「BLACK LAGOON」広江礼威 現在6巻まで
以前にも紹介した「パンプキンシザーズ」と同じ枠で深夜アニメとして放映されていたものです。私は見ていなかったのですが、父ちゃんはアニメの頃から注目していたようで、最近ようやくコミックスを購入したとのこと。動画はニコニコ動画で全話見ることができます。アニメ版公式サイトはコチラ。
かなり好みが分かれる内容なのですが・・・まぁ簡単にいうと「ドンパチ物」ですね。お金のためなら法も犯すというラグーン商会、早い話が「海賊」なんですが、ここにふとしたきっかけでごくごく普通の商社マン、岡島がメンバーに加わるところから話ははじまるのですが・・・注目すべきはこの「ラグーン商会」の本拠地はタイ南部のロアナプラ(という架空の街)。物語の随所にタイ語やタイっぽい地名、料理が登場します。世の悪の吹き溜まりのような街で起きる、暴力と金の世界・・・う~ん、この世界は不朽の名作「北斗の拳」にも相通じるものがありますねぇ。なかなか読み応えがあります。とはいえちょっと話の内容が小難しいので、3回ほど読み下し「あ~、あれはこういうことやったか!」と理解することもしばしば・・・。
話自体はそれほど奇をてらった内容ではないのですが、実際の裏社会で綿々脈脈と続いてきたであろうアンダーグラウンドな世界において、「生きるため」と称して血を流したり流されたり・・・生きるということがこれほどまでに過酷で残酷なものだったとは。私たちが現在こうして「健康で文化的な生活」というものを送っていられるのも、先人たちが勝ち取ってくれたこそのものではないか。もちろん、マンガと現実社会とはまったく違うものだけど、もう少し「生きる」ということに一生懸命貪欲になってもよいのではないか、と思います。
そもそもこういうマンガが世に出てくるということは、現代社会がいかに無味無臭のものであるかということの裏返しではないかと思うのですよ。もちろんこのマンガにでてくるような世界観が正しいとは思いませんが。興味をもたれた方、マンガを読む前にぜひアニメのほうを見てください。そのほうが分かりやすいです。主題歌もカッコイイ!父ちゃんはiPodにも入れているほどお気に入りです。