LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:San Bernardino AirportとFlabob Airportを訪問

2008-12-05 | Flight Log (機長)
Thanks Givingの週末、Tower Enroute でIFR Clearanceを取り、Approachを打って遊ぶフライトに出かけることにした。この日はA先生にご一緒してもらうことになり、朝早くから待ち合わせ。こんな早朝から日本人二人がうれしそうに待ち合わせて出かける様は、他人の目には釣りに出かけるかゴルフにでかけるのかのいずれかに映るのだろうが、"飛行機でInstrument Approachを打って遊びにいく”というふうには思わないだろう。

Torrance Airportに到着すると、まだBeacon Lightが回っていた。かなり雲は晴れてきていたが、いまだIMCという証拠だ。機体は当然Mooney M20C。手足のように動いてくれる機体。Torrance GroundにSan Bernardino International AirportまでのTECをリクエストし、Routeの指示はいつも通り:

Fly runway heading, Inetercept LAX 170, LIMBO, V64, SLI VOR, V8, PDZ VOR, Direct

もう暗記してしまったRouteだ。すぐに離陸許可がおり、雲を突き抜けて気持ちよいOn-topのフライト。すぐに左旋回を繰り返してSeal Beachに向かって飛び、そこからDirect SLI / Resume on Navとの指示。とは言っても、V64-SLI-V8と飛ばせてもらえることはほとんどなく、他のトラフィックに進路を譲るべくHeadingを変更されること度々。結局V64, V8の両Airwayともにほとんど通らせてもらうことはなく、Seal Beach VOR (SLI) やParadise VOR(PDZ)までの変則Direct Routeを通ることになった。こんな忙しい飛び方もGreat Los Angeles Areaの空域、Socal Approachでは日常のこと。

順調に飛行を続け、San Bernardino International Airport ILS Rwy06のLocalizerをインターセプトすべくレーダーベクターが開始。実際にLocalizerに乗ってからは延々とOntario Airport Class C Airspaceの中を飛び続けることになる。降下しながらの速度コントロールがしにくいMooneyなので、早々にランディングギアを出して降下していると、Socal Approachから"もっと速度を出せ!”とせかされた。Ontario Class Cの中を低速でだらだら飛んで欲しくなかったのだろう。エアスピード(IAS)では105ktでの飛行だったが、強い向かい風の影響で対地速度で85ktくらいしか出ていなかったから仕方がない。これ以上エアスピードを出すにはランディングギアを引っ込めなくてはならず(M20Cでギアが出せるのは120mphまで)、仕方ないのでギアを引っ込め速度を上げた。San Bernardinoは10000ftの長い滑走路なので、Single Engineの機体なら少しオーバースピード気味で進入してもあまり問題ないだろうと判断、Socalの指示に従った。これが滑走路の長さが3000ft台の空港だったらSocalには"NO"と言っていただろう。Headwindがあるとは言え、120ktでファイナルを飛んだらGround Effectの強いMooneyを3000ft以内で安全確実に停止させる自信はない。

San Bernardino Aiport Towerにハンドオフされてからは高度も十分下がり向かい風も弱くなったので、ランディングギアを再度下ろし、100ktくらいまで速度を下げさせてもらった。それでも本来のアプローチスピードより全然速いが、10000ft級の滑走路の国際空港の着陸は全く問題なく、滑走路の長さの半分も使い切ることなくRwy06に着陸。

目的地についたし、そのままTorrance Airportに直行することもできたが、せっかくなのでもう一つくらい空港に立ち寄ることにした。Riverside / Flabob Airport (RIR) はBase Legに丘があり、Short finalじゃないと下りれない不思議な空港。何度も下りたことのあるFlabobだが、空港併設のCafeに立ち寄ったことはなかった。ということで、次の目的地をFlabobにした。ものの10分でFlabobに到着、この日はTransient Parkingに駐機し、Cafeに寄ることにした。Cafeの内装は飛行機好きのこころをくすぐるもので、売って欲しい!と思うような飛行機の模型が沢山あった。とくにLearjetの模型は本気で欲しいと思った。地元の人間でごったがえずCafeだったが、今度はもう少し空いている時間に来てみようと思う。

帰りはRiversideのClass D Airspaceを西にまっすぐ突っ切り、PDZ VOR上空からSocal Approachにコンタクト、4500ftでの飛行となった。Torrance AirportのATISを取ると、雲が晴れてしまっているがVisibility 3SM Hazeとのこと。数字上ではギリギリでMarginal VFRに留まっている状態。せっかくなのでILS Approachをリクエストした。スムーズにFinal Approach Courseにレーダーベクターされ、Final Approach Fixに来た瞬間にCleared to Landとのこと。こんな天気では飛んでいる機体は少ないようだ。実際にApproachを開始すると、4-5マイルくらいで空港確認、ATISよりも実際のVisibilityは良くなってきているようだ。着陸も問題なく、週末のフライトセッション終了。フライトとしては楽しかったが、もう少し長く雲の中を飛びたい気分だ。



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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (KOBA)
2008-12-05 13:19:23
雲の中を飛ぶってどんな感じなんですか?
やっぱり慣れるまでは怖いものなんですか?それとも興奮ですか?
VFRパイロットの僕にはまだまだ未知数の世界です。興味はありますが・・・
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Unknown (くらげ)
2008-12-05 22:42:07
日本の日常会話でもゴルフを打ちに行く感覚で、アプローチを打ちに行くと気軽に言える環境になってほしいです。
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Unknown (C2)
2008-12-06 04:20:56
>KOBAさん
雲の中を突き抜けて飛ぶのは”経験のあるパイロット”と一緒に飛べば気持ちよい体験です。私もIFRの訓練中はActual IMCになるのを待ち望んでいました。ただ、IFRを取ってから自分一人で雲に入るまでは、さらに何ヶ月か時間がかかりました(かけました)。小型機で一人雲の中を飛ぶのは緊張するものです。ただ、雲の上や下に突き抜けた時の快感、とくに雲から突き抜けて目の前に滑走路がある時の快感はたまりません。

>くらげさん
日本のGAも活発になって欲しいものですね。日本よりもGAが活発じゃなくて制約が多い国もありますが、そのように”下を見て安心する”ようなことはせず、”日本よりも経済的に恵まれていない国でも日本より何百倍もGAが進んでいる国がある”という事実に目を向け、どんどんと空が解放されていって欲しいものですね。
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