Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

ピアノの森

2007-07-27 00:49:00 | 映画

久しぶりに映画を見てきた。

このところ 心がささくれ立っている。 いつもイライラしてかなり悪い子でいる。 自分が悪い子でいると ますます 気分が悪くなって 悪さに磨きがかかる。

ピアノの森 不思議なタイトルに 惹かれて見た映画は 優しいアニメだった。

Index_02ピアノの森の画像は ホームページからもらってきました。いけないのだろうか?)

http://www.piano-movie.jp/

簡単に言ってしまえば ピアノの大好きな少年二人の友情物語。

森のピアノはかつて名ピアニストと絶賛されその後交通事故でピアノが弾けなくなった阿字野が森に捨てた物。特別仕立てなので ふつうのタッチでは音が出ない。

このピアノを 貧しいけれど 自由でたくましい市ノ瀬海は 幼いときからおもちゃにして遊んでいた。 このピアノが弾けるのは海だけ。海には一度メロディを聴いたら即座に音に表せる才能がある。

そんな所に転校生が越してきた。雨宮修平

彼は幼いときから英才教育を受けてきて 当然のようにピアニストになる階段を上っている。全国区的にも名前の知られた学生らしく コンクールではみんなが注目をしているし 脅威に感じている。

海はピアノが大好き。好きで好きで仕方なく 修平が 練習しているモーツアルトのK310に感動 「一緒に勉強しようよ」と言われても「お金無いし もう覚えたからいい」と帰るが興奮は収まらない。

学校の音楽室に戻って阿字野のピアノを聞かせてもらい 開眼。 しかし音感の優れた海にも ショパンの子犬のワルツがどうしても弾けなかった。 トリルがうまくいかないと言うことなのだと思うけれど・・・・

今まで自由にピアノを弾いていた海はついに阿字野に懇願する。

「俺にピアノを教えてくれ」

音のでなかった森のピアノを海が弾いたときから 修平の心に宿っていた複雑な思いはふくらんでいく。 いつもトップでいるのが当たり前だったけれど その地位を得るために 沢山の事を犠牲にしてがんばってきた修平だった。葛藤が始まる。

阿字野との取引でコンクールに出ることになった海にしても葛藤が始まる。音符が読めない海は 阿字野の昔のテープを聴いて練習をする。 これが海の奔放な海らしい音楽性を奪うことになる。 自分らしさは何か? 最後まで苦しみながら コンクールの日を迎える。そこで出会った貴子(便所姫)を叱ったり慰めたりしている海。それは自分にも当てはまることなのだけれど 自分の作り出したモーツアルトの亡霊はなかなか手強い。

海の心に響くピアノを認め嫉妬し 乗り越えるためにひたすら練習した修平 平常心を取り戻した貴子 それぞれに持てる力を出しきしって満足できる演奏ができた。

海は 一番コンクールそのもにこだわりを持っていなかった筈なのに 自分が取り戻せない。 大失敗。それなりにうまいけれど 感動は無い。

突然 ピアノを弾くことをやめた海は 靴を脱ぎ捨て 椅子を押しだし 立ち上がる。 いつもの森のピアノに向かっている。 コンクール入賞が目的ではなく 自分のピアノを弾くことを見つけた。 小さな頃から森で遊んだピアノの音色だった。 初めて出会ったときの修平の心に響いたように観客の心にも響いた。 大歓声

しかし 入賞はしなかった。

ピアノに向かう姿勢がお気に召さなかったらしい。 あまりに破天荒なスタイルは この世界ではまだ許されないらしい。

修平も貴子も 評価を得て やがてピアニストになる道をまた一歩踏み出す。

二人には もうねたみとか絶望は無く お互いを認めた上で より高いところを目指すことができるようになっている。 「阿字野先生 僕のピアノに欠けているものは 何でしょうか?」 「君は自分のピアノが好きになれば良い。」

海は結局阿字野に育てられ世界に羽ばたこうと新しい道を歩くことになる。物語はそこで終わるけれど 近い将来 世界に雨宮修平と市ノ瀬海 二人のとても個性の違ったピアニストが世界の人々を魅了しているだろうと想像できる 嬉しい予感。

この年になっても自分らしさを大事にすることの意味がよく分からなく 人を妬んだりうらやましがったりしてしまう私。 まず人を認めること 尊敬すること それが無くて自分らしさはきっと生まれてこないんだ。

なんだか 気持ちよく 残りの人生に夢を見てしまった映画だった。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
う~ん、観たい。 (KO)
2007-08-13 22:07:03
う~ん、観たい。
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KOさん 取り立ててドラマティックでは無いけれど... (どら)
2007-08-13 23:42:50
KOさん 取り立ててドラマティックでは無いけれど なんだか 気持ちの暖まる 素敵なお話でした。 それに私 アニメは こんなふうに絵が綺麗なのが好き。
これ第一条件です。
大ちゃんも気に入ってくれるとおもうけれどな
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