータでも、どんなに素敵な統計手法でも、この巨人を倒すことはできない。リアルワールドなんちゃらとか、かっこいい言葉に騙されちゃいけません。
日本の集中治療の臨床研究は、中国にとっくに抜かれている。グズグズしてるとタイにも抜かれちゃうよ。
アセるわー。
アセろーぜ。
Early versus standard initiation of renal replacement therapy in furosemide stress test non-responsive acute kidney injury patients (the FST trial).
Crit Care. 2018 Apr 19;22(1):101. PMID: 29673370.
AKI患者におけるRRTのタイミングの難しさの一つは、早期に導入すると実際は不要なRRTをしてしまう可能性があること。RRTの必要性を予測できればいいけど、なかなか容易ではない。この研究は、フロセミドに対する反応性がRRTを予測できないか、それを使ってRRTのタイミングについてのRCTをできないか、を目的としたpilot RCT。
結果は読んでください。
それよりも、この研究がタイで行われていることに注目したい。
研究の目的もデザインもちゃんとしているし、対象症例は100以上だし、その数を5施設で17ヶ月で集めているし、脱落例も少ないし、しかもこれをpilot研究と呼んでいる。とにかくちゃんとしている。
先日、ある若者が、
RCTだと実臨床と患者群が異なってしまうので、最近は観察研究が重要となってきているんじゃないか、RCTをやらなくてもいいんじゃないか、
と真顔で言っていて、ちょっとビックリした。
観察研究と介入研究はそれぞれ長所短所があり、相補的なもの。
観察研究で仮説が作られ、介入研究で検証し、大きな観察研究で発生頻度の低い合併症の検討などを行う。さらに新たな仮説が立てられ、次の介入研究につながる。こんな感じでグルグル回り、だんだんに真実に近づいていく。
でも、観察研究にはバイアスという巨人がいるので、どんなに大きなデータでも、どんなに素敵な統計手法でも、この巨人を倒すことはできない。リアルワールドなんちゃらとか、かっこいい言葉に騙されちゃいけません。
日本の集中治療の臨床研究は、中国にとっくに抜かれている。グズグズしてるとタイにも抜かれちゃうよ。
アセるわー。
アセろーぜ。