テムテムな日常

頑張れみんな!頑張れ自分!

「心を偽る愛の影」第13話(最終回)

2010-05-22 | タイドラマ「心を偽る愛の影」
第13話
帰宅したラティーは、いつものようにメイドのジェーンを呼びつけますが、なぜかジェーンは反抗的です。そこへカオホームとランヤーが、ナーワーと一緒に戻ってきます。「食事に行ってきただけ」と言うランヤーに、ラティーはなんとなく不審なものを感じます。テーチットは、結婚前にラティーをこの家に招きたいと父に話します。父はテーチットが同居を急ぐ理由が分からないながらも、理解を示します。ランヤーに同居のことを申し出るラティー。ランヤーがあっさりと了解を出したことに、ラティーはさらに不信感を募らせます。ジェーンの部屋へ出向き、「なにか隠していることがあるんでしょう!白状しなさい!!」と詰め寄ります。ラティーに痛めつけられながらも、ジェーンは秘密を守り通します。

翌日、顔を腫らしたジェーンから、ラティーがみんなの態度に不信感を募らせていることを聞かされたランヤー。話をこっそり聞いていたラティーは、昨日からのことにようやく合点がいきます。テーチットが自分を屋敷へ入れると申し出たのも、結局はカオホームのためだと知り、ラティーはカオホームを殺す決意をします。フォンのタンブンのため寺へ出向いたカオホームとナーワー。ラティーが本当のことを知ったらどう思うか、カオホームはすっきりしない気分でいました。寺にはテーチットも来ていました。「ここでおまえに会うなんて」というナーワーに、「ラティーがいなければ、カオホームとランヤーさんの安全は守れる」と話すテーチット。ラティーがランヤーの娘ではなくても、ラティーと結婚するというテーチット。「責任があるから」と話すテーチットに、カオホームは改めて礼を述べます。

ナーワーに送られて帰宅したカオホームを、ラティーが待っていました。「買い物したいものがあるから、つきあって」というラティーに逆らえず、カオホームはラティーと一緒に家を出てしまいます。二人の様子を偶然目にしたメイドのジェーンがすぐにランヤーに報告。嫌な予感を感じたランヤーはカオホームに電話を入れますが、繋がりません。連絡を受けたナーワーがカオホームを見つけたとき、ラティーはナイフを持ってカオホームに切りかかろうとしていました。もみ合いになるラティーとカオホーム。ラティーは勢いあまって橋の欄干から転落し、行方が分からなくなってしまいます。後日、DNA鑑定の結果が出て、ランヤーとカオホームの親子関係が立証されます。ナーワーから事実を聞かされ、さっそく父に報告するテーチット。ナーワー親子、テーチット親子共々ランヤーのもとへお祝いにやってきます。

しかしこんなことで負けるようなラティーさまではないのです。

ランヤーはカオホームに「あなたのことをずっと見てきたから、あなたの考えていることは分かる。人には、愛する人と愛してくれる人が同じではないことだってあるのよ」と話します。「いつかナーワーを愛せる日がくると思う」と静かに話すカオホーム。ナーワーから、改めて婚約することを申し込まれ、カオホームはランヤーの言葉を思い出しながらも、申し出を受けることにします。二人の様子を見てしまったテーチットは深く傷つきます。トーファー村の孤児院再建プロジェクトが完了します。再建された孤児院を見て、ナーワーは企画を成功に導いたテーチットに改めて感謝を示します。「いづれここに、カオホームと暮らす家を建てるつもりだ」というナーワーに、「ふたりへのはなむけとして、自分に任せて欲しい」と申し出ます。

テーチットは、カオホームのためにすでに家を1軒建てさせていたのでした。一方カオホームは、ナーワーとの結婚に向けて、ウェディングフォトを撮ったり、雑貨を選んだりしていました。トーファー村に連れて来られたカオホームは、再建された孤児院を見てうれしそうな表情を見せます。「まだ言っていないことがあるんだ」と言うナーワーに連れられて、新しい家に案内されるカオホーム。家にはランヤーをはじめナーワーの父、テーチットの父もいました。「いつからこの家を準備していたの?」と尋ねるカオホームの前に、テーチットが現れます。今までずっと渡せずにいた腕時計を、結婚のお祝いとして渡すテーチット。「2、3年かそれ以上、アメリカで勉強するから結婚式に出られるかどうか分からない」というテーチットに、カオホームは表情を曇らせます。

テーチットの話を聞いてから、なんとなく気分の晴れないカオホーム。ランヤーが声をかけます。「お母さんは、時間を止めたいと思ったことはありますか?」と尋ねるカオホームに、ランヤーはカオホームがどうしてそんなことを聞くのか尋ねます。夜、屋敷の戸締りをしていたジェーンは、玄関の扉が開いているのに気付きます。不審に思って鍵をかけますが、なんと背後にはラティーがいました。「お母さんと、カオホームはどこ?」と詰め寄るラティーに、ジェーンはおびえながらも口を割りません。しかしそこへランヤーから電話がかかってきてしまいます。留守番電話へ残されたメッセージから、一同がトーファー村にいることを知ったラティー。ジェーンを殴りつけその場を後にします。翌朝、意識を取り戻したジェーンはすぐさまランヤーに連絡をとりますが、繋がりません。やっと連絡の取れた相手は、テーチットでした。

「幸せなときは、時間が止まればいいと思うこともあるけど、問題から逃げるために時間が止まればいいと考えるのはどうなのかしら?」まさにそのとおり!

テーチットのことを考えると涙の止まらないカオホーム。昨夜、ジェーンにカオホームが身につけるためのダイヤモンドを用意しておくよう連絡を入れたのに、テーチットの父から「迎えをやったけど、ジェーンは出てこなかった」と聞かされ、ランヤーは「カオホームはなにを身に着ければいいのかしら」と気をもみます。偶然にも、ナーワーの父がカオホームに渡そうと、亡くなったナーワーの母のダイヤモンドを準備してきていました。ランヤーに代わって自分がカオホームに渡しにいくというナーワー。テーチットのことを考え涙を流すカオホームに言葉を失います。「テーチットのことを考えるのは、これが最後だから」というカオホーム。そこへ背後からラティーが拳銃を持って現れます。「あんたさえいなければ!」とカオホームに銃を向けるラティー。

銃を置くよう説得にかかるナーワーに、ラティーは「あなたもおめでたい人ね。カオホームは、あなたのことなんか愛していないのに」と言います。カオホームを庇って背後から撃たれてしまうナーワー。「ラティー、やめろ」とテーチットもやってきます。「すぐに警察が来る。銃を置け!」というテーチットに、「あなたも私を騙した」と訴えるラティー。カオホームを人質にとります。「友達だったでしょう?」と必死にラティーをなだめようとするカオホームに、ラティーは銃を向けます。「これ以上罪を重ねるな!」というテーチットの言葉に、一瞬怯むラティー。テーチットともみ合いになるうち、尖った倒木の上に倒れこみ、命を落とします。すぐにナーワーのもとへ戻るカオホーム。「しっかりして」と励ますカオホームに、「心から愛した人のそばで、人生の最期を迎えられて、世界中で一番の幸せものだよ」と言い残し、ナーワーは静かに息を引き取ります。

ナーワーの葬儀がしめやかに行われます。「最高の幸せな日が、葬式になってしまうなんて」と嘆く父に、テーチットは「人生なんてそういうものです。いつまでもあると思っていた時間が、突然終わってしまったりするのだから」と話します。火葬されるナーワーの炉の前で、いつまでも涙を流し続けるカオホーム。ランヤーに促され、テーチットが声をかけます。「悲しんでいては、ナーワーも落ち着いて眠れないだろう」と言うテーチットに「彼は私をいつも気遣い、いつも優しくしてくれた。彼の愛情に、まだなにも答えていないのに」と涙を流すカオホーム。「ナーワーは、君の幸せを望んでいた。ナーワーに報いたいと思うなら、幸せに生きることだ。ナーワーもきっと見ているから」とテーチットは言葉をかけます。「カオホームが早く元気になれるように協力してね」と話すランヤーに、テーチットはしばらくアメリカへ行くことを告げ、そっと斎場を後にします。

ナーワーの最期には号泣・・・いい男だったのに!!

テーチットの出発の日。父に別れを告げ、家を出ようとするテーチットを、カオホームが待っていました。カオホームの訪問に戸惑うテーチット。「あなたが行ってしまう前に、どうしても話しておきたいことがあったから」と話すカオホームが、テーチットの贈った腕時計をしているのを見て、テーチットは安心した表情を見せます。「今まで散々、君にひどいことをしてきたのに、許してくれたんだね」と言うテーチット。カオホームに別れを告げます。「あなたを嫌いだと思ったことはなかった」というカオホームに、テーチットは足を止めます。「人はときに、心とはうらはらなことをせずにはいられないものでしょう」と言うカオホーム。「嫌いではないなら、もう一度チャンスをくれないか」とカオホームに跪くテーチットに、カオホームは「もうここに戻ってきているのに」と笑顔を見せます。

トーファー村の孤児院が再建され、子供たちが戻ってくることになります。ランヤーは、亡くなった前院長の志を引き次ぐことに。ナーワーの父も、ランヤーの友人として全面的に協力することを約束します。孤児院に戻ってきた子供たちに笑顔を見せるカオホームに、テーチットも笑顔を見せます。「こんな日がまた来るなんて、考えもしなかった。夢じゃないかと思ってる」と話すカオホームに、テーチットは「夢と現実、どっちがいい?」と尋ねます。「ナーワーとのことは、夢みたいだった」と話すカオホームに、テーチットは「ナーワーは、僕らの心にいつまでもいる」と話します。「これからは、君を大切にする。絶対に傷つけない。ずっと愛してる」とカオホームに話すテーチット。「君はどう?答えてくれなくても分かってるけど」と言うテーチットに、カオホームも笑顔を見せます。紆余曲折を乗り越え、二人は最愛の友人を胸に、永遠の愛を誓い合うのでした。

かなり長い台詞回しを頑張ったテーチット、本当にお疲れ様!

最終回・・・なんと2時間スペシャル!レビューも超ロング!!みなさん、お疲れ様でした。最後の場面でタイトルになっていた言葉「คนที่ยอมไม่ใช่..แพ้ แต่เป็นคน..ที่ไม่ต้องการ..ชัยชนะ」、物語を通してテーマとなっている言葉でもありますが「勝者じゃなくて構わない。だけど勝者になろうとはしない」、要は人生は勝ち負けではないということなのでしょうけど、なかなか含蓄のあるエンディングでしたね。ラティーが最後、お縄になることなく命を失うというのは、なかなかスッキリ度も高かったのではないでしょうか。テーチットを想い涙するカオホームを見たとき、ナーワーはどんな気持ちだったでしょう・・・ナーワーが死んでしまったのは残念でしたね。だけどこのまま無理をしてカオホームと一緒にいても、きっといつか辛い日は来る・・・100%納得できたわけではないけれど、いいエンディングだったと思います。トーファー村の美しい自然の風景にも癒されましたね。孤児から大富豪の一人娘になる、というのは、タイドラマでは結構ありがちというか、いかにもドラマっぽい設定ではありますが、親子愛、友情、三角関係といろいろあって見ごたえあったと思います。やっぱりなんといっても、いつも優しくてジェントルなナーワーと、不器用で素直じゃないテーチット、ふたりともいい男!!やっぱりドラマのなかくらい、夢みたいですよね~。カオホームとテーチットが心を通わせあうシーンでは、思わず涙が。ほんとハッピーエンドでよかったです。

終わってみれば典型的「ナムナオ(メロドラマ)」だったこのお話、みなさん楽しめたでしょうか?ナーワーも、テーチットも、カオホームも、役者としてはまだ新人・・・ナーワー役Nadechクン、テーチット役Markクンはそれぞれch3の40周年記念ドラマで主演を勤めることになっています。これからの活躍にも期待できそうですね。そして、ドラマ初出演ながら立派に悪役をつとめあげたラティー役Gupgipちゃん、実生活ではあのMarioの恋人、ということで、主演4人のなかでは当初から一番知名度はあった彼女ですが・・・彼氏Marioにも「ラティー・・悪い子だよね」と苦笑いされてしまうほどのハマりっぷり。今後にも充分期待できそうです。そして物語の中心人物カオホーム役のMintちゃん、泣くシーンが多くて大変だったと思いますが、ああいった落ち着いた演技ができて、なおかつ大人っぽい雰囲気をもつ女優はch3としては珍しいような?!これからの活躍に期待が高まりますね。本当にお疲れ様でした。

そしてこれはどうしても一言言いたいのですが・・・今回、タイの暴動で我らがch3は放火の悲劇にあってしまい、約1日半放送が出来なくなるという事態に陥りました。ch3のあるあたりは、ちょうど軍と反政府軍の衝突があった付近で、消防や警察がなかなか助けに入れなかったということもあり、被害が拡大したそうです。中に閉じ込められたキャスターや職員、タレントなども何名かいたようで、幸いけが人は出なかったものの本当に心が痛みます(人気MCのビーム・サランユーも閉じ込められていたようです)。二度とこんなことが起きないよう願うばかりですが、この問題はタイという国にとって本当に根深い問題・・・我々外国人がとやかく言う立場にないのは重々承知していますが、やはりおのおのが、問題の深さをきちんと認識し、相互理解につとめなければならない問題だと思います。こうしてタイドラマを毎日楽しめるのも、タイという国に平和があってのことですよね。亡くなられた方のご冥福をお祈りすると共に、一日も早い被害の復旧と、タイの人たちの間に愛し合い許しあう気持ちが戻ってくるよう願っています。

「心を偽る愛の影」第12話

2010-05-17 | タイドラマ「心を偽る愛の影」
第12話
「私の娘は?私の血を分けた本当の娘はどこにいるの?」とラティーに詰め寄るランヤー。ランヤーの言葉に、ラティーはもうランヤーの娘として生きることは出来なくなると悟ります。ランヤーを階段から突き落とそうとするラティー。「なにをするの?」と驚くランヤーの手を、ラティーは振り払います。階段から転落し、倒れているランヤーを、ちょうど戻ってきたカオホームが発見。すぐさま病院へ連れて行きます。病院を訪れたナーワーに不快感を露にするラティー。ナーワーはラティーを疑います。ランヤーが意識を取り戻し、自分の悪行がすべて公になる前に、ランヤーを殺さなければと焦るラティー。しかし意識を取り戻したランヤーは、一時的に記憶を失っていました。ランヤーの不幸を悲しむカオホームとは対照的に、ラティーは内心ほくそ笑みます。

ランヤーの事故を聞いたナーワーの父は、すぐさまナーワーと一緒に見舞いに出向きます。「きっとすぐに記憶だって戻ってくる」とランヤーを励ますナーワーの父に、ラティーは「思い出そうとすると頭痛がするんです。余計なこと言わないで」と食って掛かります。テーチットもランヤーの事故を聞き、病院にやってきます。偶然カオホームと顔を合わせたテーチットは、カオホームを気遣いますが、「あなたの気遣うべき人は、私じゃない」とカオホームに拒絶されます。ラティーから、テーチットとの結婚のことを聞いたランヤーですが、それすら思い出せず、ランヤーは混乱します。後日、ウェディングフォトを撮りに行くラティー。あえてカオホームを付き添わせます。衣装に着替えたふたりに、カオホームはいたたまれない気持ちになります。

カオホームの携帯が鳴り、その携帯がナーワーから贈られたものだと聞いたテーチットは言葉を失います。撮影を続ける気をなくしたテーチットは、ラティーに「撮りたいなら、ひとりでやればいい」と席を外そうとします。「ケンカしないで。もう用がないなら、私は帰るから」というカオホーム。ナーワーがちょうど迎えに来たことで、テーチットはさらに傷つきます。後日、ナーワーに呼び出されたテーチットは、ランヤーの事故の真相を探りたいと話します。「実の親子なのに、ラティーがそんなことをするはずがない」と、はじめは取り合わずにいたテーチットでしたが、ラティーのDNAをフォンと一緒に調べたこと、ランヤーの検査結果をラティーが偽造したらしいことを聞かされ、テーチットもラティーに対し疑いの気持ちを持ち始めます。

父に、トーファー村のプロジェクトから手を引くと伝えたテーチット。かわりにランヤーが出資することになるプロジェクトを進めると話すテーチットに、父は満足げな表情を見せます。ラティーを呼び出し、花束とともに今までの態度を詫びるテーチット。「今までカオホームのことばかり考えていて、君のことをないがしろにしてきた。だけど昨日、カオホームがナーワーと婚約したことを知って、目が覚めた」と話すテーチットに、ラティーは「やっと気付いてくれたのね」と笑顔を見せます。「結婚してくれるね」といとおしむ言葉をかけるテーチットに、ラティーはテーチットの胸に飛び込みます。テーチットは、ナーワーに言われたとおり、ラティーの持っているであろう偽造されたDNA鑑定書を探そうとしていたのでした。

テーチットと、テーチットの父がランヤーのもとを訪ねます。出資する予定のプロジェクトにサインをもらいに来たと言うふたりに、ランヤーは記憶が混乱します。「トーファー村の企画を先にするのでは?」というランヤーに、ラティーが、「私たちの結婚祝いだと思って」とサインをねだります。ラティーと共に食事をして帰ることになったテーチットは、ランヤーから「ラティーのどこが好きなの?私の記憶では、あなたはカオホームと婚約していて、カオホームが好きだと言っていたじゃない」と尋ねます。カオホームの前でテーチットは「もう過去のことです」と答えるテーチットに、カオホームは悲しい気持ちになります。ランヤーの食後の薬を取りに行こうとしたカオホームは、ラティーの部屋に入るテーチットを見てしまい、ショックを受けます。

こうして普通に女子に優しくできるテーチットなのに・・・カオホームにも、もっと優しいところが観たかった。

ラティーが飲み物を取りにいっている間、テーチットはラティーの部屋をくまなく探します。しかし書類はなかなか見つかりません。「もう処分してしまったのかも」と諦めかけたとき、ふとベッドの下を見ていなかったことに気付きます。マットレスを上げると、そこには病院の名前が入った封筒が。そして封筒のそばには、ペンダントが隠してありました。帰宅してから、ナーワーにペンダントのことを話すテーチット。フォンからペンダントのことを聞いていたナーワーは、カオホームを呼び出し心当たりがないか尋ねます。「そのペンダントだけが、親子関係を証明するものだったんだ」と話すナーワーに、カオホームは愕然とします。ラティーがテーチットと出かけたのを見計らって、そっとラティーの部屋に入るカオホーム。ペンダントを探していると、そこへ忘れ物をしたラティーが帰ってきます。

「私の部屋で何をしているの?」と怒りをあらわにするラティー。カオホームは正直に「私のペンダントを持っているでしょう?そのペンダントを持っていたから、ランヤーさんとの親子関係が認められたんでしょう?」と訴えます。「そんなもの知らない」とカオホームを非難するラティー。「二度と私の部屋に入らないで」というラティーに、カオホームは深く失望します。ラティーのしていることを考えると、とても気分の晴れないカオホーム。ランヤーに薬を持っていったカオホームに、ランヤーは「私を階段から突き落としたのは、ラティーだった」と話します。あまりの出来事に驚きを隠せないカオホーム。しかしどうして階段から突き落とされたかが思い出せないランヤー。思い出したことはしばらくラティーに伏せておくことにするつもりだと話すランヤーに、カオホームもラティーに対する疑惑の念が膨らんでいきます。

ランヤーに食事の支度が出来たと告げるカオホーム。ランヤーはぐっすり眠っていて、起きる気配がありません。ベッドサイドの引き出しに、家中の部屋の鍵が入っているとメイドから聞いて知っていたカオホームは、意を決して鍵束を取り出します。そっとラティーの部屋に入り、例のペンダントを探すカオホーム。ベッドの下からペンダントを見つけ、カオホームは「やっと見つけた」と笑顔を見せます。そこへなんと、テーチットが入ってきます。「なにをしてる?」と尋ねられ、とっさにペンダントを後ろ手に隠すカオホーム。「盗ったんじゃない。私のものなの」と必死に訴えるカオホーム。もみ合うふたりのもとへランヤーがやってきます。「どういうこと?」と声を荒げるランヤーに、テーチットは思い切って、ペンダントと一緒に隠されていたDNA鑑定結果を見せます。書類を読みながら、徐々に記憶を取り戻していったランヤーは、気を失ってしまいます。

DNAの鑑定結果、そしてペンダントがもともとはカオホームのものであったことを踏まえ、テーチット、ナーワー、カオホーム、そしてランヤーの4人は、今後のことについて話し合います。「あなたと初めて出会ったとき、なにか不思議な縁を感じたのよ」と話すランヤー。「あなたの本当の娘だとしたら、こんなにうれしいことはありません」と謙虚に話すカオホーム。しかしラティーのことを思うと、カオホームは気分が晴れません。「ラティーは危険だ。何をするか分からない」というナーワーに、ランヤーも「自分の欲しいもののためなら、あの子はなんだってする」とカオホームの身を案じます。「いづれにせよ、僕はラティーと結婚することになっている。ラティーをこの家から離そう」とテーチットは言いますが、カオホームはそれも少し寂しい気がするのでした。

やっぱりこの二人が親子だったんですね。

とうとうランヤーがラティーの嘘を知ってしまいました。ラティーのせいで、かつて愛した男を殺され、親友をも奪われ、自分の命までもが脅かされそうになったランヤー。どうかラティーには改心してもらいたかったものですが、もうランヤーにもそんな気はないでしょうね。すっかり外堀を固められた形のラティー。カオホームを守るため、あえてラティーを自分の家に入れることを提案したテーチット。辛い展開です。ですがラティーがお縄になれば、結婚も破談、ということで・・・カオホームとテーチットのハッピーエンディングは果たしてあるのでしょうか。カオホームを心から慈しみ、いつも頼りになるナーワーにも、どうか幸せな結末があればいいのですけど・・・21日でとうとう最終回です。誰もが笑顔のエンディング、とはいかなそうな気がするので・・・胸が痛いですね。

「心を偽る愛の影」第11話

2010-05-16 | タイドラマ「心を偽る愛の影」
第11話
カオホームとナーワーは映画を観に行きます。ホラー映画を観て怖がるカオホームに対し、ナーワーは優しく接します。帰り際、今日一日を楽しい気持ちで過ごせたことに心から感謝の気持ちを述べるカオホーム。「君の幸せは、僕にとっても幸せだから」とナーワーも笑顔を見せます。ナーワーから携帯電話を渡されるカオホーム。はじめは固辞していましたが、「受け取ってくれればうれしいな」というナーワーに、カオホームも快く携帯電話を受け取ります。一方ラティーは、フォンの車から盗み出したコンドーの鍵を使って、フォンの前に現れます。「これからはもう、あなたに悪いことはしない」としおらしく話すラティーは、後ろ手にナイフを隠し持っていました。もみ合ううち浴槽に落ちて気を失ってしまうフォン。ラティーはドライヤーの電源を入れ、浴槽に放り込みます。

深夜に帰宅したラティーに、カオホームは声をかけますがラティーは不機嫌な様子をみせます。翌日、ラティーはフォンから盗み出した受診票を持って病院へ出向き、ランヤーのDNA鑑定結果を持ち帰り、書類を偽造します。フォンが約束の時間になってもなかなか現れないことで、ランヤーは不安を感じます。カオホームと一緒に心配を募らせているところへ、フォンが死亡したとの連絡が入ります。フォンの死は事故だろうということになり、後日、葬儀が行われます。「お母さんがいない間、警察から受け取った」と、ラティーは白々しくDNA鑑定の結果が入った封筒をランヤーに渡します。中身を見て、ランヤーはラティーが本当に娘だったことを知り喜ぶのですが、話を聞いていたナーワーは一連の出来事になにか不審なものを感じます。

ナーワーは早速警察へ出向き、フォンの死亡推定時刻を確認します。さらにDNA鑑定を依頼した病院へも出向いて、鑑定結果を受け取りに来たのは誰なのか確認。ラティーの嘘を暴き、ランヤーに報告します。ナーワーから話を聞いたランヤーは、もう一度DNA鑑定結果を確認しなおします。そしてとうとう、鑑定結果が偽造された箇所を発見します。「あなたは誰?」とラティーを問い詰めるランヤー。「何の話か分からない」と戸惑うラティーに、「私からなにを得ようとしているの?」と、偽造されたDNA鑑定結果を突きつけます。「財産が欲しいの?」と詰め寄るランヤーに、「そうです」と答えるラティー。「だけどそれだけじゃない。私のような、両親を知らない孤児にとって、あなたは素晴らしい母親だった。どうかこれからも、親子でいたい」と、ラティーはランヤーに涙で訴えます。

親友の死。。。あの夜、口論にさえならずに済めばよかったのに・・・。

今日は放送時間の変更により30分の放送です。ものすごく中途半端なところで終わってしまいましたが・・・冒頭カオホームとナーワーが観ていた映画は「4bia」でしたね。ホラーを怖がってカオホームがナーワーの肩に顔をうずめるシーン・・・なんとなくだけど、タイの人がホラー映画を好む理由を垣間見たような気がしました(笑)。そして、とうとうラティーが娘ではないことをランヤーが知ってしまいました。ラティーが娘でないなら、テーチットの父親だって無理にラティーを嫁にもらうこともないはず。しかしラティーがこのまま引き下がるはずがありません。フォンの部屋にナイフを持って向かうラティー、本当に鬼気迫るものがありましたね。物語もいよいよ大詰めです。ラティーには、きっちり罪を償って欲しいですね。

「心を偽る愛の影」第10話

2010-05-15 | タイドラマ「心を偽る愛の影」
第10話
トーファー村を訪れたラティーとカオホーム。夕食の支度をします。ラティーがワインを持ってきたのを見て、カオホームは咎めますが、ラティーは「いいじゃない」と聞きません。テーチットもカオホームに同意しますが、ラティーは「カオホームは、ナーワーと一緒じゃないから気が乗らないのよね」と余計なことを言い、いたたまれなくなりカオホームは席を立ってしまいます。部屋にいたカオホームを訪ねるテーチット。カオホームが大学に入学したときから、ずっと渡せずにいた腕時計を渡そうとします。「ずっと渡そうと思っていたんだ。受け取ってくれるか」というテーチットに、カオホームは「もうあなたに散々傷つけられた。もう傷つきたくない」と扉を閉めてしまいます。失望し部屋に戻ったテーチットを、ラティーがワインを手に待っていました。「もう寝ろ」というテーチットに、ラティーはワインを飲ませますが、ワインには睡眠剤が入っていました。

今まで散々テーチットに傷つけられてきたけれど、テーチットの誠意は本当なのではないかと思い始めるカオホーム。テーチットの言葉を思い返します。一方、睡眠薬入りのワインですっかり眠り込んだテーチットの部屋へ、ラティーが忍び込んでいました。寝ぼけているテーチットには、ラティーがカオホームに見えます。翌朝、食事の支度を済ませテーチットとラティーに声をかけるカオホーム。ラティーがテーチットの部屋から出てきたのを見てカオホームは驚きます。ラティーの腕には、テーチットが昨日渡しに来た腕時計が。勝ち誇った表情でテーチットの部屋の扉を開けるラティー。裸で寝ているテーチットを見て、カオホームはすべてを悟ります。弁解しようとするテーチットを振り切り、走り去ってしまいます。

迎えに来たナーワーから、「テーチットは君になにもしていないよね。それなのに、どうして泣いているの?」と尋ねられ、カオホームは自分の気持ちに気付きます。「好きになっちゃいけないと思った。だけどできなかった」と、はじめてテーチットへの自分の気持ちを話すカオホーム。そんなカオホームを、ナーワーは慰めます。ナーワーの優しさに、カオホームは「少し時間をちょうだい。きっとあなたを好きになるから」と話します。ナーワーの体にそっと腕を回すカオホームを、テーチットは遠くから見ていました。荷物をまとめバンコクに戻ろうとしたカオホーム。ラティーがナイフを持っているのを見たナーワーは、フォンがラティーのDNAを調べたいと言っていたことを思い出します。ナイフを取り上げるふりをしてラティーの指を少しだけ傷つけ、血の付いたティッシュをひそかに持ち帰ります。

ナーワーともみ合いになって指先を切ってしまったことを、大げさにテーチットへ訴えるラティー。「これ以上嫌な気持ちにさせないでくれ」とテーチットはラティーに冷たく言い放ちます。「責任は取る。だけどカオホームのことは絶対忘れない」というテーチットに、ラティーは悔しがります。一方バンコクでは、フォンがランヤーを訪ねに来ていました。ラティーが本当にランヤーの娘かどうか、DNAを調べたいというフォンに、ランヤーは戸惑いながらも同意します。バンコクへの帰り道、「いつか孤児院が再建したら、また村に戻って、子供たちと幸せに暮らしたい」というカオホームの話す夢を、ナーワーは応援します。笑顔を見せるカオホームに、ナーワーは幸せな気持ちになるのでした。家に戻り、ラティーのことを尋ねられるカオホーム。困っているとナーワーが「ラティーからちゃんと話があると思います」と助け舟をだします。

夜、テーチットと一緒に戻ってきたラティー。車から降りようとしないテーチットに、ラティーは苛立ちますが「責任は取るといったはずだ」と言われ、引き下がるしかありません。泣きながらランヤーにテーチットとのことを話すラティー。ラティーの話にランヤーも怒り、悲しみます。翌日、テーチットの父がランヤーのもとを訪れます。「テーチットには失望した」と言うランヤーに、テーチットの父は「ともかく先に婚約をして、ラティーが大学を卒業したら結婚、という形にしては」と提案。そんなまどろっこしい話はまっぴらなラティーは、テーチットの父に「その間に彼が心変わりするかも」と泣きながら訴えます。ラティーとの結婚も、トーファー村の計画が終わってからだというテーチットに、父は怒り心頭。「そんなことを言っていられるのも今のうちだ」と凄みます。

いくらひどい男でも、好きになったのはテーチット。だけど愛してくれるのはナーワーだったんですよね。

ナーワーの父から、トーファー村のプロジェクトを解任されてしまうテーチット。「最後までやらせてください」と必死に訴えるテーチットに、「今はラティーとの関係に責任を取ることのほうが大切だ」と聞く耳を持ってもらえません。ナーワーと食事に出かけたカオホームは、ナーワーから指輪を渡されます。「右の指にはめるのは、婚約指輪じゃないからだよ。いつか君の気持ちが固まったら、左手にはめなおして欲しい。でも気持ちが変わったら、外してくれていい」というナーワー。カオホームはその場で指輪を左手の薬指にはめなおします。帰宅したカオホームたちを、テーチットが待っていました。「今更何をしにきた」と言うナーワーに、テーチットは「自分の負けだ。カオホームを頼む」とだけ言い残し、去っていきます。一度も自分のほうを見ようともしないテーチットに、カオホームは自分とテーチットとの関係がすべて終わってしまったことを悟ります。

ラティーとテーチットの結納には、カオホームとナーワーも招待されていました。ラティーの指にテーチットが指輪をはめるのを見て、カオホームはいたたまれない気持ちになります。式を抜け出し、ひとりでいたカオホームに、テーチットが声をかけます。「君が好きだ」というテーチットに、カオホームは涙をこらえながら「あなたの言葉はもうなにも信用できない」と告げます。「遅すぎるのは重々承知してるけど、君が好きだ」というテーチット。「あなたは、あなたの選んだ人を幸せにしてあげて。私も、私を選んでくれた人に、幸せにしてもらうから」と気丈に話すカオホーム。「君の幸せを願ってる」というテーチットに、「あなたもね」と返し、カオホームはその場を後にします。テーチットと別れた後、カオホームは流れる涙を止めることはできませんでした。

翌日、フォンとランヤーはラティーに見つからないようこっそり病院へ出向きます。いち早く察したラティーは、そっとあとをつけます。ランヤーがDNA検査を受けていることを知ったラティーは、自分が疑われていることに気付きます。ランヤーのDNAを調べれば、以前ナーワーが持ち帰ったラティーのDNAと照合することができ、二人の親子関係が本物かどうか確認できるとナーワーに報告するフォン。ラティーがランヤーの娘となった根拠をナーワーは尋ねます。「生まれたときに託したペンダントを、ラティーが持っていたのよ」と話すフォンに、「ラティーがそんなペンダントをつけているところは、見たことがない」と訝しがるナーワー。「明日DNAの結果が出る。とんでもないことが起きるかも」とフォンはナーワーに話します。

テーチットと結婚式の衣装合わせに行くことになっていたラティー。迎えに来たテーチットにお茶をだすカオホームに、わざと「一緒に来ない?」と声をかけます。上機嫌で衣装合わせに望むラティーでしたが、テーチットはさっさと衣装を決めてしまい、ラティーのドレス姿を見ようともしません。一方カオホームは迎えに来たナーワーと一緒にボウリングへ行きます。ナーワーと過ごす楽しいひとときに、カオホームも笑顔になるのでした。ラティーを送ってからも「仕事があるから」とさっさと帰ってしまうテーチットに、ラティーは不満な気持ちでいっぱいになりますが、フォンの車が停まっているのに目をつけます。ラティーはフォンの車から、フォンの泊まっているコンドーの鍵をこっそり盗み出します。

付き合いだしてすぐのデートといえば、ボウリング!

うかつにもラティーと寝てしまったテーチット。既成事実を突きつけられ、とうとう自分の気持ちに気付いてしまうカオホームでしたが、もう遅かったというか・・・それでもカオホームへの変わらない愛情を訴えるナーワーに、カオホームも自分の気持ちを預けようとしています。それでいいのか、カオホーム!!だけどあれだけ優しいナーワーになら、気持ちが動いてしまっても当然ですよね・・・。ナーワーからの指輪を、即座に左手にはめなおすカオホームの、決意というか「もう辛い思いはしたくない」という気持ちが、見ていてせつなかったです。そして徐々に追い詰められつつあるラティー。テーチットからの愛情がもらえないのは、自分が汚い手を使ってテーチットをものにしたからなのですが、そんなことラティーに理解できる日は来ないでしょう。ラティーの破滅も、時間の問題です。

「心を偽る愛の影」第9話

2010-05-10 | タイドラマ「心を偽る愛の影」
第9話
ナーワーと一緒にタンブンに来たカオホーム。ランヤーの回復を心から祈ります。孤児院再建計画は無事に進んでいると聞いてカオホームはうれしそうな顔を見せます。「計画が無事に終わったら、結婚を申し込んでもいいかな?」と言い出すナーワーに、カオホームは驚きますが、そこへテーチットもやってきます。「カオホームと話がしたい」と申し出るテーチット。カオホームは表情をこわばらせますが、結局テーチットと話をすることに。「自分の今までやってきたことを、許して欲しい」と訴えるテーチットに、カオホームは「あなたのことはもう信用できない」と言います。「用が終わったのなら、私はもう帰るから」とテーチットを残し店を出るカオホーム。しかしカオホーム自身も、テーチットの変化を少しずつ感じていました。

カオホームがテーチットの車から降りてくるのを、ラティーが偶然見てしまいます。ランヤーにタンブンの報告を済ませるカオホームのもとへ、ラティーもやってきます。「ナーワーといつも一緒なのに」と嫌味を言うラティーに、「今日は話すことがあったから」と返すテーチット。ラティーは内心腹が立ってしかたありません。テーチットを見送りに行って戻ってきたカオホームに「私の好きな人を奪うつもり?」と詰め寄ります。「そんなつもりじゃない」と弁解するカオホーム。一方テーチットは、孤児院再建計画に再び参加することで父の怒りを買います。金になる仕事を優先し、孤児院再建計画などに意義を見出せない父は、テーチットと激しく衝突。「今すぐ出て行け」と言われ、テーチットは荷物をまとめ家を出て行きます。

ランヤーは、ラティーに「カオホームも娘として家に招きたい」と相談します。そんなことは絶対に許せないラティーは、翌日、大学に向かうカオホームと一緒に大学に向かいます。テーチットに相談なく大学をやめることにしたカオホーム。ラティーは、ランヤーがカオホームを養子として迎え入れたいと考えていることを伝えます。「本当に?」とうれしそうな表情を見せるカオホームでしたが、ラティーは「母の愛情は誰にも分け与えたくないもの。あなたも孤児なら分かるでしょう?」と、ランヤーの申し出を拒否するようカオホームに迫ります。あとでランヤーからその話をされるカオホームは、ランヤーの優しさに感謝しながらも、ラティーに言われたように申し出を拒否。泣きながらランヤーの申し出に答えられないことを詫びます。

孤児院再建計画を着々と進めるテーチット。ナーワーとも衝突するように。カオホームを巡ってふたりは対立します。ラティーの親友フォンは、カオホームがランヤーの申し出を断ったのにはなにか理由があるに違いないとにらんでいました。ラティーに「あなたがカオホームに、養子の話を断るよう命令したのでは?」と切り出します。「そんな話、母が信じると思ってるの?カオホームが認めると思ってるの?」とうそぶくラティーに、フォンは内心むっとしながらも、絶対に証拠をつかんでやろうと決心します。ランヤーにも、ラティーとの折り合いの悪さを指摘されるフォン。ラティーの言うとおり、ランヤーのラティーに対する深い信頼に苛立ちを隠せません。ラティーは、フォンが自分とランヤーとの関係を壊すのではないかとフォンに対する警戒を強めます。

「カオホームを養子として招きたいの」・・・そりゃーラティーには気に食わない話ですよ。

フォンが出かけるのを見て、そっとあとをつけるラティーは、フォンに仕返しする機会を狙っていました。孤児院は予定通り、再建が進みます。現場の指揮をとっているテーチットに、ナーワーは苛立ちを隠せません。テーチットの前でわざとカオホームに電話をし、計画がちゃんと進んでいることなどを話し、テーチットを苛立たせます。フォンのあとをつけたラティーは、フォンが車から離れている間、フォンの車に汚物をかけて汚します。何も知らず戻ってきたフォンはいたずらに激怒。怒りの収まらない様子でランヤーに話しますが、ラティーは白々しく、「もしかしたら、なにか知らないうちに恨みを買うようなことをしていたのかも」と話します。ラティーの発言に、フォンはさらに苛立つのでした。

深夜、こっそりラティーの車を調べるフォン。物音に気付いたメイドも巻き込んで、一緒にラティーの車に昼間の汚物事件の証拠がないか探します。車のトランクを開けると、ものすごい異臭が。「やっぱりあの子の仕業だったんだ」と確信するフォンの前に、ラティーが現れます。「私の車に何か用?」と言うラティーに、フォンの怒りも爆発。「これだけの証拠がありながら、まだそんな口をきくなんて」と、ラティーを罵ります。「ランヤーを呼んで確認してもらうから」というフォンに、ラティーは馬乗りになります。「あなたみたいな他人に、私の邪魔は絶対にさせない」とフォンの首を絞めるラティー。どうにか体勢を立て直したフォンは、ラティーを殴ろうとしますがそこへ騒ぎに呼ばれたランヤーがやってきます。ランヤーの姿を見てとっさに助けを求めるラティー。ラティーの言い訳に、ランヤーはフォンを責めます。

翌朝、荷物をまとめしばらくランヤーの家を離れると言うフォン。「止めないんですか?」と驚くカオホームに、「今どうこうするよりも、少し距離を置いて冷静になったほうがいいから」と静かに話すランヤー。ラティーはほくそ笑みます。テーチットの父が、ランヤーの出資によるプロジェクトにサインをもらうためやってきます。テーチットがプロジェクトを降り、孤児院再建計画のほうに尽力していると聞き、テーチットの父を信用していないランヤーは「テーチットに任せたいから、今サインはしないでおく」と話します。テーチットの父から話を聞いたラティーは、「考えがある」と、ランヤーにトーファー村へ行きたいと訴えます。「カオホームと一緒なら」としぶしぶ了解したランヤー。ラティーから、テーチットが本気で孤児院再建計画に取り組んでいることを知ったカオホームは、テーチットの言葉を信じずにいた自分の過ちに気付きます。

トーファー村を訪れたラティーとカオホーム。馴れ馴れしいラティーに困惑気味のテーチットでしたが、カオホームはラティーの態度になにも言うことはできません。孤児院も少しずつ、元の姿を取り戻しつつありました。テーチットに対し誤解をしていたこともあり、テーチットと顔を合わせるのが気まずいカオホーム。一方フォンは、ナーワーの元を尋ねます。「ラティーが本当にランヤーの子供かどうか知りたい」というフォンに、ナーワーもラティーに対する不信感を募らせます。こっそりランヤーの屋敷に戻ってきて、メイドにラティーの髪の毛や爪があるか尋ねるフォン。しかし部屋は掃除をした直後で、なかなか証拠が手に入りません。証拠が見つからなかったことをナーワーに報告するフォンは、「このことは絶対にカオホームにも言わないで」と口止めします。

悲劇のヒロインを演じるラティーにイラっときましたよね。

ラティーとフォンの関係が悪化。親友ランヤーのためを思っていろいろと尽くしているのに、ランヤーはラティーを信じ切っている様子。とうとうDNAを調べようとするフォンですが、きっとこのことがラティーにばれたら、きっとフォンも殺されてしまうのでは?そしてナーワーがカオホームに結婚を申し込んでいましたが・・・お金持ちで、優しくて、自分を愛してくれるナーワーに対し素直にプロポーズを受けることができないカオホーム。テーチットが好きなラティーに遠慮して、今度はテーチットに対しても自分の気持ちに戸惑い始めています。カオホームへの愛情を自覚したテーチット、今は辛い時期かもしれませんが、きっとカオホームにもいつか伝わるはず。テーチットの別荘に泊まることになったカオホームとラティー、さてこのあといったいどんな展開が待っているのでしょうか。

「心を偽る愛の影」第8話

2010-05-09 | タイドラマ「心を偽る愛の影」
第8話
ランヤーはテーチットともカオホームのことについて話をします。「婚約のことは、カオホームからすべて聞いたわ」と、ランヤーは孤児院再建と引き換えの婚約について切り出します。「カオホームに勝ちたいだけじゃなくて、カオホームに対する愛情はあるの?」と尋ねられ、テーチットは戸惑いながらも、「カオホームを愛してします」と答えます。カオホームからの愛情が欲しいなら、まずは自分が愛情をみせるべきとランヤーに諭され、テーチットは花束を手にカオホームのもとを訪れます。テーチットを見て表情をこわばらせるカオホームに「連れ戻してきたんじゃない。ただ、今までのことを謝りたくて」と話すテーチット。「許してくれるか」とカオホームに心から謝罪するテーチットでしたが、二人の様子をラティーがこっそり見ていました。腹を立てたラティーでしたが、ちょうどマンゴンから金を要求する電話が入ります。

「金は用意できたか」というマンゴンに「お母さんからもらう機会がなかった」と言い訳するラティー。テーチットは結局カオホームに花を受け取ってもらうこともできず、会社に戻ってきていました。父から、仕事の進み具合を尋ねられ、テーチットは「やらなければならないのは分かっているけど、今はちょっと忙しくて」と答えます。カオホームよりも、ラティーと付き合うように促され、思わず「恋は人に決められてするものじゃない」と反抗してしまいます。「ラティーとの関係をいくら父さんが進めても無駄だ」というテーチット。その頃ラティーは、ランヤーの部屋に忍び込み、高級腕時計を持ち出します。マンゴンのいるマンションのエレベーターで偶然先日の麻薬売人と出会ったラティーは「私も薬が欲しいの」と持ちかけます。

とある決意を胸に、マンゴンの部屋へ向かうラティー。ランヤーの腕時計をお金のかわりに渡します。「もうひとつ、渡すものがあるの」と、売人から買った麻薬をマンゴンに手渡すラティー。薬で意識の朦朧としているマンゴンを、屋上へ誘います。「キレイね」と街明かりを眺めるラティーに近づくマンゴン。隙をみてラティーはマンゴンを屋上から突き落としてしまいます。自分との関係を示す証拠の入った携帯電話も処分し、ラティーは家に戻ります。ランヤーから「腕時計が見当たらないの。見てない?」と尋ねられたラティーは、ドキドキしながらも「知らない」と答えます。腕時計が見つからないことを不審に感じながらも、翌日フォンと一緒に出かけようとするランヤー。ちょうどテーチットもカオホームに会いにやってきます。

花屋の店員からも「すぐに諦めてはダメですよ」と励まされたテーチットは、今日もカオホームに許してもらうためやってきたのでした。「まだ怒ってるのか」と尋ねるテーチットに「怒ってなんかいない。あなたのことは好きじゃない」と話すカオホーム。その場を後にしようとしたカオホームの手を、思わずテーチットはとってしまいます。カオホームに対する気持ちの変化を、カオホームに伝えたいテーチットでしたが、どうしても言葉が出てきません。こっそり見ていたラティーは二人に割って入ります。テーチットが帰った後、ラティーはカオホームをスポーツクラブへ誘います。メイドに2人分の水着を用意させ、すぐさま出発します。泳げないカオホームはプールに入ることを怖がりますが、「私が教えてあげる」と強引に誘われます。

テーチットもあれでしたけど、カオホームもなかなか頑固です。

思い切ってカオホームに電話をかけようとしたテーチットですが「多分僕とは話したくないだろうな」と諦めてしまいます。一方ラティーと一緒にプールに入るカオホームでしたが、内心怖くてたまりません。深いところへ行こうとするラティーに「怖いからやめて」と言うのですが、ラティーは「大丈夫だから」と強引にプール中ほどまでカオホームを連れて行きます。怖がるカオホームの手を無理やり振り払うラティー。混乱したカオホームはそのまま溺れてしまいます。カオホームを見捨てて戻ろうとしたラティーでしたが、そこへラティーの忘れた運動靴を届けに来たランヤーが。溺れているカオホームに驚くランヤー。とっさにラティーはカオホームを助け出し、カオホームもなんとか無事だったのですが、ランヤーはラティーの行為に不信感を募らせます。

ラティーがカオホームを助けようともせずにいたことを咎めるランヤー。ランヤーの言葉に逆切れしたラティーは「お母さんは、私よりもカオホームのほうを気に入ってるんでしょう?」と怒鳴ります。「そんなつもりじゃ・・・」と弁解しようとするランヤーを振り切り、車に乗り込むラティー。ランヤーも自分で車を運転し後を追いますが、追跡の途中ランヤーは事故を起こしてしまいます。病院に運ばれたランヤーを心配するカオホームに、ラティーは「すべてあんたのせいよ!」と怒りをぶつけます。輸血が必要になるランヤーでしたが、実の娘であるはずのラティーとは血液型が合いません。カオホームは「私の血も調べてください」と申し出るのですが、その姿にラティーは本当のことがばれてしまうのではないかと気が気ではありません。

カオホームの血液はランヤーに輸血できることが分かり、さっそくカオホームは採血処置をうけます。ランヤーの手術も無事成功します。ランヤーの無事を確認したテーチットの父は、あいさつもそこそこにさっさと帰宅してしまいます。ランヤーのことよりも、ランヤーが出資してくれるプロジェクトの方が父にとっては重要なことだったと知りテーチットは深く失望。さらに採血を受けたカオホームを労わるナーワーに、カオホームが笑顔を見せているところを見てしまい、テーチットはいっそう傷ついてしまいます。意識を取り戻したランヤーに、「さっきはごめんなさい」としおらしく謝罪するラティー。カオホームが輸血に協力したことをフォンから聞いて、ランヤーは改めてカオホームに感謝を伝えようとします。

カオホームはランヤーに「今晩付き添わせて欲しい」と言い出します。カオホームにばかりいいところをとられてはたまらないラティーは、自分もランヤーに付き添うことに。翌日も朝からランヤーのもとへ向かおうとするフォン。コーヒーを飲みながらメイドと話をします。「カオホームさんが奥様の娘だったらよかったのに」というメイドの失言を咎めながらも「誰だって悪い子よりもいい子が自分の子であって欲しいもの」と、フォンは問題の多いラティーへの不信感を募らせます。朝刊にマンゴンが転落死したことが掲載されているのを見つけたフォンは、ラティーとカオホームに伝えます。驚きを隠せないカオホームに対し、たいして驚きもしないラティー。「麻薬に溺れて転落した人なんてかわいそうだとも思わない」と言い放つラティーに「どうして知っているの?」とフォンはさらに不審を感じます。

カオホームになかなか自分の気持ちが伝わらないテーチット。ナーワーの父に、もう一度孤児院再建計画を自分に任せて欲しいと言い出します。カオホームの愛情を得るためではなく、カオホームがそのことで幸せになってくれればいいと話すテーチットに、ナーワーの父はテーチットの決意を感じます。一方「試験が近いから今日は大学へ行く」と嘘をつくラティー。カオホームはランヤーのためにタンブンに行きたいとナーワーに話します。ナーワーが迎えに来るのを待っていたカオホームでしたが、ちょうどテーチットも病院にやってきます。タンブンに行くというのを聞き、「送るから、車に乗って」というテーチット。返事をためらうカオホームの前に、ナーワーもやってきます。なにも言わずナーワーの車に乗り込むカオホームに、テーチットは深く傷つくのでした。

輸血に協力したカオホームを気遣うふたり。

ランヤーと話をしたことで、カオホームへの気持ちを確認したテーチット。もう遅すぎる気もしますが・・・「ピンクのバラは愛情、白いバラは誠実」と花屋の店員に説明を受けていましたが、カオホームにはまだ愛情も誠実も受け入れてもらえないようです。それでも、今まではすぐに腹を立てたり、誤解を解こうともしなかったテーチットが、辛抱強くカオホームにアタックを繰り返しているのを見ていると、ちょっと胸が痛みますね。「今まではそうだったかもしれないけど、今はなにもかもが変わった」とテーチットが話していたように、かつてはカオホームに対する征服心しかなかったテーチットが、今ではカオホームに素直な愛情を示そうとしています。早く分かってあげて欲しいですね。そしてとうとう、ラティーはマンゴンを殺してしまいました。血液型の不一致など、疑わしい要素も次々と明らかに。さぁラティー、次はどうでる??

「心を偽る愛の影」第7話

2010-05-08 | タイドラマ「心を偽る愛の影」
第7話
ランヤーから車を買ってもらったラティー。テーチットに会いたいラティーは「今日は私が家まで送っていってあげる」と強引にカオホームを送ると言い出します。授業を終え、ラティーを待っていたカオホームでしたが、ラティーはこっそり先にテーチットの家に向かっていました。いつまでもラティーを待ち続けるカオホーム。そこへテーチットがカオホームを迎えに来ます。「ラティーと約束があるから」というカオホームを強引に車に乗せたテーチットはカオホームをつれて食事に。テーチットの携帯からラティーに連絡をとったカオホームでしたが、カオホームがテーチットと一緒だと聞いてラティーは激怒。テーチットの父からナーワーの携帯番号を聞き出し、ナーワーにふたりが一緒に食事をしていると告げ口します。

「孤児院の子供たちはどうしているだろう。自分だけがこんな平穏な暮らしをしていていいのだろうか」と悩むカオホームに、テーチットは「それも運命だ」とそっけなく答えます。ラティーに騙されているとも知らず店に入ってきたナーワーを見て、テーチットはカオホームがナーワーに連絡をとったと勘違い。カオホームに不快感を示します。カオホームの弁解など聞こうともしないテーチットに、ナーワーは思わずテーチットを殴りつけてしまいます。たまりかねたカオホームはテーチットと一緒に帰宅することに。「あなたと話すことなどなにもない」とテーチットを拒絶するカオホームに、テーチットは「君にしてみれば僕は最低な男というわけか」と、無理やりキスを迫ります。テーチットの行為にカオホームは深く傷つき、テーチットもまた、カオホームを傷つけたことに対しやり切れない気持ちを抱えていました。

翌朝、大学に向かうカオホームは、いつものようにテーチットの車に乗ろうともせず、ひとりで家を出てしまいます。慌てて後を追いかけたテーチットでしたが、カオホームは「もう送ってくれなくて結構。私に居場所が出来たら、いつでも出て行く」とテーチットを拒絶します。ラティーに、もうテーチットの家には居たくないと相談するカオホームに、ラティーは内心ほくそ笑みながら「私は彼が好き。あなたが彼を嫌いなら、私がつきあってもいいかしら」と尋ねます。今後のことに悩むカオホームに、ラティーはナーワーに連絡を取ります。カオホームがテーチットから離れようとしていることを聞いたナーワーは、喜んでカオホームの力になると宣言。ナーワーの申し出にカオホームはうれしく思いながらも困惑を隠せません。

テーチットの、自分に対し時折見せる優しさと、自分を憎んでいるかのような態度に、カオホームはもうテーチットの真意が分からなくなっていました。先日のことをカオホームに謝ろうとするテーチット。カオホームに「話がある。部屋に入ってもいいか」と声をかけますが、テーチットが怖いカオホームは部屋へ招き入れず、扉のところで話をします。カオホームに対する謝罪の言葉がどうしても上手く出てこないテーチット。カオホームは失望し、扉をしめてしまいます。意を決したカオホームは、家を出るべく荷物をまとめます。ナーワーはカオホームのためにマンションを用意します。「私にはもったいないのでは」と遠慮するカオホームに、「ここならテーチットも簡単には見つけられないと思うから」と笑顔を見せるナーワー。

テーチットに「嫌い」と言ってしまったものの、それも自分の本意ではないような気がしているカオホーム。

翌日、カオホームが家からいなくなっていることに気付いたテーチットは、すぐさまナーワーに連絡をとります。「カオホームがどうしていなくなったか、自分が一番良くわかっているはずだ」というナーワーに、言葉を失うテーチット。ラティーにも相談しますがカオホームの手掛かりは得られません。カオホームのため献身的に尽くすナーワーに、カオホームも久しぶりに笑顔になるのでした。「どうして私にこんなにもよくしてくれるの?」と尋ねるカオホームに、ナーワーは一瞬考えて、「君の幸せそうな顔が見たいから」と答えます。一方、ラティーに再び金をせびりにきたマンゴンは、使用人から「取り次がないように言われているので」と門前払いされてしまいます。怒ったマンゴンは、夜、帰宅してきたラティーの前に現れます。

「私をどうするつもり!」とマンゴンに抵抗するラティーでしたが、マンゴンに殴られ何も言えなくなります。深夜、泣きながら帰宅したラティーは、マンゴンと無理やり関係を結ばされ、証拠写真まで撮られてしまったのでした。ランヤーは帰りの遅いラティーを心配し、帰宅したラティーに声をかけようとしますが、ラティーは「なんでもない」と部屋に閉じこもってしまいます。ラティーの様子にますます不安を募らせるランヤーでしたが、フォンに「一人になりたい時だってあるのよ」と促され、様子を見守ることに。翌朝何事もなかったかのように朝食の席に着くラティーに、ランヤーは少し安心します。一方、昼間から会社を抜け出すナーワーを偶然見かけたテーチットは、不審に思いあとを追いかけることに。とあるマンションに入っていくナーワーを確認します。

カオホームの部屋を訪れたナーワーに、カオホームは仕事への差しさわりを心配します。そこへベルを鳴らす音が。ドアの前にはテーチットがいました。「こんな軽い女だったなんて!」とカオホームを侮蔑するテーチットに、ナーワーは激怒。ふたりはとっくみあいの大喧嘩になってしまいます。カオホームがいくらやめるよう言っても聞きません。とうとうカオホームは「やめないなら、ここも出て行く!」と一人出て行ってしまいます。慌ててあとを追う二人ですが、カオホームの行方は分かりません。ラティーに連絡を取ろうとしたカオホームでしたが、電話に出たのはランヤーでした。ランヤーの声に思わず涙を流してしまうカオホーム。心配したランヤーはカオホームを迎えに行くことに。カオホームから、テーチットとの一部始終を聞いたランヤーは、自分の家に来るようカオホームを説得します。

ラティーは再びマンゴンから呼び出され、大金を強請られます。何に使っているか尋ねてもマンゴンは答えません。ラティーが帰ろうとした直後、誰かがマンゴンの部屋を訪ねてきます。「もう帰れ」と言われつつも、こっそり様子を伺っていたラティーは、その男がさっきの大金をそっくりそのまま持ち帰るのを見てしまいます。不審に思いマンゴンの部屋をそっと覗くと、マンゴンは麻薬を使っていました。一方ラティーの家に案内されるカオホーム。「何も心配しないで」というラティーに、少し安心した表情を見せるカオホームでしたが、帰宅したラティーは「あんたはここにいられるような人間じゃない」とカオホームを罵ります。いたたまれなくなったカオホームは出て行こうとするのですが、ランヤーは毅然と「私が決めたこと。子供なら、従いなさい」とラティーを諌めます。

カオホームに自分とランヤーとの間を引き裂かれることを恐れるラティーは、すぐさまナーワーに連絡を取ります。「今すぐカオホームを私の家から連れて帰って欲しい」と言うラティーに、ナーワーはカオホームがランヤーと一緒にいることを確認し少し安心します。翌朝、カオホームを迎えに来たナーワーに、ランヤーは「あなたはカオホームの友達で、テーチットは婚約者。いづれにせよテーチットにもちゃんと話をするつもりだから」と、カオホームのことは心配しないよう話します。カオホームは、ラティーがあまりカオホームの滞在を快く思っていないと感じながらも、ナーワーに「テーチットのもとへ帰りたいの?」と尋ねられ、「違う」と答えながらも、自分の答えも少し間違っているような気がするのでした。

多分ラティーは自分の身を守るため、マンゴンを殺そうとするでしょうね。

テーチットがほんと素直じゃないんですよ。いっつも命令口調だし。カオホームの言うように「君のため」と口では言いつつも、結局は自分の要求を通そうとしてるだけなんですよね。行くところ行くところで周りの人間が自分のために諍いあってしまうカオホーム。そして今回、とうとう無理やりテーチットに唇を奪われていましたが・・・「大嫌い」と一言呟くカオホームがとっても可哀想でしたね。テーチットもすぐ謝ればいいのに。以前、カオホームが蛇に噛まれたとき、テーチットが応急処置に使ったシャツの切れ端を、大切にとってあるカオホーム。時々見せるテーチットの優しさというか、思いやりを知っているだけに、テーチットの態度に戸惑ってしまうのです。ナーワーの言うように、カオホームにもっと笑っていて欲しいし、幸せそうな顔をしていて欲しいですね。

「心を偽る愛の影」第6話

2010-05-04 | タイドラマ「心を偽る愛の影」
第6話
カオホームを家にまでつれて帰ってきたことで、ナーワーの父は「彼女には婚約者がいる。そこまでする必要があるのか」とナーワーのやっていることを咎めます。テーチットもカオホームが帰宅していないと聞いて、急いでナーワーの家に向かいます。現れたテーチットに、ナーワーは「おまえのような心の冷たい人間に、カオホームを任せられない。カオホームは人間だ。ものじゃない」とテーチットのカオホームに対する態度を責めます。殴り合いになってしまうふたりをナーワーの父が止めます。騒ぎを聞きつけたカオホームは、「テーチットと一緒に帰ります」と静かに言います。カオホームが自分よりテーチットを選んだことに、ナーワーはショックを受けますが、テーチットは満足そうな表情をみせます。

車に乗り込んだカオホームを気遣うテーチットに「私のことなんて心配してくれなくていい。私は、あなたにとって単なる持ち物のひとつにすぎないのだから」とカオホームは気丈に振舞います。ラティーは、自分の恋人だったテーチットをカオホームに奪われたとランヤーに訴えます。「カオホームはひどい人なの」と訴えるラティーでしたが、ランヤーはどうしてもそうは思えないのでした。翌日、大事な会議を控えテーチットはカオホームを大学に送らず仕事に行くことになります。カオホームに一声かけようとしながらも、結局メイドに任せてしまいます。しかしなかなか起きてこないカオホームの様子を見に行ったメイドから、カオホームが熱があるようだと聞き、テーチットは気になりながらも会議に出ることを優先します。

結局カオホームのそばに戻ってきてしまったテーチット。眠っているカオホームの体を拭き、気遣いを見せます。しかし父から電話がかかってきます。「カオホームの調子が悪くて」と弁解するテーチットに「今すぐ会議に出て来い」と叱責する父。テーチットが出かけた後、ナーワーがカオホームを迎えに来ます。カオホームが体調不良であることを聞いたナーワーは、カオホームに付き添い見守ります。ナーワーの父は、カオホームに恋をしている息子ナーワーのことを相談しにランヤーの元を尋ねます。「テーチットと婚約する前だったら、ぜひうちの嫁にしたいところだ」と言うナーワーの父に、ランヤーも「あの子には不思議な因縁を感じる。私も娘にしたいくらい」と答えます。

ラティーは恋人マンゴンに呼び出され、幾度となく金をせびられていました。「仕事でも探したら?」というラティーに、マンゴンは激怒。「おまえの今があるのは、誰のおかげだ!」とラティーを強請ります。「もうあなたとは昔のように付き合えない」と、マンゴンとの関わりを避けたいラティーは強く訴えますが、マンゴンは聞きません。一方ナーワーは、事故にあう前の自分のいた場所をカオホームに案内します。フェンシングナショナルチームの練習場に顔を出したナーワーは、コーチに「もう一度選抜メンバーに入りたい」と訴えます。しかしコーチは、事故後のナーワーがもとのように動けないことを察し、夢を諦めるよう言い渡します。納得いかないナーワーは、試合を申し込むのですが、あっけなく完敗してしまいます。

優しい一面だって、ちゃんと持っているんです。

深く傷つき落ち込んだナーワーを慰めるカオホーム。「あなたにはこれから先、出来ることはたくさんある。それに、あなたのことを私はどんなときも応援しているから」とナーワーを励ますカオホームに、ナーワーは心が癒されていくのでした。会社から帰ってきたテーチットは、カオホームが再びナーワーと外出したことに対し怒り、そして傷つきます。昼間ラティーと口論になったマンゴンは、夜、再びラティーの家までやってきます。「どうしてここに来たりするの?」と怒りを露にするラティーに対し、「分かっているんだろう?」と不敵な笑みをみせるマンゴン。「あなたのことを母に話すわよ」と言うラティーに、マンゴンは逆に「言いたければ言えばいい。そのかわり、こっちもおまえの正体をばらす」と凄みます。

家に帰ってきたカオホームに「またナーワーと出かけたのか」と怒りをぶつけるテーチット。カオホームを強引に部屋へ連れて行きます。「どうして彼と出かけてはダメなの?どうして彼とつきあってはいけないの?」とカオホームもテーチットに尋ね返します。「あなたがどれだけ私を憎んでいるか分かってる。仕返しのため私をそばに置いているのも分かってる」というカオホームに、弁解することもできないテーチットは、カオホームの気持ちが自分に向いていないことに対し深く傷つきます。一方夢を見失ったナーワーは、父の勧めで父の会社にはいることに。テーチットの任されているプロジェクトを手伝うことになります。「邪魔をするつもりか」とナーワーに怒りをぶつけるテーチットに、ナーワーも「おまえの好きにはもうさせない」と返します。

父から「話がある」と言われるナーワー。テーチットがやっているトーファー村の孤児院再建プロジェクトについて尋ねられたナーワーは、孤児院再建と引き換えにカオホームがテーチットと婚約していることを話します。テーチットとナーワーがカオホームを取り合っていることを知った父は驚きますが、ナーワーを応援します。ランヤーが、一度顔を見せに来て欲しいと言っていたと聞かされ、ナーワーはカオホームを誘ってランヤーの屋敷に行くことになります。ラティーに遠慮してはじめは拒んでいたカオホームでしたが、ランヤーに会えるのが嬉しくて仕方ありませんでした。「一緒に食事の支度をしない?」と誘われ、喜んでキッチンに立つカオホーム。しかしラティーは「カオホームは私からお母さんを奪おうとしている」と言い出します。

カオホームを殴りつけたラティーを、ランヤーは責めますが、ラティーは嘘泣きをして結局ランヤーに「今後は叱責しない」と約束させてしまいます。ひとまずランヤーの家をあとにしたカオホームとナーワーは食事に出かけることに。そこへ偶然、テーチットが顧客とともにやってきます。テーチットの姿を見て凍りつくカオホーム。店に入ってきたテーチットは、カオホームに「ちょっと来い」と声をかけ、手をとって顧客にカオホームを「婚約者です」と紹介します。ナーワーに「大事な顧客との食事にカオホームを同席させる。おまえはもう帰れ」と言いますが、ナーワーも「カオホームは僕と一緒に来たんだ」と拒絶。「あの人たちは会社にとって重要な顧客だ。なにかあったら、おまえの父親も恥をかくことになる」とテーチットは凄みます。

テーチットの態度に苛立ちを隠せないナーワー。父から「なにがあった?今度はどうしてケンカになった?」と尋ねられ、テーチットのことを話します。「テーチットだってカオホームのことが好きなのかも」という父に、「ありえない。あいつは他人を好きになることなんてできない」とナーワーは答えます。カオホームもテーチットに「私がナーワーと一緒にいることがそんなに嫌なのはどうして?」と問いただしますが、テーチットは答えることができません。ランヤーは、カオホームに電話をかけて今朝のラティーとの件を詫びます。「怒ったりなんてしていません」と言うカオホームに「あなたと話をしていると気分が安らぐわ」と笑顔になるランヤー。「少し話さない?」と、ランヤーはカオホームとの会話を楽しむのでした。

どーでもいいですけど、ラティー役の子って、Marioの彼女ですよね?!

テーチットがね・・・ほんと素直じゃないんですよ。一言カオホームに「好きだ」と言えば、どれだけカオホームの気持ちが楽になるか。カオホームが熱を出した時だって、結局カオホームの世話をしていたのはテーチットなのに、カオホームは目が覚めたときにそばにいたナーワーに感謝をしちゃってるし・・・もどかしいです。「誰かを愛したりなんかできる奴じゃない」とナーワーに言われていましたが、テーチットは恐れているんですよ・・・すごく好きになった人に、自分が捨てられてしまうことを。テーチットの母が、父にされたように・・・。単なる仕返しのためだけにカオホームを手放さない理由を、ちゃんとカオホームに伝えられる日は来るのでしょうか。たまにはカオホームの笑顔も見たいですよ。

「心を偽る愛の影」第5話

2010-05-02 | タイドラマ「心を偽る愛の影」
第5話
夜遅くにナーワーに送られ戻ってきたカオホーム。テーチットは「婚約者がいるのに他の男と出かけるなんて」とカオホームを責めます。「僕が誘ったんだ」と間に入るナーワーに、テーチットは怒りをぶつけます。たまりかねたカオホームは「私の過ちだった」と先に家に入ってしまいます。ランヤーは、娘ラティーのお披露目パーティーを開くことにしていました。先日出会ったカオホームに招待状を出します。「そんな大きなパーティーにでるなんて」と躊躇するカオホームに、テーチットは「目上の人にわざわざ招待されているのだから」とドレスを渡します。当日、着飾ったラティーが例のペンダントをしていないことに気付いたランヤーは「あのペンダントをつけたら?」と助言、ラティーは嫌がりますがしぶしぶペンダントを身に着けます。

パーティー当日、なかなか部屋から出てこないカオホームに苛立つテーチット。使用人にカオホームを呼びにやらせます。テーチットの用意したドレスを着たカオホームは、とても綺麗でした。思わず見とれてしまうテーチットでしたが、カオホームに対し「じゃあ行こうか」としか言えません。パーティー会場では、主役ラティーに来客者があいさつしにやってきます。「息子さんはどうしたの?」と尋ねるランヤーに、父は「友達を迎えに行くと言って」と笑顔を見せます。「ナーワーさんは、歩けないでしょう?迎えに行くのではなく、迎えに来てもらうのでは?」とぶしつけなことを言うラティーに、ランヤーは失望します。テーチットと一緒に現れたカオホームを見て、ラティーは仰天。カオホームはラティーとの再会を喜びます。

今ここでカオホームに自分の計画を知られては大変です。ラティーは驚きを隠しながらも、歓談の席につきます。しかし会話の中で、カオホームとテーチットが婚約したことを知ってしまったラティーは大ショック。思わずワインをカオホームのドレスに倒してしまいます。席を外そうとしたカオホームを追いかけ、屋上で話をします。「テーチットとはなんでもないと言っていたのに!裏切り者」とカオホームを罵るラティーに「これには事情があるの」と話そうとするカオホーム。しかし孤児院の再建のためとはラティーに言えません。なかなか戻ってこないカオホームとラティーを心配したナーワーが様子を見に来ます。ラティーが先に戻った後、カオホームを慰めるナーワー。しかしそこへテーチットもやってきて、ナーワーを激しく罵倒します。

カオホームの許可なくカオホームの部屋で待っていたテーチット。「ナーワーにするように、僕に対しても優しくしろ。そうすれば僕だって、君に優しくできる」と一方的なことを言うテーチットに、カオホームは怒りをこらえます。しかし「孤児院の再建は僕の手にかかっているんだから」と言うテーチットに、カオホームは逆らえないのでした。翌日、大学へ行くカオホームを部屋の前で待っていたテーチット。差し出された手をとるカオホームに、テーチットは満足そうな表情を見せます。カオホームも、自分に対し普通に、優しく接してくれるテーチットに少し安心します。しかし家には、父を訪ねてラティーが来ていました。孤児院育ちのカオホームが気に入らないテーチットの父は、ラティーの前でこれみよがしにカオホームを侮辱します。

「婚約者として当然の振舞いだ」と、ついひねくれてしまうテーチットが可愛かった!!

そこへちょうどナーワーの車がカオホームを迎えに来ます。とっさにナーワーのもとへ向かってしまうカオホーム。父に促され、テーチットは渋々ラティーを大学まで送ることに。大学に到着し、顔を合わせたナーワーとテーチットは口論になります。まだすっかり足の治っていないナーワーは、テーチットに殴られた拍子に腰を痛めてしまいます。「やりすぎよ」と間に入ったカオホームにも怒りをぶつけるテーチット。一部始終を見ていたラティーはテーチットに声をかけるのですが、テーチットは「仕事があるから」とラティーを拒絶します。カオホームに白々しく「昨日はあんなことを言ってごめんなさい」と謝るラティーに、カオホームは、孤児院の再建と引き換えにテーチットと婚約していて、お互いに恋愛感情はないことをラティーに話してしまいます。

テーチットの父がお金のことしか頭にない、度量の小さい人間だとランヤーから聞いていたラティーは、積極的にテーチットの父と関わりを持とうとします。テーチットの父も、カオホームが気に食わないので、ラティーを快く迎えます。「テーチットの婚約者が、君だったらよかったのに」とラティーをあからさまに可愛がるテーチットの父親。「いい考えがある」とラティーを食事の席に同席させます。テーチットをラティーの隣に座らせようとする父に、テーチットは黙ってカオホームの隣に席を移動。しかし「ラティーのような両家のお嬢様に食事をとってあげるのが当然だろう」と父に嫌味を言われ、しぶしぶテーチットはラティーの隣に座ります。ひとりだけぽつんと取り残されたカオホームは惨めでたまらないのでした。

翌日、ラティーを伴ってリゾートホテルの視察に行くよう父に申し渡されたテーチット。「絶対にあの婚約者には言うな」という父の言葉に、テーチットはなにか不審なものを感じます。テーチットから「明日朝早くからリゾートホテルの視察に行く。準備をしておけ」と言われるカオホーム。理由を尋ねてもテーチットは答えません。翌朝、すでにラティーはテーチットの家にきていました。「あなたにじゃなくて、テーチットに用があるの」とうれしそうなラティー。困惑するカオホームにテーチットが声をかけます。父の前できっぱり「カオホームは婚約者。どこへ行くにも伴うのが当然」と宣言したのですが、そこへ偶然ナーワーもやってきます。「よかったら一緒に行きましょう」というラティー。父は強引に、テーチットとラティー、ナーワーとカオホームを同じ車に乗せます。

自分の訪問がカオホームを困らせてしまったことを詫び、テーチットの冷たい態度を責めるナーワー。「ラティーには、ちょっと注意したほうがいいのでは?」と、ナーワーはカオホームに進言しますが、「ラティーは一番の友達。私を陥れたりするはずがない」とカオホームは答えます。田舎の風景に自分の育ったトーファー村を思い出すカオホーム。「夏休みになったら、連れて行ってあげる」というナーワーにうれしそうな表情を見せるカオホームでしたが、テーチットが「行かせない」と遮ります。「トーファー村での企画がある」というテーチットの言葉に、ナーワーは「もしかしてそれが婚約の原因なのでは?」とカオホームに問いただします。ラティーは、カオホームにこだわるテーチットに「あの二人は、とても愛し合っているのよ」とテーチットに嘘をつきます。

テーチットとの婚約を考え直すよう迫るナーワーに、「彼は私に、恩返しのチャンスを与えてくれたの」と話します。そこへテーチットがやってきます。「話がある」とカオホームを連れ出すテーチット。「ナーワーには近づくなと言ったはずだ」というテーチットに、カオホームは「素敵な友達と仲良くすることのどこがいけないの?」と反論。テーチットに背を向け歩き出したカオホームでしたが、偶然道にいた蛇にかまれてしまいます。すぐにカオホームを病院に運ぶテーチットでしたが、ナーワーが「僕がカオホームの面倒をみる」とカオホームを奪ってしまいます。応急処置のおかげでカオホームの怪我は大事に至りませんでしたが、カオホームを放っておけないナーワーは、カオホームを自分の家につれて帰ります。

わざとらしいラティー。だけど紳士っぽくラティーをエスコートせざるをえないテーチット。

ラティーとカオホームが再会。本来ならばカオホームが居るべき場所に収まったラティー。ラティーのわがままで傲慢な態度に、ランヤーは少しずつ失望しはじめているようですね。カオホームとラティーが孤児院で一緒に育ったことを知り、カオホームの様子をつい尋ねてしまうランヤー。ラティーとは違っていつもまわりの人のことを気遣うカオホームに好感を持っているようです。そしてテーチットの父とラティーの思惑が一致。ですが果たしてテーチットはラティーなんかに惑わされるでしょうか。いつも自分に対し優しくしてくれるナーワーに、カオホームは友情以上の気持ちを持っていないのですが、なんとなくカオホームもテーチットの不器用な愛情に気付き始めているような気がします。

「心を偽る愛の影」第4話

2010-05-02 | タイドラマ「心を偽る愛の影」
第4話
病院で目を覚ましたカオホーム。病室にはテーチットがいました。自分の身になにが起きたか分からず混乱するカオホームは、マイとラティーの安否をテーチットに尋ねます。「覚悟して聞いて」と、テーチットはマイの死を告げ、さらにラティーの行方が分からなくなっていることを伝えます。あまりの出来事に言葉を失うカオホーム。「お母さんに連絡しなくちゃ」と我に返るカオホームに、テーチットは「実はもうひとつ話してないことがあるんだ」と、孤児院が火事になり、カオホームの母が遺体で発見されたことを話します。一方、娘探しに奔走するランヤーは、連絡を受け一人の娘と面会。彼女こそラティーでした。マイから聞いたカオホームの出生の秘密を白々しくラティーに話し、カオホームから奪ったペンダントを見せます。

マイらしき遺体があるとの連絡を受けたランヤーは、思い切って遺体がかつて恋人だったモンコンかどうか確認しに行きます。変わり果てた姿のモンコンを見て、ランヤーは大ショックを受けます。カオホームは、バンコクにいるたったひとりの友人であるナーワーに会いに行こうと病院を抜け出します。カオホームが病院からいなくなったという連絡を受けたテーチットは、すぐさまカオホームを追いかけます。ナーワーのいる病院の玄関先でカオホームを見つけ、連れ戻すテーチット。「そんなにあいつが好きなのか」と怒りをみせるテーチットに「あなたに愛なんて理解できるの?」と言い返すカオホーム。怒ったテーチットは、孤児院の再建と引き換えに今度こそ自分と婚約するようカオホームに迫ります。

モンコン(マイ)の死を確認し悲しみに暮れるラティーを、親友のフォンが慰めます。テーチットは、焼失した孤児院の再建を自分に任せて欲しいと、社長であるナーワーの父に申し出ます。カオホームに花を買い、なんとなく機嫌よくカオホームの病室の扉を開けますが、不機嫌そうなカオホームを見て思わず「別に君のために買ったわけじゃない」などと言ってしまいます。婚約指輪を用意してきたものの、テーチットはカオホームにそっけない態度をとってしまい、カオホームもまたそんなテーチットに対しますます不機嫌になってしまいます。ランヤーは、18年ぶりに再会した大切な自分の娘ラティーのため部屋を用意し、準備に大忙し。ラティーは、初めて見るランヤーの大きな邸宅と豪華な暮らしぶりに目を見張ります。

テーチットは、父親にカオホームの存在を打ち明けます。婚約者としてこの家に招きたいというテーチットに、父は激怒。さらにカオホームが孤児だということを聞き、「そんな娘をこの家に入れるわけにはいかない」と激しく拒絶します。「それなら僕は会社を辞めます」というテーチットに、しぶしぶ納得するしかない父。ラティーはカオホームにかわりすべてを手に入れたことに満足していました。屋敷のメイドに足の爪を切らせたり、自分の言うことは何でも従うよう命令したり傲慢な態度をとりはじめます。カオホームは、テーチットに連れられ火事で亡くなった母親の葬儀に参列します。葬儀にはナーワーの父も参列していました。カオホームがテーチットの婚約者となったことを聞き、ナーワーの父は驚きを隠せません。

金持ちの娘になれたことを喜ぶラティー。

初めてテーチットの家に入るカオホーム。玄関先で父親から「孤児院の娘なんかと一緒になるなんて」と罵られる様子を見て、カオホームは「私のせいで嫌な思いをしているのでは?」とテーチットを気遣います。ナーワーには孤児院での火事のことを内緒にしているナーワーの父でしたが、電話でその件について話をしているところをナーワーに聞かれてしまいます。「隠し事はしないと約束したのに。あそこでなにがあったか教えて欲しい。カオホームはどうなった?」というナーワーに、父はすべてを話します。さっそくカオホームを尋ねてきたナーワー。再会にカオホームは久しぶりに笑顔を見せます。「婚約の話は聞いた。だけど君には、僕がついてるから」とカオホームを励ますナーワー。

ナーワーの姿を見て怒りを露にするテーチット。「カオホームは僕の婚約者だ。おまえにはもう関係ない」とナーワーを突き放すテーチットに、ナーワーは「カオホームが婚約に心から同意してるはずがない」と食い下がります。ナーワーに真意を問われ、カオホームは「納得してのことだから」と言葉少なに答えます。カオホームの言葉にナーワーは深く傷つき、病院に戻ってからも自暴自棄になってしまいます。一方ランヤーの家で暮らし始めたラティーは、さっそくわがまま振りを発揮し始めます。さりげなくラティーのわがままをたしなめるフォンを明らかに見下した様子のラティー、そしてそんなラティーに言われるがままのランヤーに、フォンは次第に不信感を募らせていきます。

テーチットはカオホームを高級デパートに連れて行きます。「こんな高級な店で買うものなんてない」と遠慮するカオホームに、テーチットは「忘れるな。お前は僕の婚約者だ。それなりの格好をしてくれないと」とそっけなく接します。カオホームは店に入り、服を選ぼうとするのですが、どれもこれも高くてとてもカオホームは欲しいと思えません。ひとつのバッグを手に取ろうとしたところ、別の女性も同じものに手を伸ばしました。その女性はランヤーでした。「気が合うわね」とカオホームに話しかけるランヤー。「気に入ったんですけど、とても私には買えなくて」と控えめな態度のカオホームに、ランヤーはなにか不思議な縁を感じます。カオホームもまた、ランヤーに同じような気持ちを抱いていました。戻ってきたテーチットは、ランヤーと顔見知りのようでした。カオホームが婚約者であることを放すテーチットに、ランヤーは驚きながらもカオホームにさっきのバッグをプレゼントすると言い出します。

ランヤーはラティーに大学へ進学することを勧めます。「勉強なんて嫌い」とラティーは拒絶しますが、「あなたのためになることだから」とランヤーはラティーをなだめます。しかし進学することを厭うラティーに、内心ランヤーは失望していました。テーチットもカオホームに進学を勧めます。「でも学費は高いし・・・」と遠慮するカオホームに、「僕の婚約者なら、それなりの教養がないと困る」と言うテーチット。それでもカオホームはうれしくてたまらないのでした。後日、ナーワーがカオホームを尋ねてきます。すっかり歩けるようになったナーワーに、カオホームは笑顔を見せますが、大学にどっちがカオホームを送っていくかでナーワーとテーチットは口論に。結局ナーワーに送ってもらうことを選んだカオホームに、テーチットは苛立ちを隠せません。

学校の終わる時間を見計らってそれとなくカオホームを迎えに行くテーチットでしたが、カオホームはすでに迎えに来たナーワーと一緒に帰った後でした。二人で食事に出かけ、ナーワーはカオホームに「ちゃんと食べなよ」と食事を促します。「村にいたときは、もっとキラキラしていたのに」というナーワーに、「あの頃は、幸せだったから・・・」と寂しそうな表情を見せるカオホーム。一方ラティーは、ランヤーから大学での様子を尋ねられ、「大変だわ」と嫌そうに答えます。見かねたフォンが「今はしっかり勉強することが大事だと思うわよ」とたしなめるのですが、フォンに対して「あなたが大学を卒業したのなんか、もうかなり前でしょう?今の様子なんて分かるわけがない」と不遜な態度をとります。

屈折しているテーチットよりも、素直で優しいナーワーというほうが安心できるんです・・・。

テーチットはカオホームのためにいろいろ尽くしたいのですが、なかなか素直になれず、またテーチットのひねくれた言葉を額面どおりに受け取ってしまわざるを得ないカオホームはますますテーチットに距離を感じて・・・観ていてすごくもどかしいですね。テーチットなりに一生懸命カオホームを気遣っているのが見てとれるだけに・・・。逆にナーワーのほうは、素直にカオホームへの想いを表現しているので、カオホームも気負うことなく、友人として心を許している様子が伺えます。ラティーは貧しい孤児から大金持ちの娘へと変貌を遂げたことで、少々自分を見失っているようです。フォンにはすでにあらが見えてしまっているようですね。ランヤーもそろそろ気付くのではないでしょうか。