テムテムな日常

頑張れみんな!頑張れ自分!

「クラープライナーム」第13話(最終話)

2010-09-12 | タイドラマ「棘のない薔薇」
第13話(最終話)
ヌットとラットは着々と結婚式の準備を進めていました。二人の間には、穏やかで甘い時間が流れていきます。一方ラットは、父から勘当され家を出ることに。ラットが出ていくことを、教育係のガームは心から悲しみます。ラットも姉のように慕ってきたガームを悲しませるのは本意ではありませんでしたが、仕方ありません。母とも気まずいまま、家をあとにしてしまいます。必ず連絡することを約束します。ナンの祖母はばくちの負けを取り返すため高利貸しのもとへ向かいます。サインをするよう言われなんの戸惑いもなくサインをしますが、実はその高利貸しには裏がありました。ナンのもとを訪れたラットは、ナンが外国へ向かったと聞かされ愕然とします。

ナンはひとりでちゃくちゃくと復讐の機会をうかがっていましたが、ある日自分の妊娠に気付きます。ヌットとナットの結婚式が翌日だと母から聞いたナンは、ある計画を思いつきます。白々しく式場へ向かうナン。駐車場でラットの両親に出会います。「うちの息子と一緒じゃないの?」と訝しがるラットの母に、「もう関わりはありませんけど」と答えるナン。式場で、結婚の儀式を行っていたラットは、ナンの来場に気付きます。「あんたに用はない。帰りなさい」とナンをにらみつける祖母に「私だって妹のお祝いがしたい」と答えるナンは、追い出されそうになって「妊娠しているの。ひどいことはしないで」と言います。子供の父親がナットだと来賓の前で訴えるナン。しかし身に覚えのないナットは「子供が生まれたらDNA鑑定をする。そのうえで僕の子供なら責任はとるつもりだ。もっともそんな結果はでないだろうけど」ときっぱりナンに告げます。

ひとまずその場を後にしたナンでしたが、実はすでに混乱の種をしかけていたのです。ホテルに爆弾が仕掛けられたとの密告電話があり、ホテル側は結婚式どころではなくなります。招待客はすべて帰ってしまい、残ったのは親友のケークと、もう一人の友人だけ。爆弾は結局見つからず、祖母は「これもナンの仕業にちがいない」と怒り心頭。今度のことに不安を隠せないヌットに、ナットは「今日は僕らの決めた結婚の日だ。お客がいなくても、ふたりで式をする」とヌットを励まします。一方、ラットはナンの妊娠をケークから聞かされます。「誰の子供かは分からないけど」とケークは言っていましたが、心当たりのあるラットは混乱します。

招待客は爆弾騒ぎで帰ってしまったけれど、ナットの一言で結婚式はそのまま行われることに。身内だけのささやかな式でしたが、ナットとヌットは壇上に上がります。ナンも式場にやってきます。みんなナンのほうをちらりと見ますが、とくになにかいうわけでもなく、相手にもしません。自分がここにいるのに、全員に無視され、さらにラットにまで愛想をつかされてしまったナンは悔しくてたまりません。自分の部屋に戻り、枕を叩いて悔しがります。本当の愛情というものを知らず、人を妬むことでしか自分を満たすことの出来なかったナンには、なぜヌットのほうが自分よりも幸せになるのかがどうしても理解できないのでした。

やっぱりこういう華やかなシーンはいいですね。

ナンの祖母と使用人は、借金がかさみとうとう取立人が家にまでやってきてしまいます。「私は金庫の番号も分からない」と必死に逃げようとする祖母でしたが取立人はあっさりと金庫を開け入っていた金のアクセサリーをすべて持ち去ってしまいます。押し問答をしているときにちょうど戻ってきたナンの母は、いくらやめるようにいっても聞かなかった祖母のばくち癖を責めますが、もうあとの祭りです。一方ナンのもとへも招かれざる客が。「このマンションから出て行ってほしい」といきなり言われ、何のことだか分からないナンでしたが、実はナンが購入したマンションの名義人が、愛人フアによって書き換えられていたのでした。

すぐさまフアのもとへ向かうナンでしたが、ナンとフアは別の女と結婚していました。「どういうこと?」と門前で騒ぐナンに、フアは「こんな女知らない」としらを切ります。「いい加減なこと言わないで」と怒りをあらわにするナンでしたが、一切相手にされず結局追い出されてしまいます。ひとまず家に帰ったナンは、祖母の借金を回収にきた男たちに取り囲まれてしまいます。「昨日の宝石は全部偽物だった」と凄まれ、ナンは怖くて車の鍵をさしだしてしまいます。行くところのないナンはひとまずヌットの家に行き、事情をヌットの母に話しますが。祖母が「今更助けてやる必要なんてない」とナンを追い出してしまいます。

行くあてのないナンは浮浪者同然の夜を過ごします。怖い夢を見てうなされたり、朝、さっさとどくよう怒鳴られたり、ナンの精神状態は限界に近づいていました。飛び降り自殺をしようと屋上に上がってみますが、決心がつきません。途方にくれ混乱したナンは、ふらふらとヌットの店に出向きます。店ではヌットの母がちょうど店番をしていたところでした。母は突然現れたナンの様子が不自然なことに気付きます。「お母さん・・・」とヌットの母の前でいきなり倒れるナン。母は驚き、ひとまずナンを介抱します。

目をさましたナンは、こんな自分に情けをかけてくれる母に心から感謝の気持ちを感じます。今までの不誠実な態度を改めて母に詫びるナン。半年後、ヌットとナンは幸せな日々を送り、ナンはひとりで子供を産み落としていました。ある日病室にラットが訪ねてきます。「君がどこへ逃げようと、僕は追いかける」とナンに告げるラット。これからナンと子供と一緒に生きていきたいことを話します。ラットの誠実な言葉に、ナンは今までの自分を恥じ、ラットへ感謝します。1年後、ヌットとナットが外国へ旅立つ日が来ました。朝のタンブンを終えた頃、ラットがやってきます。「最後にナンと話をして欲しい」というラットに連れられ、ヌットたちはナンのもとへ。「あんなにひどいことをした私なのに」と自分を貶めるナンに、ヌットが笑顔で「もうなんとも思っていないし、今日は姪っ子にも会いたかったから」と答えます。今までの悪行を心から反省し詫びるナンに、ヌットも笑顔を返します。みんなのこころからわだかまりが消え、空港へ向かうナットとヌットを、ラットたちはいつまでも見送るのでした。

このふたりも一緒に新たな道へと進みます。

ナン役プローイ・ナーマン・・・悪役のときは本当に悪い女に見えるし、いい役のときは心底いい人間に見える不思議な女優さんです。メイクが違うのかなぁ?今回はナンの態度に終始イライラしっぱなしでしたが、終盤ナンのしおらしい態度にはなんだか胸が熱くなりました。ラットの愛情に気付き、その愛情を受け入れることで自分もようやく幸せになれたナン。ラストシーンはすっかり毒気が抜けてヌットに負けずとも劣らない美しい母の顔になっていましたね。家族とはなにか、愛することとはどういうことか、ようやく気付くことの出来たナン、最初の登場時とはまるで別人のような穏やかな表情でしたね。最後は丸く収まって、本当に安心しました。

さて、「棘のない薔薇」、なかなかナムナオな展開にイライラでしたけど、個人的な感想としては、やっぱり主演のYayaちゃん、喰われてましたね。だいたいいつもナット役Romeが主演のドラマって、脇役が輝くんですけど、今回もナンことPloyが一番目立ってたと思います。でも、ラット役TaとPloy、案外お似合いかも・・・なんて思ったり。意外と人の生き死にがないドラマだったので、安心してみることができました。次のドラマは人気俳優アム・アティチャートと、最近めきめき伸びてる女優テーオ・ナッタポン主演の「เพียงใจที่ผูกพัน/piang jai tee pook pan(絆だけ」をレビューしようと思ってます。私の好きな俳優ボーイ・チョークチャイが出演してるんですよね。今回結構時間がかかってしまったので、次はサクサク観ていこうと思ってますので、よろしくお願いします。

「クラープライナーム」第12話

2010-09-11 | タイドラマ「棘のない薔薇」
第12話
ナンのあとをこっそりつけるラット。そうとも知らないナンは、愛人のフアと一緒でした。「この部屋、気に入った?」とナンの機嫌をとるフアにナンも上機嫌です。「このあと一緒に食事でもどう?」とナンを抱き寄せるフア。そこへ現れたラットはいきなりフアを殴りつけてしまいます。「私はただマンションを買いにきただけよ!」とラットを止めるナン。ひとまずラットを部屋に案内し、白々しく「この部屋は私たちのために買ったの」と嘘をつきます。「あなたと別れてから、やっぱりあなたが好きだということに気付いて・・・」と言い出すナンに、あっさり同情してしまうラット。一方、ヌットとナットの結婚話は着々とすすんでいました。

ナンとのひとときを過ごしたラットは、うっかりヌットとナットがもうすぐ結婚することになっていることをナンに話してしまいます。翌日、ナンは街のチンピラに声をかけ、ヌットの店を襲わせます。店には女しかおらず、なすすべのないヌットでしたが、偶然そこへ兄のヌンがやってきます。チンピラの腕をひねり上げ「警察だ。全員床に伏せろ。撃つぞ」と脅すヌン。「誰の指図か全部話すんだ!」とチンピラに詳細を語らせます。離れたところで待っていたナンのもとまで案内させるヌン。「ご苦労様。定期的に店で暴れてね」とチンピラをねぎらうナンの前でヘルメットをとってみせたのはヌンでした。「証拠は押さえた。今度同じことをやったら警察にこの証拠をみせる」と、ナンの会話をすべて録音していたのでした。

ナンがいかにひどい女であるかさんざん祖母たちから聞かされたヌンは、携帯電話に収めた証拠を持ってナンの実家を訪ねます。ヌンがヌットの母と、ナンの父の間に出来た子供だと聞かされ、表情を変えるナンの母と祖母。ヌンは携帯電話をちらつかせながら、今度一切自分たちへの干渉を断つならお金を渡してもいいと言い出します。金額の大きさに、少し欲が出るナンの母親。一方ナンは、再び泣きながらナットに電話します。しぶしぶ電話に出たナットでしたが、電話口で泣いているらしいナンに少し驚きます。一方的に電話をきってしまったナンですが、すぐさまナットがかけ直して来たことに嬉しさをかくせません。

ナンのもとを訪れたナット。しなだれかかってくるナンに「落ち着いて、話を聞かせて」となだめます。ナンは睡眠薬をまぜたワインをナットに飲ませます。はじめは固辞していたナットでしたが「誰も私を必要としてくれない」と言うナンにナットはグラスを受け取ります。気分がよくないふりをしてトイレにはいり、今度こそナットをものにできそうだと母に連絡を入れるナン。「絶対に許しはしないんだから」とナンの母は自分と夫を無理やり引き裂いたヌットの母と祖母に改めて憎しみを燃やすのでした。目を覚ましたナットは、自分が裸で、泣いているナンに愕然とします。「僕はなにをした?」と尋ねるナットに「こんなことになるなんて」と涙を流すナン。ナットははめられたことに気付きます。

ナンの復讐は、すなわち母の復讐でもあるのです。

早速ナンとともにナンの実家に行くナット。責任をとるように言われ、「よい日を選びなさい」と言われます。「叔母たちに相談したんですが、18日はどうでしょう」と動じることなく答えるナット。とうとうナットと結婚することになって有頂天のナンは、18日に身支度を整え、上機嫌でナットたちの結納行列が家に来るのを待ちます。しかしいつまで待ってもナットは現れません。実は18日はナットとヌンの結納日だったのです。ナンの実家で、ナットは一言も「結婚」という言葉を出しませんでした。ナンが卑怯な手を使って自分を落としいれようとしていることに気付き、あえてナンの要求に従ったのでした。ケークから電話で真相を聞かされ、ナンは地団駄をふんで悔しがります。

「私が婚約できないのなら、ヌットにも婚約はさせない」と息巻くナット。実はナンから電話があったとき、ナットはすぐケークやヌットに相談をしていたのでした。「絶対何か裏がある」ということで話がまとまり、ケークとヌンもナットと一緒にナンの部屋まで来ていたのでした。ワインを調べ、さらにナンが眠ったふりをしているナットにかけた言葉を録画し、証拠として抑えていたのでした。祖母や母も一部始終を知ることとなり、改めてナットはヌットと結婚したい旨を一同に伝えます。ヌットも同意し、ふたりは婚約することになったのでした。計画がうまくいったことを喜ぶケークたちでしたが、事情を知ったナンは怒り心頭でヌットの家に乗り込んできます。

「これはいったいどういうこと?」とヌットたちに詰め寄るナン。「私を騙したのね!」とナットに迫るナンに、祖母は「騙すもなにも、あなたが先に仕組んだことでしょう?」と、証拠のDVDを取り出します。ナンに「もう今日は帰ってください」と静かに訴えるヌットに、ナンはさらに逆上しますが、祖母から「証拠はここにちゃんとあるのよ」と言われ、ナンは引き下がるしかありません。ケークとヌンが証拠を押さえることに協力したことまで聞かされ、すっかり観念してしまうナン。別室でDVDを確認するナンは、自分のしたことがすべて記録されていることに愕然としながらも、まだヌットたちが許せずにいたのでした。「このままでは済ませない」と、決意を新たにします。

ラットはナンとこっそり関係を続けていることが両親にばれてしまいます。家を出て行くよう父から言われ、ラットはナンのもとへ。ラットのことなど今更何の興味もないナンでしたが、仕方なくラットを家においておくことにします。ある日、ナンを尋ねてナンの祖母がやってきます。「おばあさんが来た」とナンに報告するラット。ナンからしばらく隠れているよう言われ身を隠します。祖母はばくちに負けてナンに金の無心をしにきたのでした。「もうお金は貸せない」と怒るナンに、嘘泣きをする祖母。しぶしぶナンは「これでもう最後だから」と金を渡すことにします。ナンがお金を準備する間、祖母は嘘泣きをやめて「次こそ絶対にとりかえしてやる!」と意気込みます。

ナンの所業がすべて明らかに・・・。

とうとう化けの皮をはがされてしまったナン。ナットの機転はお見事!という感じでしたね。それでも往生際の悪いナン、次はどんなことをしてくるのでしょう。こんなにひどい女なのに、まだナンに対し愛情を持ち続けているラット。とうとう家を追い出されてしまうことになりましたが、ラットの愛情でナンを変えることはできるのでしょうか。そして主演なのに、相変わらずイマイチ存在感の薄いヌット。とうとうナットと結納を交わしましたが、ナンはきっとますます憎しみをつのらせていることでしょう。果たしてヌットにナンを更生させることはできるのか。そしてナットとナンの恋の行方は?次回はとうとう最終回。このままではすまないナンのもうひと暴れがみたいところです。

「クラープライナーム」第11話

2010-09-10 | タイドラマ「棘のない薔薇」
第11話
ナンの部屋からは声が聞こえません。ホテルのスタッフから、ついさっき散歩に出たようだと聞かされ、「夜も遅いのに心配だ」とナットが言い出します。ヌットも同意し、すぐにナンを探しに行くことに。スタッフ総出でナンを探しますが、ナンが見つかりません。「ケークとヌットは先に部屋に戻って」とナットに促され、部屋に戻る二人。自分を探すナットに気付いたナンは、足をくじいたふりをしてナットを誘います。「歩けない。部屋まで送って」というナンを抱いて部屋まで戻ったナット。「このお礼はどうすればいいかしら」と思わせぶりにナットに近づくナンを、ナットは拒絶しようとします。しかし部屋にはケークがいました。「なにしてるの?」と言われ、ナンは気まずさをかくせません。危機一髪のところでナットを救い出したケークに、ナットは改めて礼を言います。

ナットはヌットに誠実な愛情を感じていました。翌日、ヌットに婚約を申し込みますが、ヌットは以前にもラットと婚約をして、結婚式寸前で破棄された経験があります。そのことを思い出してどうしてもいますぐに婚約、ということに同意できませんでした。「もう少し待っていて欲しい」としか応えることが出来ないヌット。一方、ラットはナンと一緒に旅行に出かけたことが両親にばれてしまいます。「あの女とはかかわるなと言ったはずだ」と父に咎められ、「それならこっそり会うしかないのか」と反論するラット。教育係のガームに「あの人はあなたにふさわしくない」と諭されても、「やっぱり今でもナンを愛してる」と、ナンへの想いを貫こうとするラット。

ヌットの家に、日本へ留学していた兄のヌンが戻ってくることになります。ナンが使っていた部屋が片付けられようとしますが、ナンは固辞。屋敷の当主が戻ってくるということを聞き、ナンの頭にある考えがひらめきます。早速家族と再会を果たした長男のヌンでしたが、祖母からそれとなく屋敷の現状を聞かされ苦笑いするしかありません。ラットの両親はラットに見合い話を進めます。「彼女とつきあうなんてできない」と嫌がるラットに、母は「それならヌットとよりを戻しなさい」と迫ります。一方、ナンはいつものようにナットの家に行きますが、ナットが知り合いの結婚式に出席することを聞き、新婦が自分にも招待状を出していたことから強引にナットと一緒に式に出ようとします。

ナンとナットを一緒に出席させるわけには行かないと、ナットの叔母も式に出席する準備をして現れます。その様子にナンは「友人を迎えに行くことになったから」とひとまず引っ込みますが、今度は車が壊れたふりをして強引にナットの車に乗り込みます。あまりにも強引なナンにナットも少々あきれ気味。一方ヌットの兄ヌンは、ナンという人物がそれほどひどい女だとは思えません。しかしヌットは「関わってみればよく分かる」とそんな兄を諌めます。結婚式では、ナットがヌットと一緒ではないのを見て、友人が理由を尋ねます。このままではいけないとナットはあいさつもそこそに退散するのですが、ナンもついてきます。仕方なくナンと一緒に食堂で食事をすることにしたナット。

強引に縁談を進めてくる母に辟易します。。。

ナットが席を外した隙に、再び睡眠薬を飲み物に混ぜるナン。意識のもうろうとしたナットをナンはホテルへ連れ込みます。さっそく既成事実を作ろうと身支度を整えナットのもとに戻りますが、ナットはどうにか部屋を脱出し帰宅したあとでした。ナンは悔しがります。家に戻ると、今度は見知らぬ男が自分のベッドで寝ています。「僕のこと、聞いていないのか」とナンをからかう長男ヌン。ナンは「あぁ、あなたが跡継ぎの人ね」と嫌味を言います。「僕の兄妹はヌットひとりだけだ」とヌンに言われ、ナンはわざとベッドに入ります。「兄妹じゃないならいいでしょう」と迫るナンに、さすがのヌンも逃げ出してしまいます。ヌンは早速ヌットに「やっぱりたいした女だ」とさきほどの出来事を話します。

ナットをなかなかものにできないことでナンは母からもせっつかれ、自身も苛立ちを深めていました。自分の住むマンションが欲しいと愛人のフアに訴えます。一方、ラットも父に「ヌットと復縁することに決めた」と宣言します。「ただしヌットが受け入れてくれなければ、もう自分のことは放っておいてほしい」とも両親に宣言します。いつものようにナットがヌットの店を訪ねてきます。ヌットのそばにはヌンが。ヌンはナットを見てわざとヌットの肩に手を回したりして馴れ馴れしくします。二人の姿にナットはなんとなく傷ついてしまいますが、そこへ現れたラットがヌンに声をかけます。挨拶を交わすヌンとラットを見て混乱するナット。ようやくヌットは笑いをこらえてナットに「兄です」とヌンを紹介します。

見つめあうナットとヌットの様子に、ラットは先ほどの決意が揺らぐのを感じます。ヌットと二人で話をしますが、肝心なことは結局切り出すことが出来ません。一方ナットもヌットに話したいことがありました。「来年、外国へ転勤することが決まった」と話すなっとに、ヌットは「おめでとう」とあっさり。「約束、忘れてないよね」と念押しするナットに「なんのこと?」ととぼけるヌット。改めてナットはヌットに結婚して欲しい気持ちを伝えます。家に戻ったナンは、再び母親からナットをものにするようけしかけられ、しぶしぶ電話をかけますがナットは出ません。母が今度は電話をかけます。電話に出たナットに「ナンがまた自殺を図ったみたい」と脅し、家に来るよう仕向けます。

家に来たナットに再び薬を盛って既成事実を作ろうとするナンでしたが、ナットはケークや叔母と一緒にナンの家を訪れていました。もくろみがバレでナンはきまりが悪いやらくやしいやら。ケークに「具合が悪いって聞いたから心配で」とあからさまな嫌味を言われ、ナンはくやしがります。ナンの母もきまりが悪くなって、ついナットに飲ませようと準備しておいた睡眠薬入りの水を飲んでしまいます。一行が帰ったあと、「だから言ったでしょう?ナットは用心深くなってるって!」と母に八つ当たりをするナン。そこへ愛人のフアから電話がかかってきます。「君の気に入りそうなマンションを用意できた」というフアの言葉に、ナンは不敵な笑いを浮かべます。

ナンに比較的同情していたヌットの母からも、ナンは拒絶されます。

なかなか進展のないヌットとナットですが、とうとうプロポーズ!ですがヌットにとっては、一度婚約破棄という辛い経験から、どうしても信用しきれない部分があるんですよね。決してナットのことが嫌いとか、そういうことではないのです。早くヌットが笑顔でナットを受け入れられる日がくればいいのに。そしてようやくナットもナンを警戒するように。終盤、自殺未遂をするナンを一家揃って尋ねてくるシーンはなかなかあっぱれでしたね。あれだけいろいろなことがあったのだから、そりゃ警戒しますよ。それでもナットに対し手を緩めないナン。予告では再び怪しげなシーンがありましたが、大丈夫でしょうか。いいかげんナンも目を覚まして欲しいものですが。

「クラープライナーム」第10話

2010-09-09 | タイドラマ「棘のない薔薇」
第10話
実家に戻ってきたナンは、残りの遺産をもらってきたことを母たちに報告します。ラットはナンへの未練が断ち切れず、しばしば電話をしてくるように。ラットの母は、週末ヌットと一緒にタンブンに行きたいとラットに伝えます。今更ヌットに対しどういう態度をとっていいものか分からないラットは二つ返事でヌットにその話をしに行きます。「その日はナットさんの家でパーティーの手伝いがあるから」と断るヌットでしたが、「じゃあその次の週は?」と畳み掛けられ、とうとう一緒に出かけることを了承してしまいます。ナンたちは占い師の下へ出向き、運勢を見てもらいますが、ナンは「いい男とこは結婚できない」と言われてしまい、怒って店を出てしまいます。

ナットの家で行われたパーティーは、外国人も来ていて、ヌットは流暢な英語で対応します。ナンもパーティーにやってきますが、英語の話せないナンはすっかり気後れし、スマートな振る舞いのヌットに嫉妬心を燃やします。「ちょっと英語ができるからって、勝ったと思っているんでしょう」と毒づくナン。二人で話しているところへナットがやってきます。いつものように「ちょっと具合がよくないから帰るわ」とナットの前でぶりっこぶるナンに、ナットは送っていくとも言わず「そう」とだけ答えます。そんなナットの手をとり歩いていくヌット。強気に出るヌットと、自分になびかないナットにナンの苛立ちは募ります。

夜、ヌットを送って来たナット。車から降りて話し込むふたりの様子を、ヌットの母も祖母も微笑ましく見ていました。ナットを見送って家に入ろうとするヌット。ちょうどそこへ戻ってきたナンは、わざと車を暴走させヌットの体を掠めます。とっさによけて事なきを得たヌットでしたが、ナンの乱暴な運転に母は激怒。「ごめんなさい」とわざと酔ったふりをして小言を聞き流すナン。部屋に戻ったヌットをナンが待っていました。「まだ用があるの?」と不快感をあらわにするヌットに「このままではすまさないわよ」と凄むナン。部屋を出たナンを祖母が待っていました。ナンを平手打ちし、不快感をあらわにする祖母に、ナンも憤りを隠せません。

ラットの母たちとタンブンに出かけるヌット。ヌットの母たちはタンブン用のお菓子を準備しますが、ラットの母はラットとヌットをもう一度付き合わせようと考えていたのでした。すっかりラットの母の考えを見抜いていたヌットの祖母は、そんなラットの母に不快感を見せます。慌ててタンブンに出かけたヌットたち。ナンはヌットがラットとタンブンに出かけたと聞きつけます。ヌットの店でナットが来るのを待っていたナンは、ヌットの不在を知って「出直すから」と帰ろうとしたナットを引きとめます。「ヌットはラットとタンブンにでかけたわ」というナンに、ナットはさして動じた様子も見せません。ラットとともに店に来たヌット。一瞬表情を固くしますが、ラットはナンを追いかけ、「ヌットとタンブンに行ったことに拗ねてるんだろう」とナンの機嫌をとります。

清楚で知的なヌットと、セクシーだけど教養のないナン。ささいなことに育ちの差が!

ヌットがラットの家族と共にタンブンに出かけたことは新聞記事になり、ナットの母も知るところとなります。ナンの本性を見抜き始め、ヌットとナットのお嫁さんに、と考え始めているナットの叔母は、ケークと相談してヌットを誘い一緒に旅行にでも行こうと計画を立てます。一方ナンはヌットの家でも邪険に扱われ、ラットの家にも戻れず、ナットにも相手にされなくなり苛立ちを募らせていました。偶然ラットの車が故障して立ち往生しているところに出くわします。ラットに「車、壊れたの?」と声をかけますが、ラットに「心配してくれたんだね。ありがとう」などと言われ、思わず戸惑ってしまうナン。夜、車のことを電話するついでに、ヌットがナットと出かけることをラットに話します。

ケークたちと一緒にリゾートホテルにやってきたヌット。自然のなかでナットと楽しい時間を過ごしますが、ホテルに戻るとそこにはナンとラットが。当然のことながら部屋の割り振りにナンが横から口を出します。今回の旅行を期にナットのヌットの関係を一気に盛り上げようと考えていたケークは、ナンに対しあからさまに嫌な顔をします。ナンと一緒の部屋でいいと言うラットに、ナンは「一緒の部屋には泊まれない」とわがままを言いますが、すかさずケークが「それならあなたはひとりで部屋を使えば?」と、ツインルームの一部屋を進め、ケークとヌットがもう一部屋に泊まることに。ラットとナットが同じ部屋に泊まることになります。ラットは「君のことは信用できない」とナットをそれとなくけん制します。

翌日、リゾートホテル主催のイベントに参加するヌットたち。主催者からチーム分けが発表され、ヌットとラット、ナンとナットが同じチームになります。実はナンが主催者に「ヌットとラットを元鞘に戻したい」とひそかに申し出ていたのでした。ナンの白々しい態度に、主催者は「あなたみたいな素敵な人が身近にいて、二人は幸せだ」と言い出しますが、このことは誰も知らないのでした。ゲームが始まり、ヌットはラットと一緒に宝探しゲームなどに参加。ヌットの目の前でわざとナットにべたべたするナンに、ラットもヌットも嫌な気持ちになります。それでもナットは表情も変えず、べたべたしてくるナンには一切気持ちが動かないのでした。

ナンは母親から睡眠薬を渡されていました。隙を見てナットに一服盛り、眠り込んだところで既成事実を作ってしまおうという魂胆でした。飲み物に薬を入れナットに近づきますが、ナットはもう飲み物を手にしていました。「飲み物ならあるから」とナンの持ってきたコップを受け取ろうとしないナット。しつこく食い下がるナンを見かねたラットが一気に飲み干してしまいます。会場では「カウガールコンテスト」が行われ、ナンとヌットは同票を集めますが、最終的にはヌットが優勝します。可愛らしく衣装を着こなしたヌットに、ナットも笑顔を見せます。ヌットに敗れたナンは地団太を踏んで悔しがりますが、睡眠薬入りの飲み物を飲んだラットは眠り込んでしまい、誰もナンの相手はしないのでした。

一度婚約破棄を経験しているヌットを誰もが気遣っています。

次第に雲行きの怪しくなっていくナン・・・ですがこんなことにはめげず次から次へと邪魔にはいる姿は、本当に醜く切ないです。本当の愛と言うものを知らないのですね。そんなナンに未だ情けをかけているラット。ラットの一途な愛情にどうかナンも気付いて欲しいものですが・・・一服盛って既成事実を作ることでしか男を奪えないなんて、ある意味可哀想なナン。こんなことを続けていても、幸せになんかなれないことに早く気がついてもらいたいものですね。そしてヌットとナットとの関係を、親同士もどうにか後押ししようとしています。親たちは、まだヌットたちが出かけているカオヤイのリゾートホテルにナンまで出かけていることなんて知らないのです。ナットが危ない!!

「クラープライナーム」第9話

2010-09-08 | タイドラマ「棘のない薔薇」
第9話
ナンの起こした事件はすぐに新聞沙汰になり、母たちの耳にも入ります。ナンの友人たちも皆ナンを避けるようになります。しかし、愛人のフアから「離婚するんだろう?」と尋ねられても、ナンは離婚なんてする気はありません。ラットの母は、家を追い出したナンが次第に追い詰められている様子に嬉しさを隠せません。しかしヌットの母から「ナンは離婚しないといっている」と聞かされ、表情を曇らせます。家に戻ってきたナンでしたが、混乱を恐れ母たちは居留守を使います。母たちからの見放され、途方に暮れるナン。車の中で泣いているところを、通りがかったナットは声をかけます。「友達に裏切られてこんなことになったのに」と弱々しいところを見せるナン。成り行き上ナットはナンを慰めますが、二人の様子をヌットは見てしまいます。

ナットとナンが一緒に車に乗り込むのを見てしまったヌットは大ショックをうけますケークからナンの新聞記事を見せられても、心ここにあらずなヌット。一方、ナンを探してラットが店にやってきます。「ナンが来たら、家に戻るよう伝えて」というラットに、不躾にも「離婚はいつ?」などと尋ねるケーク。慌ててヌットは止めます。店を出たラットの前に、ナットの車に乗っているナンが!慌てて誤解を解こうと車を降りたナットでしたが、ラットはきびすを返してしまいます。「ちゃんと話するから」と家に戻ったナンは、ヌットの祖母やラットの母から離婚を勧められます。しかしナンはきっぱりと「離婚はしない」と言います。しかし「遺産を当てにしているのかもしれないけど、遺産程度では慰謝料を賄えないわよ」と、ラットの母は宣言します。

しぶしぶ離婚することに応じたナン。ようやくラットの両親の顔にも笑顔が戻ります。ナンは、ヌットの母親に「私の遺産でしょう?」と食って掛かりますが、ナンが遺産を相続するのは、3年間ヌットの家で暮らすことが条件です。「もちろんあなたの遺産ではあるけれど、それは今じゃない」と静かに話すヌットの母。「明日朝銀行へ行きましょう」と言われますが、怒ったナンは「朝はゆっくり寝たいから」と断ってしまいます。ラットと一緒に役所へ出向いたナン。離婚証明書にサインをし、さっさと席を立ちます。ナンを呼び止めたラットに一度キスをして、背を向けるナン。「離婚してからも、会ってくれないか」と追いすがるラットに「やめておきましょう」と言い残し、ナンはその場をあとにします。

ナンとの離婚が、思いがけず重く心にのしかかっているラット。母から、当面の恋愛を禁じられます。「私の決めた人でないとダメ」と言う母に「今更ヌットに結婚して欲しいだなんて言えない」と訴えるラット。一方ナンは、愛人のフアに新しい家を与えられます。「やっと僕のもとへもどってきてくれた」と喜ぶフアに、当然のように甘えるナン。「ところで、遺産はあとどれくらいもらえるの?」と尋ねられ、ナンの頭にある考えが浮かびます。ナットに対し、再び気まずい気持ちを持つヌット。いつものようにナットを招き家で食事をしますが、ヌットの気持ちは晴れません。翌日、店に現れたラットは、ヌットにナンのことを尋ねますが、ヌットは「家には戻ってきていない」と答えます。

今度はナットに近づくナン。

ナンは落ち込んだ様子でナットの電話をかけます。様子のおかしいナンにナットは心配しますが、これもすべてナンの作戦でした。一方、ヌットの店にナンが現れるのではないかと店で手伝いをするラットに、ケークは「まさかよりを戻そうとしてるの?」と詰め寄ります。「そんなわけないでしょう」と諌められるケークでしたが、なんとなくヌットがナットに対して不信感を抱いている様子に気付きます。ナンはさらにナットに電話をし「もうこの先生きていてもしょうがない」などと自殺をほのめかします。「すぐに向かうから」と急いでナンのもとへ向かうナット。ナットから「今日は店に行けない」と連絡を受けたヌットは、あえて平静を装います。

ナットと一緒にバンコクへ戻るナン。ナンはヌットに電話して、それとなく自分がナットと一緒にいることをアピールします。さらに携帯でナットといる自分の姿を撮りヌットに送りつけます。ヌットは驚きながらも、自分とラットが一緒にいる写真をナンに送り返します。帰宅したヌットは、ナンに呼び止められます。「ラットとよりをもどそうとしているの?」と尋ねられ「別に」としらを切るヌット。「何がおかしいのよ!」ととっくみあいになります。ヌットを殴りつけ、首を絞めるナン。騒ぎを聞きつけた母と祖母がヌットを助けに入ります。「あんたのせいで家がめちゃめちゃだわ。すぐに出て行って!」と怒鳴る祖母に「遺産は?」と白々しくほくそえむナン。

いつものようにナットの家に出向いたナンは、ナットの叔母たちが留守なのを聞いてひそかに喜びます。ナットがひとりで庭仕事をしていると聞いて早速庭へ。上着を脱いで作業をしていたナットに近づき、色目を使います。なんとなくナンに誘われているのを感じ、距離をとろうとするナット。水撒きをして欲しいと頼まれたナンは、わざとホースを自分に向け服を濡らします。「服が濡れちゃった」とアピールするナンに困惑しながらも、ナットは自分の寝室に案内し服を着替えるよう言います。その頃、ラットの母親の誕生日パーティーに招待されたヌットは、ラットの父からラットとよりを戻すよう説得されていました。ラットの母も、ヌットの母にさりげなく打診をしていました。

帰宅したナットの叔母たちは、ナットの服を着たナンと、下着姿のナットを見て言葉を失います。なんとなくナンの本性に気付き始めている叔母は、すぐさまナットを呼び出しどういうことか尋ねます。なにもやましいことのないナットは、ナンが庭仕事を手伝いに来て、服を濡らしたから着替えさせたとあっさり答えます。「間違いないのね」と念押しされ「なにもやましいことはしていない」と答えるナット。今度誕生日パーティーをひらくことになっていることをナンに話す叔母に、ナンは早速自分も参加したいと言い出します。「恋人なんだから、ヌットも招待しなさい」とわざとナンの前でナットにけしかける叔母に、ナットは笑顔を見せます。その後ヌットにパーティーのことを話しに行くナット。ナットがナンと一緒にいたことを聞きヌットは内心穏やかではありません。

色仕掛けで迫ってくるナン。迫力満点です。

ナンがナットを狙っています。ナットも、きっぱり断ればいいのに・・・曖昧な態度は誤解を生むだけですよね。そしてナンとの離婚が成立し、ヌットと再びよりを戻させようと画策するラットの両親。あまりにも虫が良すぎます。さすがのヌットもやや困惑気味・・・。ラットはまだナンに未練がたっぷりあるようですが、残りの遺産を受け取りもうナンもヌットたちには用がないはず。もうかき回さないで欲しいものですが、どうなるのでしょうね。ここへきて、今までナンに遠慮気味だったヌットがにわかに強くなってきました。ふたりの取っ組み合いのシーンではなかなか負けてなかった!大物女優たちにイマイチ喰われ気味だったヌット役Yayaちゃん、存在感が出てきましたよ。

「クラープライナーム」第8話

2010-09-03 | タイドラマ「棘のない薔薇」
第8話
ナンは財産を前借りすることで母と祖母に宝石を買ったり、旅行に連れて行く約束をしたりしています。ケークはこっそりラットと会って、ナンが毎日のようにナットに会いに来たり、電話をかけてきたりすることを話します。ケークの言葉に「考えすぎじゃないか」というラットでしたが、「証拠ならいつでも用意できるけど、自分の目で確かめたほうがいい」とまで言い切るケークに、ラットもなんとなく不安な気持ちになります。ナンはさらに、愛人のフアと結託して新しい事業にまで手を出そうとしていました。前金として大金を受け取りほくほく顔のナン。一方ヌットの母と祖母は、ナンがあつかましくも社交界デビューを果たし雑誌に紹介されたりしているのを苦々しく見ていました。

母と祖母を旅行に連れて行くため、ナンはパスポートの手配をナットに頼んでいました。ケークはラットを連れてナンとナットが会っているところを見せます。馴れ馴れしくナットの手をとるナンに、ラットは深く傷つきますが、ナンに会ってもあえて平静を装います。ナンは母と祖母を連れてヌットの店にやってきます。大声で騒ぎたて、試食といいつつお菓子を大量に詰め込む祖母と母にすっかり閉口してしまうヌット。ナンもヌットの前でわざわざナットとの仲の良さを見せ付けるような態度をとります。挙句わざとお菓子の袋を床に落とし踏みつけたりする祖母たちに、とうとうヌットも堪忍袋の緒が切れてしまいます。

ナットを家に招き、「今日は一緒に夕食でもどうかしら?」などとしきりに勧めるナン。はじめは躊躇していたナットでしたが、3人の剣幕に押されつい「いただきます」と言ってしまいます。ナンはわざとヌットに電話をかけ、「今日、ナットが家に来てるんだけど」と話します。「わざわざあの人の居所を教えてくれなくても、私は恋人でもなんでもないから」とそっけなく接するナン。高笑いするナンに、ヌットは「それよりもラットさんにお伺いをたてるほうが良いのでは」と一言。逆上するナンでしたが、ナンの実家には本当にラットが来てしまいます。「何のパーティー?こんな話聞いていない」とナンを責めるラットに、ナンはうまく言い訳をしますが、ラットからの信用は完全に失われつつありました。

店を手伝いに来たナットから、ことの顛末を聞かされるヌット。母たちを海外旅行に連れて行くためにパスポートの手配を頼まれたこと、車が壊れているというので家まで送っていっただけだったことを「ラットさんが来てくれてほんとはちょっと安心した。夫のある人に付きまとわれても困るから」と話すナットに、ヌットも笑顔を見せます。家に戻ったナンにラットが声をかけます。信頼を裏切るような行為を繰り返すナンにとうとうラットも「このままならこっちにもそれなりの準備がある」と言うラット。ナンは、今日ナットを家に呼んだことがラットにばれたのはヌットのせいだと信じて疑いません。ヌットに電話をかけて怒りをぶつけますが、本当になにもしていないヌットも強気に出ます。

ナットをとりこもうとしているところに現れたラット。

海外旅行を前にすっかり浮かれているナンの母と祖母。ナンが荷物をとりにラットの家に戻っている間も、ラットの母の前で大騒ぎします。「あんたの息子が死んだら、うちの娘がこの家の財産を守ることになるんだから、もっとうちの娘を大事にしなさい」などとラットの母を侮辱する言葉を続けるナンの母にラットの母は必死に怒りを堪えます。一方、ラットはヌットの店に出向きますが、ナットが店を手伝っていました。「まだふたりは恋人になっていないのか」と探りを入れるナットに、「彼女のことを本気で愛している。どこかの最低男とは違う」と笑顔で返すナット。余裕を見せるナットにラットは何も言えません。その頃、帰宅したラットの父親は怒り心頭でした。

ナンは先日、フアのさしがねでラットの父親の名前を勝手に使い事業を起こそうとしたのですが、そのことがラットの父親に明らかになったのでした。父親に「自分は何も知らない」と訴えるラット。父も、ラットの真摯な態度からそうであると信じます。家に戻ってきたナンは、ラットから説明を求められます。「知らない」としらを切りとおすナンを、思わず平手打ちしてしまうラット。「もう一緒には暮らせない!」と逆切れしたナンでしたが、今度は父から「大変なことをしてくれたものだ」と凄まれます。嘘泣きをして無実を装うナンでしたが、「訴えてやる」という父の言葉に、ただならぬ決意を感じたナンは、すぐさま荷物をまとめ出て行く用意を始めます。

ナットの真摯な態度に、一旦はナンとの関係を疑ったヌットでしたが、しだいにまだ心を許すようになっていきます。その日もヌットの店を手伝っていたナットは、ヌットの家で夕食を共にします。そこへ泣きながらナンがやってきます。「自分は悪くないのに家を追い出された」と訴えるナン。ラットの母とヌットの祖母は、互いにナンの様子を話し合います。「もう離婚しかない」ときっぱり言うラットの母に、「残念だけどそれが一番」と返すヌットの祖母。ヌットの母は、白々しく訴えるナンの言葉に同情は見せたものの、「あなたを助けてあげることはできない」とはっきり言います。ヌットは、ナットに「もう辛い思いはしたくない。今この恋に破れたら、もう恋はできないと思う」と自分の気持ちを伝えます。

寝ようとしていたヌットの部屋を、ナンがノックします。「話したいの」というナンを、ヌットは「もう寝るから」と拒絶。思いがけないヌットの反抗にナンは悔しがります。ラットの父親は、ラットとナンを離婚させようと考えていました。翌朝、和やかな食事の席に送れてナンも現れます。祖母が席を立ち、ヌットも「店があるから」と席をたちます。「待ってよ」とヌットの手をとるナンでしたが、ヌットは振り払ってしまいます。ラットの父も、ラットに今後のことを尋ねます。言葉を濁すラットに「離婚しかないな」と宣告するラットの父。話を聞いていた教育係のガームは「ラットだって離婚は考えているはずです。でももう少し時間が必要なのでは?」と助け舟をだします。

「なんだかんだで結局甘い!」と祖母は母の優柔不断さにも不満です。

少しずつ追い込まれるナン。しかしもう今更遅いのではないでしょうかね。それに家を追い出されても、今度はヌットとナットを引き裂こうとするに違いありません。せっかくヌットがナットに心を許しかけてきているというのに!ラットの父親の名前を使って事業を展開しようとしたことで、ラットの父親は金銭的にも、地位的にも大きな損失を受けています。当然ナンのことが許せるはずもありません。この期に及んでも、ラットはナンのことをすっぱり諦めきれないんですよね~。もともとナンはヌットと恋人ラットの間を引き裂き、さらにラットの家の財産が欲しかっただけだというのに、ラットは心のどこかでナンを信じているのです。あぁ~、情けない!

「クラープライナーム」第7話

2010-08-31 | タイドラマ「棘のない薔薇」
「กุหลาบไร้หนาม」第7話
険悪な雰囲気だったのに、一転して仲の良さを見せ付けるラットとナンに、ラットの母と教育係のガームは悔しがります。ひとりで買い物に出かけたナンは、友人と宝石を見ていました。アンティークのジュエリーを勧められ、かなり高額だったにもかかわらず見栄をはって借金をしてまで買ってしまうナン。金を返すあてもないのにと、母や祖母にあきれられてしまいます。一方ヌットとナットは依然気まずいまま。ヌットの店を手伝うナットに、ヌットはどうしても素直になれません。話しかけられてもつい逃げ出してしまいます。その頃、家でお菓子作りをしていたヌットの祖母たちの前に、ナンが現れます。「お母さんに話がある」とヌットの母を呼び出します。

ナンはなんと「遺産を前借りしたい」と申し出たのでした。まだ財産の分配も終わっていないというのにあまりにも急な話で、母は困ってしまいます。母が情に流されナンの申し出を受けてしまうことを恐れた祖母は、「絶対にダメ」ときっぱり。「孫として遺産を相続したいなら、ちゃんと分相応な態度を示して」と叱り付けますが、ナンは逆に「おばあさまは私を孫だと認めているの?」と切り替えします。その場は母が金を工面するということで話はまとまりましたが、そんなことで引き下がるナンではありません。一方、ヌットとナットの関係は相変わらずぎくしゃくしています。ナットとヌットの恋路をひそかに見守ってきたナットの母でしたが、ヌットがなんとなくナットを避けている様子に心を痛めます。

実業家である友人の新作発表会に一緒に来て欲しいとラットを誘うナン。渋るラットを説得し、さらにラットの母の宝石を借りたいと言い出します。「友人の手前恥をかくわけにもいかないのだろう」と言うラットに、母はお気に入りのダイヤモンドを貸します。パーティーでは報道陣に囲まれ有頂天なナン。帰りを待っていた母とガームは、帰宅したナンに「宝石を返して」と告げます。「明日でいいじゃないか」というラットを退け、今すぐに宝石を返して欲しいという母に、ナンはしぶしぶ指輪やネックレスを外します。大切にしているものなのにわざとぞんざいな扱いをするナンに母は怒りますが、ナンはまったく意に介しません。

その日はとうとうヌットの店がオープンすることになっていました。仕事の合間に、ラットもヌットにひとことお祝いを言いに来ます。平静を保ち、その場はどうにか笑顔でラットと接することが出来たヌット。ラットはもう自分に気のない様子のヌットを残念に感じます。記念パーティーには当然招待されていたナットでしたが、当日の朝になって急な仕事が入ってしまい行けなくなってしまいます。ナットが来ないことを聞かされ、心なしかがっかりするヌット。招待客がそろって、いざテープカット、というところでナンが友人たちを引き連れてやってきます。主役のヌットを押しのけ、中心に居座るナンに、一同唖然としますが、報道陣も詰め掛けていたため誰もナンを止めることができません。あまりの態度にさすがのヌットも言葉を失います。

勧められるままに宝石を買ってしまうナン。

パーティーを終え、先に家に戻ったナンは、今度は報道陣を引き連れ自分の取材をさせていました。家で写真を撮らせるナンを、戻ってきた祖母と母は目にします。「申し訳ないけど、来客があるから外へ出て欲しい」と丁重に撮影を断る祖母。せっかくのチャンスをふいにされナンは不満そうですが、一旦外に出ます。一方、店にいたヌットに、ナットからメールが。開店のお祝いをしてくれたナットに、思わずヌットも笑顔になります。その様子を見ていたケークは早速ヌットをからかうのですが、「お兄さんは本当に今日急な用事が出来たのよ。ちょっとは安心したでしょう」とナットに対する誤解を解けないヌットを気遣います。

ナンは報道陣に、祖母がお菓子作りが得意だったこと、みんなに祖母のお菓子を食べてもらいたくて店をオープンすることを思いついたこと、しかし自分は忙しいので妹に店を任せていることなどを話します。ナンはまったく関係ないのですが、報道陣はナンの言葉を信じてしまいます。「終わったら、おばあ様が話したいそうだから」とナンに声をかける母。わがままで見栄っ張りなナンに母もさすがに疲れていました。ナンは店にも報道陣を連れて行きます。我が物顔でヌットを従業員扱いするナンにケークも激怒。ナンに水をぶっかけ追い出してしまいます。ヌットも「もう店には来ないで欲しい」ときっぱり。「おぼえておきなさい!」と捨て台詞を残しナンは帰って行きます。

ナンは母と銀行に行き、お金を手にするとさっそくその足で出かけてしまいます。ナンの真意が読めず、でもナンがあんな女に育ってしまったのには自分にも多少の責任があるように感じている母はナンを責めることもできません。再び友人と宝石屋に出向くナン。実はこの友人は、ナンに宝石を売りつけて一儲けしようとしているのでした。「高くないじゃない!」「あなたにぴったり」「あなたが買わないなら私が買おうかな」などとうまく乗せられてしまうナンは、結局ここでもまた宝石を購入してしまうのでした。ナンに気付かれることなくこっそりめくばせしあう友人と店員のことなど、ナンはまったく疑っていないのでした。

ナットがヌットの店にいることを確認したナンは、わざとナットに電話をかけます。ナンからの電話をわざと取らずにいたナットでしたが、今度はヌットの携帯にナンから電話が入ります。「ナットさんに電話したんだけど繋がらなくて」としらじらしく話すナン。ヌットは電話を取り次ぎます。ナットへの誤解を解けないヌットをみかねたケークは、ヌットに「本気であなたを好きでいてくれているのに、あっさり諦めるの?」と詰め寄りますが、ヌットは「もう余計なことを考えたり、無駄な時間を過ごしたりしたくない。私は死ぬまで独身でいても構わない」と言い出します。こっそりふたりの会話を聞いてしまったナットは深く傷つきます。

店で大立ち回りのナン。ケークはモップで応戦です。

ヌットも頑固ですが、ナンの反撃はおさまりませんね。決してナン役Ployが嫌いではないんですが、だんだん憎たらしくなってきました。ヌットの店のオープンイベントのナンは、まるで主役気取り、さすがのヌットもむっとしていましたが、そのあときっぱり「もう店には来ないで欲しい」とナンに逆らったのはよかった。そしてナットとヌットの距離がどんどん離れてきています。ナットはヌットに対し一途に、いつも優しく紳士に接してくれているのに、ヌットはその優しさが優柔不断に見えてしまっているのですね。ナットがきっぱりナンを否定するとか、もう少しナットの気持ちがヌットに見えればいいのですが。物語もいよいよ大詰めですよ。

「クラープライナーム」第6話

2010-08-27 | タイドラマ「棘のない薔薇」
第6話
席を立ってしまったナンは、嘘泣きをしながらナットを待ちます。「毎日が苦しくて息がつまりそう。好きでもない人と一緒に過ごすことがどんなに辛いことかあなたに分かるかしら」と言うナンに、「あなたとラットさんは愛し合ってるように見えますが」と言葉を返すナット。ナンは、「私が妹の婚約者を奪ったように責められているけど、本当は違う」と、まるでラットがナンに浮気して関係を持たざるを得なくなってしまったかのように涙ながらナットに訴えます。「このことは誰にも言えない私だけの秘密」と涙を流しながらナットに寄りかかるナンに、ナットもなんとなく腑に落ちないながらも同情のような気持ちを持ってしまいます。そんなナットに、ナンはひそかにほくそ笑みます。

ヌットは大学を卒業したらカフェを持つのが夢でした。お菓子作りが得意な祖母や母に手伝ってもらってなんとか店を持ちたいと祖母に相談し、さっそく物件を見に行きます。ナンは今日もナットの家に。「ナットは恋人と食事に出てるのよ」と聞かされ、ナットに会えないことを残念に思いながらも再びナットの叔母たちに料理を習います。ラットはナンを仕事先まで迎えに行きますが、「今日、彼女は来ていませんよ」と教えられます。帰宅したナンは、待っていたラットに「仕事が一日中忙しくて・・・」と言い訳をしますが、ラットは「今日、店に君を迎えに行ったんだけど、来ていないと言われた。一日中忙しいとはどういうことだ!」と問い詰めます。

「どんな言い訳をするのかしら」とナンを見守る母と教育係のガームの前で、ナンはぬけぬけと「本当は料理を作っていたの」と、ナットの家から持ち帰った容器を差し出します。「あなたと、お母様に気に入ってもらいたくて」と白々しく言うナンに、ラットはあっさりと怒りを収めてしまいます。「一日中もかかってすることじゃないでしょう?」と不信感を募らせる母から逃げるように車に乗り込むナン。ラットが止めるのも聞かず車を走らせてしまいます。盛り場で愛人のフアと合流し、うさを晴らすナン。翌朝、ラットはナンの行方を捜すため仕事を休みます。一方、一足先にホテルを出たフアは、ナンのために札束とブレスレットを置いていました。気前のよいフアの態度にナンは大喜びです。

さっそくフアから貰った金でショッピングを楽しみ、友達にも気前よく食事をおごるナン。ラットはナンの行方を捜しますが見つけられません。家に戻ってきているところをガームに見つかってしまい、ナンが帰宅しなかったこと、いまだに見つからないことを話します。「母さんには言わないで」とガームに口止めしましたが、ガームは当然母にすべてを話してしまいます。ヌットのカフェは開店準備が始まり、ナットは献身的に準備を手伝います。ナンはいつものように、ナットの叔母の家に行くのですが、そこではじめてヌットが店を開くことを聞かされます。さっそくヌットの店に現れたナンは「私、この店で働かせてもらうことに決めたわ」と言い出し、一同を困惑させます。

気前のいい愛人から札束のプレゼント。しかも「食事代」として!

ナンがヌットの店で働くと言い出したことを聞いた祖母は、即座に反対します。「出資したのは私よ。口出しくらいさせてもらい」ときっぱり言う祖母。「あなたは妹の婚約者を奪い、そのうえ今度は店まで奪おうとしている。いい加減にしなさい」とナンに対し言葉を荒げる祖母に、ナンは白々しく嘘泣きをします。母に「本気なんです。お母さんからも話をして」と助けを求めますが、母もいまいち気分が乗りません。店に向かうヌットとナットの前に現れたナン。「ご一緒していいかしら」と当然のようにナットの腕を取るナンに、ヌットもさすがに嫌な気持ちになりますが、吼える犬にわざとらしく驚くナンを尻目に、ヌットの手をとって歩き出したナットを見て、ナンは歯軋りをして悔しがります。

自分になかなかなびかないナットに苛立ちながら車を走らせるナン。偶然ナンの車を見かけたラットはすぐに尾行をします。とあるパブに乗りつけたナンは、店に入ったままなかなか出てきません。意を決して店に入ってみるラット。ナンはラットに気付き、すぐテーブルの下に隠れます。「ラットが来てる」と耳打ちされたフアは、ラットにわざとぶつかりその隙にナンを店から逃がそうとしますが、ラットは逃げるナンに気付きます。しかし客に行く手を阻まれ結局証拠がつかめません。家に帰るとナンは何食わぬ顔でベッドにいました。それ以上問い詰めることも出来ず、ラットは気持ちを抑えます。翌日、いつものようにナットの叔母宅に出向いたナンは、作った料理をナットに味見させますが、その現場をヌットが見てしまいます。

ケークから「あの女は、ヌットが羨ましいの!ヌットが幸せになるのを見てるのがイヤなの!」と言われ、さらにヌットもふたりが台所に一緒にいるところを見てしまったらしいと聞かされ、ナットは急いでヌットの店に。泣いていたヌットは慌てて顔を拭き平静を装います。「あんな目にあって、男なんて信用できなくて当然かもしれないけど、一途な愛を貫く男だってまだいる」とヌットに一生懸命誠意を伝えるナットに、ヌットも少し機嫌を直します。一方、自分の作った食事を振舞おうとしたナンでしたが、父は体調が悪く食べられず、ラットも「好きじゃない」と席を立ってしまいます。いらだったナンは、わざと口に含んだ野菜を吐き出し、「まずい!」とほかの皿まで汚してしまいます。

夜、書類を書いていたヌットに、ナットから電話がかかってきます。つい出そびれてしまったヌットでしたが、あとでナットに電話をかけなおします。「さっきはちょうどトイレにいたから」と嘘をついてしまうヌット。少し話をしますが、お互い言いたいことがうまく言えず、電話をなかなか切ることもできません。一方ナンは、先に部屋に戻っていたラットから「昨日あの店に誰といたのか教えて」と詰め寄られてしまいます。ぬけぬけと「友達と一緒だった」というナンは、ラットに「もう仲たがいはやめて、お互いに信じあっていたい」と訴えます。ナンの言葉に、どうしても流されてしまうラットは、ナンと仲直りをしてしまいます。

ナットにも裏切られてしまった気持ちになるヌット・・・可哀想。

ナンがナットに接近!ケークが「あの女はヌットが羨ましいのよ!」と言っていましたが、やはり男には分からない「女の勘」とでもいいましょうか・・・ナンの本性をすっかり見抜いてしまっていましたね。しかしナットの叔母たちは、ナンを信用し始めています。他人にうまく取り入り、機嫌をとることで世の中を渡り歩いてきたナン。お嬢様育ちのヌットにはとうてい理解の出来ない思考回路ではありますが、それでも「姉だから・・・」とぐっと耐えるヌットが痛々しいですね。ナットも、もっと積極的にヌットを守ってあげなければなりません。ラットも、ナンの本性に早く気がつけばいいのに!あっさり仲直りしてしまってしましたけど、浮気をされているわけですし・・・。

「クラープライナーム」第5話

2010-08-25 | タイドラマ「棘のない薔薇」
「กุหลาบไร้หนาม」第5話
ヌットの誕生日前日。「本当にパーティーを開かなくてもいいの?」と気遣う母に、「朝、托鉢をすればそれで充分だわ」と答えるヌット。翌朝、僧へ寄進する供物を準備して待っているヌットの前に、母を伴ったラットが!目を疑うヌットでしたが、実際は親友のケークと、兄のナットでした。去年の誕生日は、ラットととあるカフェでお祝いをしたのですが、「来年もまたここでお祝いしよう」と約束した言葉をヌットは思い出し、涙を流していました。ラットもまた、約束が気になってそれとなく店にやってきてしまいます。ひとりで席についていたヌットを見て、少しほっとするラット。しかしヌットには、ナットとケークが一緒でした。思わずきびすを返すラットの姿を偶然見かけてしまったケークは、さりげなくヌットの視線からラットを隠します。

出張から戻ってきたラットに、教育係のガームは苦情を言おうとするのですが、ちょうどナンの母親から電話がかかってきて即座に呼び出されます。「娘に辛い生活をさせているそうね」といきなり言われ、戸惑うラット。ナンも嘘泣きをします。「どうすればいい?」と機嫌を伺うラットに、「二人で家を出たい」と訴えるナン。ラットも仕方なく了解します。一方、結局ささやかながらパーティーをすることにしたヌット。さっそくケークとナットが準備を手伝います。ナットからオルゴール付きの置時計をプレゼントされたヌットは、添えられたカードの「これからは幸せな時間を過ごしていって欲しい」という言葉に、ナットの人柄を感じ思わず笑顔に。ヌットの母も、ナットの礼儀正しく思いやりのある振る舞いにますます好感を持ちます。

ヌットの誕生パーティーが開かれることをガームから聞かされたナンとラットは、プレゼントを買いに行きます。ナンのわがままに少々閉口気味なラットでしたが、付き合わないわけにもいきません。ヌットの家には、ラットの両親もやってきてヌットに「幸せになってね」とせめてもの想いでお祝いの言葉をかけるのでした。和やかな雰囲気でパーティーが進む中、ナンとラットが現れ、場の空気が一瞬にして凍りつきます。ラットからプレゼントを受け取り、表情をこわばらせるナンに、「お客さんにケーキを切ろうか」とさりげなく助け舟を出すナット。すっかり気分を害したラットの両親は、帰宅することに。去り際「話があるから戻りなさい」とラットに耳打ちします。ヌットとナットの良好な関係、それに気をとられているラットを見たナンは、今度はナットに近づきます。

「いつもそれとなく助けてくれてうれしい」とナットにお礼を言うヌット。「妹としか思ってないなら、ここまでしないさ」と笑うナットの言葉に、ヌットは驚きながらもうれしい気持ちになります。しぶしぶ家に帰ったナンに、ラットの両親は「家を出ることは認めない」ときっぱり言います。「でもほかにいい方法を用意した」と、ナンに仕事をさせることにしたラットの両親。ナンはあからさまに嫌な顔をしますが、ラットも「いい考えだ」とすっかり同意します。一方、パーティーの客をすべて見送って、ケークとナットにも別れを告げるヌット。「今日は本当にありがとう」とナットに改めて感謝の気持ちを伝えるヌットに、ナットも笑顔をみせます。仲良さそうな二人の様子に、母も安心します。

ナットから貰ったプレゼントがとても気に入っているヌット。

買い物をしていたナンは、偶然友人と会ってしまいます。友人の手前、ラットに宝石をねだるのですが、ラットは「分不相応だ」と相手にしません。怒ったナンは「財産があるでしょう?」と思わずラットに言ってしまいます。「君はなんのために僕と結婚したんだ?」とラットに聞き返され、ナンは我に返りますが、ラットはナンに不信感を持ちます。ナットの叔母たちがヌットの家にお菓子作りを習いにやってきます。ケークとナットももちろん一緒です。ナットに「やってみる?」と声をかけたヌット。ナットが案外器用にお菓子作りをするのを見て、驚きつつも新たな一面にうれしくなります。今度はふたりでジュースを作っているところへ、ラットとナンが現れます。ナンは仕事をしたくなくて、ヌットの母に口ぞえを頼みに来たのでした。

わざとラットに近づき、思わせぶりな態度をとるナン。対応に戸惑うナットに、ヌットの母が助け舟をだします。邪魔をされて引き下がるナンでしたが、ナットもヌットの母もナンの本性に気付き始めます。さらにナンはヌットにもナットのことをあれこれ尋ねるのですが、ヌットも「私はあの人の人柄が好き。家柄が好きなわけじゃない」ときっぱり言います。帰り際、今日は夕食を家族でとることになっているとラットから聞かされ、うんざりしたナンは車に乗らず、自分でタクシーを拾い帰ってしまいます。ラットはナンの実家に様子を見に行くのですが、ナンは愛人フアのもとにいました。「欲しいものがあったら、なんでも買ってあげる」というフアの言葉に、ナンはうれしそうな表情をみせます。

実家で食事をするナンに、さっそく祖母が金をせびりますが、ナンは迷惑そうな顔をします。「財産が手にはいるまでは離婚なんてしない!」と言うナンに、母も祖母も満足そうな顔をみせます。夜遅くにラットの待つ屋敷に戻ってきたナンでしたが、それとなく待っていたラットには目もくれません。ラットが声をかけてもにらみつける始末です。翌日から、ナンはヌットの母親の友人の会社で働くことになっていました。朝から家にやってきたナンに、出かけようとしていたヌットは困惑。「キレイな格好をして、デートかしら?」というナンに「ちょっとした用があって」とそっけなく答えるヌット。ヌットが今日もナットと会うことになっていると聞いたナンは、さっそく邪魔をしに行きます。

ナットがヌットとの用を済ませ、叔母たちに頼まれスーパーに出かけたのを見計らって、ナンは白々しくナットに声をかけます。「料理できるんですか?」などと聞いてくるナンをむげにできず、適当に話をあわせていたナットでしたが、ナンは「これからおじゃましてもいいですか?」などと言い出します。断りきれずナンを家に連れて帰るナット。ヌットとの事情を知っている叔母たちは「どうしてあんな子を連れてきたりするの!」と困惑しますが、仕方ありません。ナットの家の調度品や家構えを見て、ナンはナットの家の経済状況をそれとなく見計らっていました。料理を作って「一緒に食べることはできないんです。家で家族が待っていますから」と白々しく答えるナン。がんじがらめの不自由な生活を送っているふりをするナンに、叔母たちは同情してしまいます。

今度はナットまでナンの餌食に?!

ナンと結婚しておきながらヌットに未練があるラット。もう、お前はどっちやねーん!とつっこみたくなる優柔不断さにイライラしますね。そして少しずつナンに不信感を持ち始めるラット。もっと早く「財産目当て」だって気付けばよかったのに。ナンは、今度はナットに近づこうとしています。どこまでもヌットを苦しめ、火種を作るナン。ナットももっときっぱりした態度をとらなくてはいけませんよね。今度はナットまでナンは奪ってしまうのでしょうか。ヌット役ヤーヤーちゃん、プロイ(ナン役)やメーム・ヂンタラー(お母さん役)といった芸達者たちに囲まれ、ちょっと影が薄すぎるような気がしますね。頑張って欲しいものです。

「クラープライナーム」第4話

2010-08-23 | タイドラマ「棘のない薔薇」
「กุหลาบไร้หนาม」第4話
ラットとナンの結婚に深く傷ついたヌットでしたが、やはりラットへの思いをきちんと断ち切りたいと考え、あえて結婚披露宴に参列することを決意します。ヌットの決意を聞いた友人のケークとナットはとても驚きますが、ヌットの気持ちを尊重します。パーティー用のドレスを来たヌットに一瞬目を奪われるナット。会場でラットたちと顔を合わせた一行は、さっそく記念写真に納まります。ナンに対し怒り心頭のケークは、写真撮影をするのにわざと横に立ち、さりげなく足を踏みつけたりします。披露宴では、いかにも離れしないない様子で下品に騒ぐナンの母や祖母に、ラットの母も眉をひそめていました。「新郎新婦は台上に!」とアナウンスされ、舞台に上がる二人を、複雑な思い出見つめるヌット。

ナンはラットの家で暮らすことになりますが、ラットの家は家族そろって食事をすることに決まっていて、時間まで決まっていました。話を聞いたナンはこれからはじまるであろうがんじがらめの生活に早くもうんざりしてしまいます。一方、ヌットの友人ケークは、気分のふさぎがちなヌットと、兄のナットの関係を取り持とうとしていました。一緒に買い物に連れ出しますが、急用が出来たふりを装ってふたりきりにしてしまいます。買い物の途中トイレに入ったヌット。手を洗っていると個室からなんとナンが出てきます。とっさにその場を離れようとしましたが「少し話さない?」と腕を掴まれてしまいます。トイレの外でも、ナットとラットが顔を合わせていました。

ラットとの暮らしを語るナンに、ヌットは「ああいう性格の男性には気をつけたほうがいいわ」と言い返します。トイレから戻ったヌットに、外で待っていたナンは白々しく一緒に食事でもどうかと誘います。ヌットの表情からとっさに「今から一緒に行くところがあるから」と申し出を断るナット。「映画でも観るのね。素敵」とさらに続けるナンに、ナットは「タンブンに行くんです。よかったら、一緒にどうですか?」と切りかえします。頭の回転が速くとっさの機転がきくナットの受け応えに、ヌットはすっかり安心し笑顔を見せます。一方、帰宅したナンは、屋敷の教育係ガームと早速衝突。すぐにラットに訴えますが「あの人はいい人だよ」とラットは取り合いません。母からも生活態度を咎められ、ナンはうんざりします。

ナットに送られ帰宅したヌット。玄関先で話し込むふたりを見て、ヌットの母親はナットがヌットの支えになっていてくれることに理解を示します。「育ちもいいし性格も申し分ない。素敵な青年だわ」と褒める母に対し、祖母は「そう簡単には信用できない」と警戒します。しかし当のヌットは、兄のようなナットに少しずつ心を許していくのでした。一方、ラットの家で暮らすナンは、ことあるごとにラットの両親や教育係のガームと対立。食事もそこそこに部屋に戻ってしまいます。そこへ元恋人のフアから電話が。自分に相談なしに結婚したことを咎めるフアに、ナンは「今どこにいるの?」と会いに行くことを約束。出張に出かけるラットを見送ったあと、咎める母とガームを尻目にさっさと家をでてしまいます。

教育係のガーム。使用人ではなくて「屋敷のこと一切を任せている」ということで、いわば女版執事のような感じ?!

祖母や母と一緒に仏に祈りを捧げたヌット。「ナンのことは信用しちゃいけなかったのよ」と言う祖母の言葉に、ヌットもようやく納得することができるようになっていました。「それもこれも元凶は私にある」と、祖母は、ヌットの父親とナンの母親の馴れ初めについて話し始めます。水商売をしていたナンの母親を見初めたヌットの父親を無理やり連れ戻した祖母は、家柄もよく器量の良いヌットの母親をあえて紹介し、結婚させたのでした。しかしそのときすでにナンの母親はナンを身ごもっていて、ヌットの母親は結婚後にその事実を知らされたのでした。深い因縁に呪われた自分とナンの関係に、ヌットは暗い気持ちになりますが、それなりに理解を示します。

元恋人のフアと会っていたナンのもとへ、ラットから電話がかかってきます。電話口でわざと余計なことを言うフアの声に不安を感じだラットは、ナンにすぐ帰宅するよう促します。深夜の帰宅は当然母やガームとの衝突の原因に。翌日、起床の遅いナンが食事の席に着く前に、ガームは食器を下げさせてしまいます。食って掛かるナンに「もう時間が過ぎたから」とにべもなく答えるガーム。怒ったナンはガームを突き飛ばしてしまいます。物音を聞きつけた母に咎められ、「私はヌットとは違う。同じようにはできない!」と怒るナン。「この家の人間は、みんな幸せに暮らしてるのよ。問題があるとすれば、あなたのほうじゃないかしら」と母に言われ、ナンもとうとう「もう誰にも遠慮はしないわ」と怒りをぶつけてしまいます。

問題ばかり起こすナンにたまりかねたラットの母は、ナンの祖母に相談します。ナンも、ラットの家の家風になじめないことをナンの母に相談。「ラットさんと一緒に家を出て二人で暮らしたい」と、母に口ぞえを頼みます。一方、いつものようにケークと会っていたヌットでしたが、当然ケークはそこへナットを呼び出していました。週末にヌットは誕生日を迎えることになっており、「パーティーができるかどうかは分からないけど・・・」と言いながらもナットを家に招待するヌット。少しずつ近づくヌットとナットの関係に、キューピッド役のケークもうれしそうです。そのころナンは実家に戻り、ラットの家の愚痴を延々とこぼしていました。母と祖母を、ひとまず屋敷に呼ぶことにします。

ラットの実家に居座ることにしたナンの母と祖母。不躾で下品な振る舞いにラットの母と教育係のガームも苛立ちを隠せません。帰宅したラットの父も、大声で騒ぐナンの母と祖母にすっかり閉口してしまいます。たまりかねて外へ食事に出たラットの両親ですが、相手は息子の嫁の母親と祖母、追い出すわけにも行かずほとほと困り果ててしまいます。ラットに話してはどうかといいつつも、ナンに夢中なラットが聞く耳を持つはずもなく、ふたりは憂鬱な気持ちで食事をします。一方ナンと母、祖母は大きな屋敷で我が物顔に振舞います。「こんな生活、もううんざり」というナンに、母は「いい方法を思いついた!」と、新しい悪巧みを話します。

他人の屋敷で大騒ぎな3人。

ヌットと行動を共にするナットに、なんとなく対抗意識を燃やすラット。なんていい加減な男なんでしょうか。4人のデパートでのシーン、ナットの機転でヌットも嫌な思いを最小限に抑えることが出来たわけですが、まだこの二人の関係は「恋」までにはいっていない感じ。ヌットも今すぐにナットに恋をするのもしんどい立場ではありますが、母はヌットがナットになんとなく好意を抱いていることに理解を示していますね。祖母はまだナットを警戒していますが・・・。そしてナンの小悪魔ぶり。教育係のガームに食って掛かる様子はほんとに憎たらしかったですけど、きっと最後には天罰が下ることでしょう。もっとやれ!!という感じですね。