テムテムな日常

頑張れみんな!頑張れ自分!

「幽霊ホテル」8週目

2010-04-01 | タイドラマ「RongreamPii/幽霊ホテル」
第27話
ブリラックに倒され気を失ったままのウィスートとパリンヤー。魂となったパッタマーは、必死に二人を助けようとします。ウィスートにすがりつき、何度も名前を呼ぶうちとうとうウィスートは意識を取り戻します。つかの間の再会を喜ぶふたりでしたが、パッタマーは「今すぐに逃げて」と言い残し、姿を消してしまいます。パリンヤーも目を覚まします。パッタマーを助けようとするウィスートでしたが、「先にブリラックを倒そう」と促され、ひとまず外へ。ブリラックは読経の力で動きを封じられ苦しみにもがいていました。ホテルの外に灯油が撒かれ、パリンヤーは火をつけます。

ホテルはブリラックごとどんどん燃えていきますが、そこへブリラックに呼ばれたマーリサーが邪魔に入ります。読経の力が一瞬弱まった隙を突いてブリラックは嵐を呼び、雨を降らせ火を消そうとします。急に天気が荒れ始め、船上のマユリーは困惑。必死に剣を抱え船を進めます。ブリラックの降らせた雨でとうとう火は消えてしまい、危険を感じたパリンヤーは村人たちを避難させます。ウィスートがとめるのも聞かず、ブリラックと一対一の勝負に挑むパリンヤー。

ブリラックは杖を振り上げ、パリンヤーめがけて振り下ろそうとしたその瞬間、マユリーが剣を持って現れます。「危ないから下がって!」というパリンヤーに「私はみんなを助けにきた」と告げるマユリー。マユリーの持った、かつて自分が処刑に使っていた剣を見てブリラックは表情を変えます。しかしまたマーリサーが邪魔に入り、マユリーは剣を落としてしまいます。マユリーに狙いを定めたブリラック。パリンヤーは剣を広い、ブリラックに向き直ります。剣を振り上げたものの「私は処刑人ではない」と静かに語るパリンヤー。隙をついて襲い掛かってきたブリラックに、深々と剣がつきささります。

呆然としながらも激しく苦しみだすブリラック。剣を刺したまま、姿を消してしまいます。マユリーの無事を確認し、マーリサーからも邪気が抜けていきます。ブリラックが自分の棺おけのもとへ戻ったことを悟ったパリンヤーは、もう一度ホテルに火をつけます。「私は王だ。この私が負けるはずはない。私が死ぬなんてありえない」と必死に苦しみに耐えるブリラック。しかし炎の勢いはおさまることなく、とうとうブリラックのもとまで火が迫ります。苦しい形相を浮かべたまま、ブリラックは炎に飲み込まれていきます。

処刑に使っていた剣には、ブリラック自身の念が強く込められているのです。

とうとうブリラックとの戦いに決着がつきました。これですべてが終わったとは思いませんが・・・でもホテルもなくなったことだし、ひとまずは安心、ということなのでしょうか。依然魂と肉体が離れたままのパッタマーが気になりますね。ウィスートとの愛を確かめ合うシーン、よかったです。ブリラックが消えてしまえば、きっとパッタマーの魂も肉体に戻ってこれるはず。ブリラックに操られていたマーリサーも、どうやら元に戻りそうですね。いじわるで自分勝手なマーリサーでしたけど、今後はぜひ改心してもらいたいものです。予告では冥界で自分が手にかけた人物たちと再会を果たしていたブリラック。どうかこのまま無事に成仏してほしいものですが・・・。


第28話(最終話)
炎の中で力尽きようとしていたブリラックの前に、かつて自分が手にかけたパン、プルアン、呪術師トゥーム、トゥームの師である高僧が現れます。「私たちは、あなたのことを許します。剣を置いて、自由になりなさい」と促す高僧の言葉に、ブリラックは反発。剣を手に襲い掛かろうとするのですが、力が出ません。慈悲の光を浴びてブリラックの心のなかが少しずつ変わり始めています。「こんな私を、許すというのか」自分に湧き上がった不可解な感情を振り払うかのように、懇親の力を振り絞り立ち上がろうとしますが、身動きが取れません。

「許す」という言葉が自分にかけられることに戸惑うブリラック。そこへパッタマーが現れます。「情けです」と静かに言うパッタマー。「あなたに対する慈悲の心がそうさせるのです」と、話を続けます。「あなたにも情けの心というものがあるはずです」というパッタマーの言葉に、戸惑いながらも安心した表情を見せるブリラック。自分に「慈悲」というものを教えてくれた者たち、そしてパッタマーに感謝の気持ちを述べ、ブリラックは静かに床へと崩れ落ちます。ブリラックの最期を見届けたパッタマーは、光となって姿を消します。

眠ったままのパッタマーの肉体を見守っていたメイドたちでしたが、急にパッタマーの体が動きだします。驚いておろおろする二人でしたが、ふと、パッタマーは目を開けます。「お嬢様が戻ってきた!!」と大喜びするメイドたち。パッタマーも、戻ってこられたことを喜びます。後日、あらためてブリラックの魂を弔った一同は、灰を海に流しにやってきます。「あなたの心に慈悲の気持ちがある限り、私はいつでもあなたのことを待っています」と笑顔で呼びかけるパッタマー。すべてのことが終わり、一同の表情に久しぶりに笑顔が戻ります。

ブリラックとの関わりですっかり精神が子供の状態に戻ってしまったマーリサーは、バンコクで療養することに。チンチャイは改めてパリンヤーにマユリーのことを託します。「命を懸けてマユリーを守ります」と力強く話すパリンヤー。パッタマーとウィスートも、お互いの深い絆を確認しあいます。再びこの地でホテルを始めることを誓い合う一同。成仏したブリラックは、今まで「慈悲の心」というものがなかった自分に、慈悲の心が生まれたことを改めて仏に感謝し、祈りを捧げます。ブリラックを見下ろす大仏の瞳は、慈悲の光にあふれていました。

パッタマーの腕のなかで、静かに最期のときを向かえるブリラック。

すべてが丸くおさまった素敵なエンディングでしたね。慈悲の気持ち・・・相手を思いやり、いつくしむ心を持ち合わせていなかったブリラック。しかしその慈悲の心を持つことで、心安らかになれることを初めて知るわけです。相手を憎んだならば、その分相手にも憎まれることが当然だと考えていたブリラック。しかし憎んだ相手が、自分を許し、慈しんでくれるという経験を経て、今までの自分がいかにおろかな存在だったかを知るブリラック。「私は王として、慈悲の心を持ちたいと思う」と仏に祈りを捧げる姿・・・以前より、堂々と威厳に満ちていましたね。パリンヤーとマユリー、パッタマーとウィスートもうまくまとまって、最後はタイドラマらしい、安心のできるエンディングでした。


「幽霊ホテル」ということで、CGのクオリティの低さ等、気になる点は多々あったながらも、こういうドラマって、タイ人の死生観というか、信教の深さを感じることが出来て私は結構好きなんですけど・・・今回は人気俳優チャークリット主演、ということもあり、本当に最後まで楽しく見ることが出来ました。やっぱりチャークリット、カッコイイ!そしてドラマ初主演のNamcha、時代設定によるところが大きいながらも、かなりのイメージチェンジになったのではないでしょうか。ウィスート役Tonもすごく良かった!ドラマ出演を重ねるたびどんどん良くなっていますね。5chドラマの幽霊モノ、といえば、金曜日の「Sen...」が浮かびますが、「Sen...」の音楽が時々流れたりしてたのも自分的んは印象よかったです。

そして3/31からは、テーン・サクシット主演、ビー・ナムティップがお相手のドラマ「จับตายวายร้ายสายสมร/jap tai wai rai sai samoon(悪運を断ち切る愛の絆 絶対に離さない)」・・・訳微妙ですが(笑)、なかなかクドそうなドラマがスタートになってます。テーン主演ということで・・・私実は、ちぃ兄ちゃん(P'テーンのこと・・・人気番組『3num3munn』では三兄弟の真ん中なので)のドラマちゃんと観たことないんですよ。なのでこれも超楽しみ!!もちろん毎日レビューしていきますので、お楽しみに!!金曜日「Sen...」でおなじみNatも出演してますし、Exactの美少女女優Bestちゃんも出演するようです。アクション物なので、チャークリット主演の「ヌアメーク(3ch)」と平行して観るのもいいかも。

「幽霊ホテル」7週目

2010-03-26 | タイドラマ「RongreamPii/幽霊ホテル」
第23話
霊界に赴いたものの、ブリラックに突き飛ばされたマユリーの魂は、体に戻れなくなってしまいます。必死にマユリーに呼びかけるパリンヤーの声に答えるマユリーでしたが、パリンヤーには届きません。諦めかけたそのとき、マユリーは自分を導く光に気付き、ようやく戻ってくることができます。マユリーからパッタマーがブリラックに捕まっていることを聞いたパリンヤーたち。どうすれば自分たちもブリラックのもとへ行けるか方法を探ります。チンチャイたちも交え考えているところへ、葬列が通りかかります。運ばれていく棺おけを見て、ティアムにはある妙案が浮かびます。

文献によると、ブリラックは通常のやり方では埋葬されなかったとのこと。ブリラックを再び手厚く埋葬することによって、魂が清められるのではないかと考え付いたティアムに、パリンヤーは「やってみる価値はある」と同意。マユリーが島に残り、仏に祈りを捧げているなか、パリンヤーたちは船を出しホテルへ戻ります。ホテルのメイドたちも準備を進める中、ブリラックの側近プーンがやってきます。プーンの姿を見て驚くメイドたち。プーンは怪しい薬を使いメイドたちを眠らせ、パリンヤーたちの計画を邪魔しようとします。プーンの存在に気付いたマユリーは警戒を深めます。

プーンはマユリーが経文を唱えるのを邪魔しようとします。そっとプーンから逃げようとするマユリーですが、プーンに追われることに。森の中を経文を唱えながら逃げ続けます。しかしとうとうプーンに追いつかれ、プーンの持つ薬によって眠らされてしまいます。一方ブリラックの墓を探すパリンヤーたちは、暗闇の中なんとかブリラックの名前が刻まれた墓石を発見。恐る恐るながらも墓を掘り起こします。しかし棺おけの中にはブリラックの遺骨も遺品もなく、瓦礫や石しか入っていません。どういうことだと混乱する一行の前に、怒りに満ちた表情のブリラックが姿を見せます。

「恨みを晴らすまで、絶対お前たちを許さない」とパリンヤーたちに凄んでみせるブリラック。ものすごい力でパリンヤーたちの動きを封じます。身動きの取れないパリンヤーたち。隙を突いてブリラックのまえに飛び出したティアムは「私はあなたはサラピーを見初め、そしてパンがサラピーを連れ去ったところからすべて知っている。もうこんなことはやめにして欲しい」と必死になって訴えます。しかしブリラックの怒りは収まりません。振り上げた杖を思い切りティアムの胸に突き刺します。刺されながらもティアムは最期の力を振り絞り、ひそかに持ってきた法衣でブリラックを縛りあげます。そのままティアムは魂となって、ブリラックと共に霊界へ向かったのでした。

壮絶なティアムの死。無駄にはできません。

ティアムの壮絶な最期。パン亡き後、ブリラックとの関わりがあった数少ない人物のひとりだったわけですが、とうとうパリンヤーたちを守ることと引き換えに自分はブリラックと共に冥界入りしてしまいました。このままブリラックを封じることが果たして出来るのでしょうか。たしかブリラックの入れられた棺おけは、プーンがこっそり持ち出してホテルに隠したんでしたよね?隠し部屋となっているため簡単には見つからないかもしれないけど・・・見当違いのところを探し続けるパリンヤーたちが気の毒です。予告でプーンと対峙していましたけれど、プーンがパリンヤーに本当のことを言うとは思えないですし・・・お話もクライマックス!続きが気になります。


第24話
ブリラックの墓探しから戻ってきたパリンヤーたちは、寺で眠り込んでいるマユリーたちを発見。騒いでいる一同の様子をこっそり見ていたプーンは、再び眠り薬を使い、ウィスートたちを眠らせてしまいます。不審に気付いたパリンヤーは、寝入ってしまったふりをしてプーンを捕まえようとしますが取り逃がしてしまいます。霊界で棺おけに入れられたままのパッタマーの魂は、体力が限界に近づいていました。現世で眠り続けるパッタマーの異変に気付いたマユリーは「これが最後です」と、自分が再び霊界へ出向きパッタマーを連れ戻そうと瞑想に入ります。

瞑想に入るマユリー。パリンヤーたちも、ブリラックの墓探しに出かけます。警察官のチンチャイも協力。「ほかに方法はない」と自分に言い聞かせるように呟くパリンヤーでしたが、やはりなかなか墓は見つかりません。霊界に赴いたマユリーも、パッタマーを探しますがパッタマーの姿を確認することができません。マユリーの命でもあるろうそくの炎を消さないよう、メイドたちが見張っていたのですが、トッケーの泣き声に驚いて思わず火を消してしまいそうになります。墓探しを続けるパリンヤーは、とうとう今度こそそれらしき墓標を発見。墓を掘り起こします。

恐る恐る棺おけを開けてみるものの、またしても中身は石ころだけ。気を取り直して別の墓を探します。チンチャイたちも墓を探していました。ブリラックの名前が刻まれた墓を探し当て、空けてみますがやはり中身は石です。疑心暗鬼になりながらも他の墓をあたる一同。しかし墓を探しても探しても、開けても開けても中身は石ばかりで、いっこうにそれらしい死体の入った棺おけを探し出すことが出来ません。「開けても開けても石ばかり。いったいどういうことだ」とウィスートも声を荒げてしまいます。パリンヤーも、なにか裏があるのではと感づきます。

いくら探しても見つからないブリラックの墓。パリンヤーは「ひとりだけ墓のありかを知っている人物がいる」と言い出します。チンチャイと一緒にプーンの家を訪れます。いち早く来訪に気付いたプーンは、妻を連れて逃げようとしますがパリンヤーたちに見つかってしまいます。逃げ出したプーンを追うパリンヤー。プーンの鞄には、ブリラックの遺言状と古い地図が入っていました。一方霊界にいるブリラックは、ティアムに法衣で縛られ徐々に体力を失ってきていました。「いっそ殺されたほうがましだ」と言うブリラック。とうとう力尽き、その場に倒れこんでしまいます。

なかなかしぶといブリラックですが、とうとう観念したか?!

ブリラックの遺体を掘り起こす、というのもなんだかものすごく恐ろしい気がするのですが、当の本人たちは一生懸命。掘っても掘っても石しか入っていない棺おけばかり、というのはなにか事情があるのでしょうか。パッタマーも力尽きそうになっていますし、続きが気になります。とうとうプーンにたどり着いたパリンヤーでしたが、間に合うのでしょうか。ブリラックの残した遺言状と古い地図には、いったい何が残されているというのでしょうか。パッタマーを救うため、恐怖をおしてひとり霊界に赴くマユリー。あまり長時間肉体と精神が離れていたら、次第に衰弱し最後には死んでしまう、と言っていましたね。心配です。マユリー、間に合うのでしょうか。


第25話
縛られたまま倒れこんだブリラックは、そのまま消滅してしまいます。「勝ったのか」とほっとするティアム。「これですべてが終わった」と歩みを進めようとしたとき、再びブリラックの声がします。「私は王だ。誰にも負けない」と杖を振り下ろし、ティアムの魂を破壊します。一方プーンを捕らえたパリンヤーは、ブリラックの棺おけのありかを言わせようとします。なかなか口を割らないプーンに、銃を向けるウィスート。しかしそこへブリラックが現れます。助けを求めるプーンを「おまえも秘密とともに死ぬのだ」と殺してしまうブリラック。ひとまずパリンヤーたちは逃げることに。

そのころマユリーは、棺おけに入れられたパッタマーを発見しますが、棺おけの蓋がどうしても開きません。逃げるパリンヤーの前に現れたブリラック。「おまえの両親を恨むんだな」と凄むブリラックに「私を殺して気が済むなら、そうすればいい」と目を閉じるパリンヤー。ブリラックは杖を振り上げます。必死にパッタマーの閉じ込められた棺おけを開けようとするマユリー。パリンヤーの額にブリラックの杖が振り下ろされようとしています。まさにその瞬間、棺おけが開きます。マユリーとの再会を喜ぶパッタマー。「もう大丈夫。一緒に戻りましょう」というマユリーに連れられて歩き出します。

しかしそこへ戻ってきたブリラック。「よくも余計なことを!」とマユリーの首を絞めます。苦しむマユリーを見て、パッタマーは「あなたを受け入れてもいい」と言ってしまいます。「誓え!」とブリラックに促され、ブリラックのものとなることを誓うパッタマー。戻ってきたマユリーは、パッタマーの名前を口にし、そのまま意識を失ってしまいます。目を覚ましたマユリーは、パッタマーがブリラックのものとなることを受け入れたことを話します。「助けられなかった私を許して欲しい」と言うマユリーに、「あなたのせいじゃない。他にも方法がきっとあるはずだ」とパリンヤーは慰めの言葉をかけます。

パッタマーがブリラックを受け入れたことがどうしても信じられないウィスートは愕然とします。いてもたってもいられず、なだめるパリンヤーにも声を荒げるウィスートでしたが、マユリーは「あの棺おけのある場所は分かる」と言い出します。再び瞑想に入り、あの棺おけがホテルにあることを確信するマユリー。ブリラックは、パッタマーの魂を永遠に自分のものとするため、瞑想に入ります。マユリーも、棺おけがホテルのどこにあるのか探るため再び瞑想に入ります。パリンヤーたちは、パッタマーの魂を取り戻すため、強い決意をもってホテルに戻ってきます。

このあとひとりずつアップになっていましたが、なんかカッコよかった!!

とうとうブリラックに屈してしまったパッタマー。無理やり誓わされていましたが・・・一度誓った言葉を覆すことは果たして出来るのでしょうか。あれだけ棺おけを探しまくって、結局は自分たちのすぐ近く、ホテルのなかにあった、というのがなんとももどかしい展開ではありましたけど、棺おけを見つけて、そこからブリラックとの最期の戦いになるのでしょう。パリンヤー、ウィスート、チンチャイ、他2名とホテルに戻ってきて門を開くシーン、なんかすごくかっこよかった!ストーリーはいよいよクライマックスです。憎しみを残したままの解決じゃなく、ちゃんとブリラックも納得した上での展開になればいいですね。


第26話
ホテル内をくまなく探すパリンヤーたちでしたが、それらしい部屋は見当たりません。ブリラックの部屋だからと、使用を禁じられていた部屋の前で覚悟を決めるパリンヤー。一同見守る中、扉を開こうとします。しかしそこへ行方の分からなくなっていたマーリサーが突然現れます。「死んでしまえ!」と取り乱した様子のマーリサーを必死に落ち着かせようとするチンチャイ。マーリサーの投げつけた壷が壁にあたり、壁を傷つけますが、その傷を見てウィスートは「この壁はなんだかおかしい」と言い出します。壁の後ろが空洞になっていて、そこになにかが隠されているのではというウィスート。

パリンヤーは壁を壊します。そこへ現れたブリラック。「邪魔はさせない」と、ものすごい力で二人を倒します。ウィスートが倒れた拍子に壁が抜け、そこには本当に隠し部屋がありました。島に残り、パリンヤーたちの安全を祈り続けるマユリー。寺の塔の裏から古い剣を発見します。その剣が、かつてブリラックが処刑に使っていた二振りの剣のうちの1本だと知ったマユリーは、パリンヤーたちのもとへ届けると言い出します。危険だからと反対するメイドを押し切り、船に乗り込もうとするマユリー。一方チンチャイは、村人にブリラックのことを話します。

「どうかみんなで力を合わせて、あの魂を鎮めたい」というチンチャイの言葉に、村人も同調。おのおの家にある仏像を持ち寄り、ブリラックの力を封じようとします。パリンヤーたちの不審な動きに備えて、再び棺おけに閉じ込められたパッタマーでしたが、外でブリラックがウィスートやパリンヤーを殺そうとしていることに感づき、必死に棺おけから出ようとします。ウィスートに杖を振り上げるブリラック。間一髪のところでパッタマーがウィスートを守ります。「これ以上人を殺し、傷つけるなんて耐えられない。私のことも早く殺してしまえばいい」というパッタマーに、ブリラックは一瞬辛そうな表情を見せます。

しかしすぐに気を取り直し、再び恐ろしい形相に戻ったブリラック。パッタマーは怯みますが、ブリラックは突然頭を抑え苦しみ始めます。外には大勢の村人が集まっていました。チンチャイによって大勢の僧侶たちも集まってきていました。ブリラックの魂を鎮めようと皆で一心に経文を唱えます。経文が聞こえてくるたびブリラックは苦しみはじめます。慈悲の光がホテルに降り注ぎ、部屋は金色の光に包まれます。村人と、僧侶たちの読経により、ブリラックはとうとう身動きが取れなくなってしまいます。

ウィスートが海の底から見つけたのと同じもの。ようやく見つかりました。

とうとう隠し部屋を発見しましたね。「今までずっと住んでいたけど、まったく気付かなかった」とパリンヤーも言っていましたが、それほど巧妙に隠された部屋、ということだったのでしょう。ウィスートは建築関係の仕事をしている、という設定になっていましたが「今まで何軒も家を建てて来たから分かる」というウィスートの言葉が生きていましたね。ブリラックを封じるため、大勢の僧侶たちが集まっていましたが、これで本当にブリラックは封じられるのでしょうか。剣を届けようとしているマユリーは間に合うのでしょうか。余談ですが、ウィスート役Ton、いいですね。ドラマデビューから1年あまり・・・表情に幅があるといいますか、いい役者さんになってきたなぁと今日改めて思いました。

「幽霊ホテル」6週目

2010-03-19 | タイドラマ「RongreamPii/幽霊ホテル」
第19話
パリンヤーはマユリーの母のもとへ出向き、正式に結婚を申し込みます。久々の明るい話題に、ホテルの従業員たちも色めきます。パッタマーとウィスートもなんとなくいい関係に。そしてパリンヤーたちの結婚話は、すぐに村中の噂にもなります。ホテルの幽霊騒ぎを収めた呪術師トゥームは、「闇のあるところには必ず光があるものだ」と言い残し、立ち去るのですが、森の中でひそかに待ち伏せしていたプーンに襲われ、呪術に使ったブリラックの剣を奪われてしまいます。プーンのもとに現れたブリラックの魂が、トゥームから剣を奪うよう命じたのでした。

婚約パーティーの準備中、カラスの死体が落ちてきたと従業員たちから告げられ、パッタマーは不吉なものを感じつつも「兄さんたちには黙っておいて」と、水を差さないよう釘をさします。剣を奪ったプーンは、森の中で遺体を焼いていた火のなかにこっそり剣をくべ、封印を解こうとします。ほどなくしてブリラックの魂が蘇り、プーンの前に現れます。ホテルでは、パリンヤーとマユリーの婚約パーティーが盛大に行われていました。不吉な予感は杞憂だったかと一安心しかけたパッタマーでしたが、強風が吹き荒れ、どこからともなく恐ろしい声とともにブリラックが姿を現します。

「どうかなにもしないでください」と必死になって訴えるティアムでしたが、ブリラックに吹き飛ばされてしまいます。「全員死ね!」と狙いを定めるブリラックですが、そこへ落雷が。剣を奪われたことを知り急いで追いかけてきたトゥームでした。再びトゥームとブリラックの呪術比べになります。霊力を込めた短剣でブリラックを一突きにするトゥーム。ブリラックはもだえ苦しみながらも、トゥームを跳ね返し、パッタマーに手をかけます。パッタマーの体から魂だけを奪い取り、姿を消してしまうブリラック。意識を失ったままのパッタマーは、いくら呼んでも目を開けません。

霊力を消耗したうえブリラックに力負けしてしまったトゥームは血を吐いて倒れてしまいます。介抱するパリンヤーたちに「パッタマーの魂と肉体が離れ離れになってしまった。あまり長い間はなれたままでいると、肉体が死んでしまう」と告げます。あまりの現実に一同言葉を失います。そして必死にトゥームを力づけようとする一同に見守られながら、とうとうトゥームは息を引き取ってしまいます。一方ブリラックのほうも、かなりの深手を負っていました。「私は王だ。誰にも負けるわけにはいかない」と呟くブリラック。乾きかけた体に、再び瑞々しさが蘇ります。

ここまできたらもう執念というか、怨念ですよね。

せっかく結婚式という明るい話題ができたというのに・・・よりによってこんな日にブリラックまで蘇ってしまうとは。死んだカラスがどこからともなく落ちてくる、というのはやはりタイでも「凶兆」なんですね。パッタマーとウィスートの関係がなかなかいい感じ。普段は軽い感じだけどいざというときはしっかりしてるウィスートのキャラクターが、Tonにはよく合っていますよね。そしてとうとう呪術師トゥームが死んでしまって、これから先パリンヤーたちを助けてくれる人物は現れるのでしょうか。昔からの知り合いでもあるマユリーに、今後のことを託していましたが、果たしてブリラックの魂を沈めることができるのか。そしてパッタマーの魂を取り戻すことはできるのか。


第20話
魂となったパッタマーは、暗闇でブリラックと再会。「ここから帰して」と訴えるものの、ブリラックは聞く耳すらもちません。「おまえはここで永遠に私のものとなるのだ」と言われ、恐ろしさに足がすくむパッタマー。トゥームの葬儀がしめやかに行われますが、今後どうすればパッタマーの魂を取り戻すことができるのか見当もつきません。マユリーは、ふと仏像の下に紙を見つけます。古いメモのようなその紙には、幽体離脱をする方法がかかれていました。誰がおいたのか、いつからあったのか分かりませんが、パッタマーの魂を取り返す手掛かりになるのではとティアムは言います。

自分が魂となってパッタマーの元へ行くというマユリー。パリンヤーたちは心配しながらもマユリーの決意を尊重します。夜、祈祷をして魂となり、霊界へと足を踏み入れます。パッタマーを呼びますが、姿を見つけることができません。パッタマーもまたパリンヤーやウィスートの名前を呼んで助けを求めていました。「その名前は呼ぶな」と現れたブリラック。ブリラックを拒否するパッタマーに「ここまで私がするのはなぜだか分かるか」とブリラックは問いかけます。「愛する人のもとへ戻れないなら、今すぐ殺せばいい」と言うパッタマーの首を絞めるブリラック。しかし途中で手を離してしまいます。

ブリラックの側近だったプーンは、かつてブリラックが残した財宝や隠し財産を今も大切に持っています。そんなプーンの前に姿を現したブリラック。「恨みを晴らす最後の時が来た」というブリラックは、自分の魂を復活させるための呪術の準備をプーンにやらせます。血を集めたり祠を作ったり、準備は常人には恐ろしいことばかりでしたが、プーンはブリラックのため献身的に準備を行います。最後に必要となったのが「心の醜い女」。ブリラックに遭遇してからすっかり気がふれてしまったマーリサーを見て、プーンはマーリサーを確保しようと思い立ちます。

昼間から「お化けがいる!」とわけの分からないことを言うマーリサー。部屋を飛び出して外にでてはいろいろと面倒です。母親はマーリサーを部屋に閉じ込めるのですが、そこへプーンがやってきます。「あんたは誰?」と訝しがる母親に「マーリサーはどこだ?」と詰め寄るプーン。助けを求める母親を薬で眠らせ、プーンはマーリサーを確保します。連れ出そうとしたところへチンチャイが戻ってきて、プーンは慌てて隠れます。母親のただならぬ様子に気付いたチンチャイ。「マーリサーが・・・」と言いかけた母親は、再び意識を失ってしまいます。

パッタマーに拒絶されるブリラック。一瞬見せる寂しげな表情がいいですね。

幽体離脱の術・・・結構タイドラマにはおなじみの演出ではありますが、マユリーがたったひとりで霊界にパッタマーを迎えに行くなんて、なかなかあっぱれな展開です。ブリラックは、最後トゥームに受けた傷がまだいえていないのでしょうか。イマイチ本調子じゃなさそうな感じ。パッタマー、いえ、サラピーに対する歪んだ愛情に今日は少し苦しむ表情をみせていましたね。相手の気持ちがないのに、無理やりそばに置いていても虚しいことだと少し気付きかけているのでしょうか。そして復活の儀式の準備を執り行うプーン。マーリサーを使ってどうにかしようとしているようですが、果たしていったいどうなることやら。姉妹対決になるのでしょうか?


第21話
プーンが牛の血を採ったり、死体を漁ったりしていたことで村人の不信感も高まります。マーリサーも何者かに連れ去られたことで、警察官チンチャイは村中に警官を配備し、厳戒態勢をとります。魂となり霊界にいるパッタマーを探しに行くマユリーでしたが、瞑想中、なにか得体の知れない呪術を行っているイメージを感じ、恐ろしくなります。すぐに自分の見たイメージをティアムやパリンヤーに話します。「なにか儀式が行われているに違いない」というティアムでしたが、実際にブリラックが自らを復活させる呪術を行っていたのでした。辺りは雷鳴が轟き、おどろおどろしい雰囲気に包まれています。

雷鳴に意識を取り戻したマーリサーは、呪術の光景に驚いて逃げてしまいます。慌てて後を追うプーンでしたが、森の中でチンチャイと遭遇。マーリサーを置いて逃げざるを得なくなります。マユリーの見た光景を探してやってきたパリンヤーとウィスートは、マユリーの言ったとおりの呪術現場を発見。壷を壊そうとしますがそこにマーリサーが現れます。「殺してやる!」と様子のおかしいマーリサーを見て、ブリラックに乗り移られていると気付くパリンヤーたち。ひとまず退散します。ブリラックはかなり体力を消耗しているようでしたが、ひとまず呪術を続けようとします。

チンチャイに捕らえられたプーンは投獄されてしまいます。「死にたくなかったら、俺をここから出せ!」と訴えるプーン。プーンから、ブリラックが復活の儀式を行おうとしていることをしり、チンチャイたちは困惑。すぐさまパリンヤーたちにこのことを伝えます。プーンがかつてブリラックの側近だったことを聞かされ、チンチャイもこの話が事実であることを確信。すぐさまブリラックが呪術を行っている丘へと急ぎます。ブリラックに操られているマーリサーが立ちふさがります。「妹だ。手荒なまねはするな」というチンチャイでしたが、「ブリラックに操られている」とパリンヤーに指摘され、チンチャイはどうすることもできません。

「殺してやる!」と棒を振りかぶったマーリサーでしたが、ふっと術が切れたのか正気に戻ります。自分の状態にわけがわからずもうろうとするマーリサー。チンチャイが必死にマーリサーをなだめようとします。しかしその状態に感づいたブリラックが再び念を送り、マーリサーもまた凶悪な表情に。どうすることもできず一旦ホテルへ戻ります。マーリサーがブリラックに操られていることを聞かされ、マユリーは驚きますが、元に戻す方法があるのか、どうすればいいのか誰にも分かりません。邪魔者がいなくなったところで、ブリラックは復活の儀式を再開させます。

金曜日の「Sen...」のCGも安いのですが、こちらもかなりお手軽な印象。

依然眠ったままのパッタマー。あまりにも強すぎるブリラックの念に一同どうすることも出来ないわけですが・・・呪術師トゥーム、いなくなるのが早すぎですよね。ブリラックはマーリサーを使ってパリンヤーたちを振り切ろうとしているわけですが、マーリサーに少しでも良心というものがあれば、こんなことにはならなかったのに!(マーリサーは、「インレオ」、つまり「心の醜い女」ということでプーンに連れてこられたわけです)。マーリサーが操られているとなれば、マユリーの心情を思うとパリンヤーもなにもできないので、ここはブリラックの策略勝ち、ということでしょうか。物語りもいよいよクライマックス。復讐なんて虚しいことだと早くブリラックが気付いてくれればいいのですが。


第22話
ブリラックの儀式も大詰めに入り、空はいよいよ荒れ、月も隠れ、辺りは恐ろしい雰囲気に包まれます。そしてとうとう、ブリラックの体に以前のような力がみなぎります。霊界でブリラックの姿を見つけるパッタマー。「ここから帰して」といくら訴えても、ブリラックは聞き入れてくれません。外には強風が吹き荒れ、ウィスートは眠ったままのパッタマーを連れてひとまず安全な場所へ避難することに。警察官のチンチャイたちも同行しますが、途中で車が動かなくなってしまいます。前方には、足を引きずりながら近づいてくるブリラックの姿。絶体絶命です。

急いで車から降りて船で逃げようとする一同。ボートに乗り込み、沖に出ようとします。チンチャイは「自分はここに残ってブリラックを食い止める」と言い出し、部下を連れ戻ってしまいます。チンチャイの前に現れたブリラック。杖を振り上げ攻撃しようとしますが、なぜかブリラックの目の前に落雷が。何度踏み出そうとしても、ブリラックの前に雷が落ちて行く手をさえぎります。諦めたブリラックは今度はパリンヤーたちの乗るボートの上に現れます。「全員殺してやる」といきまくブリラックの前に、黄金の光が。沖に見えていた島に、仏の姿が浮かび上がります。

仏の力に守られ、島に上陸するパリンヤーたち。「きっともうすぐ、ブリラックの魂を沈めることの出来る人が現れる」とマユリーはパリンヤーを慰めます。一方、投獄されていたプーンの前に、ブリラックが現れます。「おまえにやってもらいたいことがある」と言うブリラック。鍵を開け、プーンを自由にします。プーンが逃げてしまったことを知ったチンチャイは、ブリラックの仕業だとすぐに感づきます。街角でマーリサーに出会ったプーン。マーリサーを追いかけた先にはブリラックが待っていました。ブリラックは、プーンにこれからなにをするべきかを話し始めます。

マユリーは再び魂となってパッタマーのいる霊界に入ります。そしてとうとうパッタマーと再開。しかし再開を喜び合うひまもなくブリラックが現れます。ブリラックに突き飛ばされるマユリー。マユリーの体も反動で倒され、はずみでろうそくの火が消えそうになります。ろうそくが消えてしまえば、マユリーはもう現世に戻ってくることができません。付き添っていたホテルのメイドが必死に火を守ります。パッタマーを連れ去ったブリラックは、パッタマーを棺おけのなかに閉じ込めてしまいます。「おまえは一生ここにいるのだ」と言われ、パッタマーは恐ろしさに涙をこらえます。

「おまえは俺のものになるのだ」「絶対にイヤ」繰り返されるこのやりとり。

昨日、今日とかなりドラマらしい展開ですね。安い感じのCGがタイドラマクオリティ。だけどこういう宗教的というか、善悪の感覚を重く見た演出って、タイドラマならではというか・・・日本ではちょっと考えられないですよね。トゥームにかなりの深手を負わされたブリラック。術は成功したようですがあと一歩というところなのでしょうか。「神様が守ってくださっている」とチンチャイも言っていましたけど、やはり最後に悪は滅びるのです。とうとう棺おけにまで入れられてしまったパッタマー。予告ではマユリーがプーンに襲われていましたが、いったいどうなってしまうのでしょう。パッタマーを取り戻すことはできるのか。マーリサーはもとに戻るのか。まだまだ解き明かされていない謎がいっぱいですよ。

「幽霊ホテル」5週目

2010-03-12 | タイドラマ「RongreamPii/幽霊ホテル」
第15話
その男は20年前にも、暴れるブリラックの魂を沈めるため仏像を持ってきたティアムでした。「パンとは古い知り合いで、今日ここへ来たのは、パンが夢に現れ、娘を助けて欲しいと言ったからだ」と理由を話し始めます。サラピーにそっくりなパッタマーが再び狙われることになるのではというティアム。パッタマーにお守りのプラを渡します。ブリラックの魂を再び沈め、もう誰にも悪いことをしないようにするためにはどうすればいいか一同頭をひねります。そしてティアムがひとりの僧侶のことを思い出します。その僧は、マユリーとも親交のあった人物でした。一向は僧のもとへ向かいます。

寺は寂れすっかり荒れ果てていました。「何をしにきた?」と不審な男に声をかけられ驚くパリンヤーたち。僧に会わせて欲しいと頼みます。男に連れて行かれた先は、墓でした。諦めきれず「弟子はいないのか?」と男に尋ねます。弟子はいないと言う男は、そのまま立ち去ってしまいますが、マユリーは幼い頃、僧に会ったことがあり、弟子がいたこと、そしてその弟子こそがさっきの男だと思い出します。あわてて後を追いかけ、「あなたしか私たちを助けられない」と頼み込むのですが、男は「もう弟子ではない。自分にはかかわらないでくれ」と家に入ってしまいます。

マーリサーは、深夜部屋でブリラックの魂と遭遇。大騒ぎになります。パッタマーが「封印のプラを持っているから大丈夫」と言いますが、取り乱したマーリサーは「よこしなさい!」とパッタマーからプラを取り上げようとします。プラを取り上げたマーリサーは、恐怖のあまりホテルから出てしまいます。このときをブリラックは待っていたのでした。ウィスートはパッタマーを連れて逃げ出します。一方、嵐のため足止めを食っていたパリンヤーたちの前に、見違えるように身なりを整えた昼間の男が現れます。夢で僧からお告げを受けた男は、トゥームと名乗りブリラックの魂を封印することを約束します。

逃げるパッタマーとウィスートの前にブリラックが現れます。「私からまた逃げるつもりか」と凄むブリラック。「お前は私のものだ」と言うブリラックに、ウィスートは「パッタマーを絶対に傷つけさせない」と正面から挑むのですが、ブリラックの霊力でパッタマーを取り上げられてしまいます。「彼を放して!!」と訴えるパッタマー。「その男が好きなのか」というブリラックに、はっきりと「私はこの人が好き」と答えるパッタマー。逆上したブリラックはウィスートを痛めつけます。パッタマーがいくら訴えても、ブリラックは攻撃をやめません。ウィスートの意識が次第に遠のいていきます。

光輪を背負う僧の姿・・・これって世界共通のイメージなのかも。

生前、慈悲のかけらもなかったブリラックをたった一人諌め、改心させようとした高僧が、ブリラックの死後幾度となくパリンヤーたちを守ってきてくれてきたのですね。僧の弟子だったトゥームが、どういう理由であんな堕落した生活を送っていたのかは語られませんでしたが、夢のお告げに出てきた僧は、金色に光り輝き後光が差していて・・・すごく仏教的ないいシーンでした。ブリラックの魂を沈めるため、再び心を入れ替えたトゥーム。これからパリンヤーたちを助け導く存在になっていくのでしょう。トゥームは自分のことを「アージャーン(師)」と名乗っていましたが、これは僧侶というよりは呪術師のような位置づけなのでしょうか?僧衣はまとっていませんでしたよね?ウィスートがピンチです。早くなんとかして!!


第16話
ブリラックに痛めつけられるウィスート。そこへトゥームに連れられたパリンヤーたちが到着。トゥームとブリラックの力比べになります。術を使いブリラックを動けなくするトゥーム。トゥームに促され、パリンヤーたちはひとまず安全な場所へ逃げます。ブリラックも負けずにトゥームの術を跳ね返します。トゥームは結界を使いブリラックを封じようとします。「これで終わりだと思うなよ」と不敵な笑いを浮かべるブリラック。逃げようとしたトゥームでしたが、力を使いすぎたのか途中で倒れてしまいます。僧院にトゥームを運びいれ、パリンヤーたちは今後のことを案じます。

朝、家の前で倒れているマーリサーを発見した母親。「お化けが!」とわけの分からないことをいう娘を介抱します。ホテルでまたなにかあったのではと案じるチンチャイは、急いでホテルへ向かいますが、誰もいません。窓から中に入り、様子を伺いますがホテルは無人です。今度はマーリサーの体を使おうとするブリラック。マーリサーの家へと向かいます。目を覚ましたマーリサーに声をかける母親でしたが、なんだか様子が変です。「私はおまえの娘などではない」というマーリサー。母親に近づけた顔は、ブリラックの顔でした。再びマーリサーの体に入ったブリラックは、ゆっくりと起き上がります。

パッタマーの前に現れたマーリサー。昨夜嵐のなかひとりで出て行ってしまったマーリサーを気遣う言葉をかけるパッタマーでしたが、マーリサーは「プラを返しにきた」と言います。「大切なものなの。ありがとう」というパッタマーでしたが、マーリサーが足を引きずって歩いているのをみて、ブリラックに乗り移られていることを悟り、すぐに大声で助けを求めます。マーリサーは、パッタマーを守ろうとするウィスートを一撃。パッタマーを連れ去ってしまいます。ブリラックに再びパッタマーを奪われてしまったことで動揺するウィスート。助けに行こうとするウィスートを一同なだめます。

ブリラックに捕らえられ意識を失ったまま眠り続けるパッタマー。ホテルを調べに来たチンチャイでしたがなにも見つからず家に戻ります。家には気を失った母親が。「マーリサーが・・・お化けが・・・」とうわごとを言いおびえる母親に、なにかあったと直感するチンチャイ。マーリサーは砂浜でふと我に返ります。そばには女の幽霊たちが。ぼろぼろの姿で母親の前に戻ってきたマーリサー。混乱し取り乱す二人に、チンチャイもどうしていいか分かりません。一方意識を取り戻したパッタマー。そばにはブリラックがいます。「私の妻になれ、サラピーのかわりに」というブリラックに、パッタマーは混乱します。

捕らえられてしまうパッタマー。一応丁寧に扱われているんですよね。

トゥームの力を借りてブリラックと戦うことになるパリンヤーたち。冒頭の呪術比べはドラマならではの描写なんですけど・・・やはりまだブリラックのほうが一枚上手か?!そしてとうとうブリラックがパッタマーを連れ去ってしまいました。ブリラックが普段いる部屋は立ち入り禁止なので、誰もパッタマーを探し出すことはできないかも。「サラピーに代わって」と呼びかけていましたが、やはりブリラックは今でもサラピーのことを愛しているわけで・・・なんかちょっと切なかったですね。連れ去られたパッタマーを探しにいくといってきかなかったウィスート。このふたりの関係ももうちょっと進展して欲しいですね。パッタマーを取り返すことは果たして出来るのでしょうか?今のところ、やはりまだブリラックのほうが強いような気がするのですけど・・・。


第17話
母サラピーに代わって妻になるよう命じるブリラックに、パッタマーは「ありえない」ときっぱり拒絶。「絶対にこの気持ちは変わらない」というパッタマーに、ブリラックは少し寂しげな表情を見せ、消えてしまいます。一方、寺で瞑想をしていたトゥームの脳裏に、大振りの剣が浮かびます。「ブリラックは、剣に宿っているのではないか」と言い出すトゥーム。しかしその剣を探すにはホテルへ戻らなければなりません。その頃チンチャイは、一連の事件が幽霊の仕業によるものだとは考えられないながらも、なにか手掛かりがないかと古い記録を探しに向かっていました。

ブリラックが処刑に使っていた剣には、首をはねてきたものたちの怨念がこもり、強力な力を持っていることが古い記憶から分かります。チンチャイも剣を探しにホテルへ向かいます。トゥームの呪術で姿を隠しホテルへ入るパリンヤー、ウィスート、トゥーム、そしてティアム。マユリーは、外で術を施したろうそくの番をしていました。「火が消えたら術も解ける」と言われ、ろうそくを見守っていたマユリーでしたが、そこへ現れた半狂乱の姉マーリサーともみ合いになるうち、ろうそくの火が消えてしまいます。火が消えたことを感じたトゥームは、「すぐにここからでなければ」と言います。

パッタマーはブリラックの部屋にいると踏んだウィスートは、急いでブリラックの部屋へ向かいます。パッタマーを助け出し、ひとまず逃げることに。しかしブリラックに見つかってしまいます。「邪魔者は殺す!」と凄むブリラック。「その人を殺してはダメ。私は彼を愛している」というパッタマーの言葉に、一瞬怯むブリラックでしたが、ウィスートを海へ放り投げてしまいます。一方ホテルから逃げ出してきたパリンヤーたちは、チンチャイと出くわします。「なにがあったのか、なにをしていたのか言え」と言うチンチャイに「今そんなことをしてる場合じゃない」と返すパリンヤー。ひとまず逃げます。

海に放り投げられたウィスートは、海中で意識を取り戻します。海底に光るものを見つけ、拾い上げてみるとそれは古い剣でした。一方意識を失っていたチンチャイは、マーリサーに起こされます。すっかり気がふれてしまったマーリサーを病院へ連れて行きます。剣を探しに言ったものの結局見つからず、剣は屋敷にはないのでは?と言い出すマユリー。そこへ剣を持ったウィスートが戻ってきます。ブリラックに海へ放り投げられたおかげで剣を見つけたことを話すウィスート。剣は強い力を放ち、強力な霊力が宿っていました。この剣こそがブリラックの剣だったのです。

でもたしかこの剣って、2振りありましたよね。

パッタマーに「妻になれ」と迫ったものの、またサラピーのときと同じようにきっぱり拒絶されるブリラック。「あなたのような悪霊を好きになるなんてありえない」ときっぱり言うパッタマーに、少し寂しい表情を見せるブリラックにちょっと同情してしまいました。歪んだ愛の形が、結局は自分も回りも苦しめていることになっていることに、ブリラックはまだ気付いていないのですね。そしブリラックのあの剣ですが、まさか海中にあったとは。しかし処刑に使っていた剣は2本。もう1本もどこかになるはずです。ブリラックの悪行の末命を失ったものたちの憎しみや怨念の詰まったあの剣こそが、ブリラックの魂を正しい方向へと導くのでしょうか?次の展開が気になります。


第18話
また再び事件が起きるに違いないとふんだ警察官のチンチャイたちは、深夜こっそりホテルの周りを探ります。どこかへ向かう様子のパリンヤーたちを発見し、こっそりあとをつけます。呪術師トゥームはとある場所へ一同を連れて行きます。そこはかつてブリラックが存命だった頃、処刑場だったところでした。呪文を唱え、例の剣に霊力を宿らせるトゥーム。一部始終をチンチャイたちも見守っていました。一方なにやら不審な動きを察知したブリラックは、トゥームが怪しげな術を施していることを知ると、自分のそばにいつもいる女の幽霊たちに命じ、じゃまをしに行かせます。

トゥームの呪術により、ブリラックの剣で処刑された数え切れないほどの魂が蘇ります。とても自分たちだけでは歯が立たないと察した女の幽霊たちは、ブリラックに助けを求めます。パリンヤーたちの前に現れたブリラックは、魂たちと戦うことに。もちろんブリラックは普通の悪霊ではありませんが、あまりにも敵が多いため次第に消耗していきます。様子をこっそり見ていたチンチャイは、あまりの出来事にわが目を疑いますが、ブリラックめがけて発砲。しかしブリラックに倒されてしまいます。とうとう魂たちをすべて片付けたブリラック。パリンヤーは剣を抜き、ブリラックと対峙します。

ブリラックめがけて振り下ろした剣が、ブリラックの体を切り裂きます。体からあふれ出た怨念は空へ上っていき、とうとうブリラックを倒します。ブリラックを倒すため集まってきた魂たちを浄化するトゥーム。パッタマーが監禁されていた部屋からも邪気が消え、パッタマーは迎えに来たウィスートからブリラックの消滅を聞かされます。改めて無事を喜び合うパッタマーとウィスート。すべてを見届けたチンチャイは、「信じられない」と言いつつも、一連の事件がブリラックの魂によるものだということに理解を示します。パリンヤーはチンチャイに、マユリーとの交際を正式に申し込みます。

改めてトゥームに感謝の気持ちを述べるパリンヤーたち。村人たちの間にも、ホテルから悪霊が消えたことはすぐ話題になり、ひまをとっていた従業員たちも戻ってきます。パッタマーとウィスートは改めて平和を喜び合い、パリンヤーはマユリーに結婚を申し込みます。すべてが滞りなく、順調に過ぎていこうとしていました。ある夜、かつてブリラックの側近だった男プーンのもとへブリラックの魂がやってきます。「私に代わって、あいつを殺せ!」というブリラック。「誰のことですか?」と恐れおののきながら尋ねるプーンに、ブリラックは呪術師トゥームの名前を口にします。

怨霊のすべてがブリラックめがけて振り下ろされます!!

やっぱりそう簡単に話は終わりませんでしたね。ブリラックとトゥームの霊力勝負、今回はトゥームの勝ち、ということで終わりましたが、やはりブリラックは消滅していませんでした・・・せっかくすべてがまるく納まりかけていたというのに。パリンヤーとマユリーも無事に結ばれるようだし、パッタマーとウィスートもなんだかいい感じ。ところで、ブリラックが処刑に使っていた剣は2本ありましたよね?もう1本はどこへ行ったのでしょうか?まだ消滅していなかったブリラックを倒すのに、ほかに方法はあるのでしょうか?予告では、トゥームも葬り去られてしまっていましたけど、これから先パリンヤーたちを助けてくれる人物はいるのでしょうか?まだ物語りは終わりません。

「幽霊ホテル」4週目

2010-03-05 | タイドラマ「RongreamPii/幽霊ホテル」
第11話
市場で朝食をとっていたマーリサーたち。食事のまずさに「ホテルへ行って洋食を食べるのはどう?」と母に提案します。その話を聞いていた市場のおやじから、ホテルのパンという男が殺人罪で警察から逃げていると聞かされ、マユリーはパリンヤーを心配します。父が殺人犯だと決め付けられ、娘のパッタマーはいてもたってもいられません。兄パリンヤーとウィスートが父の行方を捜しに出かけます。その頃パンは、流れ着いた地方の村でゴミ箱から食べ物を漁っていました。村人に見つかり追われるパンを見て、ブリラックの魂が「逃がしはしない」と不敵に微笑みます。

パリンヤーのことが心配で様子を見に来るマユリー。心配してもらったことに対し、心から礼を述べるパリンヤーでしたが、またしてもマーリサーが邪魔にはいります。夜、野営をしていたパンの前にブリラックが現れます。「どうか勘弁して欲しい」と必死に訴えるパンを杖で殴りつけ、「私から逃げられると思うな」と脅します。父の居所も分からず、パッタマーは心配でたまりません。庭に出て一人涙を流すパッタマーを、ウィスートが慰めます。ブリラックの魂に追われるパンは、車にはねられてしまいます。眠りについていたパッタマーでしたが、父の夢をみて飛び起きます。

翌朝、パンが交通事故にあい病院にいるという知らせを受けた一同はすぐさま病院へ向かいます。パンがブリラックのせいでこんな目にあっていることを知っているプルアンは「悪霊め、出て来い!」と当り散らします。その言葉に逆上したブリラック、今度はプルアンに乗り移ります。病院のベッドでパンはなにかにおびえ尋常ではない様子でした。ブリラックに乗り移られたプルアンの姿にさらにおびえます。混乱しベッドに拘束されるパンに乗り移ったブリラックは紐を引きちぎりふらふらと歩き出します。庭に出ていた杭を見つけたブリラックは、パンの姿のまま、杭の上へ飛び降ります。

警察官のチンチャイは一連の事件にどうも腑に落ちないものを感じていました。パンの葬儀には、村人たちもやってきてパンを侮辱する言葉を投げつけていきます。すべての事情を知っているプルアンは耐え切れず、村人に殴りかかってしまいます。パンの棺に火がつけられ、みんなでパンの冥福を祈ります。「絶対にうらみは晴らす」とひそかに誓うプルアン。深夜、魂となったパンはホテルへ戻ってきます。入ろうとしますが女の幽霊たちがなかへ入れさせません。「入れてくれ」と懇願するパンの前に現れたブリラックは「一家末代まで根絶やしにしてやる!」とパンの魂を追い払います。

まさかこんなに早い段階で死んでしまうとは!!

ブリラック・・・やりすぎではないでしょうか?これではあまりにもパンが気の毒です。確かにもともとの原因はパンがサラピーを匿い逃げたことではありますが、嫌われる原因を持っていたのはブリラック自身なのですから。ブリラックに操られ、とうとう命まで奪われてしまったパン。強大な力を持つブリラックにはきっと力で敵うことはできないでしょうけど、パンにはパンを慕う家族がいます。きっと次に狙われるのはパッタマーなんでしょうけど、どうかパンも魂となってパッタマーを守る存在になってもらいたいものです。それにしても、ちょこちょこあらわれてはいちいちムカつくマーリサー、パリンヤーももっとはっきり拒絶すればいいのに!見ていてイライラしますね。


第12話
酒を飲んでブリラックの私室に入るプルアン。「悪霊め、出て来い!」と怒鳴り散らしますが、本当に現れたブリラックの姿に驚いて腰を抜かしてしまいます。部屋に戻りおびえるプルアンに、一同困惑を隠せません。一方マーリサーは、父親を亡くしパリンヤーが気落ちしているだろうからとホテルへしばらく泊まると言い出します。一人で娘を聞かせるが心配な母親は、妹マユリーも一緒に行かせることに。ホテルへ現れたマーリサーに「今ちょっとごたごたしているのに」と言葉を濁すパリンヤーを尻目に、マーリサーはさっさと部屋を取ってしまいます。

美人ではあるけれど横柄な態度のマーリサーに、ホテルの従業員たちも困惑気味です。夜になり、マユリーが眠っていることを確認したマーリサーは、一人でパリンヤーの部屋をノックします。「幽霊が出たの。怖くて眠れないから一緒にいて」と強引に迫るマーリサー。パリンヤーは「このホテルに幽霊なんていません。どうか僕をこれ以上煩わせないで」と、あからさまな好意を寄せてくるマーリサーをきっぱり拒絶します。すごすごと部屋に戻るマーリサーでしたが、姉の不在に気付いたマユリーからパリンヤーの部屋に行ったことを咎められ、激怒します。

プルアンたちは、ブリラックの魂を鎮めようと以前寺で会った怪しげな呪術師に相談。ホテルの部屋すべてに外から鍵をかけ誰も出てこられなくして、深夜こっそり呪術師と一緒に経文を唱えます。さっそく女の幽霊たちが相手になりますが、呪術を施した結界に入ってくることはできません。ブリラックも現れます。「その程度のもの、私には効かない」と不敵に笑うブリラック。結界をあっさりと乗り越え、さらに呪術師の耳を引きちぎってしまいます。叫び声にホテルにいた一同も目を覚ましますが、ドアを開けることができません。プルアンたちは震え上がり、急いでホテルに戻るのですが、ブリラックはプルアンを追いかけてきます。とっさに物置に隠れるプルアンでしたが、足を引きずりながら近づくブリラックの足音が聞こえてきます。

目の前に現れたブリラックにおびえるプルアン。扉を開けブリラックを中に閉じ込めたつもりでしたが、ブリラックは先回り。大声を上げるプルアンに、ようやく部屋の鍵を開けることの出来た一同が集まります。ブリラックはいち早く姿を消してしまっていましたが、いつまでもおびえ続けるプルアンを見て、パッタマーは「私がついてるから、兄さんたちはさきに休んで」と気遣いを見せます。混乱に乗じてパリンヤーとの関係を進展させたかったマーリサーでしたが、パリンヤーにちっとも相手にされず、パリンヤーはマユリーばかり心配するのですっかり機嫌を損ねてしまいます。

あやしげな呪術師の呪いでしたが、まったく歯が立ちませんでした。

今度のターゲットはプルアンのようですね。呪術でブリラックを封じようとしたものの、ブリラックにはまったく歯が立たないなんて・・・やはり封印されていた期間が長かった分、力も強大になっていったのでしょうか。ところで、呪術師のおやじの耳を引きちぎったあと、女の幽霊たちにその耳を与えていましたね。人肉を喰らう幽霊・・・なかなかオーソドックスな図式です。今のところ、ブリラックはパッタマーに対してはなんの攻撃もしていません。ブリラックが成仏する鍵はやはりパッタマー。パッタマーがそのことに気付くにはまだもう少し先になりそうですけど・・・予告ではマユリーがプルアン(もちろん中身はブリラック)に襲われていましたね。マーリサーとこれでまたひともんちゃくありそうですよ。


第13話
翌朝、ホテルの近くで村人から施しを受ける僧侶の前に、耳を引きちぎられ半狂乱となった例の呪術師が現れます。悪霊にやられたと言う彼の言葉は、すぐに村中の噂になり、警察官のチンチャイは、かつてブリラックがパンを恨みながら死んでいったことをパリンヤーたちに話します。パリンヤーとパッタマー、プルアンには、ブリラックから復讐される可能性があると言われ、不安を感じる一同。父パンが死んだのもブリラックのせいではないかと感づきます。プルアンに乗り移ったブリラックが、部屋に一人でいたマユリーに襲い掛かります。叫び声にパリンヤーが駆けつけてきます。

「何をしているんです!」と声を上げるパリンヤー。プルアンにはまだブリラックが乗り移ったままです。慌てて二人を引き離すパリンヤー。ブリラックは姿を消してしまいます。プルアンの行為を咎めるパリンヤーでしたが、プルアンにはなにがなんだか分かりません。誤解を解くことも出来ずホテルを出て行くことに。その後1通の手紙が届きます。父パンが死ぬ前に送ったものでした。手紙には、ブリラックの逆鱗に触れた両親のことが書かれていました。すべてのことは、ブリラックの怨霊の仕業だと知り、パリンヤーとウィスートは急いでプルアンを探しに行きます。

プルアンに乗り移ったブリラックは、従業員をひとり殴り倒していました。今度はその従業員に乗り移り、ホテルを出て行くプルアンに近づきます。車に乗り込んだプルアンは、従業員の様子がおかしいことに気付き、とうとう相手がブリラックであることに気付きます。必死に車から脱出、石で彼の頭を殴りますが、そんなことで相手はひるみません。もみ合いになりとうとうプルアンも命を奪われてしまいます。プルアンの行方を捜すパリンヤーとウィスートでしたが、森の中で変わり果てた姿のプルアンを発見します。そして丘の上に、そんな様子を黙って眺めている従業員が。

「こんなところで何をしている?」と従業員に尋ねるパリンヤーでしたが、「あいつが俺が殺した」と答える彼に混乱します。どういうことが尋ねるパリンヤーたちの目の前で、とがった棒を手にした彼は、「今にお前もこういう目にあう」と、いきなり棒を首に突き立て命を落としてしまいます。プルアンと、従業員の死をホテルのみんなに伝えるパリンヤー。警察官のチンチャイは、死人の相次ぐホテルにマーリサーとマユリーを家へ連れ戻そうとしますが、マーリサーは「私に指図しないで」と腹を立ててしまいます。ブリラックの怨霊のせいだと確信したパリンヤーは、戦う覚悟を決めます。

邪魔するものは皆殺し・・・生前の残忍さが蘇ります。

従業員のあの大男は、正直なんの関係もないわけで・・・たしかにパンやプルアンの手助けはしましたが、殺さなくてもいいのではないでしょうか?!もちろん、幽霊もののタイドラマでこの程度の死人は必要不可欠なんですけど・・・ちょっと残酷ですね。じわじわと追い詰められていくパリンヤーの精神状態が心配です。パンからの遺言代わりの手紙で、ブリラックがパンたちを恨む理由を知ったパリンヤー。パンにしてみれば仕方なかったこととはいえ、あまりにも深いブリラックの恨みに今のところどうすることも出来ずにいます。すべてを皆殺しにしようとしているブリラックから身を守るすべは果たしてあるのでしょうか?予告ではとうとうブリラックとパッタマーが対面していましたけれど・・・。


第14話
夜、改めてブリラックの私室だった部屋を確認するパリンヤーたち。飾られてあった写真から、パッタマーはブリラックが足を痛めていたことに気付きます。床にも足を引きずった後があり、改めて一連の事件はブリラックの魂に乗り移られたことによるものだと知ります。ホテルの従業員、そしてマーリサーとマユリーに「やはり悪霊がいることが分かった。責任は持てないので、出て行って欲しい」とパリンヤーは言います。しかしマーリサーは「私は悪霊なんて怖くない。出てこれるものなら、出てきなさいよ!」とたんかをきってしまいます。その言葉にブリラックは不敵な笑いを浮かべます。

荷物をまとめるマユリー。マーリサーは出て行く気などない様子です。部屋を出たマユリーの前にパリンヤーが。以前マユリーが渡したプラ(お守り)をマユリーに返そうとします。「きっとあなたを守ってくれるから」というパリンヤーに「あなたのほうが、守るものは多いはず」と答えるマユリー、パリンヤーはマユリーに、初めて自分の気持ちを伝えます。二人の様子をこっそり見ていたマーリサーは激怒。一同が避難しようとしているなか、マユリーを部屋に閉じ込めてしまいます。パリンヤーがマユリーを探しにいったあと、今度はマーリサーにブリラックの魂が乗り移ります。

ブリラックに乗り移られたマーリサーは、マユリーに近づきます。姉の無事を喜ぶマユリーでしたが、様子の違う姉に戸惑います。そばには女の幽霊が!幽霊たちに襲われるマユリーでしたが、マユリーのプラのおかげで部屋に入ることのできたパリンヤーに助けられます。マーリサーの姿のままパッタマーたちの前に現れるブリラック。マーリサーの体から出て直接パッタマーと対峙します。「あなたのように、人を愛することも知らず、心に憎しみしかない人になんか絶対に屈しない」ときっぱり宣言するパッタマーにブリラックは「今夜、お前の最愛の兄を殺す」と凄みます。

ブリラックに腕をつかまれ身動きの取れないパッタマー。部屋に入ってきたパリンヤーとウィスート。ブリラックにマユリーのプラを見せ近づくパリンヤーでしたが、ブリラックは仏の力をも跳ね返してしまいます。「今夜全員を殺す!」と杖を振りかぶるプリラックの前に立ちはだかるパッタマー。杖を振り上ますが、どこからか声が聞こえます。「王よ、殺してはいけない」その声にブリラックは聞き覚えがありました。躊躇するブリラックの隙を見て、一同はその場から逃げます。扉の外には、光り輝くプラを首からさげたひとりの男が。その慈悲の光に、ブリラックは再び封印されてしまうのでした。

「僕のこと心配してくれるの?」「兄さんを助けてくれる人がいなくなると困るから」・・・素直じゃな~い!!

自分たちの手には負えないととうとうホテルをブリラックに明け渡そうとしたパリンヤー。全員に復讐することしか頭にないブリラック。最後扉の外にいた男は、以前も仏像を持って現れたティアムという男です。またお告げがあったのか・・・とにかく今回は間一髪のところでブリラックの手から逃れられたわけです。あの言葉は確か、生前嬉々として処刑を行うブリラックを見かねた村の僧侶がブリラックにかけた言葉。あの言葉にひるむということは、ブリラックのなかにも無慈悲な殺生の報いとして自分の人生が決まった、という意識がどこかにあるのかもしれません。そのわずかな罪悪感を打ち消すために、あえて残忍に振舞っているのかもしれません。宗教観っておもしろいですね。

「幽霊ホテル」3週目

2010-02-26 | タイドラマ「RongreamPii/幽霊ホテル」
第7話
翌朝、気を取り直してホテルの仕事をする従業員一同たち。パンは朝のタンブンをします。タンブンに来た僧侶は、門のところに幽霊の姿を見てしまいます。僧侶が急に帰ってしまったことに首をひねるパンでしたが、その後従業員の一人が木に引っかかって死んでいるチョムを発見、大騒ぎになります。営業開始早々死人が出たことはあっという間に町の噂になりますが、マーリサーはここぞとばかりにパリンヤーに近づこうとします。「今は大変そうだから、また今度にしたほうが・・・」と控えめに止める妹マユリーの言葉など、マーリサーには届きません。

チョムが最後に一緒にいたのはペーンだと聞き、ペーンを調べますがペーンはホテルのメイドと一夜を共にしていました。チョムが暴力亭主から逃げてきたことをパンは警察官チンチャイに話します。パリンヤーを心配してマーリサーとマユリーがやってきます。兄でもあるチンチャイは場違いなマーリサーを咎めますが、パリンヤーはマユリーに会えてうれしそうな表情を見せます。ホテルで死人が出たことをウィスートから聞かされたパッタマーは、兄や父のことが気がかりでたまりません。ホテルでは、再びブリラックがパンの体に乗り移ろうとしていました。

チョムが死んだことで、ペーンは不安を募らせていました。「絶対に幽霊のたたりだ」と言い、どこからか入手してきた聖水で身を守ろうとします。深夜物音に気付いたペーンは、昨夜自分の相手をしてくれたメイドだと思い込み、扉の外を覗きますが誰もいません。「人殺しだ!」と慌てて電話をかけますがブリラックに乗り移られたパンが、足を引きずりながら近づいてきます。部屋に戻り、恐怖で震えおののくペーン。扉をノックされ、震え上がります。「私だ」というパンの声に扉を開けたペーンでしたが、明らかに様子のおかしいパン。つかみあいになり、パンはペーンの指を引きちぎります。

痛さと恐怖でおびえるペーン。ペーンに覆いかぶさってきたパンの姿に、ブリラックが重なって見えます。幽霊だと気付いたペーンは、ベッドサイドにおいていた聖水を投げつけ、身を守ろうとしますが、ブリラックはひるむことなく近づいてきます。「助けてくれ」と必死に逃げ惑うペーンは、とうとう窓から飛び降りてしまいます。ペーンの悲鳴を聞きつけたパリンヤーは、懐中電灯を手に様子を見に行きます。窓からはブリラックが不敵な笑みをうかべてペーンの様子をじっと見ていました。

「ホテルで人が死んだんだ」このふたりの関係にも注目です。

とうとう死人を出してしまったホテルに、第2の犠牲者がでようとしています。屋敷を調べに来た警察官のチンチャイが、床に残る靴跡を目にしていましたが、あの靴跡はパンにブリラックが乗り移ったときに出来るもの。ですがパンが疑われるのも時間の問題のような気がしますね。冒頭パンがブリラックの供養をしていましたが、ブリラックの気持ちはそんなことではおさまらないのです。「今更遅い」と言っていたブリラック。生前のブリラックは確かに暴君で人の痛みを理解できる君主ではなかったですが、亡霊となって現世に執着するのもきっと辛いことには違いありません。ブリラックの魂に呼びかけるパンの気持ちが、どうか届いて欲しいですね。


第8話
叫び声をあげながら必死に逃げ惑うペーン。外にいたホテルの使用人が声に気付き、様子を見に行きます。ちょうど外へ出てきたパリンヤーと出くわし、一緒にそのあたりを調べます。その頃ペーンの部屋に忍び込んだメイドが、ペーンの部屋で引きちぎられた指を発見。大騒ぎになります。「この指にはまっている指輪に見覚えがある」というメイドの言葉から、指の持ち主はペーンではないかと一同不安を募らせます。海岸にペーンの死体が打ち上げられ、再び警察官のチンチャイたちが調べに来ます。もちろんパンは、ブリラックに乗り移られたことなど知りません。

部屋を調べていたチンチャイは、以前、チョムの部屋にあった靴跡と同じ跡を発見。「このホテルに、体の不自由な人はいないか」と尋ねます。「この靴跡の人物は、左足が悪いようだ」と言われ、パリンヤーは以前父パンが左足を引きずりながら歩いていたことを思い出します。パンもまた、ブリラックが足を痛めていたことを思い出し、ブリラックの写真を確認。そこへブリラックの魂が現れます。「どうかゆるしてください」と必死に許しを請うパンに「お前は人殺しだ!」とつめたい言葉をぶつけるブリラック。すべての出来事は自分がやったことだと気付いたパンは、ショックで気を失ってしまいます。

倒れているパンを見つけ、部屋まで運ぶ弟のプルアン。様子のおかしいパンに布団をかけようと戸棚をあけると、そこにはなぜかペーンの鞄がはいっていました。ペーンの部屋に鞄がなかったことから、チンチャイはホテルに泥棒がいるのではないかと疑い、部屋中を探していました。パンが疑われることを恐れたプルアンは、鞄を窓の外に隠そうとします。そこへ再びブリラックに乗り移られたパンが近づいてきます。窓からプルアンを落とそうとするパン。ちょうどチンチャイたちが部屋に入ってきて、プルアンは一命を取り留めますが、パンの様子に不信感を募らせます。

チンチャイが諦めて出て行ったあと、プルアンはパンの様子が変だったことを咎めます。パンは「私は知らない。ブリラックの仕業だ」と言います。わけが分からないプルアンでしたが、とにかく今は証拠の鞄を始末しなくてはなりません。パンと一緒にこっそりホテルを抜け出し、海に捨てに行こうとします。途中までは正気を保っていたパンでしたが、再びブリラックに乗り移られます。急に立ち止まってしまったパンを振り返るプルアン。「俺はパンじゃない。ブリラックだ!」という言葉に、プルアンはパンの言葉が本当だったと悟ります。急いで船を出し、鞄を海に沈めます。

「許してください」「もう遅い!」ブリラックの恨みは深いのです。

ペーンまで死んでしまいました。チョムもペーンも、はっきりいってまったく無関係なのにホテルに泊まったばっかりに命を落とすことになるわけですが・・・パンを「人殺し」として社会的に抹殺しようとしているブリラック。パンもようやく、一連の事件が、自分の知らないうちに自分の手によって起きてきたことを知るのですが、これはあまりにも残酷。ブリラックに許しを請うも、ブリラックは一向に聞き入れようとしません。こういう場合、どうするのが正しい方法なんでしょうかね。やっぱり、お祓いとか・・・いやでも、ブリラックの力はなかなか強烈。きっとお祓いなんかじゃ成仏しないのでしょう。予告ではとうとうサラピー、いえ、パッタマーと再会していましたね。これからますます恐ろしい出来事が起きそうな予感・・・。


第9話
ふと正気に返ったパン。慌てて弟のプルアンを探します。パンの姿を見て、ブリラックに乗り移られているかもと一瞬ひるむプルアンに、パンは自分だとアピールします。ひとまず証拠は隠しましたが、心配になったパンは寺へ相談に行くことに。ブリラックの魂に乗り移られることを話しますが、「出家しないと無理だ」と断られてしまいます。家に戻る二人の前に、見知らぬ老人が。「私はすべて知っている。おまえはもうすぐ牢にはいることになる」と言う老人の言葉に、パンとプルアンは不審なものを感じます。「出家して、すべてが終わるなら」とパンは決意を固めようとしていました。

海岸に仕掛けたカニ網に、カニがかかっているか見に来たホテルの従業員。カニを見つけ意気揚々と帰りかけたところ、一枚のお札が。見ると砂浜にはたくさんのお札が打ち上げられています。急いでパリンヤーたちに知らせにいく従業員。見に行こうとしたところ、警察官のチンチャイがやってくるのに気がつきます。プルアンとパリンヤーがチンチャイの相手をしている間、従業員と共に砂浜のお札を拾い集めようとするパン。しかし拾っても拾っても、お札はあとからあとから打ち上げられてきます。強風にあおられ集めたお札は宙に。チンチャイたちが海岸にやってきます。

チンチャイから隠れるパン。砂浜にはペーンの鞄も打ち上げられていました。お札をすべて拾い集めると、ペーンの持っていた金額と同じことが分かります。一同が一室に集められるなか、遅れてやってきたパンに、プルアンが思わず「ペーンの鞄が見つかった」と言ってしまいます。「私はペーンの鞄だとは言っていない」とチンチャイに指摘され、言葉を失うプルアン。パンと共に、警察署へ呼ばれ事情を聞かれることになります。一方バンコクから駆けつけたパッタマーとウィスートは、ホテルに到着。パッタマーの声を聞き、ブリラックが目を覚まします。

「お父さん、お兄さん、おじさん・・・どこ?」と大声で呼び続けるパッタマー。しかし誰もいません。2階に上がったパッタマーは、また大声で兄たちを探すのですが、誰も出てきません。パッタマーを一目見て、ブリラックはパッタマーをサラピーだと思い込んでしまいます。パッタマーを追いかけてきたウィスートの言葉から、サラピーではなくパッタマーだと知るのですが、ブリラックには長い間自分が待ち望んだ愛しいサラピーにしか見えません。親しげなウィスートとパッタマーを見て、再び激しい嫉妬にかられるブリラック。怒りに任せて地震を起こします。

パリンヤーを気遣い、そっとプラを手渡すマユリー。

プルアンには、パンがブリラックに操られていることが理解できているようですが、かといって今のところどうすることもできないわけで・・・もどかしいですね。たびたび起きる不幸な出来事に、パリンヤーを気遣い、そっとお守りのプラを手渡すマユリー。きっとあのプラにパリンヤーは守られていくのでしょうけど、このことを姉のマーリサーが知ったらまた面倒なことになりそう。そしてとうとうブリラックはパッタマーと出会うわけですが・・・今まで散々パンに対しひどい仕打ちを重ねてきたブリラックですが、サラピーへの愛情を語るシーンには思わずほろりとしてしまいました。愛情が憎しみに変わるなんて、寂しいことです。どうかブリラックにはやく過ちに気付いてもらいたいものですね。


第10話
戻ってきたパリンヤーたちと再会するパッタマー。ウィスートはパリンヤーに事件のことを尋ねます。チョムの夫が犯人に違いないと、まるで自分に言い聞かせるように語るパリンヤーに、ウィスートは不審を感じます。パンも、パッタマーにバンコクへ戻るよう言います。パッタマーが理由を尋ねても、ブリラックの魂のことは話せません。パッタマーの背後に近づくブリラック。「二度とお前の顔は見たくない!」とパッタマーに手を伸ばすブリラックでしたが、どうしてもパッタマーを傷つけることができません。ブリラック自身も、そんな自分の感情に戸惑っていました。

ホテルに起きた一連の事件を知り、自分が疑われることを恐れたチョムの夫は、深夜こっそりホテルのまわりに灯油を撒き、火をつけようとしていました。しかしマッチを何度すっても消えてしまいます。焦るチョムの夫の手を、幽霊の手がつかみます。驚いて逃げ出したチョムの夫を、パッタマーが発見。「警察に引き渡そう」というパリンヤーに、なぜか反対するプルアン。パリンヤーとウィスートは何か隠しているのではないかと疑います。プルアンは、このまま事件をチョムの夫の仕業に仕立てようとしていました。パンは反対しますが、またブリラックに乗り移られてしまいます。

チョムの夫は、女の幽霊たちに襲われていました。叫び声を聞いてパリンヤーたちが向かいます。チョムの夫も必死に逃げますが部屋には鍵がかかっていて逃げられません。そこへブリラックに乗り移られたパンが入ってきます。「助けてくれ!」というチョムの夫を一瞥するパン。部屋にあったナイフがなくなっていることに気付いたプルアンは、急いでパンを探すのですがすでにパンはチョムの夫を刺し殺したあとでした。パンを一目見て、ブリラックに乗り移られていることに気付いたプルアンは、ホテルの従業員と一緒に死体となったチョムの夫を隠します。

死体を船に乗せそのまま海へ流そうとするプルアン。船を出そうとしたところパンに乗り移ったブリラックが現れます。そして警察官のチンチャイたちも駆けつけてきます。パンに銃を向け、手錠をかけるチンチャイ。ブリラックが乗り移った状態のまま、チンチャイたちに連行されるパンを、プルアンたちはどうすることもできません。車に乗り込もうとしたところ、すごい力でパンは手錠を引きちぎり、チンチャイたちに襲い掛かってきます。二人を殴り倒し、どこかへ立ち去ってしまうパン。駆けつけてきたパリンヤーに、チンチャイは「殺人犯はパンだ」と告げます。

オーソドックスなタイの幽霊スタイルです。

ブリラックの魂に乗り移られていることを説明しても、きっと誰も信じてくれないと分かっているから、ついパンを助けるため嘘をつき続けるプルアン。「なにか隠していることがあるに違いない」とウィスートが不信感を露にしていましたが、パリンヤーやパッタマーにとっては、うすうす怪しいと思いながらも信じたくない現実。チンチャイにはっきりと「殺人犯だ」と指摘されても、どこかで信じきれない部分があるのは当然です。どうしたら分かってもらえるのでしょうか。ブリラックはパッタマーを手にかけることが出来ませんでしたね。やはり心のどこかに愛情が残っているのでしょう。物語の鍵を握るのはパッタマーです。ウィスート、パッタマーを助けてあげて!!

「幽霊ホテル」登場人物

2010-02-19 | タイドラマ「RongreamPii/幽霊ホテル」
ブリラック。欲しいと思ったものは必ず手に入れる暴君。幽霊となってサラピーに執着。

サラピー/Namcha。ブリラックに見初められたことがきっかけで恐ろしいことに巻き込まれます。

パン。サラピーを助けたことがきっかけでサラピーと結ばれることに。

プーン。ブリラックの側近。ブリラックの魂に忠誠を誓う。

パッタマー/Namcha(2役)。パンとサラピーの娘。バンコクで学生生活中。

パリンヤー。パッタマーの兄。自宅をホテルに改装する。

ウィスート/TonTS4。パリンヤーの後輩。パッタマーのことが気になっている。

マユリー。パリンヤーに惹かれている。姉には虐げられていても逆らえない。

マーリサー。マユリーの姉。パリンヤーに横恋慕している。

チョム。パリンヤーたちのホテル最初の客。

「幽霊ホテル」2週目

2010-02-19 | タイドラマ「RongreamPii/幽霊ホテル」
第3話
18年後の2484年、パンは息子たちが戻ってくるのを弟のプルアンと一緒に今か今かと待っていました。立派に成長した息子パリンヤーと娘パッタマーは、父との再会を喜びます。3年前に妻サラピーは亡くなっており、一同はサラピーの墓参りを済ませます。パリンヤーに、これからの進路を尋ねるパン。「この家をホテルに改装しようと思うんだ。ここは海も近いし、部屋もたくさんある。ホテルを始めるにはもってこいだと思う」と自分なりの意見を述べるパリンヤーに、妹パッタナーは大賛成。その夜、パッタマーは母の夢を見て目を覚まします。

庭に人影を見つけ、泥棒かもしれないと思ったパッタマーは、すぐに父と兄、叔父を起こします。庭にいたのはパリンヤーの後輩ウィスートでした。深夜に騒がせてしまったことを丁寧に詫びるウィスート。ウィスートは屋敷に泊まることになり、布団を持ってきたパッタマーはウィスートと対面。お互いになんとなく惹かれるものを感じます。翌日から、家をホテルに改装する作業が始まりました。パンはパリンヤーをある部屋へと連れて行きます。「この部屋だけは手をつけないで欲しい」という父パン。理由を尋ねる息子に、パンは「この部屋はご主人様のものだからだ」と答えます。

パッタマーから買い物を頼まれたパリンヤーは市場へ向かいます。市場で花を買っている若い女性マユリーに見とれていたパリンヤーは、気の強そうな女性マーリサーとぶつかってしまいます。不快感をあらわにするマーリサーでしたが、パリンヤーを一目で気に入ってしまいます。マユリーはマーリサーの妹でした。親類を訪ねてきたという3人は、警察官チンチャイのもとを訪れていたのでした。チンチャイにマーリサーは「運命の人に出会ったかも」と上機嫌です。一方ホテルの改修工事は順調に進みます。屋敷に取り付いているブリラックの魂も気が気ではありません。

仏像を他の場所に移そうとしたパリンヤーでしたが、外の物音にひとまず中断。パッタマーのそばにホテルの看板が落ちてきたのを、とっさにウィスートが庇います。一方パリンヤーは、市場で出会ったマユリーのもとへ向かっていました。「あの日は買えなかったみたいだから」とバラの花束を贈るパリンヤー。「今夜ホテルのオープニングセレモニーをやるから来て欲しい」と誘います。その様子を見ていた姉のマーリサーは横入り。マユリーを追い払ってしまいます。ブリラック邸がホテルになると聞き、あわててやってきたプーン。「ここから出してくれ!」と叫ぶブリラックの声が聞こえます。

ブリラックに乗り移られることになるパン。やはり役者さん、目が違うんです。

サラピーにそっくりなパッタマー。もちろんNamchaが演じているのでそっくりなのは当たり前なんですけど、きっと封印のとかれたブリラックが次に狙うのはパッタマーなのでしょう。パッタマーとウィスートの出会い。パッタマーが兄たちに「ヌーリン(小猿ちゃん)」と呼ばれているのを聞いていたウィスート。初対面なのにいきなり小猿呼ばわりじゃあパッタマーもウィスートが気になりながらも素直になれなくて当然ですよね。落ちてくる看板からパッタマーを守るシーンは、ドラマ的演出としてはお約束中のお約束でしたけど、なかなかステキでした。別れ際「バンコクは広いのよ。会おうとしたって、簡単には会えないわ」と言っていたパッタマー。きっとすぐに再会することになるでしょうね。楽しみ。


第4話
ブリラックの封印を解こうと、プーンは肖像画の前においてある仏像を移動させようとします。しかしプーンに気付いたウィスートが声をかけます。あわててその場を取り繕うプーン。ウィスートの隙をみて再び仏像を手にしますが、ウィスートは発砲。銃声に気付いたパリンヤーたちがやってきます。プーンの姿を見て、父パンは「この人は知り合いだ」とひとまず銃を収めさせますが、ウィスートは不信感を露にします。「この仏像にそんな価値があるとは思えない」というパリンヤー。仏像を別の場所に移動しようとします。仏像を動かすとあたりは大きな地震に襲われます。

地震が収まった後、ひとまずホテルの中を確認することに。ブリラックの肖像画は壁から落ち、仏像もばらばらに壊れていました。サラピーの遺影はウィスートがいち早く確保しておいてくれたため無事でした。サラピーの遺影を見て、ブリラックの霊はサラピーがもうこの世にいないことを知ります。停電を直そうと倉庫にひとり向かったパン。どうにか自力で発電装置を復旧させることができましたが、視界に人影が。父の様子がおかしいことに気付いたパリンヤーが声をかけますが、パンは「なんでもない」と答えます。パリンヤーに付き添われ戻るパンは、足を引きずっていました。ブリラックの霊が乗り移ったのです。

従業員が声をかけてもパンは上の空。様子のおかしいパンに、もう休むようパリンヤーは声をかけるのですが、パンは「今から客が来る」と言い出します。外では落雷の中、車を運転していた一人の若い女性がいました。暗い夜道でガソリンも底をつきそうです。パリンヤーたちのホテルの看板が目にはいり、ひとまず今夜はそこで夜を明かすことに。車を発進させると目の前に人影が!彼女は人をはねてしまいます。車の音を聞きつけ、ホテルの最初の客を出迎えに外へ出てきたパリンヤーと従業員。車の女性は人をはねたと思い込み混乱しています。

なんだか訳ありらしいその女性チョム。浮気が夫にばれて夫を殺し逃げてきたのでした。「バンコクで新しい人生をやりなおすんだから」とひとり決意に燃えるチョム。部屋には誰も入ってこないように言いつけておいたのに、ドアをノックされます。ホテルの従業員ノイがルームサービスを持ってきたのでした。部屋を出ようとしたノイは、部屋の中にチョム以外の若い女性が2人いるのを見てしまいます。彼が見たのは女の幽霊でした。そこへ再びノックの音が聞こえます。なにか察したのかあわてて姿を消す幽霊たち。チョムが扉を開けると、そこにはパンがいました。

サラピーの死を知って少し辛そうな表情を見せるブリラック。

とうとう25年の眠りから覚めたブリラック。サラピーがもうこの世にいないことを知って、自分からサラピーを奪ったパンに憎しみを燃やしていましたが・・・娘のパッタマーがいなくてよかったですね(まぁ時間の問題でしょうけど)。もともとは、サラピーへの気持ちは愛情だったんですよね。今では憎しみに変わってしまっていますが。そしてパンにまで乗り移ってしまったブリラック。明らかに別人のような表情・口調にパリンヤーたちは不審を感じながらも、まさか父親が霊に乗り移られているとは思わないのです。足までひきずっているというのに。幽霊ホテルの最初の客となったチョム、最初の犠牲者になるのでしょうか?!なかなか気の強そうなチョムではありますけど、ブリラックに屈することになるのでしょうか?


第5話
パンにはブリラックが乗り移っています。そんなことは知らないチョムは、黙ったままのパンに「用がないなら出て行って」と不快感を露にします。チョムにナイフを向けようとするパンでしたが、チョムの首にはプラ(お守り)がかかっていたため、近づけません。首からプラが落ちた隙を突いてチョムに襲い掛かろうとするパンでしたが、従業員ノイの声が聞こえたためひとまず隠れます。気を取り直してシャワーを浴びるチョムの後ろから、女の幽霊が近づきます。気配を感じて振り返るチョム。鏡には幽霊の姿が。驚いたチョムは絶叫。声を聞きつけたパリンヤーとノイが駆けつけてきます。

「おばけが出たのよ!」と混乱するチョム。部屋を調べますが当然誰もいません。チョムにアルコールのサービスをしたため、酔って勘違いしたのではないかという話に落ち着きますが、やはりチョムは納得できずにいました。深夜にも関わらず「今から帰る!」と言ってきかないチョムの剣幕に、とうとうパリンヤーも説得をあきらめてしまいます。「絶対に返さないぞ」とブリラックは落雷を起こし、チョムの車の上に木が。車のフロントガラスは割れ、チョムは驚いて気を失ってしまいます。

バンコクで学生生活を送っているパッタマーは、偶然ウィスートと出会います。「お兄さんから、妹を頼むと言われたから」と笑顔を見せるウィスートに、パッタマーは「私ももう大人。自分のことは自分でできます」と答えますがなんとなくうれしい気持ちになります。一方パリンヤーのホテルの幽霊騒ぎはすぐに町のうわさになります。市場に来ていたパリンヤーは、マユリーに出会います。「ホテルのことが噂になってるけど・・・」と切り出すマユリー。そこへマーリサーもやってきます。パリンヤーと親しげに話していたマユリーにあからさまな嫉妬心をむき出しにするマーリサー。

車を修理に出されてしまったことを聞いたチョムでしたが、構わず帰ろうとします。歩き出したところにやってきたのは、夫でした。「俺を殺そうとしたな!」と怒り狂う夫から必死で逃げるチョム。「助けて!」とパリンヤーに助けを求めます。銃を突きつける夫からチョムを庇うパリンヤー。パンも、パンの弟プルアンも駆けつけてきます。銃声を聞きつけた警察官のチンチャイが、部下と共にホテルを訪れます。「さっきの銃声は何ですか?」と尋ねるチンチャイに「私の銃です」と対応するパン。ひとまずチンチャイたちはホテルの様子を調べることにします。

暗い展開が続く中、数少ない明るい話題ですよね。

チョムには申し訳ないけど、とんだとばっちりを受けるチョムがなんだか可愛そうなような、おかしいような。大声で叫んだり、女優魂丸出しで頑張ってますよね。パッタマーとウィスートが再会。なんとなく素直になれずにいるけど、楽しそうな様子が伝わってきます。TonのFCによると、ウィスートの役はTonにとってかなり「自分に近い感じ」なんだそうですよ。うんうん、いい感じ。そしてこちらもそれとなくお互いが気になり始めているパリンヤーとマユリー。姉のマーリサーが横入りしようとしていますけど、パリンヤーはマーリサーにはまったく興味なさそうですよね。このふたりの恋の行方も気になります。予告では再びブリラックがパンに乗り移っていましたけど、さてどうなることやら。


第6話
翌日「おばけが怖くて部屋にいたくない」と、チョムは海で水浴びをしていました。チョムの様子を、こっそり夫が見ています。無理やりチョムを連れて帰ろうとする夫。チョムは激しく抵抗します。チョムを探して海辺へ様子を見に来るパリンヤーたち。たまたま通りかかった男がチョムを助けます。ペーンと名乗るその男は、チョムのことが気に入ったようでホテルに泊まると言い出します。チョムもまんざらではありません。一方ブリラックの霊は再びパンに乗り移るチャンスを狙っていました。「今夜おまえは死ぬのだ」と、パンがひとりになった隙を突いてパンに乗り移ります。

ペーンは実業家でかなりのお金持ち。チョムが夫から逃げていること、おばけを怖がっていることを聞き、「私が解決してやろう」と言い出します。夜、海辺で食事をするペーン。チョムを呼びだしますがチョムはあまり気が進みません。「眠いので帰る」と席を立とうとしますが、自分をじっと見つめるパン(に乗り移ったブリラック)が怖くてしぶしぶペーンと一緒にいることに。トイレにたったペーンを女の幽霊たちが狙いますが、ペーンは立派なプラを首にさげていたため、手出しができません。酔いと眠さで限界になったチョムを、ペーンは部屋まで送ることにします。

チョムを部屋まで送ったペーンは、当然のようにチョムに手を出そうとします。チョムもまんざらではありませんでしたが、ペーンの背後にパンがいることに気付き驚きます。大声を上げてパンから逃げようとするチョム。チョムは混乱して部屋を飛び出してしまいます。別の部屋へ入ろうとしたところ、女の幽霊が。チョムは気を失ってしまいます。慌てて身支度を整えるペーンでしたが、部屋にパンがいることに気付きます。パンに手をひねり上げられ大声を出すペーンに気付いたパリンヤーたち。ペーンがチョムに手を出そうとしたところをパンが救った、と勘違いしてしまいます。

パリンヤーは、ペーンが再びチョムの部屋に行かないようメイドにペーンの部屋を見張るよう言いつけます。深夜、そっと目を覚ましたメイドは、金持ちのペーンに取り入ろうとこっそり色仕掛けでペーンの部屋に入ります。その隙にチョムの部屋へ入るパン。「おまえみたいな最低な女は、今すぐにでも死ねばいい!」とチョムに襲い掛かります。必死に抵抗するチョムは、自分に襲い掛かるパンの姿に、ブリラックの姿が重なって見えました。窓から放り出され、チョムは命を失います。「明日の朝には、おまえは人殺しとなるのだ」と、ブリラックは不敵な笑いを浮かべます。

女幽霊たちがなかなかいい味だしてます。

ブリラックの目的は、自分からサラピーを奪ったパンに復讐すること。パンに乗り移って、パンの姿で悪さをすればパンを陥れることができると考えているわけです。夫がいる身でありながら、他の男にもうつつをぬかしてきたチョムでしたが、ちょっとあまりにも悪運が強すぎたような。まぁでも、ペーンがお金持ちでいい男だと知ってすぐに色仕掛けをしていたので、仕方ないといえば仕方ないですけど、とうとう「幽霊ホテル」第一号の死者がでてしまったわけですが、ホテルで客が死んだとなると今後の経営にも関わります。「最初から問題ばかりだけど大丈夫か?」と気遣うプルアンの言葉ももっともですよね。さて来週はどんな展開が待っているのでしょうか。

「幽霊ホテル」1週目

2010-02-12 | タイドラマ「RongreamPii/幽霊ホテル」
第1話
2461年のとある村はずれ、墓泥棒たちが「ブリラック王」と書かれた墓を掘り起こしていました。棺おけを掘り当て、蓋を開けてみると、瑞々しいその遺体は目を開けたではありませんか!驚いて逃げだす泥棒たち。薄暗い森の中に人影が見えます。「助けてくれ!」しかし彼は泥棒たちに刃を向け、命を奪います。棺おけを墓から引きずり出し、ブリラックの住んでいた家に運び、祭壇を作り丁寧に棺おけを奉るその男は、ブリラックの肖像画に今も変わらない忠誠を誓います。男が去った後、棺おけからブリラックが蘇ります。「今こそ復讐の時が来た!」。

ブリラックが死ぬ4年前の2457年、村はずれの広場で死刑が行われようとしていました。僧侶がたしなめるのも聞かず罪人の首をはねるブリラック。見物人たちはブリラックの残忍な振る舞いに恐れおののきます。死刑を見ていたひとりの若い女性のスカーフが風にあおられブリラックの前に。スカーフを手にしたブリラックはその女性に近づき、自らスカーフを返します。後日、ブリラックの前に連れてこられた彼女サラピーは、ブリラックに見初められ妻になるよう命じられますが「あんな残酷な人の妻になるくらいなら死んだほうがましだわ!」と激しく抵抗します。

「誰が残忍な男だ」と現れたブリラック。サラピーはブリラックを恐れながらも譲りません。「あなたの妻になんか絶対にならない!」と抵抗するサラピー。ブリラックが用意した貴金属に目もくれず、ブリラックを睨みつけるサラピーに、ブリラックは激怒。無理やり寝室に連れ込み襲おうとします。サラピーは部屋にあった剣を手に抵抗。しかしブリラックの力には敵いません。身支度をさせるよう一旦部屋からサラピーを出したブリラックでしたが、窓から部下のパンとともに森の中を逃げていくサラピーの姿を見て怒りに身を震わせ、すぐさま馬に乗りサラピーを追いかけます。

必死に逃げるサラピーたちでしたが、サラピーは転んで足を痛めてしまいます。それでもパンに背負われ逃げるサラピー。崖際に追い詰められ、逃げ場を失ってしまいますが、ブリラックはバランスを崩し馬から転落、崖下に落ちてしまいます。深夜、意識を取り戻したブリラックは、足を痛め、歩けない状態になっていました。「医者を呼んでくれ」と訴えるブリラックに「今は安静にしていないと、足は元に戻らなくなります」と側近プーンが必死に止めるのも聞かずベッドから起き上がろうとするブリラック。転倒した拍子に血を吐き、再び意識を失ってしまいます。

「あなたの妻になんか絶対にならない!」すべてはここからはじまります。

2457年といえば、今から100年近く昔の話。冷血で傍若無人な暴君ブリラックにあからさまな嫌悪を示すサラピー。Namchaなかなかよい感じですね。演技派チャークリットに負けてません。「現世でも、来世でも、どの時代に生まれようとお前は俺のものだ」とサラピーに迫るブリラック、嫌な男です。そんなブリラックにひるむことなく「あなたの妻になるくらいなら死んだほうがましだわ」ときっぱり言い返し、貴金属に目もくれなかったサラピー、あっぱれですね。崖から落ちても死ななかったブリラック、予告では足を引きずっていましたがこのときの大怪我が元で亡くなるのでしょうか?いづれにしても充分期待できそうな幕開けです。幽霊になるであろうブリラック、さてどんな展開になっていくのでしょう。


第2話
医師の診察により、ブリラックはそう長く生きていられないことが判明。ブリラックは自分の命と引き換えに自分から逃げたサラピーと、サラピーを連れて逃げたパンへの恨みを晴らすことを誓います。パンはサラピーを弟プルアンのところへかくまいます。事情を聞いてプルアンは「ここにいるのがばれたら絶対に殺される」と不安を口にします。ブリラックは屋敷のものたち全員にひまをやり、側近プーンとともに呪術を行います。「体は心でも魂となっていつまでも生きていく」と不吉な言葉を口にするブリラック。ブリラックの遺体をプーンは丁寧に弔います。

5年後、静かに暮らしていたサラピーとパンの前に、ブリラックの側近だったプーンが現れます。ふたりの間には子供もいて、貧しいながらも幸せな生活を送っていました。プーンは、サラピーたちがブリラックから逃げた後、ブリラックは崖から落ちたときの怪我がもとで亡くなったことを聞かされます。ブリラックはサラピーに屋敷を譲るよう遺言を残していました。「贖罪の気持ちを受け取ってもらいたい」とプーンに言われ、サラピーたちはその屋敷に引っ越すことにします。引越し当日、近隣の住民は「この屋敷には不吉なことがある」と怖がります。

深夜、家族とともに眠りにつくサラピー。髪の毛のまとわりつく感じで目を覚まします。女の幽霊です。そしてブリラックの霊も現れます。怖くなったサラピーは必死にパンを起こそうとするのですが、パンは目を覚ましません。「お前たちに復讐するために、霊となって屋敷にい続けているのだ」とブリラックに言われ、サラピーはさらに怖くなります。やっとパンが目を覚ましますが「だんな様がいる」と訴えるサラピーの言葉を「悪い夢だ」とまったく取り合いません。しかしブリラックが倒したろうそくの火がベッドに燃え移り、4人はひとまず逃げることにします。

幽霊におびえるサラピーを連れて必死に逃げるパン。外へ出ようとしますがなかなか鍵が開きません。後ろからはブリラックが追ってきます。追い詰められる一同ですが、そのとき扉が外から開きます。光り輝く仏像を持って現れたその男は、かつて屋敷でブリラックに使えていたティアムでした。ティアムは、ブリラックが死ぬ前、屋敷の人間たちは全員ひまをとらされたこと、ここには絶対戻ってこないよう言われたこと、自分は夢のお告げでこの仏像を持ってここにきたことなどを話します。ブリラックの肖像画の前に仏像は納められ、ブリラックの霊は出てくることができなくなります。

追い詰められていくサラピーたち。Namchaが案外好演しています。

死んでからもなおサラピーに執着するブリラック。サラピーへの愛は激しい憎しみへと変わっていったのですね。魂となって屋敷にとりつくなんて、なんて執念深い男なんでしょうか。パンと結婚して幸せに静かな暮らしを営んでいたサラピー。あんな屋敷になんか住む必要はないと思うのですけど・・・。ところで、タイトル「ローンレームピー」ですが、どうやらこの大きな屋敷は、このあとホテルへ改装されるようです。ブリラックが「どの世に生きても絶対におまえは俺のものだ」「欲しいと思ったものは、絶対に手にいれる」と言っていましたが、たぶんサラピーはまた別の人物となってこの世に生を受けることになるのでしょう。どこまでも追いかけてくるブリラック、さて来週からどんな展開が待っているのでしょうか。