LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:キャノピーを開けて壮快フライト、でも何だかパッとしない。

2010-07-16 | Flight Log (機長)
マリンレイヤーが出たり、霧っぽかったり、なかなか夏らしい天気にならないロサンゼルス。でも、気温は20度を越えて暖かくなってきた。気温が上がると愛機グラマンには辛い。まず、ドラッグが大きなこの機体には、Density Altitude上昇による飛行パフォーマンス低下が激しい。それに加えてもともと油温が高めなグラマンのエンジンには、25度を越えた気温は酷だ。この油温が高めという欠点は、はっきり言って設計ミスだと思う。

とりあえず軽く飛ぶべく空港へ。そしてオイルをチェックすると5クオーツくらい。クロカンなら6クオーツ、ローカルなら4-5クオーツでいい。ただ、油温が高めになる夏場は、常時6クオーツくらいまで入れておいた方がいい。燃料は半分程度。プリフライトチェックは問題なし。エンジン始動、かなり入念にランナップした。そしてRwy21から離陸、Right 270 at shore line。

気温の割にはなかなか力強い離陸をする。ただ、海岸線あたりで80ktくらいにピッチを合わせると、なんとなく本来よりも揺れを感じる。計器は異常なく、パフォーマンスも大きく低下していないが、エンジンが本調子じゃないなと思う。時に人の感覚とはいい加減なものだが、しかしその反対なこともある。計器には現れない微妙なエンジンの変化を感じ取ることができるのも事実。こういう超微妙な不満、不快感、モヤモヤ感は、見過ごすべきじゃないと思う。

とりあえずいつもの散歩コース、ロサンゼルス国際空港上空をSpecial Flight Ruleで通過、そしてパロスバーデスの沖の海に出た。LIMBO Intersectionから北東1マイルくらいの所、パロスバーデスの先端あたりでスロットルを抜き、完全にアイドリングで飛んでみた。そしてエンジンの調子を見ながらスロットルをいじり、エンジンの調子を見る。そのまま高度を下げ、1800ftくらいまで降下していった。カタリナから船が向ってきていたので、高度を1000ftくらいまで降下させながら海に向って飛行、そして船から1マイルくらい離れた所で旋回して遊んでみた。海上飛行は気持ちいい。引き続き実験飛行も行った。ほぼSea Level 500ftの高度を維持し、IAS 100ktで4方向に飛んで、グランドスピードとの差をチェックした。あと、Sea levelでの巡航出力を確認したかった。どれも問題なかった。

高度を上昇させながらPoint Farminを目指す。そして2000ftちょっとの高度からトーランス管制塔を呼んだ。Straight in Rwy29Rとのこと。Gust 18ktという天候で、なかなか前に進まず、かなり揺れる。そこそこの着陸が決まり、そのままFuel Pitへ向った。ここで、空港に2匹のコヨーテがいた。完全に空港の住人になっている雰囲気だった。なかなか可愛い。

給油後はRwy29Rにタクシーバック。ランナップエリアでエンジンチェックをした。Rwy29RからRight downwind departureでコンプトン空港の方へ飛び、1800ftくらいの高度を維持して2550rpmの最高巡航速度フライト。しばらくすると、油温が振り切りそうになっている。仕方ないので2300rpmの低速フライトへ切り替える。ところが、なかなか油温が下がらない。なんとなく熱ダレ感もある。そのまま1800ftくらいの高度で北上し、いつものようにダウンタウンの南側を飛ぶコース取り。

サンタモニカ空港まで5マイルちょっとの位置で管制塔を呼んだ。Straight in Rwy21とのこと。この時のサンタモニカ空港はかなり忙しく、そのままストレートインはさせてくれなかった。結局3マイルの地点でベースターンしろという指示がきた。そしてFwy10からCentury city目指してベースを作る。それからファイナルターン、Rwy21に着陸となった。

着陸前にスロットルを戻し気味するが、この時のエンジン回転にスムーズ感がない。まるで昔のFine Wireじゃないプラグを着けていた時のような症状。

”もしかして、下4つのプラグ掃除が必要なのか?”

と思った。Fine Wire Plugとは言え、カスが着かないというわけじゃないだろう。とくにMixtureに敏感なグラマンのエンジンなので、ここは一度整備ハンガーに入れようと決めた。先々月Annual Inspectionを終えたばかりなのだが、プラグ確認と掃除、プラグのワッシャーは全交換、オイル交換(まだTach 12時間しか乗ってないけど)、そしてコンプレッションチェック、全部やろうと思う。そして、これらメニューを全部こなし、その後でエンジン試運転、そしてテストフライトをしてみるつもり。

”何か気になるな、、”という飛行機への思いは完全払拭すべきだ。それが採算を考えないでいい自家用オペレーションの利点でもある。




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