第13話(最終話)
ヌットとラットは着々と結婚式の準備を進めていました。二人の間には、穏やかで甘い時間が流れていきます。一方ラットは、父から勘当され家を出ることに。ラットが出ていくことを、教育係のガームは心から悲しみます。ラットも姉のように慕ってきたガームを悲しませるのは本意ではありませんでしたが、仕方ありません。母とも気まずいまま、家をあとにしてしまいます。必ず連絡することを約束します。ナンの祖母はばくちの負けを取り返すため高利貸しのもとへ向かいます。サインをするよう言われなんの戸惑いもなくサインをしますが、実はその高利貸しには裏がありました。ナンのもとを訪れたラットは、ナンが外国へ向かったと聞かされ愕然とします。
ナンはひとりでちゃくちゃくと復讐の機会をうかがっていましたが、ある日自分の妊娠に気付きます。ヌットとナットの結婚式が翌日だと母から聞いたナンは、ある計画を思いつきます。白々しく式場へ向かうナン。駐車場でラットの両親に出会います。「うちの息子と一緒じゃないの?」と訝しがるラットの母に、「もう関わりはありませんけど」と答えるナン。式場で、結婚の儀式を行っていたラットは、ナンの来場に気付きます。「あんたに用はない。帰りなさい」とナンをにらみつける祖母に「私だって妹のお祝いがしたい」と答えるナンは、追い出されそうになって「妊娠しているの。ひどいことはしないで」と言います。子供の父親がナットだと来賓の前で訴えるナン。しかし身に覚えのないナットは「子供が生まれたらDNA鑑定をする。そのうえで僕の子供なら責任はとるつもりだ。もっともそんな結果はでないだろうけど」ときっぱりナンに告げます。
ひとまずその場を後にしたナンでしたが、実はすでに混乱の種をしかけていたのです。ホテルに爆弾が仕掛けられたとの密告電話があり、ホテル側は結婚式どころではなくなります。招待客はすべて帰ってしまい、残ったのは親友のケークと、もう一人の友人だけ。爆弾は結局見つからず、祖母は「これもナンの仕業にちがいない」と怒り心頭。今度のことに不安を隠せないヌットに、ナットは「今日は僕らの決めた結婚の日だ。お客がいなくても、ふたりで式をする」とヌットを励まします。一方、ラットはナンの妊娠をケークから聞かされます。「誰の子供かは分からないけど」とケークは言っていましたが、心当たりのあるラットは混乱します。
招待客は爆弾騒ぎで帰ってしまったけれど、ナットの一言で結婚式はそのまま行われることに。身内だけのささやかな式でしたが、ナットとヌットは壇上に上がります。ナンも式場にやってきます。みんなナンのほうをちらりと見ますが、とくになにかいうわけでもなく、相手にもしません。自分がここにいるのに、全員に無視され、さらにラットにまで愛想をつかされてしまったナンは悔しくてたまりません。自分の部屋に戻り、枕を叩いて悔しがります。本当の愛情というものを知らず、人を妬むことでしか自分を満たすことの出来なかったナンには、なぜヌットのほうが自分よりも幸せになるのかがどうしても理解できないのでした。
やっぱりこういう華やかなシーンはいいですね。
ナンの祖母と使用人は、借金がかさみとうとう取立人が家にまでやってきてしまいます。「私は金庫の番号も分からない」と必死に逃げようとする祖母でしたが取立人はあっさりと金庫を開け入っていた金のアクセサリーをすべて持ち去ってしまいます。押し問答をしているときにちょうど戻ってきたナンの母は、いくらやめるようにいっても聞かなかった祖母のばくち癖を責めますが、もうあとの祭りです。一方ナンのもとへも招かれざる客が。「このマンションから出て行ってほしい」といきなり言われ、何のことだか分からないナンでしたが、実はナンが購入したマンションの名義人が、愛人フアによって書き換えられていたのでした。
すぐさまフアのもとへ向かうナンでしたが、ナンとフアは別の女と結婚していました。「どういうこと?」と門前で騒ぐナンに、フアは「こんな女知らない」としらを切ります。「いい加減なこと言わないで」と怒りをあらわにするナンでしたが、一切相手にされず結局追い出されてしまいます。ひとまず家に帰ったナンは、祖母の借金を回収にきた男たちに取り囲まれてしまいます。「昨日の宝石は全部偽物だった」と凄まれ、ナンは怖くて車の鍵をさしだしてしまいます。行くところのないナンはひとまずヌットの家に行き、事情をヌットの母に話しますが。祖母が「今更助けてやる必要なんてない」とナンを追い出してしまいます。
行くあてのないナンは浮浪者同然の夜を過ごします。怖い夢を見てうなされたり、朝、さっさとどくよう怒鳴られたり、ナンの精神状態は限界に近づいていました。飛び降り自殺をしようと屋上に上がってみますが、決心がつきません。途方にくれ混乱したナンは、ふらふらとヌットの店に出向きます。店ではヌットの母がちょうど店番をしていたところでした。母は突然現れたナンの様子が不自然なことに気付きます。「お母さん・・・」とヌットの母の前でいきなり倒れるナン。母は驚き、ひとまずナンを介抱します。
目をさましたナンは、こんな自分に情けをかけてくれる母に心から感謝の気持ちを感じます。今までの不誠実な態度を改めて母に詫びるナン。半年後、ヌットとナンは幸せな日々を送り、ナンはひとりで子供を産み落としていました。ある日病室にラットが訪ねてきます。「君がどこへ逃げようと、僕は追いかける」とナンに告げるラット。これからナンと子供と一緒に生きていきたいことを話します。ラットの誠実な言葉に、ナンは今までの自分を恥じ、ラットへ感謝します。1年後、ヌットとナットが外国へ旅立つ日が来ました。朝のタンブンを終えた頃、ラットがやってきます。「最後にナンと話をして欲しい」というラットに連れられ、ヌットたちはナンのもとへ。「あんなにひどいことをした私なのに」と自分を貶めるナンに、ヌットが笑顔で「もうなんとも思っていないし、今日は姪っ子にも会いたかったから」と答えます。今までの悪行を心から反省し詫びるナンに、ヌットも笑顔を返します。みんなのこころからわだかまりが消え、空港へ向かうナットとヌットを、ラットたちはいつまでも見送るのでした。
このふたりも一緒に新たな道へと進みます。
ナン役プローイ・ナーマン・・・悪役のときは本当に悪い女に見えるし、いい役のときは心底いい人間に見える不思議な女優さんです。メイクが違うのかなぁ?今回はナンの態度に終始イライラしっぱなしでしたが、終盤ナンのしおらしい態度にはなんだか胸が熱くなりました。ラットの愛情に気付き、その愛情を受け入れることで自分もようやく幸せになれたナン。ラストシーンはすっかり毒気が抜けてヌットに負けずとも劣らない美しい母の顔になっていましたね。家族とはなにか、愛することとはどういうことか、ようやく気付くことの出来たナン、最初の登場時とはまるで別人のような穏やかな表情でしたね。最後は丸く収まって、本当に安心しました。
さて、「棘のない薔薇」、なかなかナムナオな展開にイライラでしたけど、個人的な感想としては、やっぱり主演のYayaちゃん、喰われてましたね。だいたいいつもナット役Romeが主演のドラマって、脇役が輝くんですけど、今回もナンことPloyが一番目立ってたと思います。でも、ラット役TaとPloy、案外お似合いかも・・・なんて思ったり。意外と人の生き死にがないドラマだったので、安心してみることができました。次のドラマは人気俳優アム・アティチャートと、最近めきめき伸びてる女優テーオ・ナッタポン主演の「เพียงใจที่ผูกพัน/piang jai tee pook pan(絆だけ」をレビューしようと思ってます。私の好きな俳優ボーイ・チョークチャイが出演してるんですよね。今回結構時間がかかってしまったので、次はサクサク観ていこうと思ってますので、よろしくお願いします。
ヌットとラットは着々と結婚式の準備を進めていました。二人の間には、穏やかで甘い時間が流れていきます。一方ラットは、父から勘当され家を出ることに。ラットが出ていくことを、教育係のガームは心から悲しみます。ラットも姉のように慕ってきたガームを悲しませるのは本意ではありませんでしたが、仕方ありません。母とも気まずいまま、家をあとにしてしまいます。必ず連絡することを約束します。ナンの祖母はばくちの負けを取り返すため高利貸しのもとへ向かいます。サインをするよう言われなんの戸惑いもなくサインをしますが、実はその高利貸しには裏がありました。ナンのもとを訪れたラットは、ナンが外国へ向かったと聞かされ愕然とします。
ナンはひとりでちゃくちゃくと復讐の機会をうかがっていましたが、ある日自分の妊娠に気付きます。ヌットとナットの結婚式が翌日だと母から聞いたナンは、ある計画を思いつきます。白々しく式場へ向かうナン。駐車場でラットの両親に出会います。「うちの息子と一緒じゃないの?」と訝しがるラットの母に、「もう関わりはありませんけど」と答えるナン。式場で、結婚の儀式を行っていたラットは、ナンの来場に気付きます。「あんたに用はない。帰りなさい」とナンをにらみつける祖母に「私だって妹のお祝いがしたい」と答えるナンは、追い出されそうになって「妊娠しているの。ひどいことはしないで」と言います。子供の父親がナットだと来賓の前で訴えるナン。しかし身に覚えのないナットは「子供が生まれたらDNA鑑定をする。そのうえで僕の子供なら責任はとるつもりだ。もっともそんな結果はでないだろうけど」ときっぱりナンに告げます。
ひとまずその場を後にしたナンでしたが、実はすでに混乱の種をしかけていたのです。ホテルに爆弾が仕掛けられたとの密告電話があり、ホテル側は結婚式どころではなくなります。招待客はすべて帰ってしまい、残ったのは親友のケークと、もう一人の友人だけ。爆弾は結局見つからず、祖母は「これもナンの仕業にちがいない」と怒り心頭。今度のことに不安を隠せないヌットに、ナットは「今日は僕らの決めた結婚の日だ。お客がいなくても、ふたりで式をする」とヌットを励まします。一方、ラットはナンの妊娠をケークから聞かされます。「誰の子供かは分からないけど」とケークは言っていましたが、心当たりのあるラットは混乱します。
招待客は爆弾騒ぎで帰ってしまったけれど、ナットの一言で結婚式はそのまま行われることに。身内だけのささやかな式でしたが、ナットとヌットは壇上に上がります。ナンも式場にやってきます。みんなナンのほうをちらりと見ますが、とくになにかいうわけでもなく、相手にもしません。自分がここにいるのに、全員に無視され、さらにラットにまで愛想をつかされてしまったナンは悔しくてたまりません。自分の部屋に戻り、枕を叩いて悔しがります。本当の愛情というものを知らず、人を妬むことでしか自分を満たすことの出来なかったナンには、なぜヌットのほうが自分よりも幸せになるのかがどうしても理解できないのでした。
やっぱりこういう華やかなシーンはいいですね。
ナンの祖母と使用人は、借金がかさみとうとう取立人が家にまでやってきてしまいます。「私は金庫の番号も分からない」と必死に逃げようとする祖母でしたが取立人はあっさりと金庫を開け入っていた金のアクセサリーをすべて持ち去ってしまいます。押し問答をしているときにちょうど戻ってきたナンの母は、いくらやめるようにいっても聞かなかった祖母のばくち癖を責めますが、もうあとの祭りです。一方ナンのもとへも招かれざる客が。「このマンションから出て行ってほしい」といきなり言われ、何のことだか分からないナンでしたが、実はナンが購入したマンションの名義人が、愛人フアによって書き換えられていたのでした。
すぐさまフアのもとへ向かうナンでしたが、ナンとフアは別の女と結婚していました。「どういうこと?」と門前で騒ぐナンに、フアは「こんな女知らない」としらを切ります。「いい加減なこと言わないで」と怒りをあらわにするナンでしたが、一切相手にされず結局追い出されてしまいます。ひとまず家に帰ったナンは、祖母の借金を回収にきた男たちに取り囲まれてしまいます。「昨日の宝石は全部偽物だった」と凄まれ、ナンは怖くて車の鍵をさしだしてしまいます。行くところのないナンはひとまずヌットの家に行き、事情をヌットの母に話しますが。祖母が「今更助けてやる必要なんてない」とナンを追い出してしまいます。
行くあてのないナンは浮浪者同然の夜を過ごします。怖い夢を見てうなされたり、朝、さっさとどくよう怒鳴られたり、ナンの精神状態は限界に近づいていました。飛び降り自殺をしようと屋上に上がってみますが、決心がつきません。途方にくれ混乱したナンは、ふらふらとヌットの店に出向きます。店ではヌットの母がちょうど店番をしていたところでした。母は突然現れたナンの様子が不自然なことに気付きます。「お母さん・・・」とヌットの母の前でいきなり倒れるナン。母は驚き、ひとまずナンを介抱します。
目をさましたナンは、こんな自分に情けをかけてくれる母に心から感謝の気持ちを感じます。今までの不誠実な態度を改めて母に詫びるナン。半年後、ヌットとナンは幸せな日々を送り、ナンはひとりで子供を産み落としていました。ある日病室にラットが訪ねてきます。「君がどこへ逃げようと、僕は追いかける」とナンに告げるラット。これからナンと子供と一緒に生きていきたいことを話します。ラットの誠実な言葉に、ナンは今までの自分を恥じ、ラットへ感謝します。1年後、ヌットとナットが外国へ旅立つ日が来ました。朝のタンブンを終えた頃、ラットがやってきます。「最後にナンと話をして欲しい」というラットに連れられ、ヌットたちはナンのもとへ。「あんなにひどいことをした私なのに」と自分を貶めるナンに、ヌットが笑顔で「もうなんとも思っていないし、今日は姪っ子にも会いたかったから」と答えます。今までの悪行を心から反省し詫びるナンに、ヌットも笑顔を返します。みんなのこころからわだかまりが消え、空港へ向かうナットとヌットを、ラットたちはいつまでも見送るのでした。
このふたりも一緒に新たな道へと進みます。
ナン役プローイ・ナーマン・・・悪役のときは本当に悪い女に見えるし、いい役のときは心底いい人間に見える不思議な女優さんです。メイクが違うのかなぁ?今回はナンの態度に終始イライラしっぱなしでしたが、終盤ナンのしおらしい態度にはなんだか胸が熱くなりました。ラットの愛情に気付き、その愛情を受け入れることで自分もようやく幸せになれたナン。ラストシーンはすっかり毒気が抜けてヌットに負けずとも劣らない美しい母の顔になっていましたね。家族とはなにか、愛することとはどういうことか、ようやく気付くことの出来たナン、最初の登場時とはまるで別人のような穏やかな表情でしたね。最後は丸く収まって、本当に安心しました。
さて、「棘のない薔薇」、なかなかナムナオな展開にイライラでしたけど、個人的な感想としては、やっぱり主演のYayaちゃん、喰われてましたね。だいたいいつもナット役Romeが主演のドラマって、脇役が輝くんですけど、今回もナンことPloyが一番目立ってたと思います。でも、ラット役TaとPloy、案外お似合いかも・・・なんて思ったり。意外と人の生き死にがないドラマだったので、安心してみることができました。次のドラマは人気俳優アム・アティチャートと、最近めきめき伸びてる女優テーオ・ナッタポン主演の「เพียงใจที่ผูกพัน/piang jai tee pook pan(絆だけ」をレビューしようと思ってます。私の好きな俳優ボーイ・チョークチャイが出演してるんですよね。今回結構時間がかかってしまったので、次はサクサク観ていこうと思ってますので、よろしくお願いします。