テムテムな日常

頑張れみんな!頑張れ自分!

「ピアンジャイティープークパン」第12話(最終話)

2010-09-26 | タイドラマ「心さえ繋がっていれば」
第12話(最終話)
ムックはプロイの看病を献身的に行いますが、今までムックに辛く当たってきたプロイとしては、今更ムックにどう感謝の気持ちを伝えればいいか分かりません。病室にペットがやってきたのを幸いに、ムックに「もう帰って。邪魔だから」と言ってしまいます。プロイの素直になれない気持ちをよく分かっているペットは、そんなプロイをたしなめます。ペットの言葉に、プロイも自分を反省します。一方、ミンはヨーの居所を知り、こっそり様子を見に行きます。相変わらず男娼のような暮らしをしているヨーを、ミンは苦々しく思います。ホテルの外にいた若者たちも、金持ち面して貧乏人を悪し様にけなすヨーを苦々しく思っていました。ミンは彼らに「あいつには貸しがあるのよ」とヨーの悪行を話します。

戻ってきたヨーは、顔を隠した若者グループに襲われます。繰り返し殴られ続けるヨーに気付いた恋人が駆け寄ってきますが、そばで見ていたミンが制止。「あなたは誰?」と尋ねられ、「こいつの女よ」と答えます。ヨーがほかの女性とも関係を持っていたことを知り恋人は大ショック。ミンは助けを求めるヨーを踏みつけます。「おまえに愛なんて語れるのか」と嘯くヨーを再び蹴りつけるミンでしたが、その言葉は帰宅してからも胸にいつまでも響き続けるのでした。「ひとりでも私は生きていける」と強がってみたものの、今、自分がどういう生活をしているのか省みると、自身の行動に矛盾があることにミンも気付くのでした。病院に運ばれたヨーは、ユイに連絡をとります。「金を送ってくれ」というヨーに、ユイは涙をこらえ「私は、私が正しいと思ったことをする」とヨーの電話を切ってしまいます。

叔父に思い切って「私のことなんて誰も愛してくれないかな」とミンは打ち明けます。間髪いれずに「そうだね」と答える叔父に理由を尋ねるミン。「ムックをみてごらん。ムックはいつも周りの人のことを気遣い、大切に思っている。姉さんは一度だって自分よりも相手の気持ちを優先したことがあるかい?」と言う叔父の言葉に、ミンははっとします。「姉さんがどんな生き方だろうと、母さんと、スアは姉さんを見捨てなかっただろう」と言われ、ミンは自分の過ちを悟ります。ユイに呼び出されたムックは、ユイがひとりで生きていくことを決意したことを聞かされます。スアが身に着けていたペンダントを取り出すユイ。「嘘をついていた。スアさんだと思って持っておきたかった。だけど、あなたに返そうと思う」と言うユイに、心からお礼を言うムック。久しぶりに2本揃ったペンダントに、スアとムックはふたりが最初に出会い、約束を交わした日のことを思い出します。

ユイからスアのペンダントを返されるムック。ユイ、やっぱりいい子でした。

スアに「話がある」と切り出したミン。ミンはスアの家を出て、よそで暮らそうと思っていることを打ち明けます。理由を尋ねるスアに「あんただって毎日奥さんが姑に文句を言われているのを見たくはないでしょう」と言うミン。今までの自分がいかに愚かで、だめな母親だったかを改めてスアに詫びます。「気がすんだら、いつでも戻ってきて」というスアに、笑顔で答えるミンの表情は、今までとは違う母の顔でした。一方、プロイの退院を聞いたムックは家に戻ります。プロイの部屋に魚の水槽が置いてあるのに驚くムック。プロイは「魚を殺した私だったのに、今魚を飼っているなんて」と自嘲気味に話します。「今までひどい姉だったけど、私のことを許してくれる?」というプロイに、ムックは「もう全部忘れた」と答えます。ムックとはじめて姉妹として向き合えたプロイ。二人は抱き合って涙を流します。

ムックは再び妊娠し、スアはムックを労わります。屋敷には新しい看護師が雇われることになります。スアとムックは、母ミンのもとを訪れます。ミンは自分の店を持ち、顧客の男性には相変わらずオーバーに愛情表現をしますが、もう前のようなだらしのない女ではありませんでした。「おばあさまが寂しがっているので、たまには家に来てください」というムックに、まんざらでもない表情を見せるミン。週末、結婚披露宴を行うこととなり、ふたりはミンを招待するために来たのでした。「もちろん行くわ」というミンに、ムックは笑顔を見せます。披露宴当日、準備の行われる庭で、ムックとスアは改めてふたりの絆を確かめ合います。これからの人生も、ともに歩んでいく決意を胸に、ムックとスアは固く抱き合うのでした。

はじめて親らしい表情を見せたミン。いい女です。


いや~、最終回は、泣きすぎました。いいお話でした。ユイはちゃんと改心し、ヨーと縁を切り、金のために愛妾になることをやめひとりで生きていくことを決意。スアへの気持ちも、いつか素敵な思い出になるのでしょうね。そして姉プロイも、ムックに対してのさまざまな仕打ちを詫び、姉として、一人の人間としてムックへの愛情を持つように。母の遺言どおり、兄妹仲良く力を合わせてこれからも生きていくことになりのでしょう。そして母ミンも、拝金主義を捨て、スアのもとを離れ自分の足で歩く生活をするように。男好きなのは相変わらずのようですが、母ミン、やっぱり強い女だからこそ真実に気付けたのでしょう。そして最初の出会いから、強い絆で結ばれたスアとムック。お互いを強く思いあう心さえあれば、もうそれだけで充分なんですよね。途中はらはらするシーンはたくさんあったけど、改めて、運命の絆、ヌアクーってあるんだなぁと思いました。素敵なエンディングに大満足です。


今回、私の好きなボーイ・チョークチャイは金の亡者ヨー役、ということで、最後まで悪い奴のまま突っ走ってしまいましたが・・・純愛ドラマということで、心洗われるシーンがたくさんありましたね。人を愛するということは、誰にでも出来ること、だけどそれを貫き通すことはそう簡単なことではありません。人を愛することの素晴らしさや幸せというものが上手く描かれた、タイドラマらしい良いお話だったと思います。純愛って、いいですね。久々に爽やかな感動をもらったいいドラマでした。主演ムック役テーオちゃん、可愛かった!!一途で一生懸命なムック役はまさに彼女の明るいキャラクターに良くあっていましたね。スア役アム、不器用ながらも真面目で気持ちに芯の通っているところ、本当に素敵でした。

「ピアンジャイティープークパン」第11話

2010-09-26 | タイドラマ「心さえ繋がっていれば」
第11話
次第に追い詰められていくヨット。セートも、弁護士にヨットの行方を探すようせっつきます。とうとうヨットは弁護士に見つかり、口封じのために殺されようとしていました。セートの父ラートは、弁護士の不正に気付き咎めたのですが、弁護士は「すべてセートさんに言われてやったことです」と罪を認めようとしなかったのです。「殺してやる!」と銃を向けるラート。しかしもみあいになるうち、銃を奪ったのは、弁護士のほうでした。「私が言いすぎた。許してくれ」と態度を一変するラートを無言で撃ち殺す弁護士。一部始終を見てしまったヨットは、そのまま逃走したのでした。「誰にも言わないなんて言葉を私が信じると思うか」とヨットに銃を向ける弁護士。

ヨットに銃を突きつけ、小屋の外へ出そうとした弁護士。外へ出ると、私服警官に取り囲まれます。「おまえの会話は全部録音した」と言われ、わけも分からず混乱する弁護士。実はヨットはスアのさしがねでわざとおとりになったのでした。ヨットが服のなかに隠し持っていたレコーダーが証拠となります。ヨットは、スアたちにいち早く身柄を確保され、「おまえの見たことをすべて話せ」と詰め寄られた挙句、とうとうスアたちにラート殺しは弁護士の仕業だと告げてしまっていたのでした。ヨットを放っておくわけにもいかないので、スアの屋敷で再び雇い入れることにします。「あとはお母さんを殺した犯人が分かればいいんだけど」とムックは叔父に話します。

ムックの母も、死の間際、弁護士の不正に気付いていました。不正には気がついていたものの、証拠を押さえることが出来ず、よって証拠を押さえられる日を狙っていたのでした。あるとき、母のオフィスの私室で母が書類の不正に気付いたらしき様子を監視カメラの映像から知った弁護士は、母の殺害を町の殺し屋に依頼したのでした。警察の追及に、とうとうムックたちの母親殺しの件を白状した弁護士。話を聞いたプロイは弁護士にくってかかります。「あの人は、死んで当然の人だった」と、さも自分のやったことが正義だったかのように話す弁護士にプロイはいても立ってもいられません。ペットが必死にプロイを止めます。

スアも自分を正当化する弁護士を許すことは出来ませんでした。「絶対に後悔させてやる」とうそぶく弁護士に、スアも「やれるものならやってみろ」と言い返します。弁護士は移送中に、前もって頼んであった仲間からの妨害をうけ、どさくさにまぎれて警察の手を逃れることに成功します。一方ムックも、ユイと再び会うことにします。待ち合わせ場所を指定し、ユイとふたりで話す機会を作るムック。「一人で大丈夫か?」と心配するスアに「大丈夫。レストランで待ち合わせだし、大層なことにはならないはず」と気丈に答えるムック。ユイがやってきて、電話を切るムックでしたが、ムックの様子を別の席からこっそりすべて見守っていたのは、弁護士でした。

ユイがテーブルに着きます。ムックはユイに挨拶をし、対面します。話をしている最中、ふとユイは怪しい人影に気付きます。「危ない!」とユイが声を発すると同時に、弁護士がムックの首に腕を回しムックを確保してしまいます。銃を突きつけムックを連行する弁護士。自宅でテレビを観ていたスアの母は驚き、混乱します。スアも突然の事態に動転。逃走しようとしている弁護士に、自分の車の鍵を渡そうとします。「私がやります」とスアの車の鍵を、銃を構えた弁護士に差し出すユイ。車にむりやりムックを乗せ、車を発進させる弁護士でしたが、スアの車にはGPSがついているので居所が分からなくなるということはありません。余裕を見せる叔父でしたが、プロイは心配を隠せません。

兄妹3人力を合わせて、母の財産を取り戻します。

スアの祖母はスアとムックが大変な目にあっていることをテレビのニュースで知り、動揺していました。母ミンが祖母をなだめますが、プロイと口論になってしまいます。「今はケンカしてる場合じゃない」と叔父にたしなめられ、ひとまずミンは引きますが、叔父が「あんなに深く愛し合っている二人は見たことがない。絶対に大丈夫だ」と言うのを聞いて、ミンも、プロイも、ユイも、スアとムックの絆の深さを改めて感じるのでした。ムックは弁護士に無理やり山道を歩かされていました。隙をついていつも見につけているペンダントを地面に落とします。追いかけてきたスアは、ムックのペンダントを見つけ、とうとう弁護士に追いつきます。殴りあいになり、もみ合ううち二人は崖下へ。弁護士は岩に頭を打ちつけ動かなくなります。

事件はひとまず一件落着したかのように見えました。ある日、スアは弁護士を呼んで自分の財産の管理をします。スアの態度に不審なものを感じた母ミンは、スアに詰め寄ります。「別に隠すことじゃない」とスアが母親に提示した遺産額は、ごくわずかなものでした。スアの全財産は、ムックと叔父に分けられることになっていることを知ったミンは逆上し、スアに食って掛かります。「私はあなたの親なのよ!」と怒りをあらわにするミンに、「毎月金を渡しているし、その金額だって少なくないはずだ」と取り合いません。スアとミンが口論するのを見て、ムックはあまり気分がよくありません。しかしスアは「何も心配しなくていい。ムックより先に死ぬなんてことは絶対にないから」とムックを抱きしめます。

セートは銀行からの融資も受けられず、従業員に給料も払えなくなるほど困窮していました。しぶしぶペットのもとを訪れ、助けて欲しいと申し出ます。虫の良すぎる話にプロイはセートを悪し様にけなします。「もうすぐ君は仕事でも成功するだろう。金儲けする機会だってたくさんあるはずだ。だからほんのひとときでいいから、金を貸してくれ」と都合のよいことを言うセートに、ペットも「おまえがやったことのせいで、僕らがどれだけの目にあったのか分かっているのか」と怒鳴りつけてしまいます。一方、ユイは結婚相手と共にヨーロッパに行くことになっていました。ヨーが持ち出したダイヤモンドを、スアが買い戻し、ユイに返したのですが、ユイは「受け取れない」と返しに来ます。スアとムックはユイのもとへ出向きます。「哀れみじゃなく、僕らからのはなむけだ。兄に惑わされることなく、自分の人生を生きなさい」とスアに言われ、ユイはダイヤモンドを受け取ります。

ペットは母の跡取りとして国会議員に出馬。選挙が行われ、見事当選を果たします。セートは、かつて世話になった人に金の工面を頼みに頭を下げますが、どこへ行っても断られてしまいます。「すべては自分の責任だ。今更金を貸してくれだなんて」とあしらわれ、セートはペットを逆恨み。ペットの当選祝いが行われる中に現れたセートは、ペットの銃を向けます。いち早く気付いたプロイが「危ない!」ととっさにペットを庇います。歩銃弾はプロイに当たり、ペットは一命をとりとめます。病院に運ばれたプロイは、致命傷こそ免れたものの、大量に出血していて輸血が必要でした。ペットの血は型が合わず、ムックが輸血を申し出ます。体の弱いムックを気遣うスアでしたが、ムックは「大丈夫だから」と気丈に応じます。

最後まで小物感が抜けなかったセート。

話を整理すると、ペットたち3人の母は国会議員の傍ら事業をしていたのですが、再婚相手のラートがひそかに母の財産を自分名義に書き換えていたのですね。ラートはセートに引き継がせたかったようですが、弁護士が着服していたわけです。それに気付いたラートは弁護士から消されてしまった、ということのようです。自分はたいして何もしていないのに、ペットたちを苦しめ、ペットたちのいた場所を奪ったセートが、今更金を無心しても、もう遅すぎるのは当たり前。ペットに対する殺人容疑でお縄になって当然です。そして、最初は憎たらしかったプロイが今大変なことに。ムックは妹として、プロイを助けることはできるのでしょうか。次回はいよいよ最終回です。

「ピアンジャイティープークパン」第10話

2010-09-25 | タイドラマ「心さえ繋がっていれば」
第10話
愛人サネーと会っていたノックは、スアの退院と、スアに自分が疑われつつあることを話します。ホテルから出るところに警察を伴って現れたスア。「君たちがそういう関係だったなんて!」とノックを睨みつけるスアに、ノックは驚きますがもう弁解の使用がありません。スアに対する殺人容疑をかけられるノックとサネー。自分の愛人ノックをスアの屋敷に潜入させたことは、スアと対立していたサネーにとってまぎれもない致命傷でした。しかしノックに好意を抱いていた叔父は大ショック。「バカだったよ」とスアに愚痴をこぼします。警察の取調べを終え帰宅するサネーは、スアに「絶対にのままではすませない」と凄みます。翌日、ノックの面会に行った叔父は、ノックから「私はお金のためならなんでもする」と言われ、ノックとはそういう人間だったのだと悟り、悲しい気持ちになります。

スアはノックの家にこっそり出向き、証拠となるものがないか探していました。帰ってきたノックは家にスアがいるのにびっくり。「雇い主だからといって、人の家に勝手に入るなんて!」と食って掛かりますが、スアも「この家は私が提供している家、つまり私がオーナーだ。入ってなにが悪い」と切り替えします。ノックの父親は自動車修理工で、ノックも父から車に関する知識を得ていたことを知ったスアは、ノックがブレーキに細工をした本人ではないかと言います。「正直に言ったほうがいい」と諭すスア。そこへ、ノックの愛人である実業家サネーの妻が押しかけてきます。殴り合いになりそうなところへサネーが割って入りますが、妻は「この女は、うちの亭主から巻き上げた金で、耳にダイヤ、鼻と胸は整形してるのよ!」と暴露してしまいます。

ノックは観念し警察に出向きます。看護師としてスアの家で働くことになったノック。若くて実力のあるスアをひとめで気に入ってしまったノックは、看護師としての仕事以外にもなにかとスアに関わろうとしますが、スアは仕事が忙しく、まったく相手にされませんでした。そんなとき、スアの家にやってきた実業家サネーと知り合います。サネーは金持ちで、彼の金目当てで愛人となったノック。あるときスアを殺す計画を持ちかけられます。スアが死ねば、スアの財産が妻ムックに移ることに反対しているスアの母ミンはムックに容疑をかける、ムックは刑務所に入ることになり、スアから援助を受けていたペットたちも大打撃、自分たちにとって都合のいいことばかりだと力説する愛人サネーに、とうとうノックはブレーキに細工をすることを了承したのでした。

留置場に入れられるノックに、着替えと食べ物を差し入れするスアの叔父。「私の力になりたいと思うなら、もう私に関わらないで」と叔父を拒絶するノック。「あなたは素敵な人。こんな最低女に付き合う必要なんてない」と言うノックに、叔父は何も言わずその場を後にします。ムックの家にペットとプロイが訪ねてきます。久しぶりに明るい表情を見せるムックでしたが、警察官がやってきます。今度はペットに母親殺しの容疑がかかっているというのです。もちろん、セートが弁護士と結託して仕組んだことだったのですが、ペットもプロイもセートのやり方に怒り心頭。夜、セートがテレビカメラの前で自分たちの正当性を訴えている映像を見て、スアは「そういえば、運転手のヨットを長い間見ていない」と言い出します。ヨットは母ミンの元愛人で、今はセートの家で働いていたのでした。

ヨットはセートの家からこっそり逃げ出していました。自分の命が狙われていることを感じ、逃亡の日々を送るヨット。父ラートが亡くなった日から行方の分からないヨットを、セートは疑い、弁護士にヨットを探すよう指示をだします。一方、スアはペットの母が亡くなった日、ペットがどこで誰といたかを問い詰めます。「一人でいたから誰もアリバイなんて証明できない」となにかを隠している様子のペットに、スアは「正直に話せないなら、これ以上は助けてあげられない」と強気に出ます。実はペットには男性の恋人がいて、母と口論になった日は彼と過ごしていたのでした。怒りに任せて携帯電話の電源も入れておらず、行方がつかめずにいたのです。

どーでもいいけど、サネーの嫁さん、怖すぎます。。。

「彼にも、彼の家族にも、迷惑はかけられない」と言うペット。ペットがゲイであったことにプロイは混乱しますが、ムックは「お兄さんはいつも私たちに優しくて素敵な人。個人的なことで嫌いになったりはしない」と理解を見せます。アリバイが証明できないとなると自分たちで犯人を見つけるしかありません。スアは相変わらず行方の分からないヨットを探させます。ユイはヨーの使い込みのおかげでとうとう無一文になってしまいます。心身ともに疲れ果てたユイはふらふらと道路へ。危うく車にはねられそうになりますが、車を運転していたのは顔見知りの男性でした。困っている様子のユイに、彼は「以前から君のことが気になっていた。君さえよければ、僕が一生面倒をみてあげる」と結婚を申し込みます。ある日ムックは、思いつめた様子のユイが門の前に立っているのに気付きます。声をかけますが、ユイは「また今度にして」と車に乗ってしまいます。

スアの母ミンが運転していた車の前に、男が飛び出してきます。彼こそスアの探しているヨットでした。かつては母の愛人でもあったヨットは、金もなく逃亡生活を続けていました。ヨットに食事をさせ、こっそりスアに連絡をとるミン。「今ヨットを見かけた」というミンに声を弾ませるスア。しかしミンはヨットに携帯電話を取り上げられてしまいます。帰宅してからもヨットを取り逃がしたことを悔しがるミン。スアは賞金もかけることを視野に入れヨットを探すことに。一方、デパートでユイはムックを見かけます。ムックに気付き身を隠すユイでしたが、ムックが追いかけてきます。「スアさんのペンダント、知らない?」と声をかけるムックに、ユイは落ち着かない様子。連れの男と足早に去っていくユイに、ムックはなにか不審なものを感じます。

ユイは兄ヨーに会いに行きます。久しぶりに会った兄は羽振りがよいようでした。兄は、再び金持ちの娘に近づき、働かずしていい暮らしをしていたのでした。そんな兄に心から失望するユイ。「いつになったらお金のことが頭から離れるの?」とヨーとたしなめますが、ヨーはまったく聞く耳を持ちません。翌朝、ユイはヨーの元へ行っていたようだと話すムック。母ミンはその言葉を聞いてすぐさまユイのもとへ向かいます。「あんたの兄さんはどこ?私から盗んだものを返してもらいたいの!」と激しい剣幕でユイを責めるミン。「兄の不始末は、私が責任をとりますから」と訴えるユイに、ムックは「私が話をしてみます」とユイと二人きりで話をします。

「なにか困っていることがあるなら、出来る限りのことはするから」とユイに訴えるムック。自分がムックにしたことを考えると、とてもムックに対し素直になれないユイは、ムックの親切を受け取ることが出来ません。人を雇って探しているものの、なかなか行方の掴めないヨット。どこに潜伏しているかスアは考えます。ふと、ヨットに警察の親類がいたことを思い出すスア。いい案が頭に浮かびます。ヨットは知り合いの農園に身を潜めていました、実はヨットは、セートの父ラートを、弁護士が殺すのを目撃してしまったのでした。ヨットの行方はセートも探していました。ラートの命日に、ミンが訪れます。「生前良くしていただいたから」と嘯くミン。ミンとヨットが知り合いであることを知っているセートは、それとなくミンに探りを入れます。ミンはスアに言われたとおり、「今日は暑いわね」とセートたちを煙に巻く言葉を投げかけます。

とんでもない秘密を知ってしまったヨット。見つかれば間違いなく命はありません。

今日はいろいろな出来事がありましたね。ノックがとうとうお縄になり、ムックの兄ペットは恋人を庇うためアリバイの立証が出来ない、ラートを殺したのは弁護士、そして母の謎の死・・・物語がすべて1本の線につながろうとしていますが、まだもう少し時間がかかりそうです。そして、再び愛情のない結婚をしたユイと、金のために愛情を装うヨー。ヨーのために自分を犠牲にして一生懸命正しい道を模索するユイが、今更ムックの親切を受け取ることは出来ないのでしょうけど、そんなユイにまだ情けをかけてあげられるムック、いい子です。予告ではまたこれとんでもないことが起こっていましたが、まだまだこれからラストに向けて盛り上がっていきます。

「ピアンジャイティープークパン」第9話

2010-09-25 | タイドラマ「心さえ繋がっていれば」
第9話
ヨーはミンの力添えでスアのホテルを乗っ取り、ホテルの一室でミンと過ごす日々を過ごしていました。もちろんヨーにとってミンは単なる金づるです。なかなか起きてこないミンに腹を立て、一番高い料理をルームサービスに持ってこさせたりします。ムックは再び病室に出向きます。看護師に止められますが、ムックは「外から見守るだけ。それならいいでしょう」とスアの様子を見守ります。「もう我慢できない」と涙を流すムック。家に戻って、弁護士に書類を見せられますが、ムックは上の空。見かねたプロイが「スアのことなんかどうでもいいけど、あんたがもっとしっかりしてないとダメでしょう?今のあんたは、実業家スアの妻としてふさわしくないほど女々しくて頼りない!」と怒鳴りつけられてしまいます。

セートの父であり、ペットとプロイの養父のラートが死体で発見されます。以前、ラートと口論になったとき、使用人たちの前でラートに思わず「殺してやる!」と憎しみをあらわにしたペットがまず疑われます。警察署で尋問されますが、「そういえば、あなたはお母さんがなくなられたときも連絡がつきませんでしたね」と母の殺人容疑までかけられてしまいます。話を聞いたプロイはすぐさまムックに知らせに行きますが、ムックは体調が悪く、起き上がれません。いらだったプロイはムックを置いてペットを迎えに行きます。幸い、スアの叔父の計らいでペットは釈放されますが、セートもペットに疑いを持っていました。叔父とペット、プロイを出迎えたムックは、まだ具合が悪そうでしたが、プロイはさらに苛立ちます。「ちゃんと体を労わらないからこんなことになるのよ!」と厳しい言葉を投げつけるプロイの目の前で、ムックは再び倒れます。ムックは度重なる心労でとうとう流産してしまったのでした。

ムックは病室を抜け出して、スアのもとへ。追いかけてきた叔父が「責任は私がすべて取る。行かせてやってくれ」と看護師を引き止めます。病室でムックと看護師のやり取りを聞いていたユイは、入ってきたムックに場所を譲ります。「せっかくの赤ちゃんを、私は守りきれなかった」と泣き崩れるムックに、ユイも大ショックを受けます。帰宅したムックに「今夜は私が付き添います」と言うプロイ。プロイの心情の変化に叔父は驚きますが、ムックがスアの病室に入ったことを聞きつけた母ミンが「ムックを出して!」と怒鳴り込んできます。叔父が対応しますが汚い言葉でムックを罵るミンに耐えかねたプロイは、意を決して出て行きます。「あんたたちのせいでムックは流産したのよ。その男の素性を知らないの?愛人の子で、財産なんてなにもないのよ。あんたの金が目的でくっついてるただのヒモ男だってことがまだ分からないの?」というプロイの言葉に、ミンはヨーを問いただします。秘密を暴露され「僕を信じて」と訴えるヨーでしたが、思い当たる節のあったミンはプロイのいうことももっともなのかもと思ってしまいます。

ユイがムックを病室に入れたことで、ヨーはユイを強く責めます。未だに自分の損得勘定だけで他人を思い遣る気持ちのない兄にユイは深く失望します。一方セートの父ラートの葬儀が行われます。セートは、ペットが容疑者に違いないとにらんでいました。ペットの母が、ペットを後継者にしなかったこと(実際は、夫であったラートが勝手に後継者の椅子に納まっただけ)を逆恨みしたペットのしわざだと会議で部下たちを前に話したりします。養父だけでなく、自身の母親に対する殺人容疑までかけられてしまったペットは、親類からも徐々に信頼を失って行きます。「気にしてはだめ」とプロイは兄の力になろうとします。流産を経験したムックは、一回り強くなりました。相変わらずスアの社長室にのさばっているヨーに「私はスアの妻として、スアに変わって仕事をします」ときっぱり。ヨーを追い出します。

ヨーを追い出したムックのもとへ、早速ミンがヨーとともに言いがかりをつけにやってきます。「たった数日、支配人の仕事をしただけなのに、こんなに損失がでています」とヨーが我が物顔で使った金額をミンに見せるムック。「私は母親よ。使って何が悪い?」と開き直るミンに「これでも?」と別の請求書を見せる叔父。ヨーが勝手に使いこんだ金額は相当な額になっていました。さすがのミンもヨーに食って掛かります。ミンに公衆の面前で罵られ、怒りの収まらないヨーはスアのもとへ。「おまえさえ死ねば!」と人工呼吸器を外すヨー。戻ってきたユイが必死に止めます。ヨーはスアの首をしめますが、ミンが必死に助けを求め、ひとまずスアは逃れます。



スアはとうとう意識を取り戻します。まだ意識のはっきりしないスアではありましたが、ムックは嬉しくて嬉しくてたまりません。「悪夢を見ていたようだ」と言うスアに、「なにもなかったわ。今までどおりよ」と励ましの言葉をかけるムック。叔父のことはスアの発語に出てくるのですが、スアの口からなかなかムックに対する言葉や、「ムック」という名前が出てきません。ムックは少し不安になりますが、それでも意識を取り戻したスアにほっとするのでした。

徐々に意識のはっきりしてきたスアは、事故の会った日のことを警察官にすべて話します。まだうまく言葉が出なかったりするものの、おおむね良好な回復具合を見せているスアに、叔父は安心した表情を見せます。ムックはスアに付き添います。「眠っている間、ムックの声を聞いたんだ」とスアは話し始めます。「目を覚まして、と何度も言っていたね」とスアに言われ、スアから自分がそばにいない間ムックに心労をかけたことを一生懸命ムックに詫びようとするスア。スアの誠実な言葉に、ムックは涙を流し、スアの胸にすがります。まだ動かない腕でぎこちなくムックを抱くスア。お互いに涙を流しながら、ふたりの絆の強さを改めて実感します。

スアが事故で入院していたことを初めて聞かされた祖母は驚き悲しみます。祖母に付き添っていたノックに「話がある」と声をかけるスア。スアが事故に会う前の晩、ムックを見たという証言について問いただされます。「見間違いかもしれません」とスアの前で話すノックに「警察では、『絶対に間違いない』と言ったそうじゃないか」と声を荒げるスア。ムックが間に入り、ひとまず尋問は終わります。混乱し涙を流すノックに、叔父が「君さえよければ、僕が君の一生を面倒見てもかまわない」と遠まわしに気持ちを告白します。一方、ミンとヨーの間には決定的な亀裂ができていました。スアを見舞いに来たプロイは、素直になれないながらもスアに「治ってよかったわね」と声をかけます。

スアは徐々に調子を取り戻して行きます。スアの母ミンは、なんだかんだで結局再びヨーを家に入れるのですが、ヨーから宝石を盗まれてしまい、今度こそ愛想を尽かしてしまいます。さらにヨーは借金を重ね、ユイの元に借金取りが現れるように。ユイは困惑しヨーをたしなめますが、ヨーは一向に聞き入れる気配がありません。スアは、母がムックに不利な供述をしたのはともかく、看護師のノックまで同じような供述をしたことに不審を感じます。母に問いただした際、母が、「あの子は愛人よ」と言うのを聞いて、ノックが家を空けるとき代わりに来る看護師にノックの素性を問いただします。はじめは渋っていた彼女も、スアのただならぬ様子にとうとう「父の見舞いにと言っているときはたいてい恋人と会っている」と打ち明けます。ノックに恋心を抱いている叔父をスアは気遣います。

まさにヒモ状態のヨー。この俳優さん、好きなんだけどなぁ~。。。

スアがとうとう意識を取り戻しました。これでムックの疑いもすべて晴らされることになると思いますが・・・ムックが心労で流産してしまったことをスアが知ったら、きっと悲しむでしょうね。でも、二人の絆の強さに安心しますよね。私はヨー役ボーイ・チョークチャイが好きなんですけど、今回ボーイはほんと悪い奴・・・ミンに愛情なんかないのに、財産目当てで近寄って、まさに「メーンダー(ヒモ)」。ユイの心までもてあそんで、きっといい最後は迎えられないだろうなと思います。今回特筆すべきは、プロイですね。ムックに対し、邪魔者だと思っていたのに、頼りないムックを庇うような発言をしたり、兄の仕事をきっちり手伝ったり。プロイも最後は幸せを掴んでほしいなぁ。

「ピアンジャイティープークパン」第8話

2010-09-24 | タイドラマ「心さえ繋がっていれば」
第7話
まためまいを起こして倒れたムックを気遣うスア。病院に連れて行こうとしますが、先約があったことを思い出します。「大丈夫。自分で行けるから」とスアを気遣うムックに、「なるべく早く帰るから」と言い残し部屋を出るスア。ホテルに着いたらムックに電話をする約束をして車に乗り込みます。ホテルまではそうたいした距離ではありませんが、海沿いのなだらかなカーブが続く荒れた道です。ムックのことを考えながら、微笑みを浮かべ運転を続けるスアでしたが、ブレーキが利かないことに気付きます。そのまま崖下へ車ごと転落してしまうスア。ムックに連絡が入ったのはかなり時間が経ってからでした。スアは病院に搬送されていましたが、意識が戻らず、絶対安静の状態でした。

スアが意識不明の重態で今夜がやまだと聞かされたペット。スアを気遣うプロイに、「気になるならお見舞いに行ってくればいい」と声をかけます。しかしプロイは「そんなこと、私が気にするわけがない」と思わず強がってしまいます。プロイも苦しんでいることに気付くペットは、いたたまれない気持ちになります。叔父は看護師のノックに、祖母にはスアの事故のことを絶対に言わないように口止めします。「スアさんがいない間は、あなたにこの家でしっかり頑張ってもらわないと」と叔父を励ますノックの言葉に、叔父は少し心が温まるのでした。部屋に戻ってきたムックはスアのいない部屋でひとり涙を流し続けます。スアとのさまざまな思い出が蘇り、涙を止めることができません。

スアの事故は、事故ではなく、ブレーキに細工を仕掛けられたゆえのものだったのです。叔父はすぐさまスアの母ミンのもとへ。部屋中をくまなく探す叔父にミンは「いったいどういうこと?」と不快感をあらわにしますが、ブレーキに細工が仕掛けられていたこと、外部の人間を連れ込む人間はミンしかいないことを聞いて愕然とします。すぐさま愛人のヨーを呼びつけ、「あんたがスアの車のブレーキに細工をしたの?」と詰め寄ります。ヨーは必死に自分の無関係を訴え、ミンもなんとなくヨーを信じてしまいます。スアを見舞ったムックは、病室にユイがいることに驚きます。「私は看護のことができるから」とかいがいしくスアの体をふくユイに、ムックは何も言えません。

スアの母ミンは警察に出向き、ムックが前日の夜スアの車のところにいたとでたらめな証言をします。ミンの証言を聞いた叔父は激怒。ミンと口論になりますが、その場面をスアの祖母に見られてしまいます。「大人になってもケンカばかりして」とふたりをたしなめる祖母に、スアのことを知らせるわけには行かず、その場をひとまず収める叔父。一方、看護師のノックも、ミンと同じようにムックがスアの車のところにいたとうその証言をします。そのことを知ったムックはショックを受け、ノックを問い詰めますが「私は私の見たままを話しただけ」とノックは取り合いません。「私の無実を証明できるのはスアさんだけなのに」と必死に訴えるムックに背を向けるノック。ムックはふたたびめまいを起こし倒れてしまいます。

ムックは妊娠していました。この喜びを真っ先にスアに伝えようとスアの病室に向かいましたが、スアの母ミンがムックを入れようとしません。「殺人犯に息子を任せるわけには行かない」と言うミンに、ムックは反論。しかしミンはムックを悪し様に罵ります。「ちゃんとスアの面倒を見る人くらいいるわ」とミンが呼んだのは、ユイでした。ユイを見てムックは愕然とします。二人に追い返されてしまったムックは、姉プロイのもとに出向きます。涙の止まらないムックにプロイは苛立ち、「あんたは正式な妻で、財産の相続権だってあるのだから、今更なにを弱気になっているの!」とけしかけます。プロイはユイの友人なので、ユイに話をして欲しいとムックは訴えますが、プロイは「ばかばかしい」と取り合いません。ムックが帰ったあとも気分が収まらないプロイでしたが、プロイなりにムックの心配をしていたのでした。

今ムックに頼れるのは、叔父さんだけなんです。。。

スアの所有するホテルのスアの部屋には、ヨーがおさまります。もちろん母ミンの仕業なのですが、叔父は納得が行きません。「そのうちスアの義理の父となっておまえらの財産はすべていただく」と嘯くヨーに、耐え切れなくなった叔父は殴りかかってしまいます。一方、セートは相変わらず父と絶縁状態でしたが、部下から父が病気で会社に出てきていないことを聞かされ、少し不安になります。こっそり様子を見にきますが、父は本当に具合が悪そうでした。ムックは再びスアの病室を訪れますが、看護師に止められます。押し問答をする声を聞いたユイは、ムックと話をします。「あなたは私を裏切った」といつになくきっぱり怒りを見せるムックに、ユイは「よくないことをしているのは分かるけど、私にも、それなりの理由があるの」とムックに理解を求めようとします。ユイの手を振り払うムック。しかしユイは、現れたヨーとともにスアの病室へ入ってしまいます。

ユイに対して、それほど悪い感情を持っていなかったのにあまりの仕打ちにムックは悲しみを隠せません。話を聞いた叔父が看護師に掛け合います。病室でスアに嫌味を言っていたヨーは、叔父の声に嫌悪感をあらわにしつつ出てきます。「5分でいい、彼と話をさせて欲しい。どうしても話したいことがあるから」とムックは再度ユイに申し出ます。「妊娠してるの。そのことを伝えたい」と訴えるムックに、ヨーは顔色をかえますが、ムックの入室を許しません。ムックは病室の外で待ち続けます。眠り込んでしまったムックを気遣うユイに「私は、妻として私の今できる限りのことをする。ここで彼を待つ」ときっぱり。ユイはどうしていいか分からなくなりますが、ムックは毅然とした態度を貫きます。

スアの看病を終えヨーのもとを訪れるユイ。ヨーに「もうこんなのは耐えられない」と訴えます。部屋の奥にはミンもいて、ミンに話を聞かれたくないヨーは焦ります。「俺の言うことを聞いていればいいんだ!」というヨーに、嫌悪感でいっぱいのユイ。一方、セートは母の命日に寺を訪れます。父も先に来ていてタンブンを済ませたところでした。久しぶりに会話をするふたり。セートはペットやプロイを今後どうするか父に尋ねますが、スアが事故にあい入院している今、もう自分たちの邪魔をするものはなにもないと話します。スアの叔父は、ペットに今の現状を話します。「心配しなくても、いつか必ず事態は好転します」といった気休めしかペットには言えないのでした。

スアの叔父はスアの見舞いに行きます。病室にはユイがついていましたが、ユイに「あんたの顔も、あんたの兄さんの顔もみたくないが、スアの面倒をちゃんと見ていてくれることには礼を言う」と目も合わさず告げる叔父に、ユイは「今まで誰も私を労わってくれなかった」と思わず涙を流します。一方ムックの精神状態も限界に近づいていました。自分の音楽教室に出向きますが、生徒たちは全員教室をやめてしまっていました。「殺人容疑のかかっている自分に、音楽を習いたい人なんていない」と自嘲気味につぶやくムックに「そんなこと考えちゃダメだ」とペットが声をかけます。「いつか必ず事態は好転する。絶対にもとのような生活に戻れる」とムックを励ますペット。「スアさんは目をさましてくれるのかしら?」と泣き崩れるムックを、ペットはただいつまでも慰めていました。

スアの母にスアの世話を任されるのですが、ユイ、それで幸せ?

ムック、今は辛抱時です!スアに妊娠を報告したいのに、それすら許されないムック。姑ミンと看護師ノックに嘘の証言をされ、自分の無実を証明できるのはスアしかいないのに、そのスアが意識を取り戻さないなんて。ミンの目的は、成功したスアの財産を嫁のムックなんかには渡したくないわけで、そのために愛人のヨーと結託してムックを追い出そうとしているわけです。看護師ノックも目的は金。叔父がなんとなく自分に好意を持っていることを知っていて、自分が必死に訴えれば叔父に疑われることもないと分かっているのですね。兄ペットも、養父との問題がなかなか決着せず、こっちもごたごたしています。いつになったら前のような平穏で幸せな毎日が戻ってくるのでしょうか。

「ピアンジャイティープークパン」第7話

2010-09-22 | タイドラマ「心さえ繋がっていれば」
第7話
ムックは音楽教室を開講することにします。オープニングの日、大勢の招待客のなかに、ユイがいました。ムックに声をかけ、花を渡すユイでしたが、スアはユイの姿を見て激怒。「おまえのせいで私の家族がどんな目にあったのか忘れたのか!」とユイを罵り、追い返してしまいます。叔父にまで「ここはあなたの来る場所じゃない。帰りなさい」と言われ、ユイは悲しくてたまらないのでした。スアの家に相変わらず居候し続けているプロイは、「出かけるから、車を用意して」と使用人に命じます。しかしスアの母が「うちの使用人に勝手なことを!」と逆切れ。口論になるふたりをスアとムックが止めます。ムックは自分のせいでスアが母親やまわりとうまくいかなくなるのではないかと案じます。

自分はスアにとって、パーティーのときただきれいな格好をしてそばにいればいい存在にしか過ぎないのかと、ムックは悩みます。スアの叔父に自分の気持ちを話そうとするのですが、上手く伝えられません。「プロイ姉さんに話してみたらどうだろう?」と言われますが、ムックはそれも気が重いのでした。後日、あるパーティーが行われ、ムックもスアと一緒に出席することに。プロイを迎えに来たペットと挨拶を交わすスア。美しく着飾り堂々としたプロイに、スアは一瞬目を奪われます。ユイも兄のヨーと一緒にパーティーに出るのですが、ユイのお金を勝手に使ったヨーはユイから強く責められるのでした。パーティーでも大物とすぐに親しくなれるプロイ。ムックはすっかり気後れしてしまいます。

パーティーに退屈し席を外したムック。外に出ると、同じように席を外したユイがいました。ユイの姿をみて、とっさに離れようとしたムックでしたが、ユイが声をかけます。「話したいことがある」と言われ、ムックはユイと向き合います。「こないだのこと、兄があんなことをしようとしてただなんて、私は知らなかった。本当に知らなかった」と真摯に訴えるユイ。ユイに根負けし、ムックもユイに「あなたはプロイ姉さんの友達で、唯一私に優しくしてくれる人だわ」とユイを許します。ムックは先に帰り、スアはプロイと一緒に帰ります。珍しく素直なプロイに、スアは少しプロイに対する感情を見直すのでした。翌日、看護師のノックが帰宅します。忙しいスアのいない間、ムックとプロイ、スアの母の間に口論が耐えないことをノックは愛人に早速報告します。

ムックはプロイと話をします。なにが不服なのか、いつも怒ってばかりでムックやスアに辛く当たるプロイを見かねたムックは「今まで私が自覚なしに嫌な思いをさせてきたのなら謝ります」とプロイに心から。ムックの真摯な言葉に、さすがのプロイも思わず「私はあなたの姉で、叔母さんじゃないわ」と照れ隠し。一方、兄ペットは新しい事業のため市場にビラを配っていました。そこへ部下から思いがけない報告が。なんとスアの家にプロイがスアの愛人として囲われているというビラが撒かれているというのです。事実を知ったプロイは激怒しますが、騒ぎを鎮めるため、ひとまずプロイは別の場所へ。「どこの犬のしわざよ!」とプロイは怒りが収まりません。

兄妹のような関係から、男女の関係へ。さわやかです。

ムックの兄は、母の側近から母が殺される間際、土地のことでトラブルを抱えていたことを知ります。いつしか自身の所有する土地の名義が書き換えられ、偽のサインが使われていたことを知り、調査を命じていた母。すべては養父のしわざに決まっていますが、証拠がありません。ペットは早速養父のもとへ出向き、「母を殺したのもお前か!」と詰め寄ります。「証拠もないのにくだらないことを!」と怒りをあらわにする息子セートを制止した養父は、「確かに証拠のない話だ」と相手にしません。一方、プロイはホテル住まいを続けていましたが、ある日スアと対立している実業家の姿を偶然目撃してしまいます。明らかに浮気と思われる女性を連れている姿を見て、プロイはとっさに携帯電話で撮影をします。

プロイは自身が撮影した写真を新聞社に売ります。案の定、件の実業家は妻と修羅場を迎えることに。「私の腕前、なかなかのものでしょう?」とスアやムックに語るプロイ。スアも一部始終を報じられてしまった実業家に胸がスッキリします。「そろそろ時間だ」と席を立つスア。ムックが服を調え、「早く帰るから」とムックにキスをするスアを見て、プロイはなんだか気まずい気持ちに。一方、スアの母は、ヨーが持ち出してきた貴金属を売り払いお金を作っていました。もともとユイのものだったのですが、ユイがいくら咎めてもヨーは悪びれる様子がありません。ヨーと会っていたスアの母は、ヨーに尋ねられるままにスアとムックの日常をヨーに話して聞かせるのでした。

プロイに関するビラを撒いたのは養父とセートの仕業に違いないとふんだペットは、会議の席で事実を問いただします。「ふたりの妹のうち、ひとりはスア氏の妻で、ひとりは愛人。充分ありえる話だ」と嘯くセートにペットは怒りを堪えます。とそこへプロイが入ってきます。「部外者は出て行ってくれ」という養父とセートに、プロイは「みなさん、おかしいと思いません?どうして単なる甥っ子に、ここまでいろいろとお膳だてしてあげるんでしょうね」と、養父とセートの関係に含みをもたせます。会議はひとまず打ち切りとなりますが、プロイは追いかけてきたセートに「本当のことを言え!」と凄まれます。「どうして父は、僕を憎んでいるんだ?なにがあったんだ?」と問いかけるセートに、プロイは「そりゃ愛人との間に出来た子を可愛がるなんて出来ないわよ」と養父とセートの関係を暴露。セートは36年間にもわたって騙され続けていたことに大ショックを受けます。

セートは部屋に閉じこもってしまい、いくら部下が声をかけても部屋から出てきません。弁護士からセートが引きこもっていることを聞かされたセートの父でしたが、「なにかあったのですが?」と尋ねられても答えることができませんでした。一方ムックは、たびたび体調不良を起こすように。ムックを気遣うスアに気丈な所を見せるムックではありましたが、そんなムックの気丈さが看護師のノックにはやはり気に入らないのでした。あるとき、気分転換に祖母の部屋を訪れたムック。席をしている祖母に頼まれ、引き出しから薬をとりだします。飲ませようとしていたところ、ノックに「なにをしているの!」と咎められてしまいます。「看護師でもないくせに」とムックを咎めるノック。しかし一部始終を見ていたスアは「君にも私の妻を責める資格はないはずだ」とノックを責めます。

ノックはスアから咎めれ、泣いて謝罪しますが心の中ではスアとムックに対し激しい憎しみを募らせていました。スアの激しい剣幕をとりなしたムックを、そっとにらみつけます。仕事をやめさせられるのではないかと気もそぞろなノックを、叔父は気遣います。スアは叔父がなんとなくノックに好意を抱いていることを察し、それとなくお膳立てしようと考えます。ある日、屋外でリハビリに励んでいた祖母とノックの前に、スアが現れます。「話がある」とノックに切り出したスア。ノックは表情を固くしますが、別の使用人がスアを呼びに来ます。ムックの具合が悪く、倒れたと聞いてスアは急いでムックのもとに。心配そうな祖母をよそに、ノックは少しほっとします。

めまいをしばしばおこすようになるムック。こりゃーもうアレですよね。

兄ヨーに言い含められ金持ちの愛人にならされたり、慣れない仕事をさせられたり、挙句財布から金を抜かれ、宝石まで勝手に売り払われてしまうユイ。そのうえ大好きなスアにはまったく相手にされず、それどころか憎まれ、あまりにも気の毒ではありますが・・・それでも今のところ、ムックはユイのことを誤解しつつも信用しているようです。ユイは何も悪いことはしていないので、いつか報われて欲しいですね。そしてプロイも、少しずつ以前のような激しさがなくなってきているようです。「兄妹3人力をあわせて」とムックにも言われていましたが、今は自分のわがままよりも母の遺した会社を守ることのほうが大切。プロイの今後にも注目したいところです。

「ピアンジャイティープークパン」第6話

2010-09-21 | タイドラマ「心さえ繋がっていれば」
第6話
スアとムックの結婚式が無事に終了します。式をこっそり見ていた看護師のノックは、スアが結婚してしまい悔しくてたまりません。庭で植木に当り散らしているところを、スアの母に見つかってしまいます。「あんな娘、嫁だとは認めない」と不敵に言い切る母に、ノックは「どうするつもりですか?」と尋ねますが、結局はぐらかされてしまいます。新婚旅行に出かける二人を見送りに来たペット。ムックが席を外している間にムックが家に置き忘れていたペンダントをスアに渡します。プロイの具合が悪いことを聞き、「そんなにムックが羨ましかったのですか?」となにも知らないスアは尋ねますが、ペットは多くを語りません。家で酒びたりになっていたプロイは。階段で足を踏み外し怪我をします。「あいつらが憎い」とスアやムックに憎しみを募らせるプロイを、ペットはどうすることもできませんでした。

プロイたちの養父は、退院した息子セートを家に連れて帰りますが、ペットは「今更何をしにここへ?」と不快感をあらわにします。「この家には、僕だって住む権利がある」と主張するセート。養父も、「おまえにそんな権限はないはずだ」とペットを責めます。しかしペットは「もう妹を傷つけられてはたまらない。聞き入れてもらえないなら、ことの真相を警察に話す」と、以前ムックに薬を盛って乱暴しようとしたことをほのめかします。しぶしぶ家から出る養父とセートでしたが、「おまえが失敗するからこんなことになるんだ!」と父に責められセートはおもしろくありません。一方、スアの祖母についている看護師ノックは、少し物忘れのでてきた祖母にムックの悪口を吹き込みます。しかしハネムーンから戻ってきたムックを見ると、祖母はそんなことも忘れてしまうのでした。

ユイはとあるレストランでプロイを見かけます。所持金が足りず、カードも使えないらしく会計が出来ず困っているようでした。代わりに会計を済ませプロイと一緒に店を出るユイ。ユイの家で改めて御礼を言いますが、兄のヨーが「お金持ちのお嬢さんがいったいなんの用だ?」と嫌味を言いに来ます。一方、用があって市場に出かけたムック。一人歩きを心配するスアに、ムックは「大丈夫だから」と気丈なところを見せます。買い物をしようと車から降りたところ、道路の真ん中には酔っ払ってふらふらのプロイが!慌てて介抱し家まで連れ帰るムックでしたが、スアに咎められてしまいます。翌朝、目を覚ましたプロイに食事を準備しますが、プロイは拒絶。ムックを激しく罵るプロイに、スアは心底呆れ、ムックにも関わらないようそれとなく注意します。

実業家として成功を収めたスアに取り入ろうとする人間は大勢いました。簡単に人を信用しないスアはやすやすとうまい話に乗るようなことはありませんでしたが、それゆえ一部の人間からは妬まれたりすることもありました。プロイの一件をスアはペットに話します。ペットは、母の遺した会社の資金繰りがうまくいっていないことをスアに話します。快くお金を工面するというスアに、ペットは心から感謝の気持ちを伝えますが、話をこっそり立ち聞きしていた看護師のノックは驚いてしまいます。一方、帰宅しようとしたプロイに声をかけるムック。「食事をしてからでも」とプロイを気遣うムックにプロイは苛立ちますが、気を取り直し部屋に戻ります。

暇つぶしにあたりを散歩していたプロイは、スアの母が男と一緒にいるところを見てしまいます。男の顔を確かめようと近づくプロイに母が先に気付きます。振り返ったヨーはそこにプロイがいるのに仰天。慌てて姿を隠してしまいます。「なにしてるの?」とプロイに不審な視線を向ける母。早速母はプロイの生意気な態度をスアに報告しますが、プロイも負けじと母に「いい年して男を連れ込むなんて」と汚い言葉を浴びせます。口論になる二人にスアとムックが割って入りますが、プロイはすっかり気分を害してしまいます。「家に帰る!」とスアの家を後にしたプロイでしたが、プロイの家はすでに差し押さえられ家財道具も引き払われていました。わけも分からず混乱するプロイに、兄ペットは「いつかまた前のように幸せに暮らせるから」と必死になって慰めます。

ヨーとスアの母がこんな関係だったとは!!

ムックは看護師のノックに祖母の具合を尋ねます。ノックは「看護師でもないのに、患者の世話に手を出されると仕事のじゃまになる」とムックを拒絶。ムックは寂しい気持ちになります。そんな気持ちを晴らすかのように、スアから素敵なプレゼントが。日中ひとり寂しく過ごしているムックのために、スアがバイオリン練習用の防音室を準備してくれていたのでした。改めてスアの優しさに感謝をするムック。一方、スアとムックの関係が気に入らないスアの母とヨーは、とある計画を立てていました。ヨーはユイにムックを呼び出させます。待ち合わせ場所で待っていたムックの前に、なんとセートが現れます。セートを一目見て後ずさりするムック。しかしセートは「反省してる。許してほしい」としおらしく訴えます。手をとって謝るセートの姿を、ヨーは携帯で撮影していました。

セートとムックの密会写真が週刊誌に載ってしまいます。母からこのことを聞かされたスアはムックにどういうことか尋ねます。「記事に書かれているようなことはなにもない。ちゃんと説明できる!」と必死に訴えるムックでしたが、スアはムックの説明も聞かず仕事に出て行ってしまいます。ユイは兄のたくらみがこういうことだったと知り、兄ヨーを咎めますが、「スアのことが好きなら、あいつらが別れたほうが嬉しいはずだ」とヨーは反省の様子もありません。「私は彼が本当に好きだけど、彼の家族を苦しめようなんて絶対に思わない」とユイは兄に訴えます。スアと距離が出来てしまったことでムックは兄のペットに相談します。「過ぎたことを悔やんでも仕方ない。ちゃんと分かってくれるよ」とペットはムックを慰めます。

兄の商談に付き添ったムック。ペットは商談の相手から、母がペットのことを後継者にしたいと常日頃から口にしていたことを話します。母は、養父がセートのためにあらゆる手を尽くし事業をお膳立てしてきたことに対し、不信感を募らせていました。それとなく側近に養父のことを探らせていた時期もありました。ペット自身は、自分よりも養父やセートを立てる母に対し、不信感や仕事に対する投げやりな気持ちをもっていたのですが、母の本心を初めて知り、自分の勘違いを深く反省します。一方、未だスアと仲直りが出来ないムック。自分に声をかけることもなくシャワーを浴びるスアに傷つきます。翌朝、スアの寝ている間にムックは出かけてしまいます。

週刊誌事件の真相を知ったスアは、ヨーのもとへ出向きます。「二度と私の家族に余計なことをするな」とヨーを殴りつけるスア。「何も知らない」ととぼけるヨーにかわり、ユイは「私も兄に協力したんです。本当にごめんなさい」と謝罪。「心底がっかりした」と冷たい言葉をかけられ、ユイは深く傷つきます。スアはすぐさまムックのもとへ出向き、人目もはばからずムックを抱きしめ、誤解していたことを謝ります。「私も最初からちゃんと話せばよかった」とムックもスアに思わず隠してしまったことを詫び、ふたりは仲直り。後日、看護師のノックがしばらく休みをとることになります。ノックから言われていたため、祖母の世話をするのにためらうムックでしたが、看護師から「身近な方がそばにいるほうが安心されますよ」と言われ、祖母に付き添います。実はノックは、スアに恨みを持つ実業家の愛人で、こっそりスアの身辺をかぎまわっていたのでした。

スアの怒り爆発です!!

スアと結婚したにもかかわらず、なかなか心の休まらないムック。それでもスアの確かな愛情と、自分の一途な気持ちで着実に絆を深めていっている様子に心が洗われるようです。今日はいろいろな裏事情が明らかになりましたね。セートは会社のお金を使い込みひそかに弁護士に罪をなすりつけていたし、ペットは母から後継者にと期待されていたことにも気付かなかったし・・・ということは、母を殺したのは養父の手のものによるのでしょうかね?さらに、スアも業務提携を断ったことからある実業家に深く恨まれているようです。看護師のノックはスアに好意を持ちつつも愛人のためスアの失脚をねらっている刺客だったなんて!お金持ちになるのも、なかなか楽じゃありません。それでも、外野の騒々しさとはうらはらにムックとスアはしっかりと繋がっているんですよね。

「ピアンジャイティープークパン」第5話

2010-09-20 | タイドラマ「心さえ繋がっていれば」
第5話
楽しい時間は過ぎ、スアに送ってもらって夜、家まで帰るムック。別れ際スアは、以前ムックがコンサートでタイに戻ってきたときに一緒にいた男性のことを尋ねます。「一緒に勉強していたただの友達。なんともない関係よ」と言われ、スアは安心します。「まわりがどれだけ変わっても、私のあなたに対する気持ちはいつも同じ」と微笑むムックに、スアも嬉しい気持ちになるのでした。翌日、演奏に出かけるムックに、養父の息子セートが声をかけます。セートはムックの地位と財産を狙っています。スアに送ってもらうからとセートの申し出を断ったムックに、セートは「あいつは女にだらしがない奴なんだ」とスアの悪口を言います。ムックはきっぱりと「長い間彼のことを知ってるし、人がどういおうと私はスアさんを信じてる」と言い切ります。

ムックはスアのホテルで小さな演奏会を開いていました。何も聞かされていなかったスアは、ムックの振る舞いにいつしか笑顔になります。バイオリンを始めた当初のムックの稚拙な演奏を思い出し、思わず笑うスア。海辺を散歩して戻る途中、車に乗り込もうとしたムックは何者かが自分たちを狙っていることに気付きます。銃を向けられとっさにムックを庇い応戦するスア。犯人はすぐに逃げて行きますが、怖くておびえているムックをスアは慰めます。警察で事情を話しますが、スアには心当たりもありません。帰宅したムックはプロイから「だからあいつとは付き合うなと言ったのに!」と咎められます。プロイはセートの仕業だと思っていましたが、セートにも心当たりがありませんでした。

スアが狙われたというニュースを聞いたユイが、スアの家にやってきます。心配してきたユイにスアは「なにが目的だ」と冷たく言います。「どんな手を使って母さんに取り入ったのかは知らないが、もう僕に関わるのはやめてくれ」とユイを拒絶するスア。ずっとスアのことを想っているのに厳しい言葉をぶつけられ、ユイは深く傷つきます。一方、スアと電話で楽しげに話しているムックに、プロイは苛立ちます。兄のペットは、プロイの部屋に話をしに行きます。「スアのことをそんなにも深く憎み、会えば嫌がらせをするのは、実はひそかにスアが好きだからなんだろう」と兄に言われ、プロイは言葉を失います。スアに相手にされないことを悟り、気持ちと正反対の行動しか出来ずにいたプロイは、兄の言葉に思わず涙を流します。

セートは、父からムックに近づくよう言われていたのにも関わらず、なかなか成果を出せないことで父から責められてしまいます。「今までずっと父さんの言うことを聞いてきたのに」と反論するセートと父は、そのまま喧嘩別れしてしまいます。一方スアは、ユイを拒絶したことで母から咎められます。「聞けばムックの家は、たいして遺産も残っていなかったそうじゃないの」と、ムックと付き合うよりもユイと仲良くしておいたほうがいいと言い張る母に、スアはきっぱり「そんなものに興味はない」と言い切ります。ペットは、ムックに励まされたとおり会議でも積極的に発言を繰り返します。少しずつ、ペットのやり方に支持が広がる中、ペットと養父の関係も次第に悪化していきます。

ペットが会社内で発言力を強めていることに危機感を抱いた父は、息子のセートにムックと既成事実を作るよう言いつけます。「ムックはスアのことしか見ていない」と訴えるセートに、父は方法を教えます。夜、ムックに夜食を準備させたセート。「セートさんからです」とメイドに言われ、夜も遅いしムックはいらないと答えます。「でも食べてもらえなければ私が責められます」というメイドに、ムックは「それならあなたが食べていいわ」と言います。しばらくして、なぜか眠り込んでしまったメイドをムックは帰し、そのまま眠りにつきますが、セートが部屋に入ってきます。ムックに手を伸ばそうとしたセートに、ムックは気付きます。「もしかして、夜食に薬を入れていたの?」と驚くムックに、セートは慌てて「本気でムックが好きなんだ」と訴えます。「嘘。本当に好きならこんな汚い手は絶対に使わない」と激しくムックに抵抗されるセート。力ずくでムックをものにしようとしますが、とっさにムックは果物ナイフでセートを刺してしまいます。驚いて部屋を出るムック。プロイに「セートさんを刺してしまった」と告げます。

一服盛って女をものにしようだなんて、最低です!ソムナムナー!!

怖くなって家を飛び出したムック。スアに電話をします。ムックのただならぬ様子に寝巻きのまま家を出てムックを迎えに行くスア。海岸にひとりでいたムックをスアは抱きしめます。ひとまずムックを家に連れて帰り、話を聞くスア。一方プロイと養父もさっそくムックを迎えにスアの家までやってきます。「ムックを連れて帰る!」と言うふたりに「ムックは渡せない」と言うスア。「警察に言ってもいいんだぞ」と凄む養父に、スアは「刺されるような事態になった理由を警察で話してもいい」と、セートがムックに薬を盛ろうとしたことを匂わせます。不利だと悟りふたりはひきあげますが、ムックは自分のせいでスアに迷惑をかけたと涙を流します。「ムックは僕の家族のようなものだ。これから先、なにがあっても絶対にひとりにはしない」とムックを慰めるスアに、ムックは心から安心します。スアの家で眠ろうとして、ムックはスアから貰った大事なペンダントを置いてきてしまったことに気付きます。

セートの父は、人前ではセートのことを「甥」だと紹介していましたが、実は自分の本当の息子です。セートは兄の妻と自分の間に出来た不貞の子でした。兄の妻はセートが生まれたのと引き換えに亡くなってしまいましたが、セートの父は自分の地位を守るためセートを実子として認めず甥ということにしてずっとそばにおいてきたのでした。セートは病院で意識を取り戻します。一方、目が覚めたムックは、スアの母が「どうしてユイさんのようなお嬢さんじゃなくて、落ちぶれた家の娘なんかを大事にするの!」と口論になっているのを聞いてしまいます。「ユイがどう思おうと関係ない。ムックがどんな姿だろうと、どんな家柄だろうと、僕はムックを選ぶ」と言うスアの言葉に、ムックは自分がスアに迷惑をかけていると思ってしまいます。

セートが刺されたことはすぐさま公になり、ユイも兄ヨーから話を聞かされます。養父が口止めしたおかげで理由までは明らかになっていませんが、深夜ムックが着の身着のままでスアの家に向かったことはヨーも知っていました。ムックがスアの家にいることを聞いてユイはショックをうけます。スアも、このままではいけないと思っていました。ムックの名誉を守るため、とある方法を思いつきます。プロイは養父の本当の目的がムックなどではなく母の残した会社と名声だと聞かされ、ペットと一緒にムックを迎えに来ます。「ムックの安全が保障できない。家に帰すわけにはいかない」とスアは拒絶。そしてムックに「今すぐに結婚しよう。そうすれば、守ってあげられる」と申し出ます。スアの申し出にプロイは大ショック。しかしムックも、「うれしいけど、申し出は受けられない」と部屋に閉じこもってしまいます。

ムックが結婚に同意してくれないことにスアは悩みます。「ムックがお嫁に来てくれるんだよ」とスアに言われて、祖母は「ちゃんと好きだって言ったの?」とスアに言います。その言葉に、スアは自分の気持ちを今までムックに伝えていなかったことに気付きます。改めてムックに、ムックを守るためだけではなく、ムックを愛しているから結婚したいと伝えるスア。スアの真心に、今度はムックも同意します。ふたりは結婚することになりますが、スアの母は気に入りません。スアとムックのことを、愛人にすべて話してしまいますが、愛人はなんとヨーでした。ささやかに結婚式が行われ、ムックの兄ペットも駆けつけます。スアに妹を託し、ムックに自分の選んだ愛を信じるよう伝えるペット。しかし幸せそうな二人を、祖母の看護師ノックがいまいましげに見つめていました。

やっぱり女子としては「愛してる」のひとことが欲しい!

やはりプロイはスアのことがずっと好きだったようですね。一向に相手にしてもらえないスアを憎むことでどうにか接点を持ちたいプロイ。ある意味かわいそうな女でもあります。そしてスアの家の財産を密かに狙っていた看護師ノック。祖母の世話をするムックに辛く当たっていましたが、今後なにか余計なことをしでかしそうな予感。そしてスアからきっぱりと拒絶されてしまったユイ。いつもおだやかで優しいユイではありますが、スアにとってはヨーの妹。敵対心しかもてない気持ちも分からなくはないですが、ユイ、悪い子にならないでほしいなぁ。ムックとスアがとうとう結婚してしまいました。まだドラマは前半です。きっとこれからの試練のほうが大きいのかもしれませんね。

「ピアンジャイティープークパン」第4話

2010-09-19 | タイドラマ「心さえ繋がっていれば」
第4話
スアはバイオリニストとして成功を収めたムックの記事をスクラップにしていました。「本人に見せもしないのになんの意味があるんだ」と叔父にからかわれながらも、スアは作業を続けます。一方プロイは突然外国の御曹司と結婚すると言い出します。知り合って2~3ヶ月だというのに母はとても信じられません。兄ペットは「おまえの性格はよく分かっている。誰を見返したいんだ?!」と率直に尋ねます。「ムックより有名になって、スアよりお金持ちになりたい」と言ったプロイでしたが、3ヶ月もたたないうちに離婚してタイに戻ってきます。プロイの友人ユイは、破産してしまった家のため金持ちと結婚することに。「愛してないのに」と結婚を拒むユイに、兄のヨーは「家族を助けるのがいい娘としてのつとめだ」と言い切ります。

スアのホテルは収益を上げ、職員にも臨時ボーナスが出ます。成功を遂げたスアではありましたが、最愛の祖母は加齢のため物忘れが増えたり、つじつまの合わないことを言ったりするように。そんな祖母に再び母が金をせびりにやってきます。祖母につけている看護師からそのことを聞いたスアは、母を別の場所に住まわせることにします。一方、ムックはタイに帰国することを決意します。「ここにはお父さんも、お母さんも、きょうだいもいるけど、私の居場所はタイだと思うから」と話すムックに、父は理解を示しながらも「スアや友達、プロイやペット、母に会いたいのか」と尋ねます。「月日はいろいろなものを変える。ムックに辛い思いはして欲しくない」と、もう昔のようにムックを受け入れてくれる保障はないことを告げます。

ある日プロイはスアの家の前を通りかかります。貧しかったスアが豪邸に住んでいるのを見て、プロイは悔しがることも忘れ驚き立ち尽くしてしまいます。ユイは、結婚相手が亡くなってしまい、屋敷を追い出されることに。プロイの母は、再婚してからなにかと再婚相手を立ててきました。実の息子ペットが仕事に関する進言をしても、母は夫の言うことを信じてきました。会社の業績が少しずつ悪化してくるなか、母は息子ペットを自分の会社に入れたいと会議の席で申し出るのですが、会議に出席していた人間たちはすでに夫の息がかかっていました。いち早く、再婚相手とその息子が母の地位と財産を狙っていることに気付いていたペットは、母に失望します。

プロイの母は次第に追い詰められるように。スアはとある投資家と会っていましたが、同じ場所にプロイの母も現れます。なにか因縁のあるらしいふたりは言葉を交わしますが、プロイの母は言い返すことも出来ません。帰り道、車を止めさせたプロイの母は、ケンカ別れしてしまった息子ペットに電話をかけますが、電話の最中、何者かに撃たれ、命を失ってしまいます。突然のことに混乱し、悲しむプロイ。兄のペットも駆けつけます。母との口論から携帯電話の電源を切っていたペットは、朝のテレビニュースで母の死を知ったのでした。ペットの携帯電話には母からの最期のメッセージが残されていました。「なにか恨まれる覚えは?」と尋ねられ、プロイは「スア以外に考えられない!」と言い出します。

スアとプロイの母は、土地のことでトラブルを抱えていました。スアはたいして気に留めていなかったようでしたが、母はスアに対し脅威にも似た気持ちを持っていたようでした。プロイの供述から早速スアが警察に呼ばれます。警察署でスアと出くわしたプロイは、「この人殺し!」とスアを罵ります。叔父が反論しますが「彼女は今、お母さんを失って混乱してるのだから」とスアはプロイになにも言いません。スアは、例の投資家を仲介にプロイの母とトラブルを抱えていることは認めましたが、殺人に関しては「見に覚えがない」と訴えます。警察に呼ばれたスアを気遣う叔父に「ムックがショックを受けていなければいいけど」とスアはムックの心配をします。

母が狙撃されるという大事件が!!

プロイの母の再婚相手は、これで財産が我が物になるとひそかにふんでいました。息子にも、「もう一人娘がいたはずだ」と、それとなくムックに近づき関係を築くよう言いつけます。悲しみを堪え帰国したムックは、真っ先に母の遺体が安置されている寺へ向かいます。「葬儀が終わったら帰ってしまうのか」と尋ねる兄に、「もうどこにもいかない。タイにいる」と答えるムック。「僕たち兄妹3人力を合わせ、協力して生きていこう」と兄ペットに言われ、「プロイ姉さんはどう思うかしら」と不安を口にするムック。帰宅したムックにさっそくプロイは言いがかりをつけます。「知ってる?母さんを殺したのは、スアよ」と言い出すプロイに、ムックはきっぱりと反論。「そう思ってるならそれでいい。だけどスアさんは私の愛する人を傷つけるようなことは絶対にしない」とはっきり言います。

プロイの母の葬儀にスアは出席します。「殺人容疑をかけられているのに、のこのこ葬式に出るなんて!」とスアの叔父はスアを咎めますが、スアが内心ムックに会いたがっていることを察していました。「大きな葬式ですもの。どんな人が来てるか」とパトロン探しに余念がないスアの母もついてきます。駐車場でムックと鉢合わせたスア。二人の目があいます。声をかけようとしますが「人殺しがなにしにきたの!」とプロイに遮られます。スアに殺人容疑がかかっていることを聞かされているムックは、スアに話しかけることもできません。葬儀中、スアはムックに近づこうとするのですが、母がユイを連れてきてしまい、スアは席を外せません。しかし、一瞬だけ見たムックはスアにとって、やっぱり相変わらず幼くて正直で、いつもにこにこ笑っているムックのままでした。

母の遺言状が弁護士立会いのもと公開されることに。待ちきれないプロイは「自分で読むわ」と遺言状を取り上げ目を通しますが、土地はほとんど売り払われ、残った財産もほとんどないことに愕然とします。実は母の再婚相手が仕組んだことだったのですが、そんなことも知らないプロイは激怒。「あんたが使い込んだのね!」と養父に食って掛かります。言い争うプロイの姿に、ムックは深く失望し、席を立ってしまいます。スアのステーキハウスをひとりで訪れたムックは、店に飾られた魚の置物に目を奪われます。「ロッタン」と名前のついたその魚は、かつてムックがスアから貰った魚の名前でした。ムックはスアに連絡を取ってもらい、スアと会います。「直接ホテルにくればよかったのに」と言うスアに「立派になったあなたに直接会いに行くなんて」と謙遜するムック。スアも「有名な音楽家に僕のほうから連絡を取るなんて」と、音楽家として成功したムックをねぎらいます。「子供だった頃のように、手をつないで歩いてほしいな」というムックに、そっと手を差し出すスア。手をつなぐだけで、会えなかった時間、伝えられずにいた想いがどんどん満たされていくのを二人は感じます。

ムックは早速スアの祖母にも会いに行きます。「ずっと会いたかったんですよ」と笑顔を見せるムックに、祖母は「私の知ってるムックは、髪を結った小さな女の子で、ピンクのドレスを着ていたわ」と混乱する祖母。「ムックも大人になったんだよ」とスアにたしなめられ、ようやく祖母は事情を理解します。年老いた祖母を労わるムックに、祖母についていた看護師のノックはいい気がしません。夕食を共にしたムックは、スアから以前祖母に贈ったストールを渡されます。「とても大事にしていて、一度も使ったことがないんだ」とスアに言われ、ムックは祖母にストールをかけます。いきなり現れたムックを、スアも叔父も、祖母までも可愛がっている様子に、看護師ノックは苛立ちます。

子供の憧れから、大人の恋へ。

プロイのわがままぶりに苛立ちながらも、スアとムックの純愛に癒されますね。プロイの母の再婚相手は、もともと財産目当てで母に近づき、結果として財産も会社ものっとってしまったわけですが、「私たちの財産を取り戻して!」というプロイとは逆に、兄のペットはそんな揉め事にはかかわりたくない様子。義父は、立派に成功を収めたムックに息子を近づかせようとしています。さらにヨーも、破産したプロイよりもムックに興味がある様子。一途にスアを思いながらも、スアに一向に相手にしてもらえない妹のユイには気の毒ですが・・・。スアとムックがとうとう再会を果たしましたね。「手をつなごう」と子供みたいにねだるムックが可愛かった!時が経って周りの状況が変わっても、スアとムックの絆は変わらないのです。

「ピアンジャイティープークパン」第3話

2010-09-17 | タイドラマ「心さえ繋がっていれば」
第3話
ムックの父親はスアに会いに行きます。ムックが両親の再婚や、イギリスへ留学することになかなか納得しないことを聞かされ、スアは「手紙を書いてみます」と答えます。頼りになるスアにムックの父親はもうひとつ頼みごとをします。それはムックが困ったことがあるといつもスアのことばかり頼るため、ムックと連絡をとるのを絶ってほしいというものでした。スアは戸惑いながらも納得します。イギリスで本格的に音楽の勉強を始めたムックは、めきめきと頭角をあらわしていきます。父がスアにそんな頼みごとをしたことなど知らないムックは、相変わらず嬉しいことがあればすぐスアに手紙を書いていましたが、スアからの返事はありませんでした。

スアは父エドの協力を得てバンコクにステーキハウスをオープンさせます。慣れない商売にはじめは悪戦苦闘するスアでしたが、父のアドバイスを受け店は大繁盛するように。以前からスアを慕っているユイも兄のヨーと一緒にやってきますが、店が繁盛しているのがヨーは気に入りません。「自分もステーキハウスをやりたい」と父にわがままを言います。ムックの姉プロイも、ある日恋人と店にやってきます。スアが挨拶をしているのをみて「市場で魚を売ってるような人がどうしてここに?」と店員に尋ねます。店員から、店のオーナーだと聞いてプロイは無性に腹が立ちます。帰宅し母に「店を潰して」と訴えますが、当然のことながら母も相手にしません。

市場で買い物をしているとき、スアはヨーも近所にステーキハウスをオープンさせようとしていることを知ります。ヨーが近くに来ると嫌がらせをされることは必須です。スアはさっそく父や叔父に相談します。「気にしなくてもいい」と父は言いますが、叔父は心配します。「それなら別のビジネスをするか?」と父が提案してきたのは、叔父の持っている土地をリゾートホテルにする計画でした。「あんな土地、たいした金額にはならないよ」と言う叔父に、父は、「外国人は、海の見える景色が好きだ」と思いがけない金額を告げます。スアはその計画に少し興味を持ちます。一方、なかなか手紙に返事をくれないスアのため、ムックはバイオリンを演奏したテープを送ってよこします。店でもそのテープをかけ、いつまでも余韻に浸るスアに、祖母や従業員はあきれながらも美しい音色に聞きほれるのでした。

大勢の招待客を招いて、ヨーのステーキハウスがオープンします。スアの店からさほど離れていないところに開店したため、スアの店の客はすべて奪われてしまいます。スアと叔父は店の前で一生懸命ビラを配り、自分の店を宣伝します。ヨーの店は大盛況ではありましたが、「肉の味が変」「ニオイがおかしい」と客からのクレームが相次ぎます。そんなことも知らずヨーはプロイと一緒にスアの店を偵察に。店の前でビラを配るスアに「あいにくだったな」と思い切り嫌味を言うヨー。スアは相手にしませんが、プロイはビラを丸めスアに投げつけます。それでもスアは相手にせず、ただひたすら自分の店のためにビラを配るのでした。

ムックの母の再婚相手と息子。姉プロイと結婚すれば財産が手に入ります。

ヨーのステーキハウスは客足が伸びず、結局半年あまりで閉店してしまうことに。「従業員が悪いんだ!」と罵るヨーに、妹のユイは「いい加減なサービスしかせず、店にもろくに顔を出さなかったのだから当然」と静かに言います。しばらく外国で頭を冷やしてくることになったヨー。一方スアの店は順調に収益を伸ばし、とうとうスアの記事が雑誌にも載るようになります。偶然その雑誌を見たムックは大喜び。「ずっと手紙の返事をくれなかったのはお店をやっていて忙しかったのね」と早速手紙を書くことに。そんなムックをみて、ムックの両親は自分たちがスアとムックを別れさせようとしたことは間違っていたのかもと悟ります。ある日、スアが留守をしている間、スアの父エドの前妻と姪がやってきます。

エドから手紙を出してくるよう言付かっていたスアの叔父は、早速今の状況をスアに話します。スアは仕事をしながら勉強を続け、とうとう卒業の日を迎えていたのでした。帰宅したスアは初めて会う父の前妻に挨拶しますが、無視されてしまいます。父エドの浮気がきっかけで前妻とは別れることになったのですが、スアは「そんな小さなこと気にしない」と父を気遣います。プロイは、今やスアは「アジアで最も成功した男」と新聞に紹介されるまでになったことを知ります。テレビをつけると、父親違いのムックが音楽家としてデビューし、英語でインタビューに答えていました。プロイは自分以外の周りがどんどん成功していくのが気に入りません。

父エドの病状は次第に悪化していきます。スアは以前エドが言ったように、海辺にホテルを建設しはじめていました。死期を悟ったエドは、スアに「ホテルへ連れて行って欲しい」と訴えます。自分の出来ることすべてをスアに託し、立派に成功を遂げたスアを心から誇りに思うエド。そしてそんなエドを父と慕い、大切に思うスア。「少し眠りたい」と椅子に腰掛ける父に「父さんにも、いつかムックを会わせたい」と、ずっと心のよりどころとなってくれているムックのことを話すのですが、エドはそのまま眠るように息を引き取ります。エドの葬儀が行われ、涙を流すスアをみて、以前スアの差し出した手を無視したエドの前妻も、スアを認めます。ある日、イギリスのムックから大きな封筒が届きます。

ムックがとうとう音楽家としてタイにもどってくることになり、スアも会場に出かけます。華やかな席で堂々とした姿のムックを見て、スアは嬉しく思います。以前、臨海学校でムックと交換した真珠貝を加工して作ったペンダントをいつかムックに渡したいと思っていたスア。その日も会場にペンダントを持ってきていましたが、ムックの父から言われたことを守り、ペンダントをムックに渡してくれるよう頼みます。ペンダントを受け取ったムックは会場にスアが来たことを悟るのですが、自分に会ってくれなかったことで深く傷つきます。帰宅後、「どうして私に会ってくれないんだろう」と涙を流すムックに、父は自分がスアにムックとのかかわりを避けるよう言ったことを告白。父の気持ちを理解したムックは、再びスアに手紙を書きます。

スアの母はバンコクで暮らしていましたが、随分長い間スアや叔父、祖母に会っていませんでした。ある日友人からスアが5つ星ホテルを建設し大成功を収めていると聞き、さっそく金をせびりにやってきます。今更母のことなど誰も相手にしませんが、スアは母にある提案をします。一方、プロイは母とムックが一緒に新聞に載っているのを見て怒りを爆発させます。「たまたま仕事で訪れた国にムックも来ていたから会いに行っただけ」という母の言葉に、「みんな私よりもムックのほうがいいと思っているんだ!」とわがままなことを言い出します。家を飛び出したムックは、車で事故を起こしそうに。明らかな自分の過失なのに相手に食って掛かるプロイ。車から降りてきたのは、スアでした。プロイに罵倒されても、もうスアは相手にしません。スアにあしらわれ、プロイはますます逆上します。

父エドの死。スアにとってかけがえのない人物でした。。。

突然現れた父エドのおかげで、眠っていた財産を活用し5つ星ホテルまで建てることができるなんて、やっぱり一生懸命やれば神様がちゃんと見ていてくださるものなのですね。貧しかったスアも今ではセレブの仲間入りです。ムックとスアの固い絆は相変わらず揺らぐことなく、観ていてすがすがしいです。姉のプロイがなにかとスアにこだわるのは、きっと内心スアのことが好きなんでしょうね。ムックのように、苦労をいとわず一生懸命頑張ることで報われる、ということを理解できないプロイ。友人のヨーもそうですが、若いうちにそのことに気付くか気付かないかが今後大きな差となって現れてくるのでしょう。早くムックとスアが再会を果たせればいいですね。