第3話
ルンの見舞いに訪れたタイ。「2回も命を救ってくれてありがとう」というルンに、タイは腑に落ちないながらも話をあわせます。そんな二人の様子を、テーンはこっそり見て深く傷ついていました。一方、長官を狙った一味に対して制裁を加えるという部下に対し、長官は言葉を濁します。あの日長官を狙ったキャットは、かつて長官の娘プローイとして生きていました。自殺をしたところDr.コンベットに再び命を与えられたのです。
テーンの気持ちも知らず、タイは「あの子と付き合うことに決めたんだ」と話します。せめてもの愛情表現に、テーンはルンに新しいフルートをプレゼントすることに。こっそりルンに届け、しばらくルンの様子を見守っていたのですが、そこへDr.コンベットの一味が現れます。ルンが以前落としたフルートを手がかりにやってきた彼らの目的は、テーンとタイでした。テーンはルンを連れて逃げるのですが、キャットが追ってきます。
長官は、ルンを助けたタイを探し出すよう命令をだします。「普通の人間ではないのでは?」と不審がる部下に、長官はかつてDr.コンベッドが提唱した「ヒーロープロジェクト」の話をします。一方キャットから逃げ続けるテーンとルン。とうとう追いつかれてしまいますが、テーンはとっさに、ルンに目隠しをし、キャットを車ではねます。その場に倒れたキャットを残し、テーンは再びルンを連れて逃げます。
ルンと待ち合わせをしていたタイは、ルンがなかなか現れないことにイライラします。目を覚ましたキャットは、再びテーンたちを追いかけようとします。ルンの携帯電話にかかってきたタイからの電話をたよりに、居所を特定するキャットたち。一方、ようやく目隠しを外してもらえたルンは、テーンが怪我をしていることに気付きます。「どうして言わなかったの?痛かったでしょ?」と手当てをするルンを、テーンはじっと見つめます。
洗車機に入って身を隠します。Dewの運転姿がこれまたカッコいい!
ルンのことを想うたび心臓の痛みに苦しむテーン。「気持ちを抑えられないんだ」と母に悔しい気持ちをぶつけるテーンが可哀想でもらい泣きでした。そんなテーンの気持ちも知らずノー天気なタイ。実年齢ではタイを演じるTonのほうが年上なんですけど、役柄に合ったキャラクターですよね。ルンと一緒にいるときにタイからかかってきた電話。「告白したいけど、テーンならどう言う?」とこれまたノー天気に尋ねてくるタイに対して、ルンを前にしながら「初めて会ったとき、この先自分がどう生きていくか分かった」という告白をこっそりするテーン。「恋人がいるのね」と冷やかすルンに「そんなんじゃない」と冷たく答えるテーン。いつかルンがテーンの気持ちに気付いてくれればいいんですけどね。なんとなくルンは自分を助けてくれたヒーローがタイではないことに気付いているっぽいんですが、この先この三角関係はどうなっていくのでしょうか?
第4話
うっかりベンチで眠ってしまったタイは見知らぬ浮浪者に携帯電話を盗まれてしまいます。タイの携帯電話を持っていたことで、その浮浪者はキャットたちに襲撃され、Dr.コンベットの研究所へ連れ去られます。一方テーンはルンの家に招かれるのですが、そこへタイが現れ口論に。胸の動悸に耐えられなくなったテーンはその場をあとにするのですが、自分を泣きながら探すルンの姿に再び激しい動悸を感じます。
どうにか家までたどり着いたテーンは、そのまま意識を失ってしまいます。衰弱の激しいテーンの命を救うには心臓移植しかないとテーンの母は考えるのですが、「心臓がないなら人間ではない」という自分の持論とのジレンマに悩み、思いとどまります。タイはそんな母親に「あんな奴、もう兄だとは思わない」とあからさまな敵意を見せます。一方Dr.コンベットは自分をファーローと名乗り、NewAsia国に対し、宣戦布告を行います。
タイが普通の人間ではないことに気付いたルンの父親は、ルンに「タイという青年には一切関わるな」と釘を刺します。言われなくてもそのつもりだったルンは、テーンに会いに行きます。「何をしに来た?」と冷たくするテーンでしたが、ルンが自分のバスケットボールチームの子供達を応援している姿に、思わず頬を緩ませます。その頃タイはファーローの部下たちに追われていました。
子供達に冷やかされながらも、ルンはテーンと一緒にいる時間を楽しんでいました。しかし自分達の様子をそっと見ているタイの姿を見つけてしまったテーンは、思わずルンを拒絶してしまいます。「もう顔も見たくない」と心にもないことを言ってしまうテーン。ルンは傷つき、その場をあとにしてしまいます。そんなルンを、タイは「家まで送る」と強引にバイクに乗せます。二人の様子をファーローの部下が見ていました。
「ネーノーン・ユー・レーオ」が口癖のレディー。セグウェイで移動してます。
テーンにとってはまさに「命がけの恋」なわけですが、自分に対し優しくしてくれるルンに対し冷たく接しなければならない様子が観ていて辛いですね。発作も日に日に激しくなっていくようです。「感情を失うことは、人ではなくなること」という母の持論に守られた形のテーンですが、胸の動悸を克服できる日は来るのでしょうか?もちろんルンはテーンのそんな事情など知らないわけで、「どうして急に態度を変えるのか分からない!」と傷つき続けるわけです・・・欲しいと思ったものはなんでも手に入れないと気がすまないタイは、ルンの気持ちを掴みたいのですが、テーンに教えてもらった「告白の言葉」がルンに不信感を与えてしまっていますよね。そしてファーローの宣戦布告宣言。国を「感情をもたないロボット」のようなヒーローたちに奪われてはならない、と長官も言っていましたけど、テーンとタイの兄弟は現段階ではまだ敵扱いのようです。
第5話
ルンを乗せてタイはバイクを走らせます。追っ手に気付いたテーンは必死に追いかけるのですが、気付かれて攻撃されてしまいます。ルンに「付き合ってくれるまで離さない」と強引に交際を迫るタイ。逃げるルンを追いかけて廃工場に迷い込んだタイは、ファーロー一味の攻撃を受けます。格闘戦では優位に立ったタイでしたが、電撃を受け意識を失ってしまい、そのまま一味に連れ去られてしまいます。
タイを探しに来たテーンは、ルンから事情を聞きます。「私も行く」と言い張るルンに「タイのことがそんなに心配なのか」と少し寂しそうな表情を見せるテーン。ファーローの基地に忍び込んだテーンはタイの居所を探ります。一方タイが連れ去られたことを知った母ペーワーは、協力者のドクターと一緒にラボへ向かいます。15年ぶりにファーローと対面したペーワーは、「私の息子を返して」とファーローに迫ります。
タイを発見したテーンは、どうにかタイを外へ運び出します。停まっていた車を見て母もこの基地に来ていることを知ったテーンは、母を捜しに戻ります。母たちを車に乗せたあと、テーンはルンの元へ戻ります。「あなたは私のことが好きなの?」とタイに言われた言葉をテーンに尋ねるルンに、テーンは「誤解だ。君のことは愛せない。自分には愛なんてない」と答え、そのままルンを残し立ち去ってしまいます。
家に戻り治療を受けるタイ。しかし状況は深刻でした。テーンはタイへの輸血を申し出るのですが、母ペーワーは「これ以上はあなたの命が危険だから」と躊躇します。しかし「タイは弟だから、自分は死んでも構わない」と言うテーンの言葉に、ペーワーは身を切られる思いで治療を開始します。テーンの血液がタイの体内に入り、タイは命を取り留めるのですが、今度はテーンの心臓が止まってしまいます。
「バカ・・・タイじゃなくて、あなたが心配なのに」と後姿につぶやくルン。
強引なタイよりも、なぜかテーンに惹かれてしまうルン。テーンが心配だから「一緒に行かせて」と頼んでいるのに、テーンには冷たくされてしまって可哀想ですよね。だけどそれはテーンにとっても同じこと。ルンのことを好きになればなるほど、自分の命が脅かされてしまうのです。一方ファーローの部下キャットも、なぜかタイに惹かれています。猫っぽいしぐさでタイに興味を示すキャットがこれまたカワイイですよね。以前出演していたドラマでは、タイ役Tonとキャット役Arinちゃんは兄妹だったんですけど、今後どんなふうにからんでいくのかすごく楽しみです。そして母ペーワーの治療の甲斐もなく心臓が停まってしまったテーン。予告でもテーンは出てきませんでしたけど、まさかこのまま本当に死んでしまうのでしょうか?すごく続きが気になる終わり方でした。
第6話
一度動かなくなったテーンの心臓ですが、再び動き出します。とりあえず一安心する母ペーワー。しかし今後、テーンとタイの存在をファーローに知られてしまったことで、二人の身に危険が及ぶのではないかと心配します。一方長官府では、ペーワーがテーンとタイの養母であること、Dr.コンベットのヒーロープロジェクトに関わりがあったことなどが突き止められ、長官はペーワーのもとを訪れます。
意識を取り戻したタイは、自分がテーンに助けられたことに嫌悪感を示します。母になにがあったか言及されるのですが、テーンは「なにもなかった」とタイを庇います。長官は、ペーワーとテーン、タイの3人を、ファーローたちから守るよう部下に指示を出します。「ヒーローであっても絶対に命までは奪うな」という長官。一方ルンは友人に、タイとテーンが普通の人間ではないのかも、という話をします。
ルンに対する気持ちをとめられないテーンは、ルンの家をこっそり訪ねます。譜面台に置かれたバラの花を見て、ルンはテーンが来たのだと悟ります。「姿をみせて!」と自分を呼び続けるルンに、テーンはなにも答えることができずにいました。ファーローの部下たちは、タイとテーンの自宅を突き止めます。テーンとタイを捕まえるよう命じられている一行は、センサーを解除し、家に忍び込もうとします。
睡眠ガスを撒かれ、ペーワーと使用人は眠らされてしまいます。入浴中だったタイの前にキャットが現れます。タイは、攻撃をしかけてきたキャットを「猫は水がキライなんだろう?」と、浴槽に沈めてしまいます。戻ってこないキャットを探しバスルームに現れたリオを、タイは攻撃します。意識を取り戻したキャットが加勢に入ろうとするのですが、なぜかキャットは動けません。自分の中に芽生えた感情と涙に、キャットは呆然とします。
Tonの入浴シーン。猫っぽいキャットとあいまって妙に色気のあるシーンでした。
ヒーローにはヒーローを、ということで、NewAsia国をファーローの手から守るためテーンとタイの力を借りたい、とさりげなく打診する長官。もちろんペーワーとしては、「普通の人間」としてその力を悪用されないよう育ててきた兄弟を争いごとには巻き込みたくありません。しかしテーンとタイは、実はDr.コンベット、つまりファーローの息子なのです。ファーローがこのことに気付くのも時間の問題でしょう。テーンとタイもこの事実をいつか知ることになると思います。そしてタイに対する気持ちがなんなのか分からないキャット。「涙は人間の弱さだ」というレディーの言葉に、納得したそぶりを見せていたキャットですが、人間の心を全て失ってしまったわけではないようですね。予告では、キャットはどうやらタイを庇って命を失うようなのですが・・・。