朝、目覚ましを3時半に仕掛け、もがきながら4時前に起き出した。前日に大方の用意をしてはいたが、そのせいで寝たのは11時をかなり過ぎていた・・・。4時半に家を出て走る。辺りは当然ながら真っ暗だ。
途中、コンビニに寄りお茶とコーヒーを買い、友人宅に5時半に到着。3人を乗せ、途中、もう1人を拾い高速に乗った。それから、二時間程。途中、夜が明け始め辺りが明るくなったころ、山里に到着。
覆っていた霧が晴れ始め、何やら幽玄な景色だ。
山里の真ん中を清流が流れ、薄暗い中、柿の木に沢山の実が成っていた。
それから、そのまま車で山道を登り切り、行き止まりのスペースに車を停めた。山の中というのに綺麗なトイレがあり、身支度を済ませ山に向けて歩き出した。
実は2週間前のOノ山でのなめこ採りの2日目、前日の北からの探索では山は雪に覆われ、きのこ採りはできず、西から山に登りなめこを探そうと山を登り始めた時に、携帯にメールが入り・・・・よくもこんな山の中でメールが届いたものだが・・・、昨日、山でなめこを沢山採ったが、保存のしかた知らない?というメールだった。西からの探索も期待はできないという気分だったので、少々、やる気が失せた。そこで、負けてなるものかという気持ちにならないのが、今シーズンだ・・・。その後、Oノ山では持ち切れないほどのなめこと遭遇することにはなったのだが・・・。
今日は、その山を案内してもらうのだ。12月に入り、さすがにもう、なめこは終わりなのではないかと心配はしていた・・・
車を降りて、道を歩いてゆく。周囲の山はすっかり葉を落とし見晴らしが利く。道の両脇の斜面にはオオイワカガミが群生しているのが見えている。
オオイワカガミ
オオイワカガミは山の奥深く入って行って見掛けるものと思っていたが、ここでは車道の脇まで群生しているのだ。道を造るときに崩したところにも拡がって殖えている・・・
花の付き方がオオイワカガミと少し違うな・・・と思ったが、帰宅してから調べてみると、花が終わったあとも花序は伸びるようだった。それにしても、今年はオオイワカガミの狂い咲きがあったということか・・・。
さて、20分もあるいただろうか、ようやく道を登りきり、ブナ・ミズナラの森の中に入ってゆく。谷は広く、真ん中を沢が流れている。その沢は幾つもに分かれ、それぞれにそって谷が続いていた。葉が全くないので、谷全体は明るく見渡せる。しばらく、本筋の谷に沿って歩く。河原といったものはほとんどないので沢沿いの急斜面を歩かなければならないことが多い。
きょうの一番目のきのこは・・・
ニガクリタケ
毒菌でもきれいだ。
しばらく行くと古いなめこのこびりついた木が立っている。なめこを採ったあともある。やはり、遅いか・・・と思ったが、厚い苔の間から、若いなめこが顔をだしている。
なめこ
これは、何?
ヒラフスベの老菌?
同じ木の裏側にはムキタケの小さなものが出ていた。
ムキタケ
また、しばらく進むと、沢沿いの道の脇の立ち枯れのミズナラの木から若いなめこが出ているのに出会った。
食べ頃
ということは、しばらく人はなめこ採りに入っていないのか?
なめこの出たミズナラの立ち枯れ
俄然、元気が出てきて山の急斜面を登ってゆくと・・・・・
倒れて斜面から横に突き出したミズナラの枯れ木に・・・。
これが、始まりだった。
つづく。