テムテムな日常

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プロ意識

2009-08-13 | 介護職
先輩ヘルパーさんと一緒に同行訪問したときのこと。

その利用者さん宅は家事援助でヘルプに入っているのですが、当の本人さんはまだまだお元気で掃除の仕方やらお料理の味付けやら思いっきり口出しできるタイプ。むしろ人との関わりをもつことで生きる意欲を引き出す、といった感じの生活をされておられます。

でね、その先輩ヘルパーさんが言うんです。

「私たちはプロですから。掃除のプロですから」


・・・プロの掃除?!
私はプロの掃除屋になったおぼえはないぞ??


私たちはホームヘルパーとして、介護職として仕事をしているわけで、別に掃除がプロフェッショナルなわけではないのです。強いていうなら、「介護のプロ」。決して掃除のプロではないはずです。しかし利用者さんからしてみれば、いくら「介護のプロ」でも、やってもらうことは掃除なわけで・・・そこで「掃除のプロ」と錯覚してしまうのですね。

介護保険は破綻寸前だとか(いやもう充分に崩壊してると思いますが)、高齢者の自立を促すとか、いろいろ耳障りのいいことを言っていますけど、実はこうして介護職員が自立の機会を妨げているのではないか?!とふと疑問に思ってしまいました。あくまでも「自立支援」という意味での掃除は、ちりひとつ落ちていない状態に掃除をすることではなく、利用者が安全で安楽な生活を送れるように生活環境を整える、ということではないのでしょうか?プロとかそういうの関係なくて。なんだか先輩ヘルパーさんの言葉に、今の介護を取り巻く悪循環は、こういうちょっとした勘違いから始まってしまってるんだなぁ~と暗澹たる気持ちになってしまいました。

介護サービスは、提供する側ももちろんそうだけど、受ける側もきちんと「生活援助」「自立支援」という理念を頭に入れて、少なくとも在宅で生活しているうちくらいは自分の身の回りに対する決定権は自分が持っているような状況が望ましいと思うんですけど・・・簡単に言うと、言葉は悪いけど「ヘルパーは便利屋じゃねーぞ!」と。便利屋だと思わせてしまったヘルパーにも問題はありますがね。いずれにせよ、自分のしたことがお金となって自分に返ってくるのだから、もう少し自覚を持たないとダメですよね。

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