LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:わずか7ドルの支払いを済ませるために愛機出動

2009-10-11 | Flight Log (機長)
この日は色々と予定が立て込んでおり、ゆっくり飛ぶ時間がなかった。ならば飛ばなければいいではないかと言われそうだが、週末の午後、1時間でも2時間でも、空き時間があればかならず飛ぶというのが自分の信念。

先日、一晩トーランス空港に駐機した為、駐機料7ドルの支払いをしなければいけない。郵送すれば済む話しだが、何か空港に用事があれば飛行機で出かけたいところ。さっそく愛機を駆って7ドルの支払いの為にトーランスに向かった。

サンタモニカ空港に到着し、機体のタイダウンを解き、エンジン始動。プロペラが周り、オイルの匂いが漂うだけで幸せを感じる。気温が低くなり、愛機Grumman AA1の調子も良い。ランナップエリアに向かい、キャノピーを開けて空を見上げる。1000ftくらいの高さに雲が点々としていた。

ランナップを終え、Right 270 at Shore Lineで離陸。ところが、海岸線近くまで雲が張りつめており、なかなか高度を上げられない。しかたないので100ktくらいの水平巡航飛行で雲の下を飛び、雲が晴れたところで一気に高度を上げた。そのままグングンと3500ftまで上昇し、Special Flight RuleでLAXを越えた。

西側は雲に被われ、ATISも1500ft Scattered、3500ft Brokenというもの。ただ、東側からアプローチすれば雲をクリアーできる。Rigth Traffic Rwy29Rとトーランス管制塔から指示があったので、雲を避けてHawthrone BLVDよりも東側に進路をとって高度を下げ、雲の隙間からトーランス空港のDownwindに入ることにした。多少強引な操作で雲の穴から下に抜け、無事にDownwindに入った。この時点で管制塔からCleared to Landをもらった。この日はかなり気流が不安定で、ベースからファイナルでかなり揺れた。それでも特に難無くRwy29Rに着陸。

着陸後はいつもの自分のスタイル、キャノピーを全開でタクシー。途中Fuel Pitで給油、その後でTransient parkingに向かい駐機。General Aviation Centerで駐機料を入れた封筒を投函してきた。これで目的達成。すぐに帰還。

すぐに機体に戻りエンジンを始動。トーランス空港Rwy29Rまでタクシーし、気持ちよくランナップを終えた。雲が海側を被っているので、Right Downwind Departureで離陸となった。すぐにGoodyear Fieldの方向に進路を取り、そこで2500ft以上の高度を稼いでトーランス空港 Class Dの上空で高度を更に稼ぎ、4500ftに上がったところでLAX special flight ruleでLAX越え。

サンタモニカ空港の上空はFew-Scatteredの雲が2000ー3000ftの高度に点々としている。Downwindで高度を下げ、Right TrafficでRwy21に入った。フルフラップで高度処理し、1400ftのTraffic Pattern AltitudeにはAbeam Numberで到達。ここでGulfstream IVが離陸して行ったのが見え、すぐに管制塔から ”Caution for wake turbulence!”と言われ、引き続きCleared to Landが出た。

すぐにGulfstream IVのローテーションポイントを確認。思ったよりも手前でローテーションしていた。それよりも奥で接地するか手前で接地するか考えたが、やはりwake turbulenceの中を通りたくないので、かなり減速して手前に下りることに。すぐに高度処理開始し、本来はあまりやりたくないRwy21のナンバーを目指すような着陸。Runway Endに民家が並ぶサンタモニカ空港では、こういう降り方は気持ちよくない。ただ、G4のWake Turbulenceを避ける為に仕方ない。着陸、接地は60ー70点の内容。

サンタモニカ空港の管制塔も、完全に黄色いGrummanを覚えていてくれている。どこにタクシーするか言わずとも、勝手にLowest South East Ramp!までタクシー許可をくれる。いつものようにキャノピー全開でタクシー。気持ち良い瞬間だ。

この日はHobbsで1.3時間という短いフライト。わずか7ドルの支払いをする為、その何倍も経費をかけて飛んでいった。世間的には無意味な事だが、パイロットや空を愛する人にはこの気持ちが分るはず。飛ぶ理由を見つければ飛ぶ、そして飛ぶ理由がなくても飛ぶ。理由があればなお楽しい。それがGeneral Aviation Pilotというもの。







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