近くの山から戻った時に携帯に着信があったことに気がついた。ホンシメジのシロの近くに別荘を持っている友人からだった。赤松の木の下に知らないきのこが菌輪を描いていたという。白くて大きなホンシメジのようなきのこなのだが、見に来て欲しいとのこと。もう夕方だし、明日はブナ帯を流れる渓流沿いの紅葉を見に行く予定だ。しばらく考えて、明日の朝9時に行くと返事をした。まるで、出張鑑定団だな。
朝、ちょうど9時に行くと朝飯を済ませて待っていた。さっそく見せてもらうと、傘は10cm前後。柄はしっかりしていて下膨れ。全体が白くて、傘の中ほどが薄く茶色がかっていた。それが、袋に沢山、20本くらい。シロシメジのようだった。
シロシメジには似たものが幾つかあって、鑑定が難しいのは知っているけれど、食べてみて中ったことはことはない。「勧めはしないけれど、食べてみたいと思うなら、まず、一つをバターでソテーして、二人で味見をしてみたら?」と言っておいた。「少し苦味はあるかもしれない。それで味と、その後の体調をみて、いけると思ったら食べたらいい」。その後、どうなったかは分からない。帰りに畑で採れたレタスと水菜を貰って帰宅。
庭の野紺菊
帰宅したのが11時。急いで支度をして高速に入り、西進後、国道を北上する。途中、綺麗な紅葉のところで車を停めて・・・
国道沿いの紅葉
道端の野紺菊?
また車に戻り、国道から渓谷へ向かう途中でまた、車を停めて・・・
目的地に到着したのは午後1時。
お腹が空いたので、途中のコンビニで買ってきたスパゲッティと・・・・、やっぱり、ビール。
控え目に・・・
その後、ザックを背負って歩き始めた。
チャナメツムタケ
ブナとミズナラ、カエデや栃の木などの広葉樹林の中に続く道を歩いて行く。林全体がしっとりとしている。相変わらず、人気のないところ。
ムキタケ
出始めている。小さなムキタケ。
道の山側の急斜面を登って行くと数は少ないが、倒木が転がっていて、きのこが出ていたりする。でも、今日はシンドイことはしない積りだったが・・・・
一回だけ・・・・登ることにした。滑り落ちそうになりながらしばらく登って行くと大きな倒木があった。古いブナのようだ。
ムキタケ
そして、見つけたのは・・・・、誰かが切り取っていったなめこの柄。でも、近くの倒木を見てみると・・・・
ピンボケ なめこ
ぬるぬるの美味しそうななめこだ。
Mycena sp.
ムキタケ
ムキタケを見つけたところで斜面を下り、道まで降りた。そのまま、奥に進んで行く。
カエデは紅葉を始めたところ。見頃とは言い難いが、僕の好きな色の取り合わせだ。
道は行き止まりになり、広い空間が広がっていた。足許を見ると・・・・
アカチシオタケ
ミズナラの倒木には・・・
ヌメリスギタケモドキ
そして、これは?
オオフクロタケだろうか・・・・
膜質の壷、ヌメリの強い傘。成菌の傘は10cmくらい。苔むしたブナの倒木から一つ、倒木の脇の地面から一つ出ていた。
木の下を覗くと・・・・
アカチシオタケ
視線を上げて周囲を見渡す。
ちょっと、座って休憩しよう。途中で買ってきたエクレアを食べてボーっとしていた。川の流れる音だけが聞こえている。
つづく。
地面からでるなめこ、という意味でしょうね。
ツチナメコは、そういう名前のきのこが他にあるので、ちょっと問題です。
チャナメは独特の埃臭さがあるので、あまり採りません。
カラカサタケも図鑑なんかに美味しいきのことして紹介されてますよね。
傘をそのまま天麩羅にする・・・・、その気になって真似してみましたが、
美味しくない。。
マントカラカサは毒だというし・・・、それから食べることはなくなりました。