LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:雨の中、右席でタッチアンドゴー

2010-10-10 | Flight Log (機長)
前線が入ってきて、かなり天気が崩れていた。週末の日曜日から今日水曜日まで雨が振りっぱなし。天気が悪くても、どうしても飛びたければIFRという手段もあるのだが、ここ数日の天気の崩れ方はCeiling 200ftなんていう霧に近い状態で、VOR-A Approachのサンタモニカ空港には誰も降りてこれない。ところが、今日になって雨は振っているものの、雲がかなり高くなってきた。サンタモニカ空港で2000-3500ftくらいの高さがあり、これならパターンは回れる。週末は天気が崩れたお陰で土曜日に少し飛んだだけ。ここは雨の中、軽く飛んでみることにした。

仕事が終わった後、空港に向う。ちょうどセスナサイテーションがVOR-Aで雲の中を降りて来ているところだった。これだけの雲の高さがあると、DME Minimumまで降りなくても楽勝でAirsport insightが可能。ただ、maintain visual!の為だと思うが、雲の間をスラロームするかのような飛び方をしていた。ビジネスジェットが軽いターンを繰り返しながら降下してくる様は格好良い。

他の空港までIFRで飛んでいくのも面倒なので、この日は最近自分の中で流行っている、右席からのフライトをすることに。ローカルでも楽しめるタッチアンドゴーをすることにした。さっそく右シートに座り込み、エンジンを始動。ランナップを行い、Rwy21からLeft closed trafficを回ることにした。雨に濡れた滑走路から離陸、そして所々振る雨の中を飛び抜ける。普通のタッチアンドゴーと違ってなかなか面白い。

右席からパターンを回っていると、普段緊急着陸場所として意識している地点が見えないことに気付いた。特に一番大事な緊急着陸場所であるアップウィンド下のペンマーゴルフコースが見え難い。もちろんピッチダウンして降下すれば見えるのだろうが、普通に飛んでいると右席から見え難い。”右”という事を意識して色々感じ取るようにしていると、普段とは違う事が色々見えてくる。

1回目の着陸。雨に濡れた滑走路故に、Directional Conctrolがしっかりしていないと少しフラフラする。センターラインに乗せることを意識しすぎると、ノーズの方向が進行方向に静態していない。右の景色に慣れきってはいない。右から飛ばすのに抵抗はないが、正確な操縦をするのには慣れがいるのだなと思った。

2回目の着陸。スリップを試してみることにした。左に座っている時には右スリップをかけて左側窓からの視界を確保する。今日は右席なので左スリップをかけた。これが何とも不思議な感覚で、違和感があった。機体ど真ん中に座り左も右もないグライダーでは、どちらのスリップでも全く好き嫌い得意苦手無しなのに、こういう機体だと右スリップの方が好きになっていた。これは強制せねば。ラウンドアウトから接地は問題なかった。ただ、はやりノーズギアをセンターラインに乗せる目線が慣れない。

3回目、4回目、5回目と、淡々と普通の着陸を続けた。右からの景色に慣れてきたのか、ラウンドアウトに入る前に、ちゃんとセンターライン上に乗るように修正できるようになってきていた。つまり、ファイナルからラウンドアウトすべくエレベーターを引いた時、すでに機体はセンターライン上をピューっと綺麗に飛んでいるということだ。左からだと当たり前のようにやっていた、先に先に景色を呼んで操縦するという事が、景色が違うと出来なくなってしまうんだと気付かされた。

これだけ飛んでいるグラマンAA1。右でも左でも問題なく、安全に飛ばせるのだが、操縦の精度に違いがある。また一つ課題を見つけてしまった。






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