メキシコ湾の原油流出事故、封鎖に成功

　今年４月２０日に発生したメキシコ湾（ルイジアナ州近海）での史上最悪の原油流出事故は、事業担当者のＢＰが懸命に努力を重ねた結果、ようやく封鎖に成功した。一時は、原油流出量増加が治まらず、メキシコ湾の環境汚染が危惧されたが、流出口封鎖に漕ぎ着けてまずは良かったと思う。

　ルイジアナ州沖の海面は原油に汚染され、生態系にも多大の影響を与えたようだ。石油で利益を上げたいばかりに、１５００ｍもの海底掘削に手を出し始めた人間は、制御技術が中途半端なままに、大事故を起こして環境破壊を招いたのである。

　この事故で米国は当面の間、自国周辺海域の深海海底掘削を止めるようである。それと共に、石油エネルギーの浪費を自粛するよう政治が動くことの方が米国にとって重要なのではないか。


原油流出で油井封じ込め最終段階　英ＢＰが確認試験実施

　【ワシントン共同】米メキシコ湾原油流出事故で、英石油大手ＢＰは１８日、流出が起きた油井が完全にふさがれたかどうかを調べる圧力試験を同日深夜から１９日未明にかけて実施することを明らかにした。米メディアが報じた。早ければ１９日午前（日本時間同夜）にも結果が判明する可能性がある。

　油井がふさがれていることが最終的に確認されれば、４月の事故発生以来、約５カ月間にわたった原油封じ込め作戦は終了、米史上「最悪の環境災害」（オバマ大統領）は終息に向かう。

　原油流出は、暫定措置の密閉ぶたが設置された７月１５日以降、ほぼ止まっているが、ＢＰは完全に油井をふさぐために８月、油井の上部から特殊な泥やセメントを流し込んで固める「スタティック・キル」という作業を実施。

　さらに仕上げとして、５月から掘り進めてきた「リリーフ井戸」を今月半ばに海底下４キロの地点で油井に接続。油井の下部からもセメントを注入した。

　流出は４月２０日、油井から噴出したガスに引火し、石油掘削基地が爆発したことで発生。約４９０万バレル（約７億８千万リットル）が海に漏れだした。

2010/09/19 11:43 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010091901000171.html