LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

雲海の中にポツンと浮かぶ、カタリナ空港までのフライト

2010-07-14 | Flight Log (同乗飛行)
この日はこれで2飛び目となる。A先生が機長で左席、私が右席、そしてM先生が後部座席という布陣でカタリナ空港を攻めることになっていた。1000ftくらいの低めの雲が海側から入ってきていたが、内陸のFwy405に到達する前に雲の層は消えていく。気温も下がる気配なし。これならば完全なOvercastになって帰れないことはないだろうと思った。最悪、Special VFRか、Instrument Approach(VOR-A / GPS-A Approach)を打てばいいという判断。機体はセスナ182、IFR Certified GPS付きなので、800-1000ftのCeilingでNon-precision Approachを打つことになってもDME Minimumまで下りれる。当然ながら行き!という判断。

3人でセスナ182に乗り込み、エンジン始動、そしてサンタモニカ空港 Rwy21までタクシーしていった。慎重なランナップを行い、Rwy21から離陸となった。Right turn at shore line departureだが、やはりパワーのあるセスナ182だけある。男が3人乗って楽々1000fpmの上昇を示している。そして3000ftくらいまで上がったところでSpecial Flight Ruleを目指すべくSMO VOR 132 radialを追いかける。

海は雲に被われており、とくにパロスバーデスからカタリナまでは一面の雲海が被っていた。もしかしてカタリナ空港閉鎖?とも思ったが、CTAF 122.7をモニターしていると、どうやら空港は雲に包まれていないようだった。雲の上に島の山頂だけ突き出すカタリナ島。そんな中、丁度雲と同じ高さにある空港がポツンと雲海の中に浮かんでいた。ちょっと幻想的な光景。そして、雲が地面のように見えてきて、この空港が1600ftの高さにある”Airport in the sky”であるのを忘れさせる。ある意味、この日はカタリナ空港への着陸難易度が下がる。1500ftくらいに広がる一面の雲が、高さ感覚を狂わす錯覚をなくさせるからだ。

A先生の操縦でRwy22 Right downwindに入り、白い雲の上を飛び、そして無事に着陸となった。いつ来ても綺麗な空港だ。しばらくカタリナで休憩してから帰途に着く事になった。あまり長居していて雲の高さが100ftでも高くなると、そのまま空港全体が雲に飲まれそうな感じだった。

帰りもRwy22を使い、上り坂の離陸。さすがにセスナ182、上り坂をグングンを加速、力強い離陸を決め、そのままRight downwind departureで北へ飛ぶ。帰りは23inch MP / 2450rpmという設定で、140ktの対地速度で巡航。これくらい速度が出ると景色の流れ方が程よく速くで気持ちがいい。4500ftのSpecial Flight Ruleでロサンゼルス国際空港(LAX)を越えた。ただ、雲の下にあってどこかLAXかGPS無しでは分り難かったが。

サンタモニカ空港の上空まで来たが、空港は完全に雲の下。雲の内陸境界はセンチュリーシティーくらいまで来ていた。Special VFRしか無いかなと思ったが、管制塔はそのままVFRで降ろさせてくれるようだった。ただ、実際にこの時はVFRで飛んでいる機体などなく、IFRの機体もなかった事から、感覚的にはSpecial VFRのようなものだった。管制塔には900ft Brokenの雲の上を飛び、センチュリーシティーの東側まで雲の下に下りれないと伝えた。センチュリーシティーのビル群をかすめながらベースターン、ここでCleared to landの許可が下りた。Clear of cloudsを維持しながらRwy21に進入、無事着陸となった。

やっぱりパワーのある機体はいい。




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