今日は「音楽会」の日。お年寄りたちと歌い、体を動かして楽しむレクレーションの日です。
以前にも書きましたが、私はこの時間が大好き。もう、業務のなかのなによりも大好きな仕事です。これで生計を立てることができるなら、迷わず転職しますね・・・。今日の参加者は約15人。みんなで楽しむにはちょうどいいくらいの人数です。ただ、いつも盛り上げてくださる歌上手・話し上手なSさんが入院中・・・ということで、ちょっと不安でしたがとりあえずはじめてみました。(最近、同じ介護職の方が何名かこのブログを見てくださっていて、詳しい内容を知りたい、というメールをいただいたので、今日は少し詳しく、自分なりのやり方を書きたいと思います。本職の方、もしごらんになっていたら、遠慮なくチェック入れてくださいね!)
まずはストレッチ。体の節々をほぐし、リラックスさせていきます。手、肩、首、足首と順番に動かし、同時に楽しい雰囲気作りをします。隣の人の肩をたたいたり、前の人の背中にタッチしたり、コミュニケーションを取れるような配慮をします。
続いて、簡単な発声練習です。今日は人数も多かったので「大きな声を出しましょう」大会をしました。日常生活で大声を出さなければいけない時はどんなとき?と問いかけると、「火事のとき」「泥棒に入られたとき」「助けてほしいとき」という意見がでたので、とりあえず「火事だー」「ドロボー」「助けてー」とみんなで叫んでみます。はじめは恥ずかしそうにしておられた方々も、「そんなんじゃ気がつかないよ!」「最近ぶっそうな世の中なんやで」と話すと、頑張ってくださいます。このころにはもう、お年寄りたちもだいぶリラックスしてくださっています。
そして今日の歌。今日用意したのは「たきび」「北国の春」「故郷」です。
歌のなかで、みんなが思い出や心情を語れる歌詞をピックアップして、トークタイム!「たきび」では「しもやけ」の話で盛り上がりました。
「しもやけはどうしてなるの?」
「子供の頃は、よくしもやけになったもんやね~」
「血行が悪くなるからなるんやろ?今はもうならへんなぁ」
「そうそう、たきびにあたって温もると痒くなるんや~」
トークタイムでは、お話上手な人の話をうまく聞きだすのが、盛り上げるコツです。消極的な人には適度に話を振って、飽きさせないように工夫します。もちろん、居室に戻りたくなった人には無理強いしません。「また来てください」と声かけします。
そして今日のメイン曲「北国の春」
最近、私の歌レクでは、こういった懐メロを歌うことが多いです。童謡だけだとどうしても幼稚に感じて参加してくださらない方もおられるので・・・。
「この歌、知らんわ」とおっしゃる方も、「しらかば~」と歌いだすと、「ああ、この歌か」と一緒に歌ってくださいます。歌えない方も、手拍子をして下さったり、聴いていて下さったり。歌える方はもちろん、オンステージです!
「北国の春」は、昭和52年に千昌夫の歌で発表されましたが、発表当初は人気がでず、2年後ぐらいに大ヒットとなったそうです。昭和52年といえば、現在ホームに入所されているような人たちがまさに働き盛りで輝いている時代です。
「あのころは、毎日忙しかったなぁ」
「孫がはじめてできたころやな」
「いっつも内職しながら聴いてたんや」
思い出話に花が咲きます。
そして締めはいつもの「故郷」です。
今日は「北国の春」を歌ったので、みなさん望郷の念がこみ上げてきたのでしょうか、涙するお年寄りも何名かおられました。クールダウンのストレッチ、深呼吸をして、音楽会はお開きです。
いつも思うのは「歌の力って素晴らしい」ということ。そして歌うことによって、自分のなかにある思い出や力が湧き出してくるのは人間のもつ本能なのかもしれません。介護の仕事をしていてよかった、こうして音楽を使ってコミュニケーションすることができてよかった、と心底思います。
これからも、より多くの人に、ひとときでも楽しい気持ちになっていただけるよう、頑張っていきたいと思います。今日も楽しかった
レク好きなので、デイのほうがきっと向いているんでしょうけど・・・なぜか特養に勤めております・・・。
うちの職場もりえぽんさんとこと同じく、職員の出入り激しいですよ!
歌って、人を楽しくさせたり、落ち着かせたり、励ましたり、元気にさせたり、すごい効果がありますよね。
昨日、グループホームのリビングでみんなでテレビを見ていたのですけど、
水戸黄門が始まり、礼のオープニングの歌が流れたのですよ。
・・・で、何となくみんなで歌ってしまいました。
耳慣れた歌とか、昔よく聞いた好きな歌とか、案外覚えてて、歌えたりしますよね。
例え歌えなくても、リズムを聞いてるだけでも、楽しくなりますもんね~。
失礼しました!
そうなんですよ!「知ってる」というだけで口をついて歌えるものなんです・・・!
私には介護現場における音楽のチカラに興味を持つきっかけになったできごとがあります。
それは・・・食事の前、手指を消毒しますよね?その際に、つい「はい、おててだして~」とある利用者に言ってしまったんですよね。そしたらそばに座っていた別の利用者が「お~て~て、つ~ないで~」と歌いはじめたのですよ。つられてその利用者も、周りにいた利用者も・・・という感じで、「靴が~なる~」に至るころには、もう大合唱になっちゃって・・・。そのときすごく感動したんです。「歌の力ってスゴイ」ってね。
あのときみたいに偶発的に大合唱できたことは、その後まだないのですが、できるならいつでも、ちょっとしたきっかけでまた大合唱したいですねぇ~。