LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:雲と戯れる

2011-02-24 | Flight Log (機長)

程よい感じでScatteredの雲が4000ftから7000ftくらいの高度にある。Tower Enroute ControlでLocal IFR Flightを楽しむには雲が高過ぎる。これが2000ー4000ftのScatteredの雲だったら、点々とする雲を串刺しにして遊ぶには最適だが、4000−7000ftだと高過ぎる。かと言って高めの高度を飛ぶためにCross-country IFR Flightをする程の時間的余裕もない。ここはVFRで4000−7000ftくらいまで上がり、Class E Airspace / Squawk 1200のまま自由気ままに雲の間を飛び回ることにした。

サンタモニカ空港に到着、オイルを1クオーツ足し、全部で6クオーツとした。これでオイル交換から5時間ちょっとで2クオーツなので、Tach 1時間あたり0.4クオーツ弱の消費。悪くない。ATISの気温は13度、露天温度は4度、4000ftくらいに雲が出ておかしくない条件。エンジン始動、そしてランナップエリアで暖気。エンジンの調子は非常に良く、プラグは綺麗だと思う。暖気が終わり、ランナップを済ませた。Rwy21からはRight turn at shore lineで離陸した。1000fpmくらいの上昇を示し、Rwy endで700ft MSL、ゴルフ場の東端では900ft MSL、完全にimpossible turnが可能な高度。

 

サンタモニカ空港を離陸する動画(コクピットより)

 

海岸線で右旋回し、そのまま延々と海岸線に沿って飛んでいく。海岸線の山には雲がかかり、山頂と雲との間は1000ftくらいある。マリブビーチの上空を通過し、ロサンゼルス国際空港Class B Airspaceの西端を過ぎた。ここからは高度制限なく上昇できる。雲と雲の切れ目を見つけて内陸に向って飛行開始。目的地はSanta Paula Airprotの南にあるSouth Mountain周辺の空域。Aerobatic Boxもあるくらいトラフィックが少ない。この日の雲だとAerobatic Boxは誰も飛んでないと思う。さっそく内陸に向かい、雲と雲の間を飛んで遊ぶことにした。

 

雲と雲の間でスラローム飛行。1人っきりの至福の時間(コクピットより撮影した動画)

 

しばらく雲と戯れて遊び、給油の為にSanta Paula Airportを目指した。South Mountainの南側の尾根を飛び、そこから山越えの180度ターン、反対側の山の斜面を駆け下りる。ここからSanta Paula Airport Rwy22 Left Downwindに入る。1機、Cessna152と思われる機体がパターンを回っていたが、まじ?!という低めの高度を低速で飛んでいた。フラフラしているし、回りに注意を払っていなさそう。とても免許を持っているとは思えない危ないオーラが出ている機体だった。すぐに減速してそのセスナ152と距離を取る。Student Local Soloか、暫く飛んでいなかったパイロットの錆び落としフライトだと思った。かなり距離を置いてファイナルを回り、先行するセスナ152の動きを見る。1マイル以上後ろからでも分るほどバウンスしているし、接地時にエアスピードを落とし切っていない危険な着陸をしていた。思わず絶句してしまう程だったが、そのセスナ152は凝りもせずに再びRwy22にタクシーバックしていくようだった。自分の着陸が危険だと理解していないようだ、、。自分があんな着陸したら、ランプに直行してエンジンを切り、1人考え込んで反省会になると思う。とりあえずそのセスナ152も滑走路からタクシーアウトしたので、こちらは最終着陸体勢へ。フルフラップでファイナルを駆け下り、気持ち良くRwy22に着陸させてもらった。Santa Paula Airportはその規模の割に忙しい空港だが、景色が綺麗で好きな空港の一つだ。あと燃料代が安いのがいい。

 

綺麗な景色のサンタポーラ空港に着陸する動画(コクピットより撮影)

 

安い燃料を満タンにし、しばらく離着陸する機体を見ていた。複葉機、おそらくStardustar IIだと思う機体が延々と離陸待ちをしている。その間もひっきりなしに着陸する機体がやってくる。しびれを切らしたStardustarのパイロットは、誰かダウンウィンドを延ばしてスペーシングとってくれよ!!!と無線で叫ぶ。それに答えたボナンザがダウンウィンドを延長し、Stardusterとその他2機が続けて離陸していった。忙しい空港だ。こちらもすぐに離陸することに。Rwy22からDownwind Departureで離陸、そのまま東を目指す。延々と上昇し、雲の高さに到達。4000ftくらいを飛び、山と雲の間からマリブの海岸線に出た。そこから3500ftを維持し、パシフィックパリセイズ上空でサンタモニカ管制塔を呼ぶ。Right traffic Rwy21と管制官。この頃、ちょうど我が家の上空を通過、この高度からでもしっかりと建物を認識できる。出力をそのままで巡航降下、結構な勢いでダウンウィンドに入ると、すぐにCleared to landとなった。100ktくらいでベースターン、そしてファイナルでも90ktくらい。管制塔も長めのラウンドアウトをすると思っていたに違いない。しかし、実際にはショートファイナルでスロットルオフ、スリップをかけて高度を下げ、60ktちょっとで滑走路に入る。ラウンドアウトから接地まで一瞬で、Taxi way B3よりちょっと西でタクシーアウト。超短い着陸距離!。

キャノピーをあけてゆっくりタクシー、駐機スポットの戻る。1.8時間の程よいVFRフライトだった。

 

 

 

 

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (tackoberry)
2011-02-25 23:34:11
雲スラローム動画、やばいっすね!かっこいいっす!
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Unknown (tackobery)
2011-02-25 23:54:23
連投すみません^^;
動画編集には何のソフトお使いですか?macですか?
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Unknown (C2)
2011-02-26 00:20:41
>tackoberryさん
この近くにはAerobatic BoxもあるようなClass E Airspaceなんですが、こうやって雲の間を縫って気ままに飛んでる時は至福の時間です。もっと北ではグライダーが飛んでいて、2万フィートまで行けるようなWaveも出ます。

動画編集はiMovie HDとQuickTime7Proを使っています。
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