パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

BBQはアメリカ南部の魂の料理や! ~でもラッキョウ酢でソース作ったけどね~

2008-08-16 06:18:40 | 料理
Alka-Seltzer というアメリカで発売されている薬がある。アメリカで最初知った時、何に使うのかよくわからない薬だった。実際、CMでも頭痛、生理痛、胃痛、便秘、食べすぎにも効く、という感じで何にでも効く、といったふれこみだった。成分はアスピリンに重曹にクエン酸が入っていて水に溶かすと重曹とクエン酸が反応して発泡したところを服用するみたいだが、服用したことがないので実際の感じはわからない。昔あった袋入りの炭酸ジュースみたいなもんか??
でも、アスピリンと炭酸、いかにもアメリカ人好みの薬だ。

ま、それはそれとしてこの Alka-Seltzerの提供のAlka-Seltzer's Great American Road Trip というロードムービーがある。ノースカロライナ出身のRhett & Linkという芸人クリエーターが旧ルート66を旅して各地の様子を面白おかしく収めたムービーだ。実に興味深い。このBranson, MOのムービーが実にために(?)なった。BBQについてのeducationalな歌だ。この歌からBBQとは何かということ、そして南部の各地のBBQの違いがわかって興味深い。


Branson, MOは田舎町ながら、アンディ・ウイリアムスをはじめ、昔のスターが各々劇場を持っていて連日、ショーを行っているショーの町だ。
アメリカにいたとき、面白くて何回か行った。ミズーリーという中西部の州にありながらアーカンソーという南部に接しているので働いている人や客は南部出身者が多く、南部訛りの英語が多く聞こえたり、実に南部的な味わいのある町だ。同じショーの町といってもラスベガスと違ってカジノや風俗産業はないし、アルコールの臭いも少ない。純粋にショーを見て楽しむだけ、全体的に健全な感じする。これも南部的だ。





この歌の最後の方でBBQの定義について重要なことを言っている。

People not from the South (Yankee 多分、含む日本人)think BBQ means cookout.

That's something they 're wrong about.

BBQ is not a verb !
BBQ is not a grill !
BBQ is meat, prepared in a very special way, which varies dependent on where you go.
 

つまり南部の人たちにとってBBQとは特殊な調理法(地域によって異なるソースや焼き方、スローロースト法など)で調理された肉(名詞)そのものであり、野外で肉を焼く行為(動詞)ではないのだ。
BBQは南部人にとって単なる焼肉ではない。地域にそれぞれの特徴、お国柄があり、魂のソウルフード(?)であることがこの短い歌から伝わってくる。

ということで、休みだったので南部人の本物の(笑)BBQに挑戦した。とはいっても火の面倒を見るのも大変なので半日、せいぜい6時間程度のローストだ。BBQソースはラッキョウをつけた後のラッキョウ酢を使った。ラッキョウを食べた後、なかなか捨てるのももったいないので再利用というわけだ。ラッキョウがいい香辛料になる。リブも美味いが、鶏肉のジューシーさは格別だ。


味わったあとBBQソングを見かえしたら自分のソースのベースはどうやら、というかやはりアーカンソー(もしくはジョージア)風味らしい。あと、愛嬌なのかムービーのフロリダ州の地図がカリフォルニア州だった。




例によってコールマンのスモーカーを使用。100度~150度の温度でローストした。リブは上段に鶏は下段に入れてロースト。スモークチップは煙が強く出過ぎないように水に30分さらし、その後、下段の汁受けに入れた。
リブはBBQソース、玉ねぎとともに一晩つけた。
鶏は香辛料、塩、ラム酒とともに一晩セミドライラブで。

BBQソース・レシピ(ベース)

ラッキョウ酢                240ml
ウスターソース(リーペリン)        大 3
ケチャップ                 大 6
白ワイン                  大 6
はちみつ                  大 3
にんにく醤油(なければ醤油)        大 3
モラセス                  大 2
赤唐辛子(辛いのが苦手ならパプリカで調整) 大 1~2
塩                     大 1
フレンチマスタード             大 1~2
(少々辛いのが好きならば粉の和からし    大 1)
ラム酒                   大 3

一煮立ちさせた後、香辛料(お好みで、面倒くさければカレー粉)を適宜加える。

これをベースとしてお好みで香辛料、玉ねぎ、にんにく、トマトなど適宜切って一煮立ちさせる前に加える。トマト缶を裏ごしして残る繊維を加えたりしてます。保存は常温でも可だが、野菜などを入れて薄まった場合、冷蔵庫保存推奨。


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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ロードムービー (miniko)
2008-08-30 12:48:52
この、ビデオクリップすごい好きで、時々見てるんですが、これって、DVDとして発売してないんですか?
もし売ってるなら是非購入したい一品なんですが、、、。
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Unknown (ortho)
2008-08-31 01:05:55
ちょっと調べてみましたが、残念ながらDVDはないようです、
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Unknown (miniko)
2008-08-31 23:02:57
わざわざ調べてもらってしまって、すみません。
ありがとうございます。
そうですか、DVDはないのですね。残念。
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やっぱりこのビデオクリップ大好き (miniko)
2008-10-12 00:40:36
来月、ニューヨークとフィラデルフィアに行くので、旅行のガイドブックをめくりながら、このビデオクリップも同時に見ていると食べ物に対する興味と欲望がわいてくる。そして、血湧き肉躍ってくる。
ニューヨークは久しぶりだし、フィラデルフィアは初めてです。
でも何故か突然、ジャンバラヤが食べたくなったのでニューオリンズへ行きたくなりました。
orthoさんお勧めの街は何処ですか?
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Branson MO (ortho)
2008-10-13 23:27:01
フィラデルフィアと言えば、Liberty Bell。幼少時、親の仕事の関係でオハイオとニューヨークにいました。なぜかLiberty Bellのことを覚えていて、10年ほど前にフィラデルフィアの知り合いのところへ遊びに行った時(正確にはTrenton NJでしたが、、)に再度、行きました。お約束のLiberty Bellの呼び鈴を買ってきて今も使ってます。

お勧めの街はビデオクリップの街、Branson MOですね。50、60年代、70年代のスターがショー小屋を持っていてショーの街という感じで楽しくて4回も行きました。また行きたいと思いますが、日本から直行便もないし、なかなか行きにくい街ではあります。

でも、もう一度、アメリカを旅行するなら街ではなくもう一度、カリフォルニア、アリゾナ、ユタの国立公園をまわってみたいと思います。

サンフランシスコ → Yosemite → Mono Lake → Death Valley → Las Vegas → Grand Canion
→ Zion → Arches → Dinosour National Monument
 etc.

2週間でまわれるかどうか、というところですね。

旅行、楽しそうですね。気をつけて行ってらしてください。
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知らないことばかりです。 (miniko)
2008-10-19 23:35:40
Liberty Bellってなんだろう? と、ガイドブックを開いた。
へー、そうなんですか。フィラデルフィアは、合衆国誕生の地なんですね。知りませんでした。ごめんなさい。
私が、フィラデルフィアに行く理由は唯一つ、フィラデルフィア美術館にMarcel Duchampの作品を観に行くこと。私がフィラデルフィアに関して知っていることと言えばそれだけです。
そしてorthoさんのアメリカで行きたい街に関して、行ったことのある場所は一箇所もありません。やはり、世界は広いわー。
今回は帰国後初の旅行で、なんとなく英語力の低下を感じる今日この頃、、、。心配です。
楽しい旅行になるかな?
なんとなく弱気になっています。

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楽しい旅行にしてください (ortho)
2008-10-21 22:33:25
今の季節、芸術の秋、フィラデルフィア、ニューヨーク、楽しそうですね。自分だったら好きなワイエスの「クリスチーナの世界」を見に再びニューヨーク近代美術館へ行きたいです。あろ、美術館もいいけど、フィラデルフィア管弦楽団とかニューヨーク管弦楽団、あるいはMETにオペラ見にも(ききにも?)行きたいところです。
本当にうらやましい! うらやましい × 3 です(笑)。だから絶対、楽しい旅行にしてください。

そうそう、Liberty Bell をちょっと調べなおしてみたら、ここ40年の間にフィラデルフィアの中をあちこち動かされているようでした。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%94%B1%E3%81%AE%E9%90%98



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う~ん、、、。 (miniko)
2008-10-23 03:36:23
やはり、楽しい旅行になるかどうかわかりません。
私の本業はアートなんです。New yorkには私のアートの先生でもあり、長年の友人に会いにいくのですが、、、。

やはり、深刻に英語力が落ちているようです。
私はイギリスにエージェントがいて、彼女もまた、私からのイーメールを通じ、私の英語力を心配しています。

私はブログはやってませんがHPはあります。
よろしければ覗いて見てください。
www.miekomeguro.com です。
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英語力 (ortho)
2008-10-27 06:37:50
確かに日本にいると英語を使わなくても生活できるので英語力は確実に落ちてきますね。普通に仕事して生活する分にはかまわないわけですが、医学の場合など情報量は圧倒的に英語での発表が多いわけで最新の情報に接するためには英語力が必要になってきます。この場合の英語力は主に読解力ですが、、、

整形外科の分野ですと例えば、頚椎捻挫(むちうち症)なんか英語の論文を読んでいると日本は20年、あるいは30年遅れている印象を受けます。

HP拝見させていただきました。minikoさんは曲線の彫刻家だったんですね。素人の私が言うのも変ですが、どれもその場にうまく溶け込んでいます。特にキリンの東京工場の曲線がいいですね。デジャヴというか既視感があります。何ででしょう?麒麟の絵の特に尾っぽなんかの曲線のせい?

そうそう、世の中不思議なものでうちの妻がどこからかレオナール・フジタの上野の森美術館の招待券をもらってきました。このブログの存在は家族には秘密ですので本当に偶然。開催期間が短くて一番忙しい時なので行けるといいのですが、、



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ありがとうごさいます。 (miniko)
2008-10-30 02:38:09
私のHPを見てくださりありがとうございます。
あの麒麟の東京工場は、私がイギリスに住んでいる間に取り壊しになったと聞いています。
私は今、色んな事がなんだか空しく無意味にも思えているのですが、そんな思いは生意気だ!!!と、思わせてくれる人の一人がフジタです。
私は、自分の興味のある事しか興味がないので、ちゃんと勉強していないのですが、だから、私の尊敬する今は亡き、河合隼雄先生の言うところの「アカデミックな言葉」で話すことのできない人間なので、聞き流して下さいね。だけど、私、フジタの人物像の筋肉の描き方から、彼がいかにヨーロッパ美術を独学で美術館の展示作品の中から学んだ事に、思いを馳せざる終えないのです。彼の孤独、そして孤独に負けなかった強さと美しさを感じてしまうのです。そして、フジタの白からは、、やはり郷愁でしょうか、、?
人生を真面目に取り組むこと。それが、今の私の課題なんですよね。
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