LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:変わったミッション

2018-10-06 | Flight Log (機長)

この日はちょっと変わったミッションを行うことに。飛行機が大好きで、いつもサンタモニカ空港の展望デッキから飛行機を眺めている知人の御子息。せっかくなので、空港内に招待することに。そして飛行機を見せてあげ、コクピットに乗せてあげる約束をした。ただ、飛ぶのは怖い!らしい。そこで、エンジンを始動して空港ないをタクシーすることに。こちらとしては飛んであげてもいいのだが。

朝待ち合わせ、お父さんと子供二人を乗せて空港敷地内を案内。普段は展望デッキから出られないが、私のIDがあればActive taxiway / runway以外ならどこでも入れる。空港を一周し、愛機ボナンザの元へ。間近で見る飛行機に目を輝かせる子供達。そして四人で機体に乗り込み、エンジン始動。目の前でプロペラが周り、轟音をあげるエンジンは迫力満点だったようだ。そして、クリアランスを取ってタクシー開始。ゆっくりとタクシー。なんてことない低速タクシーだが、子供たちは大喜びだった。すぐに展望デッキの前、Transient Parkingに到着。エンジンを切り、皆で降機、そして記念撮影。

その後、しばらく展望台で遊んだあと、皆は併設の公園へ向かってしまった。せっかくなので、自分一人で飛ぶことにした。再び機体に戻り、ランナップを終え、Rwy21から離陸。temperature inversionによる不安定な気流。Right turn at shore lineで海岸線を飛ぶと、3000ftくらいからすごいリフトがあった。揺れもあり、500fpmくらいのリフトだったと思う。パシフィックパリセイズの上空で反転してspecial flight ruleに入ろうとしたが、4000ftくらいまで上昇してしまったほど。スロットルを20インチまで戻し、2-3度のピッチダウンでやっと降下。3500ftで巡航へ。巡航開始してからは2400rpm 20インチという低速設定。13.5gphの燃料流量。これでIAS145kt, OAT66度F Pressure Altitude 3420ft, TAS155ktと出た。なかなか優秀だと思う。最近JPI EDM700の調子が悪く、EGTをきっちり測ってrich-of-peakにできていない。おそらく1-2GPHはリッチよりだろう。本来なら12gphくらいの燃料消費で155kt巡航ができるはず。

そのままトーランス上空まで飛び、ここでゆっくり上昇。4500ftまで来て海上飛行。2400rpmでのんびり空に浮いているのもいい。しばらく海上を飛び、反転して帰路へ。ここからは高速巡航に変更。2500rpm 24インチ、17gphくらいの流量。どんどんエアスピードが伸びて、IAS 158kt OA75度F PA4320ft、これでTAS174ktという数字を記録。さらに飛び続けようと思ったが、一瞬でLAXを飛び越えてサンタモニカマウンテンが近づいてきた。先ほどの揺れとリフトが残っているので、油断するとYellow Arcの飛行になる。ここは減速して着陸することに。スロットルを戻し、山沿いを飛びながら徐々に減速、ギアを出して降下開始。パリセイズの上空で管制塔を呼び、180度旋回しながらサンタモニカ空港のエアスペースへ向かう。Right traffic Rwy21と管制官。Squawk codeはもらわなかった。ダウンウィンドでは2000ft。まだ降下してabeam numberで1400ft。空港北側は全体的に上昇気流気味。何も指示がないので、abeam number!と管制塔を呼ぶと、cleared to landとなる。フルフラップでパターンを周り、70ktラウンドアウトを意識して着陸。

スポットインした後、綺麗に拭き掃除した。飛んでいた時間は1時間弱。タクシーやら拭き掃除やら、愛機の横で地上に居た時間は4時間くらい。変わったミッションのお陰で、変な時間の使い方をした。


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