昨日放映された『世界的スター アラン・ドロンのすべて』ですが、私なりに感じたこと、思うことを今回は書いてまいります。
なおネタばれを含んでいますので、まだご覧になっていない方はスルーしていただければと思います。
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今回のインタビューはフランスのテレビ・プロデューサー、シリル・ヴィギエール氏がこれまでのドロンさんと築かれてきた信頼関係を基に実現させた企画であり、世界中のドロンさんのファンにドロンさんの復活を印象付けることに成功したのであろうと思います。
この方は私と同い年ですが、その熱の入れようから、彼もドロンさんの大ファンなのであろうということも理解できました。
ですので放映前の期待は非常に私の中で高まっていました。
私が前々回の記事で翻訳したパリマッチ誌のインタビューの冒頭部分まではよかったです。
ところが番組が進むにつれて、だんだんとこのシリル氏の質問の内容が私には不快なものになっていきます。
男性女性を問わず行われてきた映画界でのセクシャルハラスメント行為について、反社会的勢力とのつきあいについて、などは「そこまで聞くの?」という愚問でした。
それに対して正直に答えてしまっているドロンさんの姿も「どうしてしまったんだろう?」という違和感を覚えました。
「85歳になったから何でも話してもいいだろうと思った。」といった趣旨のお言葉がありましたが、これまでであれば彼と関わりのあった人たちへの思いやりを持って口を閉ざしていたであろうはずのドロンさんらしくない発言です。
ドロンさんも久しぶりのテレビ出演に心が解放されてサービス精神を発揮しすぎてしまったのでしょうか。
かなり踏み込んだ回答をしていますが、正直そこまで答えなくてもよかったのでは、と思うことが随所にありました。
また、フランスの歴代の大統領についての考えまでは特に問題なかったのですが、アメリカやロシアの指導者、フランス、アメリカの若手俳優たちに対する無関心、などもあえて話す必要はなかったと思います。
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大変期待していただけに残念な番組内容でしたが、もしかしたら「すごくよかった。」と思われている方もいらっしゃるでしょう。
そういう方々にとって今回の記事は不愉快な内容になってしまいましたこと、どうかお許しください。
あくまでこれは私の感想にすぎません。
一人のファンの愚痴として、どうぞお聞き流しください。
また番組内の日本語字幕で「ダ行」の日本語変換ができていないといった粗削りな箇所も多々ありましたので、もしかすると日本語訳の言葉足らずのせいで私が誤解している部分があるかもしれません。
改めてパリマッチ誌を読み返してみようと思っております。