○ムーンフェイスについて(ステロイドで顔がパンパンに腫れる)
天下のマツジュンのあの特殊メイクには思わず目をそらした
ファンの方も多いだろうと思うのですが、私なんかは実際
ああいうアンパンマン顔になってましたね~。ああ、思い出したくない。
鏡で自分の顔を見るのが苦痛でしたから。
ただ、ムーンフェイスは「むくみ」ではなくて(むくみも出ますが)
脂肪の異常沈着なので、一晩とか数日であそこまでパンパンになることも
ないし、逆に薬をやめたからすぐに元通りということもありません。
私の場合は、ステロイド投与を始めてから2~3週間で顔の輪郭が
はっきり変わってきて、ほぼ元の顔に戻ったと思えるようになったのは
ピークの頃から約1年ほど経ってからでした。
ドラマではムーンフェイスのパパを見てみんなで笑い転げる
ほほえましい(?)シーンがありましたが、
ムーンフェイスを見て泣かれたりびっくりされたり笑われたりと
いうことには、老若男女を問わず内心ひどく傷ついている場合が
多いことを知っておいていただきたいと思います。
○リハビリについて
ドラマではマツジュンがものすごくリハビリを頑張っていましたが
CIDPの場合、神経の損傷が活発に進んでいる時期(急性期)には
運動をすることで却って悪化が進んだり、本来損傷を受けていない
筋肉や関節を傷めたりすることがありますので、リハビリは禁止です。
投薬等により、神経が回復期に入り始めてから、適度に体を
動かすことは、体力の衰えや筋肉の萎縮・関節の硬縮を防ぐために有効ですが
基本は「汗だくになったり、後で筋肉痛や関節痛がでるほど
やってはいけない」のだそうです。
ただ、昨年の今頃は車椅子に乗っていた私が今自分の足で歩けているように
焦らず諦めず地道にリハビリを続けることには一定の効果はあるようですが
あの場面だけを見て、リハビリを頑張りさえすれば回復するという
誤解が広まらないことを願います。
○ドクターの「完治した人はいない」発言について
これに引っかかりを感じた患者は結構いたようです。
現在の医学ではCIDPには根治療法がありませんので、投薬などの
治療をやめても 症状が悪化することのない状態は「完治」ではなく
「寛解」と 言うそうです。
その意味では「完治した人はいない」のですが、後遺症も殆ど残って
おらず、長期間寛解の状態を保てている人も確かにいらっしゃるようです。
ただ、CIDPの邦訳が「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」というとおり、
この病気は「慢性」病ですので、根治療法がない以上、いつまた
悪化が始まるかわからない、という不安は患者に常につきまといます。
回復後何年間再発しなければ大丈夫、というようなものでもありませんし
再発を予防する方法もありません。
私個人はドクターの台詞にもあった「一生付き合っていく病気」
という捉え方をしています。
○CIDPの多様性について
CIDPの症状の現れ方、有効な治療法(対症療法)は実に様々です。
ドラマでは紹介がありませんでしたが
大きく分けると緩慢進行型(治療によっても進行が止まらず、ゆっくりと
麻痺が進行していく)と寛解・再発型(良くなったり悪くなったりを
繰り返す)の2種類があると言われています。
主な治療法はIVIg、ステロイド、血漿交換などですが、人によって
効いたり効かなかったりします。これら全てが効かない場合は
「難治性」と言われ、免疫抑制剤を使用して進行を抑える研究が
進められているところですが、免疫抑制剤はこの病気に対しては
保険適応が認められていません。
また、「元通りの体にはならないけれども、身体障害者手帳はもらえない」と
いう程度の後遺症が残ることが多く、患者の多くが福祉の恩恵を
受けられずにいます。非常に疲れやすい、暑さや悪天候で体調を崩す、
痛みやしびれを感じる、等はポピュラーな症状ですが
外見からはわからないため、周囲の理解を得ることも難しいです。
・・・とまあ、いろいろうがった見方をしてみましたが、
お医者さんでも専門医でなければよく知らないようなマイナーな病気を
こうして紹介してもらったことで周りに説明はしやすくなったかも。
私自身はネットで調べて最初から専門医にかかったため、速やかに
診断と治療が受けられた、患者会でも珍しいほどのラッキーなケースですが
もし全然畑違いのお医者さんにかかっていたら
治療が遅れて、もっとずっと大変なことになっていたかもしれません。
その意味からも皆さんにこの病気について知ってもらうことは
意味があるだろうと思っています。
天下のマツジュンのあの特殊メイクには思わず目をそらした
ファンの方も多いだろうと思うのですが、私なんかは実際
ああいうアンパンマン顔になってましたね~。ああ、思い出したくない。
鏡で自分の顔を見るのが苦痛でしたから。
ただ、ムーンフェイスは「むくみ」ではなくて(むくみも出ますが)
脂肪の異常沈着なので、一晩とか数日であそこまでパンパンになることも
ないし、逆に薬をやめたからすぐに元通りということもありません。
私の場合は、ステロイド投与を始めてから2~3週間で顔の輪郭が
はっきり変わってきて、ほぼ元の顔に戻ったと思えるようになったのは
ピークの頃から約1年ほど経ってからでした。
ドラマではムーンフェイスのパパを見てみんなで笑い転げる
ほほえましい(?)シーンがありましたが、
ムーンフェイスを見て泣かれたりびっくりされたり笑われたりと
いうことには、老若男女を問わず内心ひどく傷ついている場合が
多いことを知っておいていただきたいと思います。
○リハビリについて
ドラマではマツジュンがものすごくリハビリを頑張っていましたが
CIDPの場合、神経の損傷が活発に進んでいる時期(急性期)には
運動をすることで却って悪化が進んだり、本来損傷を受けていない
筋肉や関節を傷めたりすることがありますので、リハビリは禁止です。
投薬等により、神経が回復期に入り始めてから、適度に体を
動かすことは、体力の衰えや筋肉の萎縮・関節の硬縮を防ぐために有効ですが
基本は「汗だくになったり、後で筋肉痛や関節痛がでるほど
やってはいけない」のだそうです。
ただ、昨年の今頃は車椅子に乗っていた私が今自分の足で歩けているように
焦らず諦めず地道にリハビリを続けることには一定の効果はあるようですが
あの場面だけを見て、リハビリを頑張りさえすれば回復するという
誤解が広まらないことを願います。
○ドクターの「完治した人はいない」発言について
これに引っかかりを感じた患者は結構いたようです。
現在の医学ではCIDPには根治療法がありませんので、投薬などの
治療をやめても 症状が悪化することのない状態は「完治」ではなく
「寛解」と 言うそうです。
その意味では「完治した人はいない」のですが、後遺症も殆ど残って
おらず、長期間寛解の状態を保てている人も確かにいらっしゃるようです。
ただ、CIDPの邦訳が「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」というとおり、
この病気は「慢性」病ですので、根治療法がない以上、いつまた
悪化が始まるかわからない、という不安は患者に常につきまといます。
回復後何年間再発しなければ大丈夫、というようなものでもありませんし
再発を予防する方法もありません。
私個人はドクターの台詞にもあった「一生付き合っていく病気」
という捉え方をしています。
○CIDPの多様性について
CIDPの症状の現れ方、有効な治療法(対症療法)は実に様々です。
ドラマでは紹介がありませんでしたが
大きく分けると緩慢進行型(治療によっても進行が止まらず、ゆっくりと
麻痺が進行していく)と寛解・再発型(良くなったり悪くなったりを
繰り返す)の2種類があると言われています。
主な治療法はIVIg、ステロイド、血漿交換などですが、人によって
効いたり効かなかったりします。これら全てが効かない場合は
「難治性」と言われ、免疫抑制剤を使用して進行を抑える研究が
進められているところですが、免疫抑制剤はこの病気に対しては
保険適応が認められていません。
また、「元通りの体にはならないけれども、身体障害者手帳はもらえない」と
いう程度の後遺症が残ることが多く、患者の多くが福祉の恩恵を
受けられずにいます。非常に疲れやすい、暑さや悪天候で体調を崩す、
痛みやしびれを感じる、等はポピュラーな症状ですが
外見からはわからないため、周囲の理解を得ることも難しいです。
・・・とまあ、いろいろうがった見方をしてみましたが、
お医者さんでも専門医でなければよく知らないようなマイナーな病気を
こうして紹介してもらったことで周りに説明はしやすくなったかも。
私自身はネットで調べて最初から専門医にかかったため、速やかに
診断と治療が受けられた、患者会でも珍しいほどのラッキーなケースですが
もし全然畑違いのお医者さんにかかっていたら
治療が遅れて、もっとずっと大変なことになっていたかもしれません。
その意味からも皆さんにこの病気について知ってもらうことは
意味があるだろうと思っています。