LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:二日続けてレッドランズ空港までクロカンフライト

2010-10-06 | Flight Log (機長)

もうすぐ10月というのに、朝から暑い日だった。これは油温が心配だなと思いながら、サンタモニカ空港に向った。途中Velocityオーナーでエルモンテ空港ベースで飛んでいるOさんと電話で話し、もしかしたらエルモンテ空港に寄りますと伝えておいた。Oさんは油温が上がるからこの日は飛ばないとのこと。もちろんグラマンAA1ほど上がらないと思うが、エンジンが可哀想という労りからの判断だろう。

サンタモニカ空港に到着、エンジンオイルは5クオーツちょっと。油温が心配だが、とりあえず足さずに飛ぶことにした。エンジン始動、ランナップエリアへタクシー。そしてランナップを終えた後、Right 270 Departureで離陸した。この離陸がなんとも言えず気持ちよかった。エンジンオイルが新しく、プラグも綺麗、エンジンも調子よく、良い感じで離陸していく。もちろんすぐに熱ダレするのだが、本当に心地よい離陸で、飛行機の趣味をしていててよかったとシミジミ感じるほどの気持ちよさだった。昨日整備した機体だけの事はある。

ダウンウィンドを飛んでいる時、管制塔からトラフィックアラートあり。3500ft、Special Flight Ruleに1機いる、機種不明とのこと。自分の上を探してみると、約1000ft上空をCirrusが飛んでいた。速い。おそらくSR22だと思う。Special Flight Ruleの最高速度は140ktだったが、160ー170ktは出ているんじゃないか?と思った。速い機体は格好良い。

それに比べ、こちらはのんびりフライト。ロサンゼルス国際空港を越え、そこからロングビーチ空港の上空を目指す。油温は高め安定、このまま上昇せずにいれば、ストレス無く飛べそうだ。なんとなく、昨日飛んだレッドランズ空港までの同じコースを飛び、その後でエルモンテ空港に向おうと考えた。2400rpmの出力設定で巡航開始。順調に来ていたが、フラトン空港を越えた辺りで油温が上昇しはじめた。しかたないので、スロットルを絞り、2300rpmへとエンジンを低下させた。これで油温が安定し、延々と低速度でレッドランズ空港を目指す。3500ftを維持して飛行、サンバラディーノ空港のClass D Airspaceの上を飛び、そしてレッドランズ空港のRwy26、downwindに入った。着陸は問題なく、そのままタッチアンドゴーで灼熱のレッドランズ空港から飛び去った。

Right 270 Departureで離陸していくと、流石にこれだけの暑さ、沢山サーマルが出ている。大きさも個数も十分なので、70kt、30度旋回でも2ー3個に乗りながら高度を稼げた。もちろん、グライダーのように1つのサーマルの中にとどまり上昇し続けるのは難しいが。ここでエンジンに負担をかけず、2000rpmくらいの出力設定ながら200ー300fpmの高度を稼げた。これはなかなか楽しかった。3500ftくらいまで来て、ここから4500ftまでは自力で昇っていこうと、エルモンテ空港を目指して進路を西へとった。ところが、Cajon Passの入り口の辺りに来て、かなり強烈なSinkが来た。500ー700fpmくらいだったと思うが、”どうせ80-100ktで飛んでいるのだから、すぐ抜けるだろう”と思っていたのが間違い。1分以上Sinkが続き、4000ft以上あった高度は3000ftちょっとに落ちてしまった。特に無抵抗でピッチアップせずに飛んでいたというのもあるが、またまた4500ftまで昇る気力も失せた。ここは3000ft以下で巡航することにした。

オンタリオ空港のClass C Airspaceを避けながら飛行。GPSを頼りにAirspaceの直近を飛ぶ。さすがに暑く、キャノピーを開けながらのフライトとなった。ブラケット空港の横を通過し、ここからエルモンテ空港までは巡航降下を続けた。200fpmくらいのゆっくり降下、数分かけてエルモンテ空港のトラフィックパターン高度まで下げていった。途中でエルモンテ空港の管制塔を呼び、Right Traffice Rwy1との指示がきた。ダウンウィンドに入るとすぐにCleared to landとなり、ショートファイナル気味の着陸となった。Transient parkingは混雑しており、古い機体の税機対策展示をしているらしい。

すぐにOさんに電話、カフェで昼食となった。その後でN君も登場。エルモンテ空港にはかなり長居することになった。そうこうしていると、Oさんのハンガーの斜め向いにハンガーを持つ、セスナ172 G1000のオーナ、Kさんがやってきた。この日のエルモンテ空港、日本人密度が高かった。

夕暮れも迫り、帰還することに。燃料を満タンまで給油し、Rwy19へタクシー。オイルは4.5クオーツだったが、ローカルフライトなので足さなかった。Rwy19からはRight Crosswind Departure、西を目指してフライト開始。1600ftの低高度でレベルオフ、2400rpmの出力設定でダウンタウンを目指す。ドジャーススタジアムを避けるように南へまわり、ダウンタウンの南側からFwy10に沿って西を目指した。ダウンタウンの横からサンタモニカ空港の管制塔を呼び、Straight inの指示をえた。しかし、ビジネスジェット、チャレンジャーが1機着陸して来るとのことで、Remain South of extended center-lineという指示が来た。さっそくファイナルより南寄りを飛び、チャレンジャーを探した。さっそく見つけ、その後に続くべく右旋回。Wake turbulenceに注意しながら、80ktを維持して急峻なファイナルを飛んだ。ラウンドアウトから接地まで、凄く良いかんじの着陸となった。

着陸したのは完全な夕暮れ時。海風が気持ち良く、キャノピー全開が最高だった。


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