悪あればこそ善は善として使命し、醜あればこそ美は美として生命するのです。
悪を浄化して心用の悪とし、必然悪として生(活)かすのです。
悪は悪にのみ働きかけ得るのです。
善に向って働き掛けても善はビクともしないのです。
ビクつき悪に引き込まれるのは、己れ悪が在るからです。
天国を動かす力は地獄であり、光明を輝かす力は暗黒である。
地獄は天国あるが故であり、暗黒は光明あるが故であるのです。
大いなる平衡が保たれている故に、呼が強く成れば吸も強くなり、吸が長くなれば
呼もまた長くなるのです。
地獄なきところに天国はなく、天国を思念するところに地獄を生ずるのです。
善を思念するところに悪を生み出すのです。