LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

訓練日記32:ローカルソロ終了から6週間のブランクを空けて、やっとクロスカントリー飛行を開始!

2006-05-20 | Flight Log (飛行訓練)
今日は待ちに待った初のクロスカントリー飛行だ。5時間のソロ飛行を4月10日には終えていたというのに、実に40日のブランクをあけて次のステップに進んだことになる。“異常気象だね”と皆が言うほど南カリフォルニアの天気がおかしい。曇りの日が続き、やっと自分の休みと天気がいい日が重なった。
 Flight Service Stationに電話してStandard Briefingを済ませた。Torrance Airport (TOA)からSan Bernardino Airport (SBD)まで直線距離で59 nautical mileの飛行だ。ルートはLong Beachの海岸線を飛行し、Los Angeles International AirportのClass B Airspaceを避けるようにSLI VORに対して61度程度の角度で内陸へ向かい、PDZ VORを過ぎてFreewayを追いかけるとSBDに着くというもの。ただし、今日はChino Airport (CNO)でAirshowがあり、TFR(temporary flight restriction)が出されているとのことだった。TFRの内容は、Zulu時間で2300までCNO上空8000ft、5nm以内には入るなということ。Terminal Area Chartを見ると、自分の飛行ルートは思いっきりTFRの区間を通過することになっている。さっそく飛行ルートの変更を行った。アナハイムのディズニーランド上空からHeadingを75程度にして本来よりも東よりに飛行することにした。
 早々にPreflight inspectionを済ませ、購入したばかりのGPSをセットした。Lowrance AvionicsのAirmap 600Cというモデルだが、最近発売されたばかりでネット上でも評価が不明だ。しかしサイズも小さく、しかしモニターはそこそこの大きさでカラーだということで購入に踏み切った。今日使ってみて自分なりに評価してみたい。
 燃料補給が終わったあたりで教官が登場し、Right downwind departureで海に向かった。そしてクイーンメリー号の近くでSocal Approachにコンタクト。無線は混んでいて、なかなか入れない。ここだ!というタイミングでSocal Approachと呼んだが応答無し、その上“Blocked!”と言われてしまい、他の交信に割り込んでしまったようだ。結局3回呼び出した後に返答あり、”C1EX, Cessna 172/u, 4000ft for 5500ft, request flight following to SBD, sierra bravo delta”とコールしたが、何とポジションを言うのを忘れていた!。結局ポジションは聞かれず、トランスポンダー02XXの番号をもらいIdentし、無事にRader contactされた。
 今日は“針の幅で高度をコントロールする”という目標で操縦していたが、なかなかそうはいかない。あと、ナビゲーションも時間を意識していないと目標地点を見落とすかもしれないと思った。飛行機を飛ばしていると楽しいので、時間が経つのが早く、離陸から15分くらいでディズニーランド上空を通過する予定でいたが、自分の感覚では離陸から5分後くらいにしか感じなかった。今日は地上目標物を確認しながら、そしてチャートと対比し、またGPSと対比しながら、順調にフライトは進んだ。途中ラジオの周波数を変更する時に、与えられた周波数を忘れてしまうことがあったが、まだまだ余裕がない証拠だろう。
 TFRをクリアする為にCNOから7-8nm離れた場所を飛行した為、本来のSBDに向かうコースからは外れてしまった。それでもGPSがあると安心だ。地形の情報から、Airspaceの3次元情報、そしてそれぞれのATIS情報、また空港の ATIS/TOWR/GROUND/UNICOM/CTAFやRWYの情報など、GPSを使ってしまうと手放せなくなる。まだ1回しか使っていないが、 Lowrance Airmap 600cはなかなか使える。
 CNO/AJOの南側を通過し、フリーウェイをフォローし、PDZ VOR, RALを通過して、川の上流に目を向けると、Hazeの向こうにSBDが見えた!。Socalに“Airport insite“と告げ、3500ftまで高度を落とすように指示が出た。Socal のrader vectorを終了し、SBDのCTAFでアナウンスしながら着陸体制に入った。Wind 260 at 11 Gust 22ということで、かなり飛行機はゆれた。自分の操縦では初めて着陸する空港だったが、さすがに元国際空港だけあって1000ftもある広大なRWY24 には圧倒される。Gustがあったが綺麗な着陸が決まった。ここでタッチアンドゴーを2回行い、TOAに戻ることにした。帰路ではCNOのTFRも解除されており、本来のコース取りでTOAに戻ることができた。途中でPDZとSLIのVORを使ってのナビゲーションを教えてもらった。GPSに頼りっきりのパイロットにならない為にも、VORナビは習得しておきたい。でないとIFRが取れなくなるし。
 そうこうしているうちに、Vincent Thomas Bridgeが見えてきた。さすがにこの光景を見ると安心する。ここで教官がILSでのLandingをやらせてくれた。“前を見ないで計器だけを見て!”と言われ、人生初のなんちゃってIFR Pilot気分を味わった。初めてにしては上手くいったほうだと思う。そして故郷のようなTOA RWY29Rに着陸となった。Wind 290 at 10ということで、着陸も綺麗にきまった。
 初めてのクロカンが無事に終了した。今日は今まであれだけ苦手意識があったN111EXとの相性が良くなっていることに気がついた。着陸時のラウンドアウトで機体を落ち着かせるのが難しいと感じていた1EXだが、今は絶対に大丈夫という自信すらある。それにしても飛行機を飛ばすのは楽しい。


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