LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:大掛かりな修理を前に

2021-01-19 | Flight Log (機長)

ラダベーターの修理は大掛かりになる。Vtailからラダベーターを取り外し、塗装をはがし、錆取り加工を行い、マグネシウムの防錆加工を行い、ペイントショップで今まで通りの色とデザインに戻すべく再塗装し、左右のパーツバランス取りをし、再びVtailに取り付ける。可動部分のベアリングなども交換になるだろう。1−2ヶ月は飛べなくなる。

その前に、軽く飛んでおこうと思った。天気は問題ない。空港に到着し、エンジン始動、夕暮れ時の空の下、タクシー開始。ランナップを終え、right turn at shore lineでの離陸。ちょっと北風が強く、滑走開始と同時に機体は左に流れる。フルエルロンでセンターラインに戻した。そして離陸、海を目指して飛ぶと、想像以上に気流が不安定。海岸沿いで右ターン。ここでトラフィックアラートあり。対向してくる機体がいるらしい。上昇して回避。地上は華氏60°台だったのに、1000ft越えだと70度、80度と上昇。砂漠の暑い空気が北風で入って来る、temperature inversion、典型的だ。

右旋回しながらサンタモニカ空港上空に戻り、SMO132に乗って南下。3500ftで巡航するが、テールは左右に振られる不安定な気流。そんな不安定なテールの動きも、Vtailの愛機らしなと受け流す。プラクティスエリアの海上はトラフィックが多かった。仕方ないので、進路を東に取る。そしてロングビーチクラスDエアスペースの上をのんびり飛行。むしろこの空域の方が、同じ高度を飛ぶトラフィックが少ない。夕暮れ時の空、海を眺めながらフライトを続けた。

そろそろ帰還しようと、コンプトン空港に向かって降下を開始。すると、TIS-Bの便利さを再認識。同じ方向に向かう低高度を飛ぶ機体が1機。ゆっくり飛べば衝突コースなので、ここは速度を出して降下。進路は一緒、こちらが0.5マイルくらい先を飛んでいる感じ。150ktくらいで降下していると、とりあえず追いつかれることはなさそう。十分に水平距離を保てた。コンプトンの周波数をG530Wで調べ、一応モニターする。近くを飛んでいた機体も同じ高度でレベルオフしていた。ただ、十分な水平距離が取れ一安心。おそらく同じコース取り、LA riverに沿って北上するのだろう。

2000ft以下、山より低い高度になると、気温は下がる。それから気流も安定。ダウンタウン横を通過、そしてFwy10に沿って飛び、管制塔にコンタクト。ストレートインRwy21となるが、そのままmodified straight inを続けていたら、right turn join the finalと注意された。Direct to SMOでGPSを設定していたので、VOR-A  approachを選択し、それに沿ってファイナルを飛ぶことに。先行するCirrusに続いて着陸だが、まったくスペーシングが読めない。Still looking for the Cirrusと管制塔を呼び、さらに減速。すると、your spacing looks goodと管制官。80kt台で飛び、もうFwy405が迫るというところで着陸する機体あり。おそらくCirrusだろうと判断。それにしても、かなりSpecingは狭い。最後は完全なナイトランディングとなったが、まあまあの出来。軽いローカルフライトだったが、愛機とのしばしの別れを前に、良い気晴らしになった。


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